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★「先制戦争」は期待通りの成果は上げられるのか、北朝鮮軍は準備している

湾岸戦争と朝鮮半島では事情が違うので直接比較できないとは思いつつ、一部軍事力の実態を知らない層が簡単に攻撃を口にし始めている一方で各地の戦闘を体験した元第一線の軍人が安易な先制攻撃に反対しているのは興味深い事実ですね。 How North Korea Plans to Survive a U.S. Attack 北朝鮮は米攻撃に耐える準備をしているのか Daniel L. Davis September 20, 2017 http://nationalinterest.org/feature/how-north-korea-plans-survive-us-attack-22395?page=show 先週金曜日に国家安全保障担当補佐官H・R・マクマスターが報道陣に対し北朝鮮で「軍事オプションがある」と明らかに他の政府高官と違う発言を自信ありげに漏らしている。今週火曜日午後、国連本部でトランプ大統領はさらに踏み込んだ発言をしており、一定の条件になれば「北朝鮮を完全破壊する」しか選択肢がなくなると発言した。だが大統領・安全保障担当補佐官ともに正しくない。平壌に「先制戦争」(これはマクマスターの造語)をしかければ緊張状態は壊滅的な米国の損失につながる。コスト効果比が高い軍事オプションなど存在せず、アメリカの安全を危険に押しやるだけだ。 いわゆる先制軍事攻撃が成功しないばかりか米国国民や同盟国を危険にさらす可能性があることは軍事専門家以外でも簡単にわかるはずだが、実際はもっと悪い。秘話ふたつと北朝鮮軍事力の評価から「先制」戦のむなしさがわかるはずだ。 筆者はマクマスターの脇で1991年の砂漠の嵐作戦で戦った。こちらの地上強襲作戦の前に米空軍他同盟軍の機体がクウェートを占領するイラク軍を徹底的に攻撃し、平均すると10時間に一回のペースが42日間続いた。敵戦車が第一目標だった。砂漠のイラク装甲部隊は文字どおり身を隠す場所がなかった。その存在は空からは丸見えで防空体制は存在しなかった。 それでも地上戦で敵軍に接近すると敵戦車他装甲車両の80パーセントは残存していることがわかった。身を隠す場所のない部隊でも空襲を生き残り、しかも空爆はほぼ完ぺきな条件で行ったのだ。まわりに何もない砂漠での話である。 2011年9月、

★謎の機体 後編 その正体は....

F-117記事の後編です。墜落機はSu-27Pの模様です。いったいどこから米空軍は入手したのでしょうか。ウクライナかもしれません。事故がなければわからなかったかもしれませんね。 New Details on Mysterious Crash of Lt. Col. Eric “Doc” Schultz Near Area 51 Emerge エリア51近くで墜落したエリック・「ドク」・シュルツ中佐の謎の機体の詳細が浮上 Sep 12 2017 - 74 Comments image: https://theaviationist.com/wp-content/uploads/2017/01/10-Su-27-side.jpg By Tom Demerly Unnamed Sources in Published Report Suggest Pilot May Have Been Flying Russian Aircraft. https://theaviationist.com/2017/09/12/new-information-on-mysterious-crash-of-lt-col-eric-doc-schultz-near-area-51-emerges/ AviationWeek.comの2017年9月11日付け記事であらたな情報があり米空軍エリック・シュルツ中佐(コールサイン「ドック」)がネリスAFBから100マイル北西のネヴァダ試験訓練空域で墜落をした際の謎の機種が分かってきた。 空軍のメディア向け発表がシュルツ中佐が9月5日に墜落した機種名を明らかにしなかったため関心を呼んでいた。また報道機関発表が遅れたことも別の関心を呼び、A-10墜落との誤報まで流れた。 エリック・「ドック」・シュルツ中佐の資料写真 (USAF Photo) AviationWeek.comのガイ・ノリス記者が9月11日に書いたのは「各種筋からシュルツは墜落当時レッド・ハッツ飛行隊の指揮官だったらしい。レッド・ハッツはAFTC実験航空団第三分遣隊で第413フライトテスト飛行隊が2004年解隊され生まれた番号のない部隊のようだ。同飛行隊はロシア開発の機材多数を運用し、MiG-29のほかスホイSu-27P含む各種機

