スキップしてメイン コンテンツに移動

四回目で成功したKN-17の異例の飛翔は弾頭再突入技術の確立(で成功したらしい)



KN-17 launch

North Korea Tested Warhead Reentry in Latest Missile Launch

北朝鮮の最新ミサイル発射実験は弾頭部の再突入のねらいか

New KN-17 intermediate-range missile can hit Alaska, Guam with nuclear warhead

新型KN-17中距離弾道ミサイルはアラスカ、グアムも核攻撃可能

KN-17 launch / Getty Images
BY: Bill Gertz May 15, 2017 4:33 pm

北朝鮮の新型中距離弾道ミサイル実験の狙いは核弾頭の大気圏再突入だったとペンタゴンが見ている。
  1. ミサイルは南東部のコソンから発射され米情報機関はKN-17だとし、核弾頭搭載時の射程3,400マイルでアラスカとグアムに届く。
  2. ミサイル発射は土曜日の東部標準時4:30 p.m.で異例なまでの高高度およそ1,200マイルに到達しており、核弾頭の大気圏再突入能力を試している。
  3. 「核ミサイル開発で重要な一歩だが今の段階では同国は技術を獲得していない」と情報に詳しい国防関係者が述べている。
  4. 大気圏再突入後のミサイルは発射地点からおよそ400マイル先の日本海に着水した。
  5. KN-17は先月の平壌軍事パレードにも移動式発射台に乗せられて目撃されていた。ただし土曜日の発射は固定発射台からで移動式発射台は使っていないと上記国防関係者は述べている。
  6. 北朝鮮は第六回核実験を先月実施すると見られていたが、今のところ先送りになっている。ただしそのため中国が北朝鮮に強い圧力をかけたとの観測があった。
  7. 北朝鮮国営のKCNA通信社は15日になり、ミサイルは中距離弾道弾火星Hwasong-12で「主体兵器」のひとつ、つまり国産であると伝えた。また金正恩がテストに立ち会い、「ロケット研究関係者を抱きしめ、これまでの精進が大きな成果を生んだと述べた」と伝えている。
  8. 「試射は最大仰角で行い周辺国の安全に配慮した」とKCNAは伝え、「新開発の弾道ロケットの戦術及び技術諸元を確かめ、大型核弾頭搭載を検討した」と述べている。
  9. 「最悪の再突入状況でも弾頭の自動誘導の有効性が確認され、起爆装置の作動も正確だと分かった」(KCNA電)
  10. 今回のテストは韓国大統領文在寅Moon Jae Inの当選直後となり、文は北朝鮮との関係修復に意欲を示していた。選挙運動中に文は非核化と北との対話を同時並行で進めると述べていた。
  11. 「毎回のテストで北朝鮮政権が周辺国との関係をどう設定したいかを示している。今回の発射は文の出方を下がる意味もあるのだろう」とケン・ガウス(シンクタンクCNA主任研究員)が韓国の聯合通信に語っている。
  12. 今回の新型IRBMは4月5日が初のテストでこのときは打ち上げ直後に失敗している。二回目が4月16日だが、打ち上げ後数秒で爆発分解している。三回目も失敗に終わった。4月29日のことだった。
  13. 三回つづけて失敗したため米国が妨害工作として不良部品を北朝鮮につかませたとの報道も出た。
  14. 新型ミサイルの写真ではノーズコーンそばにフィン数枚が見え、同兵器は飛翔中に姿勢制御可能で迎撃ミサイルを出し抜く狙いがあると見る向きがある。
  15. KN-17を見た空軍の国家航空宇宙情報センターは一段式液体燃料で道路移動型ミサイルと判定した。
  16. KN-17は戦略級核ミサイルで軍事パレードでその存在を見つけたのも同センターだ。
  17. 同センターは中距離弾道ミサイルを投入するのは「補給拠点、域内の中心的軍事基地として航空施設、港湾、海軍艦艇を狙う」と見る。
  18. 「北朝鮮は弾道ミサイル開発を精力的に進めており、一部ミサイルやミサイル技術はイラン、パキスタン等に輸出されている」と同センターの2013年度版報告が述べている。「北朝鮮は核兵器保有も公言している。新型IRBMの他に旧式ノドン等MRBMも軍事パレードに登場している」
This entry was posted in National Security and tagged North Korea. Bookmark


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