国内報道では空母としてのイメージが先行してやれ軍備増強とか軍国主義とか偏向した内容がめだちますが、そもそも中国のミサイルで国内基地が大打撃を受ける可能性(隣接する市街地も被害を免れないはず)があっての今回の構想だという点が見逃されているのはいかがなものでしょう。北朝鮮ミサイルには警戒しても日本が中国ミサイルの標的になっていることさえも知らない人が多いというのも驚きです。もっと多角的な視点をもってもらいたいものです。韓国の動きはみごとにみすかされていますね。
Who Wants to Operate Carrier-Based F-35Bs in Asia? Apparently, Japan and South Korea
日本、韓国以外にF-35B空母運用を目指す国は出るかWhat to make of recent reports that Japan’s Izumo-class and South Korea’s Dokdo-class vessels may operate these fighters?日本いずも級、韓国独島級で戦闘機運用を狙うとの報道に触発される国があらわれそうだ
January 02, 2018
F-35Bに異常なほど関心を寄せる海軍国が突如として現れた。
日本のいずも級ヘリコプター空母でF-35Bを運用するとの報道が現れ、日本関係者は本気でない形で報道を否定していたが、報道はスキージャンプの追加や耐熱性甲板改修を取り上げていた。いずも級は排水量24千トンあり共用打撃戦闘機を搭載すれば相当の脅威となるが、その他の用途は犠牲となる。
日本に続き韓国も独島級揚力強襲艦でF-35B運用を韓国海軍が前向きに検討中との報道が入った。独島(14千トン)はいずもより相当小さく当然能力も劣る。F-35B運用には相当の改修が必要であり、二号艦が建造中だが今から大改修を受けることになる。スペインのプリンシペデアストリウス(15千トン)ではAV-8Bハリヤーを12機運用していた。独島は改装で揚陸能力を犠牲にするだろう。
突如としてF-35Bに関心が集まるのは東アジアでの脅威の見直しによるものだろう。とくに日本にあてはまる。韓国は見栄で追随しているだけかもしれない。韓国、日本ともにF-35Bを発注していないが、発注すればオーストラリア海軍もキャンベラ級揚陸強襲艦でのF-35B運用検討を迫られるかもしれない。オーストラリアが日本や韓国との交戦を想定しているのではなく、日本や韓国の事例で国内の同機調達推進派が活気づくという意味だ。
日韓両国にはF-35B導入の理由がある。中国の弾道ミサイル、巡航ミサイルの兵力は増加の一途でPLAが開戦直後にミサイルで航空基地や陸上軍事施設の攻撃を仕掛けるのは必至と見る専門家は多い。F-35Bは少なくとも理論的には非整地から運用でき一次攻撃の後でも戦闘投入できる可能性はある。事実、初期のVSTOL(垂直離着陸機)は核攻撃で航空基地が壊滅する脅威への対応として生まれたものであり、軽空母での運用は重視されていなかった。
F-35Bの競合機種が生まれるかは興味深い点だ。STOVL戦闘機で試作機の域を脱した機種は少なく、Yak-38、ハリヤー、F-35Bしかない。だがもしSTOVL戦闘機が今後の国防ニーズに合致すれば、陸上海上問わず、大手航空宇宙企業が新型機開発を検討してくるかもしれない。
事実、ロシアが新型STOVL戦闘機をは開発中との報道があるが、その他ロシア発の軍事技術革新の報道と同様に額面通りには受け止められない。それでも各地の海軍が航空機搭載艦から戦闘機の運用に関心を強めれば、需要に応じようとする動きが出てくるかもしれない。■
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