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米海軍の無人機計画で進展

U.S. Navy Seeks ISR, Strike UAVs aviationweek.com Mar 29, 2010 米海軍の求めに応じ、主要メーカーが5月までに空母搭 載型ステルス無人攻撃・偵察機として有人機と一体運用が出来かつ2018年までの空母配備が可能な機体の情報を提案することになっている。 こ の無人型空母運用空中偵察攻撃機(Uclass)に関する情報要求では無人運用が可能な機体を4から6機編成でCVN-68ニミッツ級あるいはCVN- 78ジェラルド・フォード級原子力空母から運用できるものと士、空母あるいは陸上から飛行管制を受けるものと想定している。また、空中給油を海軍式に加え て空軍の給油方式にも対応するものとしている。 空中給油なしで同機は11時間から14時間の飛行が可能で、その場合も「適正な」予備燃 料を残すものとする。搭載兵装には「高破壊力精密兵器により敵目標の制圧、破壊、欺瞞あるいは影響力行使が可能なもの」が想定されている。発表された構想 図ではノースロップ・グラマンのX-47B無人戦闘航空機システム(UCAS)との類似性が認められる。あるいはボーイングのファンタム・レイやジェネラ ルアトミックスのアヴェンジャーにも似ている。 今回の情報提供要求に先駆け海軍の無人航空機開発責任者ウィリアム・シャノン少将が本誌 開催の国防技術カンファレンスで2月17日に海軍新型無人機開発の次の段階には予算20億ドルを2013年から投入すると発言していた。 席 上でシャノン少将は今回の情報要求はノースロップ・グラマンX-47Bの開発延長を自動的に認めるものではないと強調しているが、同機はエドワーズ空軍基 地で高速タクシーテストを開始しようとしている。 X-47Bは無尾翼ステルス機の空母運用を実証するために製作された。一方、 Uclassは同機の構想をさらに進めて情報収集、偵察監視に加えて攻撃能力を与えるものだ。X-47Bの初飛行は今年夏の予定で、2011年には空母着 艦テストが予定されている。

KC-X EADSの考え方

EADS Takes Wait-And-See Approach On KC-X aviationweek.com Mar 19, 2010 米空軍向け次期空中給油機KC-Xをめぐり、EADSは契約受注にむけた活動をまだ断念しておらず、米政府の対応を待っている格好だ。 提案企画の締め切りが現状どおりとすると、また提案仕様書の表現ぶりがこのままであると、EADSは入札断念の可能性がある。ただし、条件に変更があれば同社は入札参加の道を排除しない。要は米政府が競争入札を実施するつもりがあるのかどうかだという。ペンタゴン はEADS-ノースロップ・グラマン連合はKC-X入札に関心を有していると認めている。 EADSのCEOルイ・ガロワは同社単独によ る入札参加あるいは他社と連携しての入札参加になるのかは言明を避けた。同社の戦略は米国防市場に参入をめざすことであり、そのためには同社の他部門の成 長を妨げることも辞さない構えだ。 KC-X以外に同社は米陸軍向け装甲空中偵察ヘリ構想にEC165およびUH-72ラコタ軽量多用途 ヘリの改造型を提案している。 あわせて米空軍の弾道ミサイル配備支援用にNH90ヘリおよびEC725ヘリを提案している。ただし、次 期大統領専用ヘリの選定には参画しない予定。機材の販売以外に同社としては支援業務を拡充する考えだ。■ ●なんとなく、KC-X仕様書がボーイング案に有利に鳴っていることから、しらけた雰囲気が感じられますが、KC-Xがだめならヘリコプターだ、となりふりかまわず商談を勧めようとするあたり、さすがたくましい会社ですね。逆に言えば、それだけボーイングが米国内で強力な立場にあるわけですが。

F-35は今世紀最大の失敗プロジェクトになるのではないか

Carter Confirms JSF Unit Price Nearly Doubled aviationweek.com Mar 12, 2010 ロッ キード・マーティン-35共用打撃戦闘機(JSF)の一機あたり価格が大幅に上昇し、50百万ドルから95百万ドルになっているとアシュトン・カーター国 防次官補(調達担当)が11日に議会で証言した。 この価格は現在のドル価格では112百万ドル相当となる。 最初の開 発費用見積は2001年に2002会計年度のドル価格で作成されており、ロッキードはこれにより契約を受けた。当時の契約総額は500億ドル相当。カー ル・レヴィン上院議員(民主 ミシガン州)は上院軍事委員会委員長としてロッキード・マーティンは非現実的な低価格を意図的に提示して開発計画に着手した のではないかと問いただし、ボーイングとの競作に勝利してから予算超過を繰り返していると指摘。これに対し、カーター次官補は「その繰り返しが存在してい る」と認めている。 平均単価の算定には開発計画全体予算が反映されており、開発、調達、配備の費用が含まれている。大幅な予算超過によ り米空軍には予算超過額の上限を超えた「重大な」契約逸脱の場合には「数日以内に」議会にその旨を通知する義務があることになる。 上記 単価は米空軍、海軍、海兵隊全体で2,443機を導入する計画を反映している。 あわせて、開発の遅れが延べ13ヶ月相当になっており、 米空軍は同機の初期作戦能力(IOC)獲得予定を変更しており、現在は2016年としている。先週はこれが2015年と発表していた。カーター次官補の JSF開発関連の覚書では運用テストの終了を2016年4月としており、空軍にさらに計画を再考するよう求めている。海軍もIOC獲得を2016年として いるが、海兵隊のみ依然として2012年に実現としている。 価格上昇の要因には2006年の海兵隊仕様の短距離離陸・垂直着陸型の重量 軽減策があり、これで開発が送れ、投入人員数を増加し、管理費も上昇させる一方、機体の共用性を損ない、生産機数を減らし、原材料特にチタンの価格上昇を 招き、主要部品メーカーにおいて費用上昇となったとカーターは分析している。 それでもペンタゴンは同機導入を積極的に進める姿勢だ。マ イケル・ドンレー空軍長官もF-

