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極超音速技術の開発で軍事優位性を狙う米国は中ロの追随を振り切れるか

Hypersonics could help Air Force thwart enemy anti-air defenses By Phillip Swarts, Air Force Times 2:38 p.m. EST March 1, 2016 http://www.airforcetimes.com/story/military/2016/03/01/hypersonics-could-help-us-air-force-thwart-enemy-anti-air-defenses/81156854/ (Photo: Air Force) 音速の五倍で飛ぶ極超音速ミサイルで米空軍は敵の高度防空体制を突破できると一部議員と専門家が3月1日に述べている。 「極超音速はバック・ロジャースの未来世界SFの話ではなくなった」と空軍研究所長を務めたカーティス・ベドゥケ退役少将は語る。「極超音速兵器はこちら側が開発すべきなのはもちろんですが、別の勢力も当然開発に乗り出してくるでしょう。真剣に対応が必要していかないとこちらが出遅れてしまいます」 超高速ミサイルが実現すれば米国は敵地奥深くを標的にし、高性能防空体制を克服できる。とくにロシアや中国に対し超高速ミサイルで防空網を突破し、脆弱な内陸目標を狙えれば有人機を敵地に侵攻させパイロットの生命を危険にさらさなくてもよくなる。 「敵の反応より一歩早く敵地に届けば勝ちだ」とスティーブ・ナイト下院議員(共、カリフォーニア)は語る。 米国は過去にも極超音速技術に投資している。直近では2013年にX-51ウェイブライダーがあり、テストでは三分間にわたり時速3,500 mph に近づいた。この成果はおおむね成功と受け止められたが、次のテストは2019年まで実施されないとベドゥケは述べる。 それまでにロシアや中国が米国を追い越して極超音速技術の開発に成功するのを専門家は恐れる。防空ミサイルに応用されれば第四世代戦闘機は実質的に全機安全に飛行できなくなる。 「極超音速兵器は敵の防空体制に対応するため必要だ」とオリン・ハッチ上院議員(共、ユタ)は語る。「ロシアが危険な各国に武器を拡散させ、中国は技術開発で驚くべき成果を示している。中長期的には米軍は高性能装備を相手にせざるを得なくなる

国防装備に必須のレアアース供給に中国の影、日本近海の供給可能性は?

現在は価格が暴落しているので産業界にも危機感がないようですが、レーザーなど記事が指摘するように新技術の生死を決めかねない材料が中国に多いというのはなんという皮肉でしょう。レアアースはレアメタルよりさらに特殊な材料のようですね。実は日本近海が有望な開発地点として注目されており、今後中国がここに目をつけて日本の海洋主権に挑戦してくる可能性も出てくるでしょう。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- Pentagon Fails To Act On Crucial Rare Earth Minerals By RICHARD WHITTLE  on March 01, 2016 at 1:24 PM http://breakingdefense.com/2016/03/pentagon-fails-to-act-on-crucial-rare-earth-minerals/feed/ テキサス州のラウンドトップ山は中国に代わりDoDの求めるレアアース材料の供給源になれるのだろうか。 このたび刊行された政府会計検査部門GAOの報告書では国防総省DoDがレアメタルの国家安全保障上の意義を理解していないと叱責している。レアメタルは中国が世界市場を支配しており、米国に必要量を確保する案を作成していない、関連部門の連携が取れていないと指摘している。これについてBreaking DefenseがDoDに照会したところは過誤はないとしながら善処を約束した。 「GAOによるDoDが重要資源獲得に尽力していないとの指摘に賛同しかねるが、継続改善の考えによりGAO報告書の提言は受け入れる」と報道官エリック・バジャー空軍中佐が述べた。 ペンタゴン、防衛産業その他企業がレアアースで国防向けは100パーセント、民生用で85パーセントの供給を中国が支配している事実を都合よく無視しているという議論は低調なままだ。2010年に中国はこれを武器として日本向けレアアース供給を停止しレアアース価格は急騰した。 「南シナ海、東シナ海の状況を見ていると、

