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F-3開発:X-2の飛行再開はありうると防衛装備庁は見ている

たしかにX-2のフライトは50回想定のところ途中で終わったままですし、その気になれば追加テストも可能でしょうが、海外向けにはあまり意味がない機体になっているのでは。皆様ご指摘の通り米側に慮りすぎるとろくな結果にならないのでX-2と言うシンボルで国産技術水準をデモするつもりなのでしょうか。今年は重要な決定の年になりそうですね。 ​Tokyo eyes multiple routes for new fighter jet 23 APRIL, 2018 SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM BY: GREG WALDRON SINGAPORE https://www .flightglobal.com/news/articles/tokyo-eyes-multiple-routes-for-new-fighter-jet-447911/ 防衛装備庁(ATLA)は三菱F-2後継機構想各案の是非を検討中だ。 「RFIが継続中で、課題も変化している」と制式名F-3となりそうな新型機開発に詳しい同庁関係者は語っている。 ロイター記事でロッキード・マーティンがF-22とF-35のハイブリッド版を日本向けに売り込みたいとしているが、同関係者はコメントを避けている。 ただし同上関係者は各種提案をはかりにかけており、日本と英国が共同で「次世代戦闘機実現の可能性」を検討していると述べている。 新型戦闘機の方向性を日本は模索しているところで選択肢には完全国産機の新型開発、海外パートナーとの共同開発、既存機種の改良がある。 米製戦闘機を基にした開発ではF-16の原型から生れたF-2の事例があるが、大型ペイロード搭載で対艦兵器の運用が要求内容のためF-2の主翼面積はF-16より25%大きいし、複合材料の多用などの改良点もある。 ただいかんせんF-2は高価格になり当初の144機調達が94機で止まったのが現実だ。F-35とF-22の特徴を兼ね備えた機体でも価格高騰が危惧される。 もともと日本はF-22調達を希望していたのだが1998年に米議会が海外販売に待ったをかけ、実現できなくなった。劣化版の輸出仕様構想が2006年に一時浮上したものの、日本からイージス戦闘システム関連情報が漏洩した2002年の事件が発生して

シリア攻撃前に英潜水艦がロシア海軍に追尾されていた・ディーゼル潜水艦は原子力潜水艦の鬼門になるのか

A British sub was reportedly tracked by Russian subs in a 'cat-and-mouse' pursuit before the latest strikes in Syria シリア攻撃直前に英潜水艦がロシア潜水艦の追尾を受けていた 英海軍原子力潜水艦HMSアスチュート、スコットランド北部スカイ島沖合にてOctober 22, 2010.REUTERS/David Moir Christopher Woody Apr. 16, 2018, 3:30 PM http://www.businessinsider.com/uk-submarine-russia-tracked-before-syria-strikes-2018-4 英潜水艦がロシア水上艦・潜水艦の追尾を東地中海でシリア攻撃前に受けたとの報道が入った 近年はヨーロッパ周辺でNATOとロシアの潜水艦遭遇事案が急増している 英海軍アスチュート級攻撃型潜水艦がロシア潜水艦・水上艦の追尾をシリア攻撃前に受けていたとロンドン・タイムズ紙が軍事筋の話として報道した。 それによると追尾は4月第二週に数日間にわたり続き、テレーザ・メイ首相がシリア空爆に参加する検討中のことだったという。同首相は攻撃に備え潜水艦部隊にシリアへの攻撃射程内へ移動を命じていた。 英潜水艦は少なくとも一隻の、おそらく二隻のロシア潜水艦「ブラックホール」に追尾されていたとタイムズは伝えており、ロシア海軍の改良型キロ・ディーゼル電気推進式潜水艦のことを指している。 アスチュート級は「英海軍史上最大かつ最先端で最も強力な攻撃型潜水艦」と英国防省は表現している。今回の英艦はシリア標的への発射地点に向かい移動中だったとタイムズは伝えている ロシアフリゲート艦二隻と対潜哨戒機一機も英艦探知に加わった模様で数日間にわたり探知しようとしていたという。英艦には米海軍P-8ポセイドン哨戒機が掩護についた。 英ロ海軍がヨーロッパ周辺海域で遭遇する事案が増えているが攻撃前の潜水艦が追尾されたのは今回が初めてのようだ。ただし、今回の英艦はミサイル攻撃を実施していない。 2017年6月には英海軍最新鋭空母HMSクイーンエリザベスが初