T-50(ロシア第五世代戦闘機)の開発状況

More Sukhoi T-50s To Fly In Next 12 Months aviationweek.com Mar 12, 2010 スホーイはT-50試作機 を新たに3機追加し、今後一年間かけて飛行テストを実施する。ロシアの第五世代戦闘機開発の計画が同国高官から漏れ伝わってきた。 プー チン首相がT-50の静止試験用機体とコックピットのシミュレーターを視察した。 プーチン首相とスホーイのトップ・ミハイル・ポゴシヤ ンの一致した見方はT-50の配備開始を2015年とするもの。一方、プーチン首相は同機の配備前には合計2,000時間の飛行テストが必要と見ている。 そ こでスホーイは急いでテスト用機材を増強しようとしている。 スホーイによると二号機のテスト合流は今年中、三号機四号機は2011年と なる。 スホーイ開発陣はT-50の開発期間の短縮を専用のシステム統合手段により実現しようとしている。従来の開発では操縦系統の チェック用、エイビオニクスの試験用にそれぞれ別の機体を使用していた。 これがT-50 ではT-50- KNS と呼称される地上確認 用の機材を準備しているようだ。 スホーイのコムソモルスク工場内で同機を使い、生産工程の新技術を実証している模様。飛行テスト用T- 50-1試作機ではこの恩恵を受け、飛行三回目で24度の迎え角飛行が実現できたという。 T-50担当主任技術者アレクサンダー・ダビ デンコによると同機の外表面のおよそ7割が複合材料で構成され手いるという。 操縦席ではスマート・デジタルシステムによりパイロットの 作業量が軽減されているという。 同機のデジタル飛行制御システムは Su -27よりも3割軽量化されており、故障あるいは戦闘時に損傷が あっても復旧が可能という。 4月には飛行テストはモスクワ近郊のグロモフ飛行テスト研究施設に移動する予定という。 ロ シア空軍が2008年からこれまでの放置から再拡張に入った中、同機の開発はスホーイが今後の空軍の要求水準に応える能力があることを証明するものとなる。 ロシア国 防計画によると2020年までに合計1,500機の作戦用航空機、ヘリコプターならびに200基の防空ミサイルの導入をめざすことになっている。このうち 航空機の8割が新型機となる。 ロシア航空宇宙産業の課

ボーイングのUAVファンタム・レイの開発状況

Boeing Bullish On Phantom Ray aviationweek.com Mar 2, 2010 ボーイングはファンタム・レイ実証機のタクシーテストを7 月に開始する。これは当初の計画よりわずかに遅れるものの同社は同機の初飛行は12月の目標のままだ。 ファンタム・レイとは計画中止と なった無人機X-45Cを継承・復活させたもの。同社ファンタム・ワークスが予算を全額負担し、ボーイング社内の無人戦闘航空機開発技術を強化し、今後予 定されるペンタゴンの調達に備えることが目的。同社が想定する将来のプロジェクトには空軍の無人機MQ-X、同じく空軍の長距離打撃機、海軍の将来型攻撃 機F/A-XXがある。 ファンタム・レイの当初の目標は耐空性能を実証した後、第二段階に入り飛行性能の限界を試すことで、さらに自動 空中給油実験も想定されている他、電子戦の試験も予定されている。 全翼機形状でステルス性の同機の動力はジェネラルエレクトリックF- 404-GE-102D一基でペイロード4,500ポンドで無給油で1,000海里飛行する設計だ。 排気システムのステルス性確保がタ クシーテスト開始が遅れた原因といわれるが、このデータはボーイングとジェネラルエレクトリックで共用されており、エンジンはセントルイスに持ち帰り、改 修の後、ファンタム・レイに再度搭載される。 ボーイングがファンタム・レイ開発を進めている間に、同社とロッキード・マーティ ンが2008年締結した共同開発合意は失速気味だ。両社はB-2とX-47を持つノースロップ・グラマンに対抗しようとした。 その時点 ではロッキード・マーティンとボーイングはノースロップ・グラマンやジェネラルアトミックスの無人機先行メーカーに大きく遅れていると思われていたが、 ロッキードは機密解除になったRQ-170の存在が明らかになったことで、同社も無人機開発の実力を涵養したことが判明した。そしてボーイングはファンタ ム・レイの飛行テストをめざしているわけだ。 ボーイングは次世代爆撃機開発の主契約社となることをめざしている。 ●日本ではphantomをファントムと表記することが多いのですが、当ブログでは原語発音に近づけてファンタムとしています。それはいいのですが、UAVは加速的に発達していきますね。日本の遅れがそれ

