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北朝鮮に眠る鉱物資源10兆ドルは誰の手にわたるのか

 

そうですか、そんな宝が眠っているのですか。でも現政権がこれを活用できないようにするのが一番大切ですね。言い換えれば潜在的な富を活用できず、ミサイルや核を自分の延命のために開発するという価値観が全く間違っている指導者を仰ぐ国民が一番不幸なのでは。現在の状況が続く限り宝は埋もれたままでしょう。


North Korea's Secret Fortune: $10 Trillion in Minerals?

北朝鮮の秘めたる富:鉱物資源が10兆ドル?
December 19, 2017


資源埋蔵量が10兆ドルあればロケットなど必要ない。北朝鮮の埋蔵鉱物資源の推定価値のことで、よだれをたらす業者が続出だろう。

制裁措置が適用される北朝鮮ではエネルギーや資源部門の開発に必要な資源がないが、制裁措置が解除されれば支援を申し出るものは多数あらわれるはずだ。

韓国の調査機関による2010年推定が10兆ドルで韓国の二十倍の規模だ。
こうした推計は簡単には生まれない。推定埋蔵量と商業的に採掘可能な埋蔵量に違いがあるからだ。例えば調査で月に十分な採掘資源があると分かっているが現状では採掘費用はとんでもない額になる。

にもかかわらず北朝鮮に豊富とあると見られる銅、金、鉄鉱石、亜鉛のほかレアメタル類とともに石油・天然ガスは貧困にあえぐ共産体制国家に貴重な資源だ。またマグネタイトは世界第二位、タングステンは六位と米国地質調査機関はまとめている。

現在の一人当たりGDPが1,700ドル(購買力平価換算)の北朝鮮は第215位と最貧国であり、ソマリアを上回るに過ぎない。同様に鉱物資源が豊かなモンゴルは人口が北朝鮮の八分の一だが一人当たりGDPは12,300ドルだ。

1970年代から鉱業に優先順位をおきながら、北朝鮮の採掘は機材不足、技術不足さらにインフラが未整備なため低迷している。

戦略国際研究所(CSIS)のロイド・ヴァセイLloyd Vaseyは北朝鮮鉱業は1990年代から「著しく低下」したと言い、既存炭鉱での採掘率は30パーセントを下回ると指摘する。「採掘装備が不足し経済状況の悪い北朝鮮では新規購入の資金のめどがつきません。エネルギー不足に経年変化が加わり電力網も劣悪な状況です」
それでも鉱業部門が北の経済で14パーセントを構成しているのが現状だ。

中国が北最大の顧客で鉱物資源が対中輸出の過半数を2016年上半期に占めた。特に石炭だ。

中国企業は茂山Musanの鉱山に5億ドル相当を投資したと伝えられる。その他オーストラリア、英国、マレーシア、シンガポール企業も北のエネルギー鉱物資源調査を実施済みといわれる。

中国投資によるブームの後で商品価格が下落したところに制裁措置が加わり資源をあてにした見通しは打撃を受けた。

今年8月に中国は北朝鮮からの石炭、鉄鉱石、海産品輸入を停止すると発表した。北がミサイル実験を繰り返したためだ。この前に2月から一年間石炭輸入を全部停止するとの発表もあり、国連安全保障理事会決議に合わせていた。

北朝鮮の海外貿易で中国が9割を占める中、制裁措置は最後の外貨収入源にも影響を与えた。

「北朝鮮としては資金を得るには武器を売るか、密輸するか鉱山資源しかありません」と北韓資源研究所所長のChoi Kyung-sooは解説する。「制裁で武器製造はおろか覚せい剤販売も難しくなり、唯一合法的な外貨獲得策は鉱物資源販売です」

それでも状況が変わればロシアに加え韓国も北の鉱物資源で一儲けを狙っているといわれる。

金正恩のもう一つの戦略的賭けが核開発を中止する見返りに国内鉱物資源とエネルギー整備の支援を国際社会から得ることだ。

同国は核開発の野望とひきかえに国際経済支援を得た実績がある。推定10兆ドルの資源が眠っているとあれば「この先何代も金なんとかが指導者になる」とガーディアンが評するほどだ。

一方で北の鉱物エネルギー資源は近い将来も手つかずのままに内装で平壌では急速な政策変更は生まれないだろう。

Anthony Fensom, a Brisbane, Australia-based freelance writer and consultant with more than a decade of experience in Asia-Pacific financial/media industries. You can find him on Twitter: @a_d_fensom.

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