スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

★中国が新型水陸両用機の生産を開始。気になるUS-2との比較は?

中国が新型飛行艇の生産を開始した模様です。 まずDefense Newsの伝え方です。 China Kicks Off Production of New Amphibious Aircraft Wendell Minnick , Defense News 8:40 a.m. EDT July 26, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/2016/07/26/china-kicks-off-production-new-amphibious-aircraft/87560466/ (Photo: Wendell Minnick) TAIPEI —  中国がAG600水陸両用機を珠海 生産開始した 。 同機は生産中機体では世界最大の水陸両用機と中国メディアが伝えている 。 報道によればメーカーの 中航通用飛機有限責任公司 China Aviation Industry General Aircraft Co. (CAIGA)は同時に小型のH660の製造も手がけている。両機種は2014年の中国国際航空宇宙展(珠海航空ショー)で模型が公開されている。 AG600はショーで配布された資料によれば消火、捜索救難、貨物輸送、海上哨戒の4つの任務を実施できる。乗客50名を搭載し、毎時350マイル(約560キロ)で3,400マイル(約5,400キロ)まで飛行できる。 その性能だと海南島から南シナ海で中国軍が占拠するウッディ島までが実用行動範囲に入る。■ 次にJane'sです。数字が一部違うのはご容赦ください。 China rolls-out indigenous flying boat Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly 26 July 2016 http://www.janes.com/article/62520/china-rolls-out-indigenous-flying-boat    The Aviation Industry Corporation of China (AVIC) AG600 amphibious aircraft

★発掘、ソ連のフランス攻略作戦案、核兵器多用で7日間で完了見込む

Russia's Cold War Plan to Crush France (In 7 Days) Think nukes. Lots of nukes. Michael Peck July 19, 2016 http://nationalinterest.org/feature/russias-cold-war-plan-crush-france-7-days-17042 六週間でフランスを制圧したナチ・ドイツは軍事史上もっとも華々しい勝利のひとつとされた。 ソ連が西側に1960年代初頭に開戦していたら、ソ連は電撃戦で一週間でフランスを制圧する計画だった。旧チェコスロヴァキアの軍事文書保管庫で発見されたワルシャワ条約軍1964年作戦案で判明した。 軍事力の裏付けがあったのかそれとも誇大妄想狂だったのか。神の存在を信じない制度の上に成り立つソ連の作戦案は奇跡を想定したものにほかならない。ソ連と東欧軍部隊はチェコスロヴァキアから攻勢を始めドイツ南部を通過し、ライン川を横断し、南部フランスへ進行する案だった。所要7日で完了する想定だった。 ソ連案は野心的だ。チェコ第一軍第四軍で独仏国境を攻撃し、ソ連第八軍がその北方へ前進し、ハンガリー軍が南方を固める構想だった。落下傘部隊でネッカー川ライン川の主要通行地点を占拠し、ワルシャワ条約軍の戦車部隊・機械化歩兵部隊がチェコスロヴァキアからリヨン北東のブサンソンまで開戦後8日で700マイルを一気に突破する。さらにソ連軍はパリ北方へ前進し、英仏海峡の港湾を制圧するか、マルセイユなど地中海の港湾を占領する。 チェコスロヴァキアからブサンソンまで赤軍は一日60マイル移動する必要がある。それまでの史上最速の移動はロンメルのアフリカ軍団の1942年6月事例で当時のドイツ機械化部隊は350マイルを10日で移動、つまり、一日35マイルだった。1940年の電撃戦でも同じロンメルの第七戦車師団は85マイルを移動するのに5日を要している。 障害は多かったはずだ。西側にはソ連軍は圧倒的な軍事力のイメージがあるが、モスクワはNATO軍への数的優位性は部分的にしか期待していなかった。ソ連軍、チェコ軍は数々の河川、丘陵、市街地が戦場として横断する必要があった。ワルシャワ条約軍は航空優勢

