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米海軍空母を支える輸送機でオスプレイへの機種転換は2026年に完了

米海軍でC-2からオスプレイの機種転換に備え着々と準備が整っているようです。米海軍のC-2が全機用途廃止されれば自衛隊のC-2が間違えられる可能性が減りますかね。


Navy Transition from C-2A to CMV-22B Will Span 2020 to 2026; Location of Training Squadron Undecided

米海軍のC-2AからCMV-22Bへの機種転換は2020年から2026年に実施される

C-2Aグレイハウンド(第40艦隊補給支援飛行隊ローハイズ所属)が空母USSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN-69)から発艦している。 Jan. 31, 2016. US Navy photo.

January 3, 2018 4:51 PM • Updated: January 3, 2018 10:01 PM


米海軍が27機供用中のC-2AグレイハウンドのCMV-22Bオスプレイ(38機)への機種転換を今年から開始し、オスプレイパイロット養成基地の所在をカリフォーニア、ヴァージニアのいずれにするかを決定する。海軍が1月3日に方針案を発表した。
C-2Aは空母輸送機(COD)として東西に展開する空母への補給に使われており、人員、訪問者、郵便物、予備部品他を空母に運んでいる。海軍は2015年1月に老朽化してきたC-2AをV-22オスプレイに交代させると発表。海軍用のオスプレイは海兵隊機材を原型とし、燃料タンクを大型化し長距離飛行と通信機能、機内拡声機能を強化している。
米海軍艦隊司令部が発表した評価ではこれまで公表されていない機種転換の詳細情報がわかる。
海軍のオスプレイ運航はヴァージニア州ノーフォーク海軍基地、カリフォーニア州ノースアイランド航空基地を拠点として展開するのは現行のC-2Aと同様だ。機種転換飛行隊の所在地をこれから決める。海軍はC-2Aでは東西両岸で転換部隊を置いていたが1994年に統合し、空母輸送早期警戒飛行隊(VAW)120としてC-2A訓練を行っている。
27機のC-2AがV-22で38機に増える理由は「C-2Aの現行機数では任務の需要に応えきれていないため」と海軍資料にある。機種転換は2020年に始まり、2026年までに終了するとあり、V-22に完全に置き換わるのは2028年となる。
MV-22BがUSSカール・ヴィンソン(CVN-70)に着艦中 Gidget Fuentes Photo Used with Permission


一案ではNASノースアイランド(サンディエゴ)のハルゼイフィールドに訓練校をおき2028年までに機種転換を完了し、23機を配備し支援に341名を投入する。もう一案がノーフォークでの実施だが、機材は15機、支援要員126名と規模が小さくなるのは訓練飛行隊を置かないためだ。
二番目のシナリオではノーフォーク海軍基地のチェンバースフィールドに本拠をおき、C-2Aはノースアイランドを2024年、ノーフォークを2026年までに姿を消す。ただしやはりV-22の完全展開は2028年になる。
FRSの所在がどちらになるにせよ、ノースアイランドではCOD業務が大きく増えるのは海軍が西海岸から太平洋への展開を重視しているからであり、西海岸を本拠地とする空母は日本への前方配備含め6隻で東海岸は4隻しかないためだ。
海軍仕様のV-22の初期作戦能力(IOC)獲得は2020年9月の予定で必要な装備や支援体制を同年10月までにとりあえず一か所で完成させる必要がある。完全運用状態(FOC)のCMV-22Bの登場は2024年に設定されている。施設の改良は今年から始めると資料にある。

IOC、FOCを先行実現すべく海軍のV-22パイロット、運航要員は海兵隊のMV-22訓練隊VMMT-204のあるニューリヴァー海兵隊航空基地(ノースカロライナ)で行う。海軍のV-22整備要員も海兵隊施設で訓練を受ける。■

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