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米海軍のアイオワ級戦艦の復帰?戦艦への期待が消えない理由とは

  National Interest記事からですが、読者の要望が強く過去記事を再掲載したようです。 戦 艦を復活させる時が来たのだろうか?何十年にわたり、海軍設計者たちは、往時の世界大戦の基準からすれば驚くほど脆い艦船の建造に集中してきた。これらの艦船は、20世紀初頭の艦船に比べれば、はるかに大きな距離で攻撃を与えることができるが、打撃を受ける余裕がない。戦略を再考し、再び防護艦を建造する時が来たのだろうか?この記事では、こうした傾向がどのようにして生まれたのか、そして今後何が変わる可能性があるのかを検証する。 戦艦を復活させる時か?  「戦艦」というレッテルは、海軍の最大艦船が「戦列」編成に参加し、敵陣に広角砲火を浴びせることができるという意味で、古い「戦列艦」の概念から生まれた。「戦艦」は敵の「戦艦」と戦うことが期待されていた。近代的な戦艦の形態は、1890年頃のイギリス・ロイヤル・ソブリン級に落ち着く。前部と後部の砲塔に各2門の重砲を備え、鋼鉄製の装甲を持つ、総トン数約15,000トンの艦であった。世界中の海軍がこの基本設計パラメータを採用したことで、懲罰を与えることも吸収することもできる艦船が誕生した。初期の戦艦では、脅威の予測可能性によって生存性を確保するプロセスが単純化された。1890年代後半には、他の艦船が搭載する大型の海軍砲から攻撃を受ける可能性が最も高く、その結果、防御計画はその脅威に集中することができた。  15年後に建造されたHMSロード・ネルソンの排水量は、わずか2000トンしが増加しなかった。しかし、ほぼ同じ大きさの船体で、HMSドレッドノートはその後数年間で開発された数々の技術革新を活用し、10門の重砲を搭載して、それまでの艦とほぼ同じコストではるかに殺傷力の高いプラットフォームとなった。その結果、小型戦艦の生存率は、海軍大砲に対してさえも大幅に低下した。  それ以降、殺傷力と生存性は艦の大きさとともに劇的に向上し、世界の海軍はそれに対応した。1915年までにイギリス海軍の第一線戦艦は27,000トンになり、1920年までに世界最大の戦艦(HMSフッド)は45,000トンになった。 1921年には国際協定によって軍艦の大きさが制限されることになるが、ドイツと日本は特に驚異的な大きさの戦艦を想像していた。 大型艦が廃れた理由  航空戦力(

アイオワ級の航空戦艦化は1980年代冷戦時の構想....実現の可能性は閉ざされていない

The Ultimate Warship: A Hybrid Aircraft Carrier-Battleship?  空母+戦艦のハイブリッドは究極の軍艦になったのか by Kyle Mizokami April 26, 2019   Topic: Security   Region: Europe   Blog Brand: The Buzz   Tags: Cold War Battleships Battlecruiser Carriers Carrier-Battleship Interdiction Assault Ship https://nationalinterest.org/blog/buzz/ultimate-warship-hybrid-aircraft-carrer-battleship-54657 1 980年代初めのレーガン政権は国防事業への予算重点配分をねらっていた。選挙公約に1970年代の「空洞化」を意識し軍再建があった。 その一環で第二次大戦時のアイオワ級戦艦各艦の復帰があり、1982年に工事がアイオワ、ミズーリ、ニュージャージー、ウィスコンシンを対象に主砲16インチ砲、5インチ砲が稼働可能となった。さらにハープーン対艦ミサイル16発、トマホーク対地攻撃巡航ミサイル32発のほかファランクス局地兵装システム(CIWS)4門を新たに搭載した。 ただし四隻が冷戦終結後に退役したのは各艦2千名もの人員が必要なためだった。国防予算縮小が背景にあった。現在は四隻とも記念艦あるいは博物館となっている。だが早期退役でさらに大胆な改修案が実現できなくなった。 1980年11月号の米海軍協会紀要に米海軍大佐(退役)チャールズ・マイヤースが寄稿したのは戦艦艦尾部分の大幅改修で第三砲塔を撤去するという提案だった。 第三砲塔部分はV字形状の飛行甲板とし、V字の底部が艦尾に位置し、Vの左右は前方に伸び航空機発進を実現するとした。昇降機2つでボーイングAV-8ハリヤーII12機を格納庫から運用するとした。 5インチ砲は撤去し、155ミリ榴弾砲の搭載で火力補強をねらった。V字飛行甲板の間のスペースには戦術ミサイルサイロを配備し、320サイロまで搭載可能としトマホーク対地攻撃ミサイル、ASROC対潜ロケ

アイオワ級戦艦の現役復帰は実現可能性なし

保存中の退役空母再就役の話がありましたが、戦艦はどうでしょう。米国には戦艦の最終進化形アイオワ級四隻が残っています。ホームズ教授がウィスコンシン勤務だったとは知りませんでした。記事の出稿が前後しましたが、文末の現代の艦船の脆弱性のくだりはフィッツジェラルド事件であらわになりましたね。   Why America's Battleships Will Never Make a Comeback 米戦艦の現役復帰が不可能な理由   James Holmes June 17, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/why-americas-battleships-will-never-make-comeback-21199?page=show 戦艦には神秘的な要素がある。ワシントン内外で米海軍増強の話題が出ると必ずアイオワ級巨大戦艦の現役復帰を強く主張する向きが現れるのは毎度お約束だ。第二次大戦時の戦艦を呼び戻すのは突飛な話題ではない。1914年建造のUSSテキサスに超兵器を搭載しソ連を吹っ飛ばそうというのではない。日本帝国海軍のスーパー戦艦大和を引き上げ宇宙空間で使おうというのでもなく、宇宙人の侵略からUSSミズーリでハワイ諸島を守るものでもない。 第二次大戦時に日本との一騎打ちを想定して建造された戦艦は朝鮮戦争、ベトナム戦争、冷戦時に現役復帰している。最後の作戦行動は1988年だ。アイオワ級は朝鮮戦争後ほぼ30年間モスボール保存されていた。(ベトナム戦争時に短期間復帰したUSSニュージャージー除く)冷戦後もモスボール状態だ。事例では戦艦の復帰は可能と示されている。ただし現役復帰させてもコスト、労力、人的資源の投入に見合う効果があるか疑問だ。 数字に騙されてはいけない。レーガン時代の海軍大増強で戦艦四隻の現役復帰に1988年価格で17億ドルかかった。2017年価格にすると一隻8.78億ドルだ。この数字から海軍はアーレイ・バーク級駆逐艦一隻の価格で強烈な砲火力を有する艦二隻を復帰できるとした。バーク級駆逐艦の最新建造単価は19億ドルと議会予算局はまとめている。一隻分の予算で二隻が手に入るのは魅力だ。沿海戦闘艦三隻分の予算で戦艦二隻を復帰できる。沿海戦