★★F-35Aの空戦性能はすごい、と昨夏レポートと反対の感想がノルウェー空軍少佐から出ています

  Norwegian F-35 Pilot Counters Controversial ‘Dogfighting’ Report Lara Seligman, Defense News 6:03 p.m. EST March 1, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/2016/03/01/norwegian-f-35-pilot-counters-controversial-dogfighting-report/81170580/ WASHINGTON – 昨夏にF-35の空戦能力を巡り問題報告があったが、それ以来初めて接近距離でのドッグファイト・シナリオで実際にF-35を操縦したパイロットが感想を述べている。 ノルウェー空軍のモーテン・「ドルビー」・ハンシェ少佐がノルウェーで初めてF-35を操縦し、同機のドッグファイト結果を3月1日付のブログに書いている。ブログはノルウェー国防省のウェブサイトに掲載された。(下参照) REGJERINGEN F-35 i nærkamp - hva har jeg lært så langt? (The F-35 in a dogfight - what have I learned so far?) ハンシェ少佐は2015年発表の報告書とは一切関係がないが、先に出た報告書の匿名報告者の指摘点では多くの反論をしている。 2015年発表の報告書ではF-16との比較でF-35の出力不足、操縦性の不足を高い迎角での空戦演習で指摘していた。F-35は「旋回戦でエネルギー利用の点で大きく劣」っていると匿名作成者は指摘。また「ピッチ角速度も遅すぎる」としていた。 これに反しハンシェはF-35が迎え角をF-16より大きく取れるので、パイロットは機首を思う方向に向ける範囲が大きいと書いている。 「機体を敵の方向へ向ける能力が向上しており、F-16より早く兵装を向かわせることが可能だ。このため敵は防御に回ることが多くなり、F-16より早く機体速度を減速できた」とハンシェは記している。ハンシェは米海軍テストパイロット教程を修了し、ロッキード・マーティンF-16で2,200時間のフライト経験があ

米国防長官がISIS向けサイバー作戦でロシア、中国向け実力も磨いていると認める

大統領選挙のせいもあり、現政権はイラク、シリアでの功績を示さないと不利になります。苦し布ではないでしょうが、今回サイバー作戦の一部を公表しましたが、それでも内容はよくわからい形になっています。これをさらに各地で拡大するということですが、特定の場面で特定の方法を使うということでますますその内容はわかりにくいものになるでしょうね。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ Cyber War Against ISIL Hones Weapons Vs. Russia, China By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on February 29, 2016 at 2:26 PM http://breakingdefense.com/2016/02/cyber-war-against-isil-is-model-for-other-threats/feed/ WASHINGTON: 米国が実施中のダーシュ(自称イスラム国)を狙うサイバー戦の概要を国防長官と統合参謀本部議長が明らかにしている。軍高官が米国がサイバー兵器を敵に投入している状況を認めたのはこれがはじめてではないか。もちろんサイバーは情報活動ではすでに投入されている。 「現在の使用方法は全く新しいもので、驚きの内容もあり、一部はISIL以外の他の課題にも世界各地で利用できる内容です」とカーター長官は報道陣に述べている。その「他の課題」とはイラン、北朝鮮、ロシア、中国であると長官は列挙している。 Ashton Carter 「サイバーの運用は特にシリアでISILの指揮統制をかく乱し通信連絡手段の信頼性を落とし、通信系統の負担を過大にして信頼を崩し機能を喪失させることであり、各地の部隊への指揮命令能力を妨害すること、占拠中の住民や経済への支配力を低下させることにある」とカーター長官は述べ、一言でいえばダーシュの軍事、政治、経済の中枢部分を攻撃しているという。 「通信系統の過負荷」というと通信が機能しなくなるようにしているようだが、ハッ

米陸軍の次期中型垂直離陸機材調達事業

事業名が垂直航空機なのはヘリコプターになるかティルトローターになるか未定のためですね。ともあれ大型調達案件がスタートしそうです。今後も動向に要注目ですね。 -------------------------------------------------------------------------------- U.S. Army Seeks Ideas On Medium-Lift, Scout/Attack FVL Feb 24, 2016  Graham Warwick | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/us-army-seeks-ideas-medium-lift-scoutattack-fvl Boeing/Sikorsky 意表を突く形で米陸軍が高速軽量偵察・多用途および中型攻撃輸送用の回転翼機を検討中。国防総省の進める次世代垂直飛行機(FVL)の「ファミリー整備」構想によるもの。 米陸軍は2月22日に情報提供要請(RFI)をFVL性能セット1(CS1)とともにFVL中型と呼ぶセット3(CS3)で発出した。まず シコースキー UH-60ブラックホーク後継機を2030年代中ごろに作り、その後 ボーイング AH-64アパッチ後継機種づくりをめざす。 中型FVLの前に位置づけられる共用多用途機(JMR)技術の実証事業で ベルヘリコプター とボーイング/シコースキーがそれぞれ輸送用途の高速回転翼機を製作中で2017年末に初飛行の予定だ。 RFIによればCS1は「一番機体が小さいが機動力が最高の機体」というのがFVLファミリーでの位置づけで、使用用途は「偵察、軽攻撃、軽襲撃撤収作戦用」としている。陸軍は「民生用、民生機の転用、軍事用あるいは概念上の機体技術」を広く求める。 性能要求原案には「地形追随あるいは地形回避で飛行速度200ノット超」で無給油で229カイリの飛行半径としている。この速度要求では通常型のヘリコプターは対応不能だがシコースキーの同軸リジッドローター方式S-97レイダー複合機はここに入る。 S-97の設計速度は220ノットで陸軍の求める武装航空偵察機材の要求に合致し、現行のベルO

