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X-51A三回目の極超音速飛行は8月中に実施予定

Third X-51A Hypersonic Test Targeted For Mid-August By Guy Norris aviationweek.com August 06, 2012 米空軍関係者によるとマッハ5以上の飛行を狙うX-51A極超音速実証機のおそらく最後の実験が8月14日に設定されているという。 X- 51Aは「極超音速飛行への重要な次のステップ」だと空軍研究所航空宇宙システムズのダグ・バウワーズ所長Doug Bowersは初回のX-51Aの実績が成功失敗入り交じっていたが技術開発には貴重な成果出会ったと語る。「X-51は初回飛行ではほぼ成功したと言っ てよい。第二回目はB-52からの引き離しに失敗し、三番目ではインレットが途中で止まってしまった。毎回のフライトで学ぶものが多いが、飛行させなけれ ばわからないことが多いのも事実だ」 X- 51Aの最新状況だが、ハードウェア、ソフトウェアで変更されており、前回3月5日の飛行がマッハ5をめざしながらわずか9.5秒で終了してしまったこと から想定される対策をこうじている。二回目のフライトは2011年6月13日に搭載するプラットアンドホイットニー・ロケットダインRocketdyne SJX61-2エンジンがエチレンからJP-7への燃料切り替えに失敗したことで終了している。エチレンはスクラムジェット始動に使用し、JP-7は高速 度飛行の持続に使われる。 X- 51はマッハ6.5までの極超音速飛行を空気吸い込み式で一定時間持続することの実証として想定され、2010年3月5日の初飛行ではマッハ4.88を記 録。マッハ5までも達しなかったが同機が210秒の動力飛行中で143秒をスクラムジェットで飛行したことは以前のスクラムジェット機よりも長い時間記録 で技術上の成功とみなされた。 四号機はボーイングのパームデール工場(カリフォルニア州)で完成まであと一歩のところに来ているが、飛行テストの予算が確保されていない。■

大統領専用機材更新の検討はじまる---ただし運用は2020年代からか

Pentagon Envisions New Air Force One Presidential Jet bloomberg.com By Tony Capaccio - Aug 11, 2012 4:23 AM GMT+0900 Pablo Martinez Monsivais/AP Photo President Barack Obama leaves Air Force One at Orlando International Airport on Aug. 2, 2012, in Orlando, Fla. ペンタゴンは2022年以降の導入前提で大統領専用機の後継機種の検討および購入計画を開始した。 国 防次官(調達担当)フランク・ケンドールFrank Kendall ,Undersecretary of Defense for Acquisition が「調達決定」メモに署名したできるようなった更新業務室を立ち上げ、あわせてマリーン・ワン大統領専用ヘリコプターの次期機種も2020年より前に稼動 開始する想定で検討できるようなった。 第一段階は市場動向分析と大統領専用機材に必要な性能要求の評価を完成させることだと国防総省関係者は匿名を条件で話した。上記メモが未公表のためだ。その後をうけて統合参謀本部が性能諸元を決定する。 この手順は航空機メーカー、エンジンメーカーには朗報で、ロッキーと・マーティン、ボーイング、ジェネラルエレクトリック、ユナイテッドテクノロジーズが期待をかけるだろう。 ペンタゴンは一号機に7.57億ドル、ヘリコプター後継機種には18.4億ドルをそれぞれ2017年度まで相当として計上しており、実際の予算執行は2015年度以降が大部分となるという。 新 型エアフォースワンの引渡しは特殊装備技術の改修を待って2019年以降になるとペンタゴンは30年間の運用計画で想定。一方、新型大統領専用ヘリコプ ターは現行機種が35年間も稼動している中でも稼動開始は2020年まで待たねばならない。専用機は2023年から運用開始となる。 ケンドール国防次官から空軍へは各メーカーへの企画案提出を2015年、開発契約交付を2016年の想定で計画を作成するよう指示している。 空軍による分析で調達戦略の基礎が出来上がり、現行の大統領専用機VC-25合

