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中国の新型超高度飛行無人機により中国軍に有利な状況が生まれる


 まだ今回の成果はペイロードもほとんどない超小型機なのですが今後どのように技術が進展するかわからず、一方で中国が米い衛星群を狙い撃ちする体制に入ろうとしていることを想起すると自軍の情報インフラは守れると感じているようですね。


America Is No Match for China's New Space Drones

中国の半宇宙無人機に米国は追いつけるか


November 4, 2017

中国開発した高高度無人機で有利な軍事的状態が生まれそうだ。
  • 「半宇宙」の海抜12.5マイル上空で運航可能な新型無人機は防空体制の上を飛行し、レーダー探知も逃れたまま情報収集が可能。
  • 高高度運用は困難な課題だ。無人機には「死のゾーン」と呼ばれ揚力を得るのが困難で極低温で電子装置に過酷な環境。
  • 米軍RQ-4グローバルホークが最高高度を飛ぶがそれでも60千フィートにすぎない。中国無人機はこれを上回る82千フィート飛行に成功。
  • 内蒙古省の研究施設で無人機二機が気象観測風船につけられそれぞれ高度30千フィート、82千フィートへ上昇した。コウモリほどの大きさで重量はサッカーボール程度の無人機は電磁パルスのパチンコで時速60マイルで射出。
  • 各無人機は60マイル先の目標に向け自動的に飛行経路を調整しデータを地上局に送ってきた。機体が小さいため飛行中もレーダー追跡は困難。
  • 無人機にはセンサー類がつき、地形図作成デバイスや電磁信号探知機は地上部隊の正確な把握に使える。ただし無人機にはカメラはついておらずアンテナ不要のため空力学特性を犠牲にしない。
  • 主翼と胴体は一体化されており無尾翼形状のため空気の薄い大気圏上層部で浮力を稼げる。さらにエンジンがつかないモデルもありグライダーのように滑空。
  • 「研究目標はこのような無人機を100機単位で発進させることでミツバチのイメージだ」とYang Yanchu教授(中国科学院)が South China Morning Postに語っている。
  • 先進的な軍組織は衛星への依存をますます高めており、情報収集のみならず通信やミサイル誘導までは範囲は広がっているため戦時には最初に狙われる存在になる。防御は困難だ。このため宇宙に近い高度に機体があり情報収集やデータ中継ができれば衛星の代替手段となり価値は計り知れない。
  • だが宇宙空間に近い高度での運用能力はどの国にもなかった。一般の航空機はここまでの高度は飛べず、衛星には低すぎる。
  • 中国はこの分野で新技術を真剣に開発しており、中国科学院が宇宙近接空間科学実験事業として推進中。
  • 今年6月には中国は太陽光動力無人機を65千フィート上空で飛行させた。翼幅130フィートの大型機で彩虹Caihong-T4の目標は最低限の制御で数か月間滞空。
  • これに対しNASAが有する世界記録はヘリオス試作機で太陽光で97千フィートまで上昇。
  • だが試作機や現行の高高度無人機が数百万ドルかかるところを中国の最新高高度無人機の運航は数百元しかからない。
  • これだけ安価でもステルス高高度飛行無人機なら中国が今後宇宙に近い空間で一歩有利になりそうだ。■
Eugene K. Chow writes on foreign policy and military affairs. His work has been published in The Week, Huffington Post, and The Diplomat.
Image: U.S. Air Force

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