なるほどハイスペックで設計要求を出し、丹念に作り上げたラプターはスーパーホーネットなどとは別の次元の機体強度がありそうですね。しかし200機弱しかない「虎の子」のラプターを2060年代まで使い続けることが本当に賢い選択なのかわかりません。戦闘機の概念自体が変われば、無人機がはるかに高機動飛行を自律的に行えるようになれば、...現在の延長線に未来がないのは確かなようです。そう思えば欲しくても変えなかった日本も我慢できるのではないでしょうか。
20 Years of the Mighty F-22 Raptor Stealth Fighter
初飛行から20年たったF-22ラプター
October 30, 2017
- 米空軍はロッキード・マーティンF-22Aラプターの初飛行20周年を今月初めに祝った。
- 式典はエドワーズ空軍基地で10月19日に開かれた。ラプターの初飛行は1997年9月7日でジョージア州マリエッタのドビンズ空軍基地でロッキード・マーティンの主任テストパイロット、ポール・メッツがテイルナンバーAF91-401の技術製造開発一号機を飛ばした。
- メッツの初飛行は一時間弱で高度20千フィート未満を守った。これが同機の長期間にわたる、時には困難に直面したフライトテストのはじまりとなった。最終的に当時の航空戦闘軍団(ACC)司令官ロナルド・キーズ大将がラプターの初期作戦能力獲得を2005年12月15日に宣言した。
- 10年以上前に実戦化したラプターは今日でも世界最強の制空戦闘機の地位を守っている。エドワーズAFBではF-22合同テスト部隊が2060年以降の供用を視野に改修策テストを続けている。
- 空軍はラプターの機体構造は強靭で構造強化策なしで飛行可能とみている。そこまで強固な機体になったのは空軍の要求水準が高かったためだ。設計上は8,000時間が上限のラプターだがローエンドなら12千時間まで改修不要で、ハイエンドでは15千時間まで飛行可能とみられる。
- 「80年代90年代初期当時にF-22を設計した当時はデザインミッション10通りを想定して機体構造を作成しています」とACCのトム・マキンタイヤがThe National Interestに今年初めに述べている。「EMD(技術製造開発)段階でフルスケールテストを各ミッションに対し行っています。実際の運用ではそこまで過酷な飛行はしていませんので構造強化策なくても2060年ごろまでは十分飛行できるはずです」
- ラプターは新型エイビオニクスやソフトウェアの改修を受けているが、コンピューター関係は大規模改修が必要となる。「2025年から2030年ごろに機内システム一部でそのまま使用が可能か真剣に検討する必要が生まれるでしょう。すでに検討の初期段階に入っています」(マキンタイヤ)
- だが2030年までにラプターは世界最高の戦闘機の座をおりることになりそうだ。潜在的敵国のロシアや中国が追いつこうとラプター対抗策の準備に入っている。
- ではラプターが第六世代侵攻型制空戦闘機(PCA)と組んで運用するようになったらどうなるか。今日の第四世代と第五世代ペアの様相とな時になるのではないか。ラプターがF-15Cの役となりPCAが上位となる。「PCAの供用が始まれば、F-22やF-35と共同運用されるはずです。2030年、2040年あるいは2050年になればF-22は現在の第四世代戦闘機の立場になるでしょう」(マキンタイヤ)
- だがPCAが実戦配備されるまでラプターは世界最強戦闘機として孤高な存在であり続けるだろう。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
Image: U.S. Air Force
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