北朝鮮内部が相当に動揺していることがうかがわれますが、仮に暗殺されても誰も憐憫の念を示さないことは想像に難くありません。プロパガンダ戦争はすでに始まっているわけですね。
North Korea Releases Details of Alleged Assassination Attempt On Kim Jong-un 北朝鮮が金正恩暗殺の企みがあったと発表
June 12, 2017
- 北朝鮮国営通信社が金正恩暗殺の企ての詳細を明らかにしている。
- 北朝鮮政府はCIA中央情報局と韓国のNIS国家情報院が5月の軍事パレードで生物化学兵器を使った暗殺を謀ったと非難した。
- 公表されたビデオでは外国情報機関の命を受けたKim Song Ilが北朝鮮指導者の殺害を企てたとし、計画が数案あったとする。そのひとつが「エアコンにナノ毒性物質」を隠すことで、金正恩に放射性プルトニウムを注射する案もあった。実行案に採用されたのは「最高指導者の座る椅子に毒物を付着させる」ことだった。
- 「テロリスト」と非難される暗殺未遂犯は祝賀会場の詳細情報を極力多く集めるよう指示されたと語っており、とくに北朝鮮独裁者の使う椅子、机のまわりの保安体制の詳細が求められたという。KimによればDo Hui-yun(拉致被害者の人権を考える市民連合CHNK)の幹部から接触を受けたのは2014年にロシア・ハバロフスクで木材伐採に従事している際だったと米 NK News は伝えている。
- CHNKはNGO団体だが北朝鮮は韓国情報機関の一部あるいは実行機関と見ている。
- Doは「Kimに金品を渡した」うえ、北朝鮮関連の偽情報と「反国家プロパガンダ」を与えた。Kimによれば2014年8月にNIS上層部に会い金正恩暗殺案の詳細内容を教えられたという。
- こうした物質を準備できるのはCIAだけだと北朝鮮国営通信は伝えている。
- 「生化学物質を使ったテロ襲撃案を作るよう求められ、現金1万ドル、Doogeeのスマートフォン、衛星送受信機を与えられた」とKimはビデオで自白している。なおビデオはUriminzokkiri北朝鮮公式宣伝サイトが制作した。
- Kimは2016年にHanと名乗る男が中国・丹東に「海外連絡センター」設立を試みたと述べている。センターでは韓国情報院工作員が大量の現金や武器を準備し襲撃準備をしていたという。金正恩暗殺用の「装備物質」は韓国工作員経由で2017年3月に入手したが、国家保安省が事前摘発し実施できなかった。
- 公表されたビデオは驚くほど詳細で内容は「国家支援によるテロ活動」に極めて批判的だ。
- CIAとNISを非難する今回の動きは米議会が北朝鮮を再度テロ支援国家に指定する審議が進む中で出てきた。北朝鮮工作員が金正恩の腹違いの兄金正男の今年2月のマレーシアでの暗殺に関与しているとの報道も出ている。
- 北朝鮮がこのタイミングで公表したのは米韓両国の批判をかわす目的もあるのだろう。■
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