8月23日から24日にかけて特異な飛行が日本・韓国周囲で発生してたことが分かりました。これが「特異」なのかこれからも発生するのかが問題でさらに朝鮮半島情勢も加味するとその意図を正確に理解していかねばなりませんね。航空自衛隊のスクランブル回数もこれでは増えるばかりです。大丈夫でしょうか。
U.S., Chinese And Russian Bombers Each Flew Air Patrols Over East China, Sea Of Japan Close To The Korean Peninsula In Last 24 Hours
米、中、露三国の爆撃が24時間以内に東シナ海、日本海上空から朝鮮半島付近まで飛行していた
- 8月24日にはロシアのTu-95ベア編隊も韓国領空近くへ進出していた。
- Tu-95MS戦略爆撃機二機が韓国の防空識別圏に侵入し、韓国空軍戦闘機がスクランブルし「侵入機」を数マイル離れた地点から追尾した。この出来事はロシアが朝鮮半島に接近飛行すること自体がまれなため注目される。
- 一般的にADIZは「陸上あるいは海上の空域で国家安全保障の観点から民間機の識別、位置情報および管制を行う場所」とされる。
- ADIZは領土の先にまで設定されるので該当国は敵意ある航空機への対応時間で余裕が生まれる。許可なく識別圏内を飛行する機体は脅威対象と認定され敵機の扱われることとなり、戦闘機による迎撃対象となりVIDすんわち視覚上の識別を受けることになる。
- 「ロシア機編隊は昨日午前、韓国防空識別圏に侵入し韓国空軍機が緊急発進した」と韓国聯合通信が軍関係者の発言を伝えている。ただしロシア機は韓国領空を侵犯していないと空軍は説明。
- ロシア国防省によればベア編隊はスホイSu-35S戦闘機編隊およびA-50早期警戒管制機が支援した。航空自衛隊も迎撃対象とした。
- ロシアは近隣国の防空識別圏を認めず圏内に侵入する場合もあり、この場合なんらかの国防関連の意図があると思われる。2017年5月3日にはTu-95MSベア二機にSu-35SフランカーE二機編隊とA-50メインステイの支援を受けアラスカADIZ内に侵入し米空軍F-22ラプター二機がチャリオット南方50カイリ地点で迎撃している。
23 AUG : JASDF Fighters scrambled to intercept 2x RuAF Tu-95 Bears over the Sea of Japan & Pacific Ocean
- ただしこの24時間以内に飛行したのはロシア機だけではない。8月24日、航空自衛隊は中国空軍の西安H-6K長距離戦略爆撃機6機編隊を韓国防空識別圏の南方で迎撃している。下に日本を目指した同編隊の航路を示す。
24 AUG : JASDF Fighters scrambled to intercept 6x Chinese AF H-6's over the East China Sea & Pacific Ocean
- さらに同地域では米空軍B-1Bランサー爆撃機も常時活動しており、CBP(連続爆撃機プレゼンス)をグアムのアンダーセン空軍基地から展開している。報道によれば8月24日にはグアムから韓国へB-1二機が飛んでいる。
At present 2xB-1B bmbrs (cs Deaf01flt) are on the route from Guam twrds Taiwan (prob a FONOPS over S.CH.Sea). MARSA tnkrs (cs Cylon21flt).
- アジア太平洋地区ではB-52、B-2爆撃機も核抑止力任務を米本土およびアンダーセン基地から定期的に展開している。その中で中国ADIZを侵害することもある。2013年11月にはB-52爆撃機二機がグアムを飛び立ち、東シナ海上空のADIZに侵入し中国が設定した規則を無視した。この際は尖閣諸島上空の飛行を意図的に回避している。■
A big thank you to @phxasc for the heads-up!
Top image credit: Sputnik News
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