2017年3月24日金曜日

SEAL作戦と電子製品持ち込み禁止措置の関係


これは恐ろしい事態です。今のところ保安措置の対象は一部便に限定ですが、場合によっては拡大するかもしれません。ラップトップが一切持ち込めなくなっては困る向きが多いのではないでしょうか。今後の進展は要注意ですね。


Yemen SEAL Raid Likely Led to New Restrictions for Electronics on Flights イエメンSEAL強襲作戦と電子製品持ち込み制限措置の関連

Mar 22 2017 - By Tom Demerly

ダアロエアラインズ159便爆発事故の損傷具合。ソマリア上空を飛行中で2016年2月に発生した。 (credit: GoobjoNews).


情報リークと報道内容からラップトップPC機内持ち込み禁止措置は1月28日のSEALイエメン強襲作戦が遠因と判明。

  1. 情報筋の話を総合すると米海軍SEAL強襲作戦が今年1月27日に実施されたことからラップトップ含む電子装備の機内持ち込み禁止が一部エアラインで実施されている。
  2. Daily Beastでジェナ・ウィンター、クライブ・アービング両名が匿名情報源のリークとして伝えている。その他報道機関も今回の措置と実施済み作戦の関連に気づいてきたようだ。
  3. 両記者は「強襲作戦で得た情報からアルカイダが小型電池の形の爆弾を開発に成功しラップトップやその他製品に入れて運び機体を破壊する可能性が指摘された」と書く。
  4. 両記者は情報源を明らかにしていない。情報機関が意図的に「リーク」記事を書かせ社会の反応を見ることはよくある。
CNNはソマリアの旅客機が「高性能ラップトップ爆弾により破壊され、X線検査をそのまま通過していた」と報じている。 (Somali Police Authority via CNN)

  1. 国土保全省は2015年10月31日のロシアのメトロジェット9268便がシナイ砂漠上空飛行中に爆弾で墜落させられたと発表している。同省によれば2016年2月2日にジブチに向かっていたダアロエアラインズD3159便が損傷を受けたのも今回の措置につながっているという。各事件がSEALによる2017年1月28日イエメン強襲作戦に発展し、さらに今回航空保安体制の強化につながっている。
  2. ロシアメトロジェットの場合はラップトップ爆弾が疑われており、ダアロ機事件では車椅子の乗客が機体を損傷した。犯人が爆弾を点火しているがこれもラップトップか、車椅子内部の可能性があり、右主翼の付け根部分で爆発した。犯人は主翼近くで爆発させれば機体構造を損傷できると考えたようだ。ダアロエアラインズのエアバスA321-111は墜落せず、ソマリアの出発空港アデンアデ国際空港に戻り緊急着陸を要請した。
  3. エジプトエア804便はパリからカイロを目指していたが、2016年5月19日に地中海上空で墜落し、乗員乗客66名が死亡した。事故報道から遺体から爆発物の痕跡が見つかったといわれる。
  4. 大手報道機関のCNNやBBCでは米強襲作戦と航空保安体制強化の関連は報じていない。一ヶ月ほど前にデイヴィッド・サンガーがニューヨーク・タイムズで「まだ成功とはいえないものの、今回押収した情報の価値は相当あり、コンピューターと携帯電話がほとんどだが今後解明が進む。また聞くところではまだ情報の価値の評価はできていないとのこと」と書いていた。この記事は2月2日付けのことだった。次第に出てきた報道と今回の航空保安体制強化から強襲作戦で得られた情報が今回の措置につながったと伺わせる。■

2017年3月23日木曜日

日米海軍協力は新次元へ、日・米物品役務相互提供協定ACSAで部品融通



U.S., Japanese Destroyers Conduct First-Of-Kind Parts Swaps During Interoperability Exercise 米日両国の駆逐艦で初の部品融通交換が2国間共同作戦訓練中に実現

March 17, 2017 12:17 PM

A Sailor assigned to the Arleigh Burke-class guided-missile destroyer USS Stethem (DDG 63), stands watch while the Arleigh Burke-class guided-missile destroyers USS Fitzgerald (DDG 62), left, and USS McCampbell (DDG 85) steam nearby during MultiSail 17. US Navy photo.