UASの空中空母構想でハイテク飛行船を利用する構想が浮上

航続距離の不足をカバーするため、空中母機構想は過去に各種ありましたが実用化に至ったものは皆無でした。今回は温故知新ではないですが、技術進歩で空中空母を実現しようと言うたくましい企業のお話です。しかし飛行船でなくても太陽電池で分散推進手段を運用する無人長時間滞空機も母艦になりませんか。技術の進歩で今まで不可能と思われた構想が実現性を帯びてきます。それだけに発想力、企画力がもっと必要になりますね。 Airship Carriers Could Extend Smaller UAS Capabilities Jul 22, 2016  Graham Warwick | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/airship-carriers-could-extend-smaller-uas-capabilities . 無人航空システム(UAS)の性能は向上し続けており、ペイロードは小型しつつ威力は増加している。だが欠点がある。航続距離だ。「太平洋地区でどうやって小型UASを運用したらよいでしょうか」とDARPA副長官スティーブ・ウォーカーがワシントンの会合で問いかけている。 DARPAの回答はグレムリン構想で、既存大型機の輸送機や爆撃機から小型UASを多数発進回収し、各UASに航空優勢が確立できない空域に侵入させ協調運用する。 別の構想が サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナルコーポレーション (SAIC)と ArcXeon から出たエアステーションAirStation構想で、飛行船をUASの空中空母に利用する。両社は軍事用途以外に物流配送作業にも転用できると説明。 空飛ぶ空母構想は以前にもあり、米海軍は飛行船USSエイクロン、USSメイコンを1930年代初頭に運用した。全長785フィートのメイコンは三日間飛行を続け、カーティスF9Cスパロウホーク偵察機を3機内部格納庫に搭載した。 複葉機は飛行船から空中ブランコを展開して発進回収し、飛行船の巡航速度は60ノットで偵察機の失速速度55ノットを僅かに上回る程度だった。二機の偵察機を使いメイコンは165,000平方マイル(約427千平方キロ)に及ぶ海域を探査

★★リムパックで中国が海上自衛隊を慣例に反し冷遇していた

人民解放軍は党の軍であり国軍ではありません。政治的に思考行動する組織だとまた証明されましたね。 うーん、この報道も国内には見当たりませんね。シーマンシップという常識は中国にはないのか、解放軍自体に問題があるのか、中国人の思考自体に問題がありそうですね。にしても日本が叩きやすい相手と見られているのは心外ですね。大中国に小日本ですか。海のプロの世界では例外と思っていたのですが、建前でしか行動できないのが中国海軍だとするとこれからのつきあい方も考えたほうがいいと思いつつ、日本は国としての矜持、徳性を維持すべきでしょう。皆さんはどうお思いですか。 Chinese RIMPAC Delegation Snubs Japanese Sailors By: Sam LaGrone July 25, 2016 6:28 PM https://news.usni.org/2016/07/25/rimpac_china_japan_snub#more-20851 日付変更線通過を祝う逐艦 西安 艦上の中国海軍隊員。同艦はリムパック2016に 参加 。 Xinhua Photo リムオブザ・パシフィック演習に参加中の中国海軍が艦内視察を海上自衛隊に拒否したうえ、艦上レセプションには嫌々ながら海自関係者を招待したことをUSNI Newsが把握した。 複数筋によると参加各国が停泊中にレセプションが催す中、7月2日の日本主催レセプションを中国が欠席した。さらにPLANは当初は海自代表を自国レセプションに招待せず、米側から公表され慌てて招待した。 米太平洋艦隊司令官スコット・スイフト大将と第三艦隊司令官ノラ・タイソン中将は各国が共同作業に加わることがリムパック成功の鍵と強調しており、両提督は7月5日の演習初日の訓示でもこの点に触れている。 スコット・スイフト太平洋艦隊司令官が報道陣にパールハーバー共用基地で答えている。2016年7月5日。 US Navy Photo 海上自衛隊の隊員が中国艦の公開日に視察しようとしたがPLANに拒否されたとUSNI Newsは複数筋から把握した。 中国は初めて招聘されたリムパック2014を知る関係者は前回はレセプションや公開日で立ち入り制限は一切なかったとUSNI New

