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70年使ってきたボフォース40mm砲を最後に使うAC-130

The USAF Is Rebuilding World War II-Era 40mm Shells for its AC-130U Gunship

米空軍が第二次大戦時と同じ40mm砲弾をAC-130Uガンシップ用に再生産させる

The service is the last user of the Bofors cannon in the US military and has had to go hunting for more ammunition. 

空軍がボフォース砲最後のユーザーになり砲弾探しに苦労する

CLEMENS VASTERS VIA WIKIMEDIA
BY JOSEPH TREVITHICKNOVEMBER 29, 2017


空軍が第二次大戦中の40mm機関砲の砲弾数万発を調達する。AC-130UスプーキーII用だ。同装備は兵站上の悪夢になり空軍は使用停止の予定だったが、旧式とは言えあまりにも効果があり引き続き稼働させている。
  1. 2017年11月、米空軍は第780試験装備飛行隊(フロリダ州エグリン空軍基地)が改良版40mm高性能弾PGU-9D/Bのテストを開始したと発表。新型弾は信管を変え安全度を増した。真鍮製薬きょうには製造年が1944年のものもある。
  2. 空軍は旧式弾およそ80千発を新仕様に転換する予定だ。780飛行隊が作業工程を開発した。空軍特殊軍団(AFSOC)がAC-130ガンシップ全機を運用しており、U型以外に新しいAC-130WスティンガーIIと開発中AC-130Jゴーストライダーも含む。
  3. この事からAC-130Uと搭載する40mmボフォース砲の有益さが分かる。空軍公式記録によれば第四特殊作戦飛行隊配属の四機だけで2013年11月から2014年6月にかけ4,000戦闘時間投入され機体と乗員はのべ1,175日も戦闘地区を飛んだ。
  4. 2017年10月に第四飛行隊のAC-130Uの一機コールサイン・スプーキー43の乗員が空軍殊勲賞を2016年のアフガニスタンでのミッションを理由に授与された。同機は特殊部隊を三方向から待ち伏せ攻撃してきた戦闘員集団を蹴散らし、40mm砲や105mm榴弾砲の威力を上げようと友軍に危険なほど接近飛行した。
  5. 現時点でスプーキーIIは米軍で同装備を使う唯一の機材で、PGU-9弾に加え、爆発焼夷弾、装甲貫徹弾を織り交ぜて運用している。
  6. 米軍は原設計スウェーデンの同装備を第二次大戦中に対空火砲に採用した。クライスラーがライセンス生産で60千門を供給し、対空火砲として1970年代末まで使われていた。
  7. だが1969年に空軍は全く別の用途で同装備を調達した。AC-130A、AC-119K両ガンシップがラオスのホーチミン街道の南北を飛び北ベトナムから南ベトナムへ移動する人員、兵器、物資の移動をくいとめようとしていた。
  8. 北ベトナムは街道を確保し防空装備まで準備し、37mm、57mm砲を設置した。このため低空低速飛行の輸送機には特に脅威になる。
  9. 20mmヴァルカン砲二門を40mm砲に取換えたAC-130は高高度で敵防空兵力から自由に飛びながら地上のトラックや人員を狙った。間に合わせの兵装が効果抜群だったのでC-130Eも強力な兵装に変えられた。
  10. その後E型で40mmボフォース砲はさらに大きな105mm榴弾砲に変更され、AC-130H、AC-130Uに継承された。空軍はH型を2015年に全廃しこの兵装を搭載するのはU型だけになって今日に至っている。
  11. 空軍は2007年に実験でスプーキーIIの40mm砲と25mmGAU-12/U回転砲のかわりに30mm二門を搭載したがテストは予期通りの成果を生まず、精度が落ちる弊害が生まれ機体は元の使用に戻された。
  12. 30mm砲はAC-130Wで採用されAC-130Jでも同様だ。当War Zoneでは同装備で依然として精度と信頼性の問題が残ると2017年10月に指摘している。
  13. ボフォース砲も供用開始から70年、ガンシップ搭載から50年たち保守管理が大変になってきた。ボフォースは現在英BAEシステムズの事業部で、今も40mm砲を製造するが現モデルは以前と違う砲弾を使う。
  14. 旧式弾の確保が一層難しくなっており、空軍は既存余剰弾の再生産を決めたのはこのためだが、弾薬の確保だけが問題ではない。砲身は永久に使えるわけではなく長年の酷使で照準精度が落ち使用に危険が感じられるほどになった。2013年までに空軍は砲身を単価130万ドルで特注調達せざるを得なくなった。
  15. その前年にAFSOCはギリシアにチームを送り2005年に第一線を退いた余剰装備の買い付けを試みた。その結果、140門近くの砲身他骨董品を安価に購入し、装備を維持し、節約効果14百万ドルを生んだ。
  16. この状況は長く続かなかった。2015年に空軍はAC-130Uの退役を開始した。今後は廃棄機材からの回収が、新型AC-130Jが初期作戦能力を獲得する2018年まで続くことになる。
  17. スプーキーIIの用途廃止で同機の長い活躍に幕が下りるとともにボフォース砲も75年にわたる米軍での供用を終えることになる。■

Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

コメント

  1. 和文においては、可読性を損なうだけ(しかも強調する訳でもない)の全く以て無意味な斜体がなくなり読みやすくなった。

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