  1. 米海軍と海上自衛隊は相互運用の新しい段階に入った。部品交換により補給兵站の相互支援を証明した。
  2. 3月11日にアーレイ・バーク級駆逐艦USSステサム(DDG-63)はむらさめ級駆逐艦JDSいかづち(DD-107)と補修用部品を融通しあった。グアムで展開中の日米演習マルティセイル17の開催中のことであり米海軍報道部が発表した。部品交換は日・米物品役務相互提供協定ACSAの枠組み内で実施された。
  3. ACSAにより米軍は糧食、燃料、輸送手段、弾薬その他装備を海外国と交換できると海軍広報資料は説明。交換により「演習や実戦時に補給品入手の別手段が確立された」という。
  4. ステサムの補給科士官ニコラス・セゴヴィア中尉がいかづち艦上に赴き海自の前田貴明二尉と融通を行った。セゴヴィア中尉はによれば「ACSAによる部品入手は海上自衛隊との関係強化にもってこいの機会だった」という。
Lt. Nicolas Segovia, left, Supply Officer aboard the Arleigh Burke-class guided-missile destroyer Stethem (DDG 63), poses for a photo with Lt. Takaaki Maeda, supply officer assigned to JDS Ikazuchi (DD 107), following an Acquisition and Cross-Servicing Agreements (ACSA) parts transfer aboard the Japan Maritime Self-Defense Force ship. Using ACSA, the United States can exchange common types of support such as provisions, fuel, transportation, ammunition, or equipment with a foreign nation. US Navy photo.

  1. 「実戦となれば、ACSAによる補給品入手は両国にとってミッションを迅速に実施する有力な手段となる」とも語っている。
  2. 「それぞれの側で調整、協力しこの結果につながった。次の段階は支援を拡大し、対象を増やし、糧食の融通まで広げることです」
  3. ペンタゴンのウェブサイトを見ると物品融通は「戦時、合同演習、訓練、現地展開、緊急作戦、人道救難作戦、国連平和維持活動さらに想定外の緊急作戦」で実施し、通常は地域戦闘司令官により実施されるとする。
  4. 今回はそれぞれ横須賀を母港とする2艦の部品交換の実施で米太平洋軍が大きな役割を果たした。マルティセイル演習はグアムを中心に展開され、日米両国の共同作戦実施体制の強化をめざし、共同訓練と緊急時対応を図るのが目的で実施されたと海軍は説明している。■


2017年3月22日水曜日

★こうすれば日本帝国は戦勝国になれた(かもしれない)



日本人は戦争を天災と同様に理解する傾向があるので、一体あの戦争で何が間違っていたのかを真剣に考えるのは苦手です。責任を追求する相手を絞り込むより一億総懺悔で逃げてしまいました。また先達の非を追求するのは美しくないと考える傾向があるようです。一方で直ぐ付近にかつての日本帝国の如き体制を護持しようと無駄な努力をしている国があるわけで日本帝国が勝利を収める条件(わずかですが)を考えることは北朝鮮をどう崩壊させるかにもつながりそうですね。その意味で米海軍大ホームズ教授の見解を眺めてください。


The National Interest

The Crazy Way Japan's Military Could Have Beat America During World War II 第2次大戦で日本が米国に勝利するためにはここまでやっていなければ無理だった