★★★F-22/F-35ハイブリッド構想の実現可能性はない

先にご紹介したthe War Zone記事と反対の評価でこちらではF-22生産再開を日本に許しても米空軍が欲しい次世代戦闘機に及びもつかず、結局買い手がない、したがってロッキード案は絵に描いた餅になると見ています。さてどちらに軍配が下るのでしょうか。しかしながら爆撃機エスコート構想と言うのは何となくアナクロに聞こえるのですが。PCAまで作るよりもB-21だけでミッションが可能となればいいのでは。将来の戦闘機が今と同じ機体サイズである必要があるのでしょうか。そうなると航続距離・ペイロードで不満があってもF-22の活躍範囲は依然としてあるのでは。もちろん日本の求める制空任務にはF-22改があれば十分と思います。 Lockheed Martin Wants to Merge an F-22 and F-35 Into 1 Fighter for Japan. It Won't Happen. ロッキード・マーティンがねらうF-22/F-35を一つにまとめた日本向け戦闘機構想は実現可能性なし Dave Majumdar April 20, 2018 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/lockheed-martin-wants-merge-f-22-f-35-1-fighter-japan-it-25509?page=show ロイターが伝えたところによれば ロッキード・マーティン がF-22とF-35を一つにした機体を日本のめざす次世代航空優勢戦闘機として売り込もうとしている。 ロイター記事では同社はハイブリッド機を日本のF-3事業の情報提供に盛り込み、米国政府が技術移転を認めるのが条件としているという。1997年の改正によりF-22の輸出は厳しく制限されている。なお同機生産は2012年終了した。 提案内容の詳細は不明だが、ロッキードはF-35の高性能センサー、エイビオニクス技術をラプター改に搭載し圧倒的な空力性能(JSFとの比較で)を実現するのだろう。 新型機が仮に実現すれば日本製のF-35用プラット&ホイットニーF135アフターバーナー付きターボファン双発を搭載するのだろう。同エンジンはF-22用エンジンの派生型であり、F119エンジンも生産終了

★★★F-3開発:急浮上したF-22生産再開提案は日本に費用負担大半を求める内容

降ってわいたようなこの話ですが、前からF-22生産再開の話はあり、日本の影もちらちらしていました。虫のいい話に聞こえますが、日本にはF-2事案でも苦い思いをした経験もあり、F-3国産開発で進んできたのですが、いよいよ今年中ともいわれる方針決定の段階で考慮すべき点は多く、以下の内容にも一定の長所はあるように思われます。実現するかは微妙ですが、貿易収支、米国の動向もにらむと可能性が皆無とも思われません。実現するとすればイスラエルも関与すべきと考えますが、皆さんはどう思いますか。 Lockheed Should Restart the Raptor Line If Japan Wants An F-22-F-35 Hybrid   日本向けF-22-F-35ハイブリッド新型機が実現すればロッキードはラプター生産ラインを再開する構え Geopolitical trends, security concerns, and industrial and combat aircraft capability needs, could give birth to an American-Japanese Raptor 2. 地政学、安全保障、産業構造、戦闘機ニーズを考慮すると日米共同のラプター2.0が実現する可能性が浮上 BY TYLER ROGOWAY APRIL 20, 2018 http://www.thedrive.com/the-war-zone/20288/japans-interest-in-an-f-22-f-35-hybrid-could-mean-a-restart-for-f-22-production-line OSAKABE YASUO ロッキード・マーティン と日本産業界共同でF-35ライトニングとF-22ラプターの長所を組み合わせた準国産戦闘機を開発する構想に関心が日本の関心を集めていいるとのロイター報道にThe War Zoneはさして驚かされていない。 以下ロイター電の抜粋だ。 「ロッキードは日本防衛省と協議を終え日本の情報開示請求(RFI)に対応した正式提案を機微軍事技術公開に関する米政府承認の後に提出する準備に入った。提案内容に詳しい筋から直接この内容が判明した。 高度機密航空機設計内容・ソ

