The New Hwasong-15 ICBM: A Significant Improvement That May be Ready as Early as 2018
新型ICBMファソン-15は相当の改良点が加わり2018年に実戦化されそうだ
BY: MICHAEL ELLEMAN
NOVEMBER 30, 2017
北朝鮮公開の映像画像を見るとファソン-15は以前のファソン-14の改良型とのちがいがわかる。ファソン-15はファソン-14から相当大型化され計算値では新型ミサイルは大型核兵器を米本土まで到達する能力がある。ファソン-15のサイズならおとりなど対抗装備で米国の国家ミサイル防衛(NMD)を無効にできるだろう。ファソン-15の性能・信頼性を確かめるにはまだ発射テスト数回が必要だが、防護の仕組みができていれば大気圏再突入の過酷な条件に弾頭部も耐えられるだろう。
ファソン-15は二段式液体燃料ICBMで、写真を見ると第一段にはエンジン二基がついており外観はファソン-14と似ている。ファソン-15はソ連時代開発のRD-251と酷似していることから推力は80トン程度の可能性がある。ミサイル質量が40トンから50トンと見られるので妥当な規模だ。二段目の構造がよくわからないが、大きさからみてファソン-14ちり50パーセント増の推進剤を搭載していだろう。合わせると控えめにみてもファソン-15の運搬能力はペイロード1トンでも米本土各地に到達可能なようだ。北朝鮮の核弾頭が700キロを下回る重量なのは確実で、もっと軽い可能性もある。
今回のミサイルには新型制御機構がついており以前より操作が簡単かつ効果的になった。スカッドを原型としたミサイルはジェット弁でブースト段階の制御を行っていた。ファソン-12、-14は小型エンジン四基を主推力室に平行に取付け制御していた。北朝鮮技術陣はファソン-15の主エンジンを回転台座に乗せ各エンジンの方向を変えて排気ガスで制御する仕組みを実現した。
二段目がよくわからない。可能性が高いのはソ連R-27ミサイルの小型エンジン四基を使っていることだろう。この事から二段目の出力が低いことが想像されるが、米本土を狙うミサイルであることに変わりない。あるいは第二段用に新型エンジンを搭載しているかもしれない。それによりファソン-15は高性能となっている可能性がある。
もうひとつ重要な改良点がある。ペイロードを宇宙空間で速度位置調整できるようになり、ミサイルの精度が相当上がっている。またおとりの投入も可能だろう。ミサイルの推力重量比から見て弾頭部に対抗装置を搭載できるはずだが、今回の発射時に搭載されていたか不明だ。
ファソン-15で北朝鮮の米国攻撃能力が大きく向上されたと言える。通常軌道によるテストが最低でも一二回必要なはずだ。今後のテスト発射で信頼性が判明し、大気圏再突入時の性能も試すはずだ。ただし、低信頼性でいいのであれば今後半年以内に二三回のテストで十分で金正恩はファソン-15を実戦配備したと宣言できるだろう。■
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