February 15, 2017

  1. 日本帝国が対米戦で勝利を収める可能性はなかった。その理由が国家の決意と資源だ。怒りに動かされた米国人は完全勝利を指導部に迫り、ワシントンは国内産業を止めどもない軍需生産に振り向けた。ここまで物量で差がつくと日本は米国の経済規模の十分の一しかなく打つ手がなかったといえる。
  2. 質より量が物を言う。いかに精神力や武道をきわめても数の劣勢は覆せない。日本は真珠湾攻撃以降この苦悩を味合わされた。
  3. 結局日本は米海軍を太平洋戦域で撃滅できず、有利な条件をワシントンにぶつけることもできなかった。とはいえ第二次大戦で日本が勝利する可能性が皆無だったのではない。というと非常識に聞こえるだろうか。だが弱者が勝利をおさめることもある。カール・フォン・クラウゼウィッツが解説しているように歴史上は弱い立場の国が戦火を開くことはよくある。指導部が武力に訴える以外に手段がないと見れば、また状況が不利と理解すれば、いいかえれば今しか機会がないと見れば、行動に移るのだ。
  4. 偉大なるカールによれば戦勝を収めるには3つの方法がある。まず、敵軍を粉砕し、好きなように条件を申し渡すことがある。次に、敵が支払う代償を大きくすることがある。交戦国がどんな政治目的を掲げるかによりどれだけの資源をいつまで投入するかが決まってくる。敵に戦死者、装備損傷、国富支出をもっと増やさせれば代償を高くできる。戦闘を長引かせれば犠牲もそれだけ増えることになる。そして三番目が戦意をくじき、戦争に訴えても目的達成は無理と説得することだ。
  5. 絶望を感じている敵あるいは戦争の負担に尻込みする敵は与し易い敵で難局から脱するためならなんでもするはずだ。
  6. 軍事的に日本に勝利の可能性がないのなら、残る2つの方法があったはずだ。日本の指導部は資源を節約し、兵力の差をひろげないようにしていた。戦闘の犠牲をもっと引き上げられたはずで、米国の戦意をくじくため戦闘を長引かせられたはずだ。あるいは別に初期段階で米国の怒りが最高潮に達するのを回避できたはずだ。ハワイ攻撃に踏み切らなかったら日本は米国の戦意を高めず、敵に回すこともなかったのではないか。
  7. 結論を言えば、単一の戦略や一回の攻撃で米国を打倒するのは不可能だった。むしろ日本軍指導部は熟考し戦術で負けても戦略で勝てたはずだ。これが日本勝利の可能性をひきあげていたはずだ。
  8. そこで日本勝利の5つの方法をまとめてみた。以下は互いに排反する内容である。日本指導部が以下を守っていれば勝利は近づいていただろう。その場合、将来を見据えた指導力が必要だったはずだ。先見の明は天皇および軍指導部にひどく不足していた。日本の指導部が賢く行動できたのかは議論がわかれるところである。以上の注意点をもとに見ていこう。
戦局は1つずつ解決する
  1. 敵をむやみに増やさないことは最強の戦闘部隊でも必須だ。小国ながら大きな野心を持つ国が無分別に戦火を開くことは避けるべきだ。規律ある戦い方は日本には無縁だった。帝政ドイツを真似た統治形態で帝国陸軍と帝国海軍を最優先し、文民による監督はなかった。帝国陸軍はアジア大陸部に熱い視線を送り、満州から中国内陸部に変えて戦線を拡大してしまった。帝国海軍は海洋進出で資源を東南アジアに求めた。2つの動きがまったく同期しないまま1931年から1941年展開して日本は敵対勢力に包囲されてしまった。この流れが真珠湾につながった。360度脅威になれば事態は絶望的になる。日本は優先順位を定めるべきであった。その場合、1つずつ順番正しく行動すれば一部の目標を達成することが出来たかもしれない。
山本長官に耳を傾ける
  1. 山本五十六提督は日本が勝てるのは短期で決定的勝利を収めた場合のみで「眠れる巨人」米国を起こしてはいけない、日本の存亡が危うくなると繰り返し警告していた。また帝国海軍は半年なら暴れてみせると山本は請け負い、その間に米社会に講和の気分が生まれ、日本は太平洋で守備を固める構想だった。うまく行かなければどうなるか。米産業力は大量の兵器を製造し、1940年には両洋海軍力整備法が成立しており、続々と新しい装備が戦線に投入されるであろう。そうなれば戦局は日本に不利となる。要するに山本は軍幹部が敵を想定通りに動く筋書きづくりを戒めたのだ。山本は米国事情を少なからず知っており、米国が予想を簡単に裏切るはずと分かっていたのだ。
山本長官を無視する
  1. 山本提督が賢明な助言を戦略レベルで行っていれば、作戦実行レベルが怪しくなっていたはずだ。山本が考えた米軍の物量優位性への対抗策は敵軍の中心たる戦艦群を叩くことだった。それまで帝国海軍はずっと「迎撃殲滅作戦」で米太平洋艦隊が西方移動するにつれて威力を減じる作戦の想定だった。フィリピン救援に駆けつける米艦隊に、航空機、潜水艦で太平洋艦隊を弱体化しつつ、帝国海軍主力戦艦部隊が決戦を挑む構想だった。山本は真珠湾奇襲攻撃を海軍指導部に同意させた。だが真珠湾の戦艦群は米海軍の中心ではなかった。両洋艦隊の出現こそ中心であった。山本の作戦がうまくいけば米反抗作戦を1943年まで遅らせている間に日本はそれまでの狙い通り米側に負担増と作戦の先送りさらに忍耐力を奪っていたかもしれない。
資源を分散させず集中する
  1. 日本側には戦局拡大を防ぐ能力がなかったようだが、同様に作戦実施の範囲や戦闘地域も制御できなかった。1942年には帝国海軍機動部隊はインド洋まで進出して真珠湾同様に英東アジア艦隊をセイロン沖で撃破している。ミッドウェイ海戦では北方を牽制攻撃する必要があるとしアリューシャン諸島に上陸作戦を敢行した。こうして帝国防衛線が拡大する中、さらにソロモン諸島で第二戦線を形成し北米とオーストラリア間の輸送路を遮断しようと虚しい努力をしている。弱い立場の交戦国が二次的な戦線で一定の戦果を目指せば最重要戦線でリスクを抱えるのは当然だ。とくにただでさえ軍需物資が乏しい日本が自らリスクを高めてしまったのは戦略思考の規律が足りない事が原因だ。
無制限潜水艦戦を展開する:
  1. 不可解なことは米国海軍が戦艦群が火につつまれた中で採択を迫られた無制限潜水艦攻撃戦法を帝国海軍が採用しなかったことだ。1945年までに米潜水艦は日本本土を分断し、通商航路を遮断していた。日本の潜水艦は米海軍と同等の性能があったが、帝国海軍指導部は米潜水艦が西太平洋まで進出しているのを横目に自軍の潜水艦にも米輸送路を攻撃する命令を出してしかるべきだった。これ以上に意味があり費用対効果が高い選択はなかった。水中戦の軽視は第一級の作戦上の過ちといってよい。■
James Holmes is Professor of Strategy at the Naval War College and coauthor of Red Star over the Pacific, just out through the China Academy of Social Sciences. The views voiced here are his alone.
This appeared several years ago and is being reposted due to reader interest.