次期大統領選用ヘリVH-92Aが製造段階へ

共和党、民主党の全国大会を経て、いよいよ大統領選挙運動は本格的なステージに入りますが、この新型ヘリコプターの主になるのは誰なのでしょうか。国防や安全保障にグローバルな視点を持つ人に大統領になってもらいたいものです。 US Presidential Helo Moves to Production Phase Critical Design Review Is Successful Christopher P. Cavas , Defense News 3:17 p.m. EDT July 25, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense-news/2016/07/25/presidential-helicopter-sikorsky-lockheed-vh92a/87537470/ (Photo: Lockheed Martin/Sikorsky) WASHINGTON – VH-92A大統領専用ヘリコプター更新事業がペンタゴンの大きな試練をくぐったと ロッキード・マーティン 傘下の シコルスキー が本日発表した 。 重要設計審査 ( CDR ) が完了し 、 機体製造組立工程が開始される 。 シコルスキーと海軍航空システムズ本部(NAVAIR)合同によるVH-92Aヘリコプター開発チームは7月に政府、民間産業会の主要メンバーを招き詳細な設計審査を行ったとロッキードは発表している。 シコルスキーは米海軍から12.4億ドルの固定価格インセンティブ付き技術製造開発(EMD)契約を2014年5月に交付され、テスト用2機、運用型21機を製造する。新型ヘリコプターは現行のVH-3DおよびVH-60Nを更新する。大統領専用ヘリコプター機材は海兵隊が運用する。 「CDRが完了したことで同ヘリコプターシステムが海兵隊の要求内容を満たすことが判明し、合理的な価格で維持可能な同ヘリコプターが重要ミッションを実施できる」と海兵隊のロバート・プリジェン大佐(NAVAIR大統領専用ヘリコプター事業主管)が声明文を発表した。 ロッキードはシコルスキーのストラトフォード工場(コネチカット州)でテスト用機材が改修中と述べている。VH-92Aの初飛行は2017年、2023年度までに機体全部が供用される。

★イスラエル空軍の成功の鍵は柔軟な思考形式だ

国家存続を賭けて懸命に国防力整備を図っているイスラエルには日本も大いに参考になる要素が多いです。国際共同開発に道が開けたことでイスラエルとの可能性も増えましたね。やや違和感を覚える同国の行動は目的から考える思考が背景にあるのでしょう。ただその結果として日本もF-22導入をイスラエルとともに断念せざるを得なくなったのは皮肉ですが。   We go to war so you don’t have to An IAF technician with her F-15 at Hatzerim Air Force Base. IDF photo How Israel’s Air Force Dominates the Sky The secret is flexibility by ROBERT FARLEY https://warisboring.com/how-israels-air-force-dominates-the-sky-f679b31e31d8 イスラエル国防軍(IDF)の航空部門(IAF)は1960年代から一貫して国防の中心だ。戦場を制圧し一般市民を空爆から守ることで戦力を発揮しイスラエル国防軍に優位性を大きく与えている。同時にIAFは遠距離攻撃能力を遠隔地に実施する能力を実証している。 IAFの今日の姿は効果的な訓練、敵側の弱点、戦力整備と導入の柔軟な対応で実現した。長年に渡りイスラエルは空軍主力機の調達に各種の選択肢を使い、フランス、米国からの調達に加え国産化も希求してきた。結局、米国製機材と国産開発の2つに落ち着いており、これが功を奏している。 Israeli F-16I fighters fly in formation on May 10, 2011. IAF photo 建国間もないイスラエルは入手可能な武器は手当たり次第に確保していた。このためIDFは古色蒼然たる各種装備を取り混ぜて運用しており、大部分はヨーロッパ製だった。 1950年代末になるとイスラエルは武器調達の関係を英仏両国とka確立する。フランスとは関係を深め、ミラージュ戦闘機はじめ高性能装備の導入に成功し、核開発でもフランスの技術支援は大きかった。 ミラージュはIAFの主力戦闘機として1967年の6日間戦争の開

