やっぱりというか現在の北朝鮮にミサイル打ち上げ能力はあっても再突入技術はなく、ICBMとして有効な兵器になっていません。その意味ではったりであり、自国に有利な条件を引き出すための手段なのでしょうが、ほっておくと本当に有効な兵器になりそうで、そうなってからでは遅いので西側が対応を真剣に検討している状況なのでしょう。技術を正確に理解し説明する専門家の意見は極めて重要ですね。
North Korea's latest ICBM test failed critically in the last few seconds before impact
北朝鮮によるICBMテストは最後の数秒で失敗していた
写真 北朝鮮が7月28日に打ち上げた北極星-14ミサイル。 Rodong Sinmun
- 北朝鮮が先週金曜日に打ち上げた大陸間弾道ミサイルは47分間飛翔し、米西海岸に到達できる性能を見せつけた。だが、重要な最後の数秒間で失敗している。
- 再突入部は着水前数秒間に燃えつきたとミサイル防衛に詳しいマイク・エルマン国際戦略研究所主任研究員が語っている
- 映像によると再突入部が秒速6キロで空をよこぎる様子がわかるが海面から数キロ地点で輝きを消したとエルマンは指摘した。
- 弾道ミサイルの再突入部分は高度30キロ地点で大気との摩擦で発熱し、弾頭先端が輝き始める。本来の弾頭部は「輝き続けさらに光が強くなったまま地表にぶつかる。今回は海面だが」とエルマンは解説。
- ただし今回の北朝鮮の場合、「非常に暗くなった」のはエルマンに言わせれば衝突前にバラバラになったためだ。
- 北朝鮮は射程を伸ばそうと再突入体を軽量化したのか、それとも意図的に再突入体を分解させ日米両国による回収を避けようとしたのか、エルマンは後者の可能性は低いという。
- 「再突入体に一番大きなストレスがかかるのが高度10キロ付近です。その環境でテストしたいはずで意図的に破壊すればテストの意味がなくなります」(エルマン)
- 北朝鮮は米都市を射程に入れたというが、今の段階では信頼性も正確性もないとエルマンは指摘し、真の意味で信頼できる技術にするためにはあと二三回テストが必要だろうと述べた。
- 北朝鮮は連続して真上に発射し落下させているが、実際の軌道での発射と条件が違う。
- 北朝鮮が米国を狙い発射する場合はもっと浅い角度で大気圏に再突入するはずでそれだけ高温にさらされる時間が長くなり、ミサイルが破損したりコースを外れる可能性も高くなる。
- 「結局のところ高い信頼性が欲しいのなら平坦な軌道で打ち上げる必要があるわけです」とエルマンは指摘した。だが北朝鮮が外国上空を飛翔させ海面に激突させると政治的に危険な選択となるし、実際の攻撃と受け止められかねない。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。