2017年3月21日火曜日

北朝鮮問題で中国軍が進駐する可能性



これはどうなのでしょうか。中国がこの通り動くのかわかりませんし、ティラーソン国務長官が中国に何を伝えのか、(中国が簡単に言うことを聞くとは思えません)、習近平主席の訪米が4月上旬、韓国大統領選挙が5月上旬という中で、北朝鮮への軍事行動があるとすれば4月中旬から5月初めまでの可能性が高いのですが、それまでに人民解放軍が国境を超えるのか、また中国が現状維持を望んでも北朝鮮が自滅の道に向かいつつある中で大きな力が朝鮮半島に働くかもしれません。そうなると待てば待つほど中国には不利な状況となりますからPLAが電撃進駐をし、北朝鮮軍と先に交戦状態に入る可能性も排除できないですね。あるいは自暴自棄の金正恩が北京や上海にミサイルを発射しないとも限りません。(日本が被弾する可能性のほうが高いですが)4月は神経をすり減らす月間になりそうです。

China could potentially stop a US strike on North Korea — without starting World War III 中国は米軍北朝鮮攻撃を発生させないはず、ただし第三次大戦を巻き起こさない形で

By Alex Lockie, Business Insider
Mar 16, 2017 7:18:36 pm
北朝鮮のプロパガンダポスターでは米国を狙うミサイルが描かれている。.| Via Flickr.
北朝鮮が弾道ミサイルを連続発射し、米国・同盟国のミサイル防衛網を突破する狙いを示したのを受け、米軍が北朝鮮で斬首作戦をいつ実施するのに注目が集まっている。
Business InsiderがStartforのシム・タックとともに作戦決行の場合の予想を詳しく述べていたが記事では大事な国を失念していた。中国だ。
米軍が北朝鮮攻撃に踏み切れば中国はどう反応するだろうか。