KC-Xに767案を再度提案するボーイング

Boeing Selects 767 for USAF KC-X Tanker Bid aviationweek.com Mar 4, 2010 ボーイングは次世代空中給油機として767を基にした案を米空軍KC-X競争提案に採用し、新型の給油 ブームと787の操縦席計器を応用する内容を提案する。 同社は本日767を基にする、と発表したものの、767のどの形式が基本となる のかは明らかにしなかった。同社発表の想像図は-200型のようだ。 これまでのKC-X提案とは離脱して、ボーイングはエアバス A330 よりも75%大きい新設計の操縦席ディスプレイを提案している。ノースロップ・グラマンーEADSはA330を原型とした案を提案している。 2008 年2月にいったん決定となったのはノースロップ・グラマン/EADSがオーストラリア用に開発したA330 案であったが、空軍の選定で決定が取り消しとなり、再度仕切りなおしとなって今日に至っている。 またボーイングの新設計空中給油ブーム はフライバイワイヤー操作で給油性能が向上していると、ボーイングは発表している。このブームはKC-10 のブームと形状が似ている。この変更はあきらかに毎分1,200ガロンの給油能力の要求にこたえるもので、KC-135のブームよりも伸縮性があるようだ が、正確な性能水準は同社から発表されていない。 主翼全長は767-200よりも大幅に延長されている模様で、主翼フラッター問題がイ タリア向けのKC-767 出発生したことへの回答と見られる。 これまでのボーイングの提案内容は一部から「フランケンタンカー」と称 されるほど既存民間機から各部品を持ち寄って構成されていたが、米空軍からはこの考え方はリスクが高いと懸念されていた。 ボーイングの 防衛宇宙安全保障製品部門のデニス・ムイレンバーグ社長はKC-X仕様書の合計327項目全部を満足できると発言している。 ノースロッ プ・グラマン/EADSの関係者はまだ発言していないが、同連合が競争提案に再度参加するのか、撤退するかが焦点となる。現在のKC-X仕様書では小型機材 に有利と見ている。 ●二転三転している内に時間が空費されたKC-X競作ですが、流れはボーイングに傾いてきました。ただし、ノースロップ連合が参加しないと競争にならなくなって

さらに遅れるF-35の実用化

USAF Slips JSF Operational Debut aviationweek.com Mar 1, 2010   空軍長官マイケル・ドンリーはロッキード・マーティンの共用打撃戦闘機(JSF)の初期作戦能力 (IOC)獲得は当初予定から遅れ2015年になる見通しと2月25日に発言した。 一方、海軍関係者は海軍用機体のIOC獲得予定 2014年にこだわっている様子はない。 ドンリー発言はラリー・キッセル下院議員(民主 ノースキャロライナ)からの議会公聴会の質問 に対するもの。同議員は空軍がいつになったら同機を「戦力化できるのか」と聞いていた。 ドンリー長官のスポークスマン、ジェフリー・グ レン中佐も長官発言でIOC時期が公式に変更になる点を確認した。 これでおよそ2年間の遅れとなる。わずか一週間前にはウィリアム・フ レイザー大将(空中戦闘軍団司令官)が同機のIOC予定を再評価すると発言しており、ブロックIIIのソフトウェア搭載の機体でIOC獲得を希望すると 言っていた。海兵隊は性能が劣るブロックIIソフトウェア機体で2012年に運用を開始する。 2011年予算案ではJSFの飛行テスト 終了は2014年秋となっており、テスト報告書は翌年にならないと出ない。 今回の予定変更は空軍側が機体と同機のソフトウェア双方のテ スト完了前には作戦能力を認めたくない姿勢の現われだ。機体生産は予定通り進展しているが、ソフトウェア開発が遅れているのが現状だ。 一 方、海軍は機体数が一定に達し、性能が確認されればIOC獲得とみなす方針。 総額471億ドルの同機開発予算に追加された28億ドルの うち5億ドル相当がソフトウェア用に確保されており、テスト用のプログラム作成等に使われる。 開発の強化策として新たにテスト用機材3 機が追加されるが、これが却って同機開発の芳しくない進捗を改めて明らかにしている。また、艦載型1機の追加も以前から承認されており、これで追加は合計 4機になる。飛行テストには合計19機が想定されている。   ●かねてからJSFには懐疑的なこのブ ログのエディターですが、この記事があらためて同機に対する見方を強化しています。開発には各国も係わっているので、進捗には多大の関心を持っているは ず。ここで日本がFXとして同機獲得に今から名乗りをあげれ