中国の新型輸送機Y-20は今年中に供用開始か 機体の発展に要注意

開発中のC-2の最大ペイロードが30トンといわれていますので、Y-20は相当大きな搭載量があります。ただし、エンジンが非力なことと航続距離が短いのが欠点です。むしろ空中早期警戒機が派生して来ればそちらのほうが脅威になるかもしれません。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- China's Y-20 transport aircraft may enter service in 2016 Richard D Fisher Jr, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly 29 February 2016 http://www.janes.com/article/58397/china-s-y-20-transport-aircraft-may-enter-service-in-2016 西安航空機Y-20大型輸送機が機体番号789をつけ、2月6日に初飛行したとの報道がある。Source: Chinese Internet 中国軍事関連ウェブサイトに西安航空機 (XAC) Y-20大型輸送機の試作型5号機が掲載されて人民解放軍空軍(PLAAF) での供用開始が今年中になるとの観測を呼んでいる。 今年2月6日に初飛行したと伝えられる5号機は機体番号789をつけている。4号機は788で中国ウェブサイトでは今年1月23日に登場している。判明している試作機のその他番号は781、783、785だ。 1月27日付の新華社記事ではテストパイロット Xu Yonglingの言として中国航空関係者はY-20の開発は2015年末に完了していると伝えている。Xuは成都航空機のJ-10戦闘機開発にも参加しており、Y-20は2016年にも就役するのではと語っている。 Y-20試作型4号機が機体番号788をつけて1月に姿を現した。中国報道では中国海軍が取得する可能性があるという。(Chinese Internet) 本年1月26日付人民日報で人民解放軍空軍統帥大学教授Chen

★米海軍研究部門が明かした新技術開発の最新状況

大脳生理学、学習機能、認知科学と来ましたか。電子技術と医学が融合していくようです。その先には全く違う戦争の在り方が待っているのでしょうか。指向性エネルギー兵器は相当の進展を示していることがうかがえますが、人工知能も同様のようですね。やはり軍用技術が民生技術をリードする形になるのか、民生と軍用の境目がなくなるのか、今後も注目です。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ONR Winter to Congress: Navy Making Progress on Developing High-Energy Laser Weapons By: John Grady February 25, 2016 9:33 AM http://news.usni.org/2016/02/25/onr-winter-to-congress-navy-making-progress-on-developing-high-energy-laser-weapons 高エネルギーレーザー兵器が「大きく進展を示している」と海軍研究部門トップが下院軍事委員会新規脅威対応戦力整備小委員会で2月24日に証言している。 マシアス・ウィンター少将は各軍と国防総省が緊密に連携し効率よく作業が進展していると述べた。ただし、海中での指向性エネルギー利用など海軍特有の課題があると認めた。 冒頭声明で少将は「技術、戦術を戦略に結び付けることが必須」と海軍での研究内容の性格を述べた。高エネルギーレーザー兵器の例では30キロワット級を150キロワットに拡大する作業が海軍と海兵隊向けに進行中と紹介している。 海軍は国防高等研究プロジェクト庁と共同で無人水中艇、水上艇を開発中でこれが委員会の関心を呼んだ。DARPA長官アラティ・プラバカーが概要を紹介し、ウィンター少将は無人水中艇をサンディエゴからサンフランシスコまで今年中に試験航行させると述べている。 国防次官補スティーブン・ウェルビー(研究技術開発担当)は一連の作業をペンタゴンが進める「第三相殺」戦略の