中国は北朝鮮の現状のまま維持したいはずだが第三次世界大戦の開始は望んまない

北朝鮮が核の恫喝を米、韓国、日本につきつけるのは中国としても認めないとしても、朝鮮半島統一は防ぎたいはずだ。
中国は北朝鮮の隣国であり、米軍は攻撃するとしても中国を警戒させたくないはずだ。だからといって30分なのか30日なのか不明だが事前通知をすれば中国は攻撃を実施させないよう動くはずだ。

南北朝鮮統一は中国にとって脅威

「統一となれば強力な国家が中国国境の隣に出現」し、民主体制が機能し、技術力を誇示するのは「中国が出現してほしくない事態」とタックは言う。
米軍25千名が現在韓国に常駐するが、数十年に渡り38度線から北に入っていない。中国としてはこのままにしておきたいと考えているはずだ。

北朝鮮が消滅すれば中国はむき出しになったと感じる

中国にとって北朝鮮とは「米軍同盟軍への物理的緩衝」だとタックは指摘する。
米軍が北朝鮮国内に基地を設営すれば、中国国境に近く、中国封じ込めの手段となる。
タックは米軍により朝鮮統一が生まれることは中国として「なんとしても防ぎたい」とし、中国軍が国境を渡り西側諸国と戦火を交える「可能性はまったくない」と言い切る。

北朝鮮を過度に支援し西側に対抗させれば中国の自殺行為

緩衝だからといって強制収容所と米核攻撃を公然と狙う国際的孤立国家を中国が援助にかけつければ「第三次世界大戦を開始することになる」とタックは言う。
そこで中国は北朝鮮滅亡を遅らせようとしても、西側に対抗する部隊を派兵するまでに至らないのではないか。朝鮮戦争の状況とは違う。

中国の対応はまず外交

現在、米国は空母打撃群一個、原子力潜水艦、F-22、F-35を太平洋に展開中だ。米軍の主要装備がフォールイーグル演習に参加中だ。
だがタックによれば北朝鮮の運命は軍事作戦計画よりも国務長官レックス・ティラーソンが会談する中国外交筋にかかっているという。

外交努力は失敗しても非軍事解決策に希望は残る

「利用できる外交手段は残っており、軍事オプションしか残っていないのではない」とタックは述べ、「仮に軍事オプションしかないと実施を決定すれば高い代償につく。軽く流せるような規模ではない」という。
両陣営とも軍事行動をいきなり取るのではなく考えられるすべての外交手段を試すとしても迅速をめざすはずだ。
タックは米国が北朝鮮攻撃が迫っていると中国が見れば、平壌に圧力をかけ交渉の座につかせるはずだという。西側主導の秩序で朝鮮半島統一の日が来るのは避けたいはずだという。

「中国は軍の北朝鮮進駐で罠をしかける」(タック)

「中国軍部隊が公然と現れれば米軍も北朝鮮への進軍を考え直すのではないか。なぜなら大規模交戦のリスクになるからだ。
中国軍が平壌や北朝鮮国内核施設付近に現れれば、米軍は爆撃を簡単に実施できなくなる。

中国が「完全無欠の」指導者に事態解決を求めるのは確実

国際社会の意見に無関心で国内で自由な意見を認めない中国でさえ人命を軽く扱う金正恩を公然と支援したいとは思わないはずだ。
北朝鮮内に入る中国軍は「政変を迫り、金正恩に」武装解除を求めるはずだとタックは見る。
「北朝鮮の存続を図り、中国の利益に沿って動かせても米軍の格好の目標にさせないはず」(タック)
これが中国に一番理想的であり、米軍攻撃も実現できなくできる。

中国の勝利になっても、中国は悪漢と見られるはず

中国指導部としては強力な統一朝鮮が米国主導で国境の向こうに出現するのは避けたい。また北朝鮮崩壊で大量の難民が流入するのも防ぎたいところだ。一方で朝鮮半島の核による緊張は緩和したいはずだが、これを実行すると中国が醜い一面をさらけ出す。