給油機等にもステルス性能を模索する米空軍

USAF explores cloaking device for tankers 大型輸送機に透明化装置の導入を模索する米空軍 20 SEPTEMBER, 2017 SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM BY: LEIGH GIANGRECO WASHINGTON DC https://www.flightglobal.com/news/articles/usaf-explores-cloaking-device-for-tankers-441299/ 米空軍は来月にも給油機、情報収集監視偵察機で顕著な残存性不足対策の検討内容を発表すると航空機動軍団(AMC)の司令が言明した。 重要航空機材に関する研究で既存の給油機、ボーイングE-3(AWACS)、ノースロップ・グラマンE-8C(JSTARS)の各機で残存性でギャップが顕著と判明している。 AMC司令官カールトン・エヴァ―ハート大将Gen Carlton Everhartは以前からUSAFの次世代KC-Z給油機で「透明化」能力が必要と論じており、レーダー反射を操作して敵の攻撃を避ける構想だ。このためにはレーダーの放射性エネルギーを拡散させ給油機・輸送機の外形を見えなくする必要がある。 空軍協会の年次総会壇上でエヴァ―ハート大将は「実はそんなに簡単なことではない。一つでも電子が漏れれば敵に正体がばれる」 エヴァ―ハートはUSAFが情報開示請求を出していわゆる透明化技術関連情報を求めるかは明らかにしなかったが、総会に出席した業界関係者とコンセプトを話し合っている。 他方で空軍ライフサイクル管理センター長からは航空戦闘軍団が防御用レーザーを航空機動軍団の機材に搭載する検討に入っていることが明らかにされた。レーザーも透明化もともに必要であり、AMCは先に実用化された技術を導入したいとエヴァ―ハートも述べている。■

★スカンクワークスのPVで話題を呼ぶ機体が登場、第六世代戦闘機コンセプトか

中国やロシアは過去の延長線にしがみついて「高性能機」を作っていくのでしょう。ロシアは途中で資金不足で脱落すると思いますが。中国が「究極の」戦闘機を実現したとき、相手になる米空軍の戦闘機はもはや戦闘機の形をしておらず、技術も別次元になっている...と考えていますがどうでしょうか。米空軍の組織そのものもそうですが、支配する思考がどう変わるか、民間企業がすでに先を走っているとしたらいかに早く両者が共同で画期的な「戦闘航空機」を実現するか。このレースの結果が出てのは20年先?いやもっと早いかもしれません。ところでスカンクワークスのコンパクト核融合技術はどうなったのでしょうかね。 YOUTUBE SCREENGRAB No, That YF-23 Like Rendering Of The Skunk Works' Next Gen Fighter Isn't Newスカンクワークスの次世代戦闘機はYF-23そっくりだが新型構想ではない The concept may be ironic, but it isn't new. BY TYLER ROGOWAY SEPTEMBER 18, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/14415/no-that-yf-23-like-rendering-of-the-skunk-works-next-gen-fighter-isnt-new ロッキードのスカンクワークスが発表したプロモーショナルビデオを巡り盛り上がりが見られる。ビデオは米空軍創立70周年を祝賀して公開されたものだが中で第六世代戦闘機のコンセプトが写っており、ノースロップの不採用戦闘機Y-23ブラックウィドウ/高性能戦術戦闘機に酷似しているのだ。問題はこのコンセプトは今になって生まれたものではなく、4年前のスカンクワークス公表の映像にも表れており、筆者はYF-23とは別の機体だと強調していた。メッセージには全然奇異な点がない。「航空優勢の将来が25年前の競争相手の設計で蘇る」 SCREECAN VIA YOUTUBE 数年前に流出したのが以下の図だ。 LOCKHEED MARTIN このコンセプトはロッキード・マーティンがこの数年公

