Exclusive: Japan seeks Southeast Asia clout with chopper parts for Philippines military - sources
フィリピン軍向けヘリコプター部品提供は東南アジア各国向け安全保障協力の第一歩
TOKYO (Reuters) - 陸上自衛隊がヘリコプター部品多数をフィリピンに譲渡し同国軍ヘリコプター機材の稼働を支援することで中国への対抗を後追ししながら戦略的に重要な南シナ海への影響力を確保するねらいがあることが複数筋から判明した。
- 今回のフィリピン向け部品はUH-1多用途ヘリコプター用で陸上自衛隊はH型ヒューイを2012年に用途廃止したが予備部品を保管している。
- 軍事外交による中国の南シナ海進出対抗は日本にとって新しい手段で、安倍晋三首相は従来の日本の姿勢をあらため域内でしかるべき役目を追求している。
- 東南アジアに対する軍事外交の強化を目指す日本にとり今回のフィリピン協定は第一歩で、各国が求める哨戒機、艦船他防衛装備の提供が続くはずだ。
- 「二国間の強固な戦略提携協力関係の象徴」とフィリピン空軍上層部はロイターに語り、日本はおよそ4万点の部品を提供すると述べている。
- 供与合意は日本として初の軍事援助となるが、6月に国会で余剰防衛装備の他国向け無償贈与が可能となっていた。
- 「予備部品の取り扱いを検討しているが具体的なことは決まっていない」と防衛装備庁関係者は語っている。「安全保障強化につながる防衛装備協力は今後も進めていきたい」
- マレイシア、フィリピン、ヴィエトナムの三国がP-3C哨戒機導入で日本と協議をはじめている。川崎重工製P-1の導入で余剰機材になっているためだ。
- これに先立ち日本は使用済みビーチクラフトTC-90キングエア3機をフィリピンにリース契約で供与している。
- 防衛上のつながりを構築するその他の動きとして南シナ海を航行したヘリコプター空母いずもにASEAN東南アジア連合の軍関係者が四日間体験航海している。
- インドネシア、マレイシア、フィリピン、シンガポール、タイランド、ヴィエトナムの軍関係者は日本で行われた災害救助演習を視察している。
- 安倍政権は東南アジアを中国の影響から守るには日本の方が米国より有利と認識している。米国では非民主政権下のタイランドやヴィエトナムには完全関与できない制限があるためだ。
- また米国内の条件によりフィリピンは中国やロシアに武器供給を頼らざるを得なくなっっているいうのが同国国防相の見解だ。
- 中国はすでにフィリピンに対し総額14百万ドル相当の軍事ハードウェアを寄贈しており、そのほかにも5億ドルのソフトローン枠を中国製武器購入用に設定している。■
Reporting by Tim Kelly and Nobuhiro Kubo in TOKYO; Additional reporting by Manuel Mogato in MANILA; Editing by Clarence Fernandez
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