米軍攻撃を避けるべく、北朝鮮の核兵器解除を中国が一方的に進めたとしよう。その場合、中国が北朝鮮の核開発をこれまでなぜ黙認し、技術拡散をなぜ止めなかったのか、深刻な人権侵害に黙っていたのはなぜかとの非難を呼ぶことだろう。

で結局どうなるのか

中国の関心は北朝鮮国民25百万人を独裁圧政から「救い出すことではなく」緩衝国家として残すことだとタックは指摘する。
中国としては金正恩に代わる政権を立ち上げる可能性を希求し、新政権はやはり西側に対抗し米国と協調路線を取らないことが大切だ。
中国が望む北朝鮮とは「西側に反旗を翻し、自国路線を主張する」国家だとタックはいう。
中国が影響力の行使を怠れば時の利は逃げるだろう。■


★日米演習にフランスもミストラル強襲揚陸艦で参加



ジャンヌダルクが太平洋にやってくるようです。画期的な進展になるのですがどうでしょう。総理のフランス大統領会談の後で正式に発表になるのでしょうか。消息筋は故意にリークしたのでしょうか。中国への包囲網が強まりそうですね。どちらにせよ間もなく明らかになりそうです。

French carrier to lead joint amphibious Pacific drill in show of force aimed at China: sources
フランス空母が共同太平洋軍事演習に加わり中国に力の誇示をするとの消息筋談話
By Tim Kelly and Nobuhiro Kubo | TOKYO | Fri Mar 17, 2017 | 8:46am EDT
FILE PHOTO - French landing helicopter dock ship ''Mistral'' sails off the Naval Base in Toulon, February 18, 2011. REUTERS/Jean-Paul Pelissier/File Photo
フランスの揚陸強襲ヘリコプタードック艦「ミストラル」、ツーロン軍港を出港。2011年2月18日撮影。 REUTERS/Jean-Paul Pelissier/File Photo
  1. フランスは中国への軍事力誇示の一環としてミストラル級強襲揚陸母艦をテニアン島へ派遣し、日米軍事演習に英軍ヘリコプターとともに加わる意向だ。
  2. 「中国に明確なメッセージを送る上陸演習になる」と消息筋が語っている。別の筋は演習は5月第二週から第三週にかけ実施されると明らかにした。
  3. 中国は兵力投射に使える空母建造も進めており、太平洋に影響圏を広げる動きを示している。これに憂慮する日本と米国だがフランスもニューカレドニアや仏領ポリネシアがあり同様に深刻に捉えている。
  4. テニアン島は米国の行政下にあり、北マリアナ諸島に位置する。東京からは2,500キロ離れている。
  5. 日本は米国の緊密な同盟国としてアジアでは中国に次ぐ海軍力を保有し、フランス、英国とも防衛協力を緊密にしている。
  6. 英国は昨年10月にタイフーン戦闘機四機を日本へ派遣し航空自衛隊と共同訓練を実施した。英空軍機は中国が一方的に領有を主張する南シナ海上空も航行の権利の一環で飛行し帰国の途についた。
  7. 日本防衛省は米英仏との共同上陸演習は何も決まっていないと返答してきた。
  8. 安倍晋三首相は3月19日日曜日から欧州砲門中で、フランス大統領フランソワ・オランドとの会談も予定される。■


2017年3月20日月曜日

★トランプ政権が次世代戦闘機開発を急ぐ姿勢を示すが....