☆★米空軍が考えるA-10後継機調達の道のり

CAS機というとA-10の印象が強い中、この記事によれば次期機材は当面は既存機種の転用、長期的には新型機の投入も可能と時間稼ぎのようなことをいっていますがどちらも軽量機となるとのことです。ということはA-10の再来は期待できないということですね。スコーピオンは検討対象外なのでしょうか。 A-10 Warthog Replacement: U.S. Air Force Considers Two-Step Approach Jul 21, 2016  Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/10-warthog-replacement-us-air-force-considers-two-step-approach A-10s: USAF 米空軍はA-10ウォートホグの後継機でローエンド軽攻撃機「OA-X」と高性能版の「A-X2」の二機種で構想している。 A-10退役を2018年に迎える中で空軍はまだCAS任務機開発の道筋を決めかねている。7月20日に外部関係者に最新動向を説明する機会で軽攻撃機種2つを並列開発し長期短期双方のニーズに対応する考えを紹介している。 説明では「OA-X」は防空体制の低い環境用だとマーク・ガンジンガー、戦略予算評価センターのアナリストが述べている。OA-Xはローエンド、低コストで開発工程の不要な機体で既存の米空軍軽攻撃態勢を補強する存在だという。 OA-Xでは既存機種の転用を考え、A-29スーパートゥカーノあるいはAT-6練習機が候補とローレン・トンプソン、レキシントン研究所のアナリストが述べている。 空軍はOA-XはA-10後継機ではなく補完機材だとガンジンガーは強調している。 空軍が注目するのが「A-X2」で長期的にはウォートホグ後継機になると両アナリストは言う。A-X2は低度から中度の脅威環境で運用できる機体が理想で、つまり航空優勢が確保できない戦場にも投入可能な機体だ。A-X2を完全新型機にするか、既存機を利用するかは未定だが、価格と運用開始までのリードタイムが重要だという。 新型軽量攻撃機構想を進める空軍は予算制約に直面する一

★★★海自イージス駆逐艦こんごう級、あたご級にSM-2搭載へ

これも目立たないニュースですが中身は重要です。例によって自衛隊の呼称護衛艦は駆逐艦としています。 Japan Secures SM-2 Missiles for Destroyers       Kongo and Atago Destroyers To Be Outfitted Wendell Minnick , Defense News 8:12 a.m. EDT July 21, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2016/07/21/japan-sm-2-missile-destroyer-fms/87377786/ (Photo: Raytheon) TAIPEI, Taiwan —スタンダードミサイル-2 ( SM-2 ) を日本のこんごう級およびあたご級駆逐艦6隻に246発821百万ドルで売却する案件を米国務省が承認した 。 海外向け軍事装備販売を取り仕切る国防安全保障協力庁(DSCA)が7月19日に公表した。主契約企業は レイセオン と BAE 。 対象はレイセオンのRIM-66M-09 SM-2ブロックIIIBで、MK13MOD O 垂直発射装備のカニスターも含む。 「イージス戦闘システムと組み合わせるとSM-2ブロックIIIBはこれまでより高性能の面での防衛能力を実現し、東アジアと西太平洋の防空、海上交通路防衛を担う」とDSCAは声明を発表。「日本には中間レベル整備施設が二箇所あり、SM-2ブロックIIIBの保守管理を行う能力があることで新装備の導入は円滑に進むだろう」 日本はあたご級を改良したイージス駆逐艦二隻を建造中で、ブロックIIIBが最初から搭載され、別に日本製ミサイルも採用する。 日本が防空体制の強化に努めているのは北朝鮮のミサイル、核開発が続いているからで、中国も東シナ海で日本が実効支配する尖閣諸島で不穏な動きを示している。 弾道ミサイル対応では日本はSM-3ブロック1Aを導入済みで、宇宙空間でのミサイル迎撃に対応している。レイセオンによれば日本はSM-3の試射に三回連続して米海軍のミサイル試射水域(ハワイ沖)で成功している。2007年、2009年、2010年にそれぞれ