AIで消える商売が多いと言われますが、皆さんは大丈夫ですか。翻訳も真っ先になくなるといわれますが、日本語のような2バイトデータの場合はまだ猶予があるようです。衛星画像をAIに解析させたらどうなるか、というのが今回のテーマですね。ISRの世界もどんどん変わっていきますね。
AI CAN HELP HUNT DOWN MISSILE SITES IN CHINA
AIで中国国内のミサイル陣地をあぶりだせ
A surface-to-air missile is seen through a doorway in Zhuhai, China.
QILAI SHEN/BLOOMBERG/GETTY IMAGES
- 核施設やその他秘密施設を衛星画像から探し出す技能を有する人材は情報機関でも限られる。だがディープラーニングが得意な人工知能でグーグルやフェイスブックでは人間の顔が簡単にフィルターできるようになっている。そこで米研究者がディープラーニングのアルゴリズムに中国の地対空ミサイル陣地の識別方法を教え込んだところ人の処理の数百倍の速さでできたという。
- アルゴリズムで90千平方キロの中国南東部で地対空ミサイル陣地を探索させた。AIで莫大なデータをフィルターし学習させたところ90パーセントの確率で専門家作業と同じ結果が得られた。さらにすごいの作業時間60時間がディープラーニングソフトウェアにより42分に短縮されたことだ。
- 「アルゴリズムがミサイル陣地だと確実に言える場所を探し出した後で人間が確認しましたがアルゴリズムで大幅に時間が節約できました」とカート・ディヴィス(ミズーリ大、地理空間情報センター所長)が語る。「これが初めてではないでしょうか。今回どれだけの時間が節約でき、今後の人的活動にどんな影響がでるでしょうか」
- ミズーリ大による研究成果は10月6日に Journal of Applied Remote Sensingに掲載されたが、ときあたかもビッグデータの洪水に対して衛星画像解析専門家の不足が目立っている。この分野で中心の民間企業DigitalGlobeは一日で70テラバイトの生の衛星画像を処理しているが、民間衛星や政府のスパイ衛星のデータ量はもっと多い。
- デイヴィスは仲間とともにディープラーニングモデルを見せてくれた。衛星画像処理用に大幅に強化改修してあり、情報機関や安全保障専門家の関心を呼びそうな施設を識別できるようになっている。ディープラーニングモデルにはGoogleNetやResNet’Microsoft Researc)がありもともとは写真ビデオ映像の処理用に作成されたものがあるが、ディヴィスのチームはこれらで衛星画像の処理にあたらせ、途中でディープラーニングにカラー、白黒双方の画像の解析を教え込み、SAM陣地画像が白黒しかない場合に備えた。
- チームは北朝鮮全土より狭い範囲の中国領土の写真を使った。
- 実際に北朝鮮の兵器開発の動向は衛星画像を日々解析して把握されている。解析専門家でほぼ全数のSAM陣地を比較的小さな同国で探している。だがディープラーニングツールでも自動的に新規SAM陣地が現れればフラッグを立ててくれる。新規SAM陣地を見つけ出すことで別の関心を呼ぶ施設を発見することもあるのは貴重な装備を守るためSAM陣地を敷設することがあるからだ。
- 最新研究ではディープラーニングAIを衛星画像解析に応用する課題にも触れている。そのひとつに訓練データベースに必要な例が足りず、衛星画像の正確な識別が困難なことがある。ミズーリ大チームは一般公開情報で世界各地の2千点近いSAM陣地画像にDigitalGlobeの衛星画像を組み合わせて訓練用データを作成してからディープラーニングモデル四点を試し最良の作動モデルを選び出した。
- 研究チームはAIの訓練用にあきらかに中国SAM陣地とわかるもの90点を選び出した。これだけの訓練ではディープラーニングを正確に行えないことが多い。ディヴィスのチームはこの90例をわずかに角度を変えることで893千例に変えた。
- ディープラーニング成果が今回出たのはSAM陣地が衛星から見た場合に特徴のあるパターンを示し比較的大きいためもある。ただしディヴィスはこれより小さな移動式レーダー装備や軍用車両で同等の効果は期待できないと注意する。今使える衛星画像のピクセル数が小さく識別の効果が出ないためだ。
- 不完全なAIでも情報収集に大いに役立つ。例として国際原子力エネルギー機関はすべての核施設を申告通りに監視しながら未発見施設を200か国で探す面倒な仕事を抱えている。ディープラーニングツールでIAEA他機関は衛星画像で原子力発電所はじめ大量破壊兵器の開発状況を監視できるはずとミドルベリー国際研究所(カリフォーニア州モントレー)の東アジア非拡散研究の主任研究謹メリッサ・ハンナムが指摘している。
- 「この世界では大量のデータがあり完璧なデータ少しよりたくさんのデータを生かす方が優れていると言えます」■
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