ステルス路線を追求する空軍に対して、海軍は早々とステルスを捨て攻撃力重視の構想を進めていますが、トランプ政権は空軍案を優遇しているようです。果たして投入予算増加が認められるかが注目ですね。それにしてもF-35はまだ戦力化していないのですが、はやくも後継機開発が始まっているのですね。

Aerospace Daily & Defense ReportTrump Seeks Sharp Funding Increase For Next-Gen Fighter

Mar 16, 2017 Lara Seligman and James Drew | Aerospace Daily & Defense Report

次世代戦闘機コンセプト Boeing
  1. ドナルド・トランプ大統領が米空軍の次世代戦闘機で予算を急増させ開発を急がせようとしている。
  2. 2017年度補正予算はオバマ政権の残した同年度国防予算に300億ドル上乗せしホワイトハウスはこの一部を次期戦闘機に支出したいとする。
  3. ただし追加支出案が原案通り議会通過する可能性は少ない。本予算で予算がすでに手当されているからだが、予算管理法(BCA)の上限キャップ対象になる可能性もある。キャップ解除には上院60票の賛成が必要で、ホワイトハウスが賛成票を得る可能性はない。
  4. それでも第六世代機開発に資金を投じるのはF-35以後の戦術戦闘機の拡充近代化が迅速に必要との現政権の問題意識があるためだ。
  5. 追加支出案は3月16日に発表され、『次世代航空優勢戦闘機』(NGAD)(現在は侵攻対空戦闘機(PCA)と呼ばれる)としてF-22ラプター後継機の開発研究費の大幅上乗せを狙う。オバマ政権の2017年度予算ではNGADにわずか21百万ドルを研究開発試験評価(RDT&E)勘定で支出するとしていた。
  6. トランプ政権はこれを一気に八倍の168百万ドルにしようとする。
  7. 補正予算で急増させれば空軍が予定より早く技術開発段階に入る可能性が生まれる。予算不足で空軍はPCA関連予算を2017年度は減額要求せざるを得ず、全体事業の遅は必至と見られていた。追加予算が手に入れば空軍はPCAを予定通りの日程に戻せる。
  8. 空軍はPCAで代替策検討を最近開始し、一年から18ヶ月かけ完了する見込みだ。PCAはファミリー構成で、各種性能を異なる機種に搭載するが、次世代ステルス戦闘機としては共通だ。ロッキード・マーティンのF-22およびF-35の後継機となる。
  9. 第六世代戦闘機の開発を加速には議会内にも強力な支持派がついている。マック・ソーンベリー下院議員(共、テキサス)は下院軍事委員会委員長としてペンタゴンに敵側が投入しつつある新型機に対抗できる技術開発を「急ぐ」よう求めている。
  10. 「予算だけの問題ではない。どれだけ早く実験レベルの技術を実戦部隊に応用できるかが問われている」とソーンベリー委員長は3月16日語っている。「脅威が迅速に変化しており技術も急速に進歩している。とくにロシア、中国といったほぼ互角の実力を持つ各国を考えると背筋が寒くなる」
  11. 予算書では米海軍の目指す次世代戦闘機F/A-XXで同様の増額は求めてずRDT&Eは1.2百万ドルのままだ。■


2017年3月19日日曜日

韓国で何が起こっているのか


韓国では大統領弾劾であたかも勝利だと自画自賛していますが、すぐ隣に史上最悪の国家体制があるのに当事者意識はあるのでしょうか。仮に北朝鮮を攻撃するとしたら次期大統領が当選する前と言われていますね。5月連休が最後のタイミングでしょうか。北朝鮮が崩壊したとしても核技術を韓国が引き継げばまたややこしくなります。本当に日本の周りには面倒な隣人が多いと思い知らされますね。ここは「国民感情」は別にして地政学的に日韓の実務軍事部門がどれだけ連携できるかが大切ですね。

Korea on the Brink 崖っぷちの韓国

Analysis: President Park's spectacular fall means nothing good for U.


