久しぶりのゲームレビューです。作戦レベルのウォーゲームhe Operational Art of War IVですがむかしあったAncient Art of War とつながっているのでしょうか。インターフェースは机上軍事演習のようでとてもハードな感じです。Harpoonは面白かったですね。アイスランドをソ連攻撃から守るシナリオが一番面白かったですが、この新しいゲームはどうでしょうか。
I Invaded Grenada in ‘The Operational Art of War IV’ ゲーム「The Operational Art of War IV」でグレナダ侵攻をしてみた
Gamers have their pick of 20th century battles in TrickeySoft's 2017 sim TrickeySoft販売の同ソフトで20世紀の戦闘を再現できる
March 23, 2018 Robert Beckhusen
一番尋常でないシナリオを選んだ。1983年にハドソン・オースティン率いる軍事政権がグレナダ軍少数とキューバ軍事顧問で米海兵隊、陸軍レンジャー部隊、海軍SEALチームの侵攻に抵抗し、その後カリブ海各国が派遣した平和維持部隊と対戦した事例だ。しかも一貫して米空軍が支援していた。
数ターンで終了した。レンジャー部隊がポートサリネスを占拠し幽閉されていた米大学生集団を保護した。この解放がシナリオで重要な目的だ。わがレンジャー部隊と海兵隊は士気が低下したグレナダ軍を中央の山地に閉じ込めた後で制圧した。今回の侵攻作戦はマップ上の数ボックスを移動するだけで終わってした観がある。
これがThe Operational Art of War IV (TOAW IV)で2017年11月にTrickeySoftから発売開始されたコンピュータゲームで、2006年のカルト的前作に続くものだ。シリーズは1990年代にさかのぼる。
TOAW IVにはちょっと変わった点がある。それはゲームの視点で普通のウォーゲームでは三つの「レベル」がある。戦術、作戦、戦略だ。軍事理論では19世紀プロシアの将軍クラウゼヴィッツの大著にならい戦争をこの区分で概念化している。
ウォーゲームのほとんどは戦術レベルでCall of Duty やCombat Missionがその例だが、プレイヤーは戦場で敵に攻撃を与える。ミッションでは目標の占拠、敵文書の奪取あるいは塹壕にひそむ敵部隊の掃討となる。戦略ゲームの例がHearts of Ironシリーズで一国の資源全部が関係し戦術は全く関係なくコンピューターがすべてを抽象的にデータとして準備する。
その中間が作戦レベルだ。また中間だからこそウォーゲームではいろいろな要素が含まれることが多い。たとえばHearts of Ironでは戦略と作戦の両方が含まれる。
エジプト軍とイスラエル軍、六日間戦争開始時。TrickeySoft capture
The Operational Art of War IV では作戦を中心としこれまでのゲームより圧倒的に細部にこだわっている。プレイヤーは師団、連隊、大隊をそれぞれマップ上で四角アイコンで表示して移動させる。ボードゲームでの移動と同じだ。ターン制で敵と交互に動かす。地形、天候、補給が重要な要素で前進できるか、足を阻まれるかが変わる。
だがTOAW IVが本当にすごいのは陸上戦の市販ソフトの中で最も興奮させられる内容があることでそれには二つの理由がある。
TOAWシリーズでは20世紀の戦闘を主にあつかい、シナリオには世界大戦時のものもある
TOAW IVにはあまり著名でない武陵衝突事例も含まれ、その例として1972年のトルコによるキプロス侵攻、1995年のロシアによるチェチェン侵攻、ユーゴスラヴィア内戦があるが、さらに架空シナリオとしてヨーロッパでの第三次世界大戦、1962年の米国によるキューバ侵攻もあり、後者ではソ連部隊が実際よりやや強く設定されており侵攻は簡単ではない。
キューバとソ連側のプレイヤーは米軍侵攻を完全に防げないが腕がよければ侵攻軍をシエラマエストラで釘付けにできるだろう。筆者はグレナダ侵攻軍でプレイしたがハドソン・オースティンの政府軍には運がなかった。
同様の内容のゲームを多数知ってしるわけではないがTOAW IVのシナリオ集は作戦レベルに相当こだわっていると断言できる。また1960年代に通用した軍事原則が1940年代でも通用する。さらにさかのぼれば19世紀もあるがゲームのエンジンは正確にモデル化していない。逆に21世紀に限ればCommand: Modern Air / Naval Operationsの方が優れているだろう。このゲームではロシアのカリバー巡航ミサイルがカスピ海からシリアに向けて発射されたりする。
だがTOAW IV は20世紀に関する限りほとんどの場合忠実に再現している。
TOAW IV に興味を覚える二番目の理由はその設定にある。時間の設定だ。
戦闘の勝敗はいかに統制するか並びにテンポ次第だ。ただしターン制のウォーゲームの大部分では時間の再現が弱い。
一般のウォーゲームを見てほしい。プレイヤーがターンで大隊を攻撃に向けると、コンピュータがデータで戦闘を発生させる。
プレイヤーが戦闘に勝利すると、大隊は自動的に敗れた敵がいた場所へ移動する。大隊は「ポイント」を使い果たしもう動けないし攻撃もできないターンは一日に相当する。
これはこれで理屈に合う。
第一次大戦中の東部戦線。TrickeySoft capture
だがプレイヤーがここで二番目の大隊を選択して攻撃に向かわせたらどうなるか。あらたに空いた場所の先に移動させて敵に圧力を加えるとする。ターンが終わるまでこれを繰り返し大隊全部を動かす。
一見するとわかりにくいが実はここに概念上の問題がある。
最初の戦闘がいつまで続いたのか。実際には午前中に決着がつかず午後さらに夜に伸びていたかもしれない。だがゲームでは二番目の大隊の「ポイント」が全部残っており移動したり戦闘するのは最初の戦闘が終わってからなのだ。
その結果として一日かかる戦闘もあれば三時間で片が付く戦闘もあり、補給が行き届いて疲れていない部隊なら敵陣内を12時間移動できるだろう。作戦レベルのゲームの大部分でこれが可能だが全力移動だと理屈にあわないこともある。
そこでTOAW IVではややこしいがそれよりはましな仕組みになっている。
ターンは10ラウンドに分かれる。大隊に10ラウンド分の移動を命じると攻撃できなくなる。別の部隊に攻撃を命じるとボックスが画面に出てきて敵兵力を考慮した戦闘時間がわかる。実際には敵部隊が戦闘するつもりなのか、撤退するかで長くかかることもある。
また戦闘をあまりにも早く決着させるかわりにTOAW IVではプレイヤーはターン中に次の戦闘の作戦の立案が可能となっている。5ラウンド分の戦闘は戦場全体で計画可能で「解決」ボタンを押してもまだ5ラウンドを移動や戦闘に使うことが部隊すべてで可能だ。
以上はごく簡単な説明で筆者もゲームの仕組み全体をまだ理解できていない。だが12時間かかるところを3時間ですますのはこのゲームでは不可能だ。The Operational Art of War IV では各ラウンドをうまく立案する必要がある。だから筆者はグラナダを選んだ。最小限の抵抗しかないからで一回目のシナリオとして最適だ。■
どうでしょうか、このゲームは以下のURLでダウンロード購入が可能で4500円くらいだそうです。
興味のある方は試されてはどうでしょうか。
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