高性能有人戦闘機の必要性 アフガニスタン、イラクの例外に論調を脱線させないために何を考えるべきか

誤 解される向きもありましょうが、当ブログでは有人戦闘機の存在を否定しているのではないのです。無人機やEWの出現はあっても、有人戦闘機は制空権確保に 必要な装備であることに変わりありません。その思いを同じくする論文がAir Force Assn.機関誌に出ていましたのでやや長文ですがご紹介しましょう。                                                    Air Force Magazine  Vol. 95, No. 8     August 2012             Aberrations in Iraq and Afghanistan                                         By Daniel L. Haulman                                             最近10年間の戦役で空軍は制空権を確保するために戦う必要が一回もなかった。これは正常な状態ではない。              空 中での戦闘は米国が参戦した主要戦で20世紀の大きな特徴だった。1918年以来の米国の空軍力は勝利を次々におさめ、1999年まで米国による総撃墜機 数は17,500機であり、第一次大戦624機、第二次大戦15,800機、朝鮮894機、ベトナム137機と言う内訳だ。 これが1990年代のイラク、セルビアでは数は少なくなったが、それでもイラクで39機、セルビアで9機を撃墜している。 * 1991年、米空軍戦闘機が炎上中の油田を飛行中。イラク陸軍がクウェートから撤退する中で放火したもの。砂漠の嵐作戦で米空軍は37機を撃墜しつつ損失はゼロだった。(USAF photo) ただし21世紀になり、空中戦そのものが消えている。21世紀に米国が関与したイラク、アフガニスタンでエースは輩出していない。空中戦の勝利そのものに気づくことがなかった。 双方の戦闘で空軍力は大きな役割をはたしたが、制空権を巡る戦闘はそこに含まれていない。空中戦そのものが発生していない。 そこで21世紀になり空中戦の時代は終わったと主張する向き、高額な制空戦闘機や高度に訓練を受けるパイロットはもう不要だとの主張が出てきた。 なぜアフガニスタンとイラクで空中

次期弾道ミサイル迎撃用SM-3 IIAの配備開始は2018年

MDA Still Sees 2018 Deployment In Restructured SM-3 IIA Plan By Amy Butler aviationweek.com August 07, 2012 . レイセオン の新型SM-3迎撃ミサイルで 三菱重工業 と共同開発に10億ドル近くの追加契約が成立し、2018年の配備をにらんだ試射を行う。 予 算がついたことでSM-3の開発体制見直しを一年かけて進められる。以前は迎撃テストを2014年度実施と想定していたが、現在はこれが2016年にずれ こんでいる。実戦配備はイージス艦の新規ソフトウェア他センサー類とともに2018年となり、ヨーロッパへの配備を想定し、イランの中距離弾道弾による攻 撃に備える。 米政府監査部門が昨年同ミサイルで二つの問題を発見している。ひとつが方向変更・高度制御システムともうひとつが エアロジェット 社 Aerojetが取り扱う推進剤で、サブシステム監査で不合格となっている。さらに三段式の同ミサイルのロケットモーターとノーズコーンの双方が三菱重工 による開発品だがこれらも問題を発生させている。まず推進系の大幅見直しを2013年に行うとレイセオンで防空ミサイル防衛担当の副社長ウェス・クレマー Wes Kremerは言う。 米ミサイル防衛庁MDAは7月に825百万ドルで既存SM-3 IIA改修作業の契約を承認した。これにより同ミサイルの開発費用のうち米国負担分は15.1億ドルになる。 めざすのは直径21インチの迎撃ミサイルで従来のSM-3 1A/B型よりも高速、長射程距離で迎撃がかのうなもの。従来型は直径14インチ。 新型ミサイルはより大型の攻撃部分を装着し、目標捕捉と最終段階で機動性を改善するだろう。 . 同ミサイルは北朝鮮から日本を防衛することを狙い、より少ない洋上艦船からの防衛実施をめざすが、ホワイトハウスは同ミサイルを2009年に欧州段階的適 合アプローチの中でフェーズIIIの根幹要素として選定している。そのねらいはヨーロッパ各国さらに米国東海岸をイランのミサイルから防衛することにあ る。 この決定は物議をかもした。SM-3には聞き甥開き、前のブッシュ政権の原案からポーランドに二段式の地上配置中間段階防衛迎撃ミサイル(GBI)の配備があったが、これが波紋を呼

2013年度国防予算 上院は承認したものの内容は.....