      tBY: Aaron MacLean

March 17, 2017 4:56 am
  1. 今や前大統領となった朴槿恵が権力の座からの追放される様子は海外は驚きを持って見ていた。昨年秋の当初の報道は雪だるまのように拡大し、世代を巻き込んで政治危機になった。親友で「心霊助言者」の崔順実の娘が著名女子大に政治圧力により入学した。「乗馬奨学金」が成績が低いこの娘のため特設され、同大学生が抗議の声を上げたのは驚くべきことではなかった。
  2. 公明正大な姿勢を目指す政府、大学当局にとってこの状況は望ましいはずがないが、他国でも特権層に甘いのは見られる出来事だ。だが話はそこで終わらなかった。崔は心霊顧問として(批判派は「カルト指導者」とか「ラスプーチン」と呼ぶ)実業界大物に働きかけ大統領に近いことを逆手に広範かつ巧妙に利益を手にしていた。大統領への影響度を測る尺度として大統領演説原稿には崔の校正が入っていたと韓国報道が伝えている。
  3. 朴前大統領弁護団はすべて大統領の知らぬところでの話として弁護に当たっている。ソウルに集まった大群衆は街路を埋め、朴の支持率はどんどん下がった。昨年12月に弾劾され、先週金曜日に裁判所が弾劾措置を支持したため、朴は大統領官邸を離れた。検察が本人を尋問するとみられる。大統領選挙は5月9日に実施される。
  4. ただし朴は今回の事件発覚前でも国民の支持は低かった。2012年の当選後もスキャンダルが数々あり、2013年には国家情報機関が当選を助けようと100万回のツィートをした件もあった。その翌年に恐ろしいセウォル沈没事件が発生し、死亡304名の大部分は高校生だった。朴はこの事件の処理がまずいと批判され、ハリケーン・カトリーナの際のジョージ・W・ブッシュ大統領の手際の良さと対照的だった。
  5. ただし崔スキャンダルの本質は実はもっと深く歴史に由来する。朴の父朴正熙は1961年に軍事クーデターで実権を握り、1979年に暗殺されるまで同国のトップに立った。崔の父親崔太敏も娘同様に精神面で強い影響を朴正熙に与え、その娘の養育にも一家言を持っていた。なお、朴の母親も1974年に暗殺されている。
  6. スキャンダル拡大で中道勢力と朴・崔二代目の談合と取引が明らかになり韓国左翼勢力は神経が逆なでされた。
  7. 保守派は初代朴政権時代を富と安定の時代として回想する傾向があり、この時代に政府の後押しでコングロマリット集団つまり今日の財閥が生まれ、爆発的な成長で世界進出し、「アジアの奇跡」と呼ばれるようになった。ただし左翼勢力は軍事独裁体制で一握りの家系による財閥支配を許し、民主体制の責任義務なしに富を蓄積した時代として記憶されている。崔事件で朴がサムソングループの合併企業運営に関与していたと明らかにされたが、朴家と財閥の関係がまだ健在だと示している。
  8. 朴の追放は行政にも大打撃だが韓国の民主体制の健全性を示す結果になった。弾劾が憲政を乱すことなく進んだためだ。ただし米国の視点から見れば残念だ。次期大統領で誰が当選しても米国と親しい関係にならず、北朝鮮に宥和的になるのは間違いない。日本の安倍、朴政権、台湾のと北東アジアに親米政権が揃う幸福な事態は短期しか続かなかった。
  9. 韓国世論調査でトップを走るのは文在寅Moon Jae-inで米国への猜疑心を隠すことなく、平壌には日光政策とでも言うべき宥和政策を主張している。二番手がAhn Hee-jungで文より現実的かつ中道よりといわれる。ただし支持率は文より15ポイント下回り、同じ党内で指名を争う関係だ。与党は候補者を絞りきれておらず、おそらくそれどころではないのだろう。
  10. 米国のTHAAD配備開始が大方の予想を裏切り先週前倒しで実施された。韓国政局の動向とくに左翼政権誕生は必至と見ての動きだ。今年夏までに配備が完了するが新大統領就任は春になる。配備を取り消すのであれば、搬入がはじまってからでは実施が難しくなると見越しての行動だろう。■



Aaron MacLean   Email Aaron | Full Bio | RSS
Aaron MacLean is a senior writer at the Washington Free Beacon. A combat Marine veteran, he was educated at St. John’s College, Annapolis, and Balliol College, Oxford. He served as an infantry officer in Afghanistan, and his final assignment in the Marine Corps was teaching English literature at the U.S. Naval Academy, where he was the 2013 recipient of the Apgar Award for excellence in teaching. Aaron is a 2016 Next Generation National Security Fellow at the Center for a New American Security, and has been a Novak Fellow, a Claremont Lincoln Fellow, a Marshall Scholar, and a Boren Scholar. He lives in Virginia, where he was born.