ロッキード案のMQ-25登場、でもUCLASSを取りやめた海軍が構想した給油機は必要なのか

Lockheed Is Already Pushing A Stealthy Version Of Its MQ-25 Stingray Tanker Drone MQ-25スティングレイ無人給油機のロッキード案の概要が明らかに The sad thing is, the whole idea originally was for the Navy to get a stealth drone, but it ended up getting a flying gas can. 残念なのはもともとは海軍が想定したステルス無人機が空飛ぶガソリンタンクになったこと BY TYLER ROGOWAY APRIL 11, 2018 http://www.thedrive.com/the-war-zone/20050/lockheed-is-already-pushing-a-stealthy-version-of-its-mq-25-stingray-tanker-drone LOCKHEED MARTIN VIDEO SCREENCAP ロッキード がMQ-25空母運用給油機競作で自社案を発表したが全翼機形状無人機に低視認性で兵装運用能力を付け加える構想と判明した。 同社が制作した派手な映像がメリーランドで開催されたシーエアスペース展示会で公開された。動画で同機の活躍場面を示し、最後の部分でMQ-25には給油タンクではなく共用スタンドオフミサイル兵器(JSOWs)が搭載されている。タイトルには「これからのミッションでの柔軟性が残存性につながる」とある。 LOCKHEED MARTIN 映像でロッキード版MQ-25の特徴が分かる。例えば電子光学センサータレットが左主翼下に格納される様子がわかる。 VIDEO SCREENCAP また実にクールなエアブレーキがついており、機体中央部の円錐状形状に溶け込んでいる。 VIDEO SCREENCAP だが何と言っても興味を感じるのはMQ-25が飛行甲板上でどう運用されるかだ。機体の移動状況は地上管制装置でモニターできるようで広角ビデオカメラ数個がついている。機体自体も機首のLEDライトと前脚扉につけた表示で今どんな動きをしているかを周囲に示すと

連合軍シリア攻撃をシリア(ロシア)が迎撃できなかった理由

今回のミサイル攻撃にあたり、米側は巧妙な多方面発射作戦を実施したのですね。シリア(ロシア)は対応できなかったわけですか。それでも平気で嘘を発表するシリア、ロシアの神経が分かりませんが、事実を認めないのは世の東西を問わず敗色の濃い側の共通行動ですね。 台湾や日本のように防御側に回る国には今回のスタンドオフ攻撃は格好の研究材料ですね。 © Mighty Networks, 2018 All Rights Reserved (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Trey Fowler) How the Navy fooled the Russians before the US struck Syria シリア攻撃に先立ち米海軍に騙されたロシア軍 Article by Alex Lockie https://www.wearethemighty.com/navy-fooled-russians-us-syria ド ナルド・トランプ大統領がシリアへのミサイル攻撃の構えを見せた際、ロシアは反撃の構えをさっそく示し、すべての目は米海軍が同海域に展開中の唯一の駆逐艦に向かった。だがこれは策略だった。 2017年4月に米海軍駆逐艦部隊が東地中海から同じくミサイル攻撃に踏み切り、59本の巡航ミサイルがガス攻撃を実施したシリア政府に向け発射されていた。 シリア政府が民間人を対象に再び化学攻撃をしたことを米国は深く受け止める中、ロシアが米ミサイルは撃ち落とすとし、ミサイル発射艦も例外ではないと豪語していた。退役ロシア提督は同地域に留まる唯一の米艦USSドナルド・クックを撃沈すると公言していた。 2018年4月14日(現地時間)に攻撃が始まると、クックは一発も発射せず、実は巧妙な策略だったと判明した。 アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クックが黒海を通過した際の様子。 (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Edward Guttierrez III) かわりに米潜水艦USSジョン・ワーナーがミサイル数本を東地中海で潜航中に発射し、水上の駆逐艦より探知を難しくさせた。