Senate Panel Approves Defense Bill aviationweek.com August 03, 2012 上院歳出委員会が承認した国防予算法案は総額604.5億ドル(約4.8兆円)だが、予算案通過の時点で実質的に疑問の残る内容になっている。 「私の顔に笑みは見えないはず」ダニエル・イノウエ委員長(民主・ハワイ州)Sen. Daniel Inouyeは8月2日の同法案上乗せのあとに発言している。 その理由として上下両院有力議員間で予算管理法が認める範囲で政府予算の執行を今後六ヶ月にわたり認める合意が生まれたためだ。 ただし来年の三月までに現在の予算年度は半分が終わっていることになる。さらに11月の選挙結果で共和党が上院の過半数を握れば、法案も変更が加えられる。 合意済みの決議案には総額1兆ドルの包括的政府支出削減を回避する選択肢は含まれていない。 今回の国防予算法案の審議は実際の支出予算よりも赤字削減合意が実行されない場合の罰則となる強制執行停止sequestratonが中心だった。 リ ンゼイ・グラハム議員(共和・サウスカロライナ)Sen. Lindsey Graham (R-S.C.) から提案され撤回されたのは象徴的な決議案で赤字削減策を提言するボウルズ=シンプソン作業部会の提言を活用し強制執行停止を部分的に実施する内容だっ た。その後、同議員からは別の改正案が動議され、連邦政府との契約企業には自社の従業員に強制執行停止に伴う雇用喪失の可能性を通知させようとするもの だった。これは同意形成できなかったが、各契約企業の観点から強制執行停止が予測可能で労働者調整再訓練通知法Worker Adjustment and Retraining Notification Actの適用が可能かについて長時間の審議に火をつけたといえる。 . 実質面では同法案によりロッキード・マーティンの中距離拡大防空システム Medium Extended Air Defense System (Meads)には348百万ドルの予算を計上し、米国の参加を終了させる。なお議会の国防関連委員会三箇所がいずれもMeads予算を終了させている。 ペンタゴンが進めているバイオ燃料の調達には上院歳出委員会は予算を認めた。他の三委員会は棄却

空軍新参謀総長にウェルシュ大将

airforce magazine Friday August 03, 2012                 Welsh Confirmed as Chief of Staff: 8月2日上院がマーク・ウォルシュ大将 Gen. Mark Welsh の空軍第20代参謀総長就任が承認された。現参謀総長のノートン・シュワーツ大将は交代とともに退役する。この次にはオバマ大統領による正式承認が続く。その後、空軍は8月10日に就任式典を開催する。 ウェルシュ大将は1976年の空軍士官学校卒業生。在欧州米空軍の司令官を経て2010年10月より米空軍総司令部勤務。 上 院による承認はジョン・コーニン上院議員(共和党、テキサス州)が同大将の承認保留を取り下げたことから同日採血されたもの。同議員の保留はラックランド 基地(テキサス州)内で発覚した性的嫌がらせが理由。同基地は空軍の規則訓練を担当。同議員はウェルシュ大将と同日会見し、状況を話し合った後に保留を撤 回した。「ウェルシュ大将が深刻な状況認識を共有していることがわかった。大将が事件の捜査を続けるとの決意を示したことを嬉しく思う」と声明を発表して いる。

X-47B UCAS-Dのテスト最新状況

X-47B UCAS-D Begins Deck Handling Trials aviationweek.com August 03, 2012 ノースロップ・グラマンX-47B無人戦闘航空機システム実証機 (UCAS-D) はまもなく地上での公試をパタクセントリバー海軍航空基地(メリーランド州)で開始し、空母飛行甲板上での取扱手順を確認の上、空母着艦を2013年に行う予定。 X-47Bはパックス基地での初飛行を7月29日に実施しており、チェサピーク湾上空で36分間の飛行を高度7,500フィート速度180ノットで完了した。X-47Bは2機あり、パックスへはエドワーズ空軍基地での性能確認テストを完了してから陸送されていた。 そ の間キングエアを同機に見立てて空母自動着艦時のテストをしている。1号機AV-1はソフトウェアを改修して空母運用への適合性を試される。この改修では 機体を空母運用条件に完全に一体化させるのが目的だ。陸上に設置したカタパルトで発進させ、同じく地上設置の拘束フックでの着艦試験をパックスで今年秋に 開始する。 この数日以内に2号機AV-2を使った地上取扱性テストがパックスで始まり、無線操縦コントローラを飛行甲板操作員の右腕にストラップで取り付け、推進力、首脚操作、ブレーキ、テイルフックを操ることができる。 飛行甲板上では操作員が「黄色シャツ」責任者の後方に立ち、X-47Bをカタパルト上に移動させ、エンジン回転を上げて、各種制御系統を確認の上、同機をミッションコントロール責任者に引き渡す。 着艦時にはX-47Bは艦上のワイヤを捕らえたあとエンジン出力をアイドル状態まで下げ、甲板操作員が制御をし、テイルフックを引き上げて、同機をワイヤから離す。