戦闘機事業からボーイングが撤退すればF-XやF/A-XX開発はどうなるのでしょう。日本がEA-18Gを少数機導入しても大勢を覆すことはなさそうです。長距離攻撃とセンサー性能で航空優勢を確保するのであれば小型戦闘機である必要はなくなるというシンクタンク指摘もありましたが、戦闘機そのものがこれから姿を変えていくのでしょうか。
Why Boeing may stop building fighter planes
ボーイングが戦闘機生産を終了する可能性
ボーイングが戦闘機ビジネスから近い将来に撤退する可能性はあるのか。ここ数年この疑問が生まれているのは各国の空軍が高性能機の代表ロッキードF-35または安価なSaabグリペンのような選択に向かっているためだ。
まずボーイングは共用打撃戦闘機競合にX-32で挑み採用されなかった。2014年のDefenseAviation.comの記事ではボーイングは戦闘機を平均月産4機で生産していた。
リトルロックAFBを離陸するX-32。2001年。X-32は共用打撃戦闘機選定に向けた候補機のひとつだった。 (DOD photo)
同社はF-15Eストライクイーグル派生型の販売を進めているが、F/A-18E/FスーパーホーネットとEA-18Gグラウラーではオーストラリア除くと成立した商談はない。スーパーホーネットはインド向け営業を展開中でF-15C高性能版の売り込みを図る。
ボーイングは軽量戦闘機から完全に手を引いている。Saabと手を組みT-X採用を狙うが、ロッキードT-50、レオナルド=レイセオンF-100と競合中だ。最近になりカタールからF-15QAの36機受注に成功したとFlightGlobal.comが伝えている。カタールはユーロファイター・タイフーン、ダッソー・ラファールも各36機導入している。
F-15Eストライクイーグルがイラク上空でフレアを放出中。不朽の決意作戦の一環、2017年9月6日。 (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Trevor T. McBride)
ボーイングはF/A-18E/Fスーパーホーネット改修型を準備中だ。ブロックIIIスーパーホーネットは一体型燃料タンクで航続距離を伸ばし、エイビオニクス改良で新型レーダーや電子対抗措置も一新する。トランプ大統領の国防予算要求にスーパーホーネット80機調達が入っている。
これだけの販売が成立しても同社の撤退は避けられないのか。海軍と空軍は第六世代戦闘機の開発を進めているとの報道がある。だが実現までまだ数年かかる。以下のビデオでこの件について詳しく伝えているので見てもらいたい。
ビデオ報道の要約:戦闘機ビジネスに将来がないと判断し、ボーイングが戦闘機事業を縮小する方向にあるのは間違いない。ボーイングには衛星、安全保障など戦闘機以外にもビジネス分野があり、民生機の軍用転用にも期待する。
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