再び、F-117ナイトホークはネヴァダで何をしているのか

今回は前編としてまずF-117の登場です。同機の話題は前にもご紹介していますが退役したと思われていたもののどっこい砂漠地方で現役扱いなのですね。では墜落した機体は何だったのか、後編をお楽しみに。 Retired But Still Flying, the F-117 Nighthawk May Soon Fade to Black 退役したものの飛行状態を保つF-117ナイトホークだが全機用途廃止が視野に入ってきた。 第49整備隊がF-117ナイトホークをホローマン空軍基地(ニューメキシコ)で整備している。March 13, 2014. このF-117はホローマン基地の展示施設にて静態保存中で機体は2008年に用途廃止された。退役したがF-117は「飛行可能保存機」としてネヴァダで訓練に供用されている。 (U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Leah Ferrante/Released)   POSTED BY: ORIANA PAWLYK SEPTEMBER 11, 2017 https://www.defensetech.org/2017/09/11/retired-still-flying-f-117-nighthawk-may-soon-fade-black/ F-117ナイトホークのネヴァダ砂漠での目撃がここ数年増えており、「退役」機がフライトラインに並ぶとはどういうことなのか疑問が増えている。 専門用語では「飛行可能保存機」の扱いの同機は空軍機材としてトノパ(ネヴァダ)のテスト試験場に配備されている。 ただし2017年度国防予算認可法によれば空軍は毎年4機のペースでF-117を用途廃止することになっており全廃にもっていく。 「飛行可能保存機」は極秘扱いを受けないため航空愛好家がこのステルス機が飛行する様子を2014年に初めて目撃し、2016年にも同様に訓練フライトに連れ出された様子を目にしている。 議会は2007年2008年に当時52機残っていたF-117を現役扱いから外す権限を与えたが、機体整備を続けさせハイエンド戦が勃発した際に必要となった場合に備えるよう求めていた。 だが重要目標を探知されずに攻撃できる同機はあと数年で本当に闇の存在になるかもしれ

米空軍は今週創立70周年、しかし組織に相当のストレスが溜まっている様子

さすがビジネス誌なので機材装備ではなく一番大切な人材についてメスを入れています。詳しくは記事を見てもらいたいのですが、巨大組織でもあり毎日作戦を実施していることもあり、拙速の変更は避けようとしているようですね。しかし効果が出るのもそれだけ遅くなりますのでそれまでの運用が大変です。皆さんならどんなアドバイスをしますか。 'We are a service that is too small': The Air Force is under strain and looking at some major shakeups 「組織が小さすぎる」米空軍は厳しい緊張にさらされ抜本的組織改革を検討中   Christopher Woody http://www.businessinsider.com/air-force-is-looking-personnel-and-administrative-policy-changes-2017-9 第36空輸飛行隊のトーマス・バーナード大尉がC-130ハーキュリーズパイロットとして暗視装置付きゴーグルで関東平野上空で訓練中。October 14, 2015. US Air Force/Osakabe Yasuo 米空軍が各地で組織の限界を試される状況にここ数年直面している。 中東の武力衝突、ヨーロッパ・アジアでの緊張の高まりに加え予算問題は空軍をさらにやせ細らせる課題の一部に過ぎない。 米空軍は9月18日に創立70周年を迎えたばかりだが、新規隊員募集、訓練、配備と人員面管理面での合理化に迫られている。 「これだけの仕事があるのに組織が小さすぎる」と空軍長官ヘザー・ウィルソンHeather Wilsonが8月末にAir Froce Timesに語っている。「即応体制の問題が国内で深刻になっているし、来年も予算抑制の継続決議が続けば予算は昨年と同額、あるいは強制削減措置でもっと悪い事態になるかも...そうなれば破滅的だ。回復に何年もかかる」 政府会計検査院によれば空軍部隊で十分な即応体制を維持できているのは半数以下しかない。組織ではなんといってもパイロット不足が一番深刻な問題だ。 空軍は2016年度にパイロットの門戸を広げたが、20

