ISRの重要性を改めて教えてくれる事例です。RC-135は確かに酷使されており、貴重な機材でもありますが、民間でこれから放出される757や767の中古機を当面活用してはいかがなものでしょうか。
Offutt likely had eyes on North Korean missile launch
北朝鮮ミサイル発射をオマハが監視していた
By U.S. Air Force [Public domain], via Wikimedia Commons
THE ASSOCIATED PRESS
Dec 6, 2017 Updated 11 hrs ago
北朝鮮が大型ミサイルを先週打ち上げたが、オマハが監視体制に
入っていた。ファソン-15はより高高度を飛翔し推力が強化されており、
ニューヨークやワシントンDCに到達可能とされる。
入っていた。ファソン-15はより高高度を飛翔し推力が強化されており、
ニューヨークやワシントンDCに到達可能とされる。
- 米軍上層部が素早く把握できたのはオファット基地第55飛行団所属の機材が発射時点で現場近くを飛行していたからだ。
- 空軍は実施中の作戦について明らかにしない方針だが、航空管制データがインターネットで簡単にアクセスでき55飛行隊のRC-135Sコブラボールミサイル監視機が発射当日にほぼ同じ時間に滞空していたことがわかる。ただし同機のトランスポンダーは位置情報を発信していない。経験豊かな観察者なら同機が西太平洋、北朝鮮近辺で任務飛行していたと解釈できるはずだ。
- 操縦していたのは第45偵察飛行隊の乗員で第97情報隊が搭乗した。共に第55飛行団所属だ。現在は嘉手納航空基地に展開中だ。
- コブラボールのセンサーはミサイル発射を視認し聴音で確認できる。発射状況をデジタルカメラで撮影し、ロケットが発信する作動データを入手し、速度、出力、高度、その他重要情報を収集した。情報はただちにペンタゴンと米戦略軍に送られた。
- 「コブラボールの収集したデータは国家安全保障担当補佐官、国防長官、戦略軍司令官の手元に届く」と偵察機に詳しいロバート・ホプキンスが解説している。「迅速に情報が届くため政府高官の意思決定に役立つ」
- コブラボールは戦略軍が24時間体制で運用するグローバル作戦センターの情報収集ネットワークの一環をなしている。同センターはオファット空軍基地の地下にある。ネットワークはその他衛星、海軍艦船や地上配置センサーも使う。
- 「各種情報収集能力のおかげで指導層は状況をよりよく知ることができます」とジェフリー・ルイス(ミドルベリ研究所所長、カリフォーニア州モンテレイ)は解説する。
- コブラボールは探知監視機能の中核であり、長年稼働している。
- 冷戦時のコブラボールはオファットにあった戦略航空軍団によりアリューシャン列島シェミヤ島から秘密裏に運航され、ソ連のICBMテストのたびに周回飛行した。
- 「サイレンが鳴ると乗員は飛び起き機体に乗り込み離陸したものだ」と1960年代末を乗員として過ごしたオマハ在住のキングトン・ホーズが回想する。
- 当時のパイロットはロケット軌跡をコックピット窓にグリースペンシルで写しその後の解析に役立てていた。
- 空軍は先週段階でのコブラボールの西太平洋での活動状況が分かる発表をしていないが、5年前の状況は一般公開情報で入手できる。55飛行団幹部が受勲候補の理由を書いており、今回のコブラボールの活動がうかがえる。
- 2012年11月に、情報筋が北朝鮮(55飛行団公式記録では『不良国家』とだけ記述)がロケット打ち上げ準備中で国連制裁に反し軌道飛翔させようとしていると伝えた。ただちに飛行団はコブラボール二機を日本へ送り、24時間警戒態勢を取らせた。
- 二機は同時に飛行する必要があり、一機はミサイルの予想軌道の下を飛行し発射の様子を可能な限り早く観察する必要があった。だがその飛行経路だと北朝鮮の対空ミサイルや迎撃機の有効範囲にはいる。
- ミッションを妨害しようとする予想外の通信問題に乗員はその場で即席対応を迫られたと55飛行団の記録にある。また「広範囲かつ手の込んだ欺瞞策」を北朝鮮が仕掛けてきた。ロケットあh2012年12月12日にコブラボールが偵察活動を始めてから打ち上げられた。
- 苦労は実を結んだと記録にあり、収集した情報は「それまで最高の水準」で大統領向け情報報告で特記されたという。
- 飛行隊には空軍協会のジェローム・F・オマリー賞が「年間最高業績偵察機乗員」として授与された。
- だがミッションをこなす機材は乗員の年齢の倍の年数を経ており、たえず困難に直面している。
- 北朝鮮、イランで核を巡る緊張が高まる中、ホプキンスはここまで重要な任務を機齢55年の機材にまかせていいのかと懸念を示す。後継機材導入の予定はない。
- 2016年にRC-135Sコブラボールの三機はミッションで23パーセントが実施できず帰還している。空軍の古参機材でも高い故障率だ。機体外皮の損傷もここにきて増えている。
- 「コブラボールは一機でも喪失が許されません。代わりの機材はないのです」とホプキンスは訴えている。■
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