★拡大する日印共同演習、2018年よりマラバール演習にP-1参加が決まる

インドは今後も日本との関係が深くなりますが、一般社会ではインドの実態、重要性はほとんど認識されていません。メディアはやはり都合の悪いことには報道しない自由を行使するのでしょうか。日印の接近を快く思わないのはあの国ですからね Maiden Indo-Japan joint exercise in 2018 印日共同演習が2018年から拡大へ DH News Service, New Delhi, Sep 15 2017, 2:15 IST http://www.deccanherald.com/content/633242/maiden-indo-japan-joint-exercise.html インド、日本両国の防衛部隊が2018年から合同演習を充実させることがわかった。 インド陸軍と陸上自衛隊は対テロ作戦を主眼とする演習を初開催し、インド陸軍の経験値を活用する。両国の空軍も機材を相互派遣する。 三ヵ国海軍演習のマラバールでは2018年に海上自衛隊がP-1哨戒機を初参加させる。 演習の詳細内容は今年両国部隊が開催する企画会議で決まるという。 その他の演習題目に国連平和維持活動、人道援助、災害救難も加わりそうだ。 両国海軍部隊にはすでに協力関係の実績があるが、ナレンドラ・モディ首相と安倍晋三首相のトップ会談後の共同声明ではインド洋から太平洋にかけての海洋認識探知力の重要性を重視している。今年7月にベンガル湾で展開された同演習の規模拡大と内容の深化を両首相は評価している。 2017年から日本はマラバール演習に常時参加国になり、米印二か国海軍演習の性格が変更されている。 友好親善関係の増大を受けて日本も対潜戦、機雷処理でインド海軍に訓練参加の門戸を開くことになり、2018年スタートしそうだ。■

☆謎の機体好きにはたまらないノースロップ・グラマン重役の執務室模型の正体は?

すっかり先端機、高度技術機というとノースロップの名前が先に立つようになりましたね、それだけ今まで同社がブラックの事業に従事してきた実績があるためでしょうか。 This Northrop Grumman Exec Has Some Very Interesting Airplane Models On His Desk ノースロップ・グラマン重役の執務室で謎の機体を発見 For a guy that has likely seen it all when it comes to classified aircraft projects, the planes that adorn his desk are well worth checking out. 極秘機材の開発に従事した当の本人だけに、垣間見える機材はチェックの価値がある FREDERIC J. BROWN—AFP/GETTY IMAGES   BY TYLER ROGOWAY SEPTEMBER 3, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/14058/this-northrop-grumman-exec-has-some-very-interesting-airplane-models-on-his-desk クリス・ヘルナンデスChris Hernandezはノースロップ・グラマンの研究技術エンジニアリング部門担当副社長として驚異の成果を目のあたりにしてしてきた。LAタイムズがうまくまとめた記事を先週発表しており、本人の写真では模型飛行機多数のが写っている中に興味をそそるモデルがあった。 ヘルナンデスが携わった事業そのものが航空宇宙産業の過去三十年間の進展そのものだ。ノースロップ・グラマンのウェブサイトでは本人の経歴を以下まとめている。 「クリス・ヘルナンデスは研究技術エンジニアリング部門担当の副社長をノースロップ・グラマン・エアロスペースシステムズで務めている。軍用機、自律運用や宇宙システム、さらに次世代ソリューションで世界各国に分布する顧客を支援することで自由を守り、人類の好奇心をさらに進めるrうている。 ヘルナンデスは航空宇宙システムズ内の技術部門をまとめ、同部門の広範囲な製品群や事業の設計