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★★ボーイングが売り込むブロック3のスーパーホーネットはステルスより攻撃力、通信力を重視した健全な方向性



いかにも商売上手なボーイングですね。しかしF-22といいF-35といい通信仕様が他機種と違うためデータ共有が難しいというのは問題ではないでしょうか。軍用機の世界は機体供用期間の延長に進んでいきますね。新規製造機体はますます少なくなっていくのでしょうか。
Aviation Week & Space Technology

Boeing’s Souped-Up Super Hornet Adds Smart U.S. Navy Firepower

Feb 14, 2017 Lara Seligman | Aviation Week & Space Technology

Boeing Super Hornet “Block 3” fighter
ボーイングは改修型スーパーホーネットの「ブロック3」の売り込みをねらう。Credit: Boeing
ドナルド・トランプ大統領がF-35CとF/A-18を組み合わせた2020年代以降の空母航空戦力の編成見直しを示唆したことで、ボーイングはスーパーホーネットの「ブロック3」改修案まとめを急いでおり、攻撃力を強化しながら米海軍の導入する次代ネットワークで有能性を発揮させるとしている。
  1. F-35C1号機が2018年にオンライン状態になる見込みの中、F/A-18 E/Fスーパーホーネットは2040年代にかけて空母航空戦力の半分を構成する見込みだ。課題はスーパーホーネットを今世紀中頃まで敵の高性能脅威に十分対応できるよう維持することだ。同機の原設計は1990年代である。
  2. スーパーホーネットの将来像はここ数年で内容が変わってきた。ボーイングは「発展型スーパーホーネット」を2013年に提案し、ステルス性を重視していたが、今回のブロック3では海軍の統合ネットワーク構造での最適化を目指しているとボーイングでF/A-18とEA-18を担当するダン・ジリアンは説明している。
  3. 空母航空戦力での2030年まで続く大課題はジリアンに言わせると「スーパーホーネットを進化させてE-2Dホークアイやグラウラーと補完しつつ空母ギャップ問題にどう対処させるか」だという。
  4. ボーイングは海軍はスーパーホーネット・ブロック3の調達案の詳細を2018年度予算要求の段階までにまとめると見ている。今春後半だ。2019年度の調達となればボーイングは生産ラインを2020年代はじめまで維持できるとジリアンは見ている。
  5. トランプ発言が出てから高性能版スーパーホーネットの話題が再び浮上してきた。ロッキード・マーティンにつらい状況になったのはトランプがボーイングに価格提示を求め、F-35と同等の性能をもたせたスーパーホーネットをF-35C代替策として想定したことだ。それを受けてジェイムズ・マティス国防長官も二機種の比較検討を省内で命じている。
  6. ただしジリアンもブロック3がF-35Cの代替として空母航空隊で運用できるのかは明確に述べていない。ボーイングの主眼は「補完能力」であり海軍が両機種の最適構成を決定するはずとだけ述べている。
  7. ジリアンはブロック3のスーパーホーネットはステルス機のF-35C、グラウラーの全スペクトラムジャミング能力、E-2Dの早期警戒能力と組み合わせて制空任務が全うできると見ている。長距離赤外線センサー(IRST)の追加によりブロック3機は相当の距離から敵を探知追跡できるようになる。機体一体型燃料タンク(CFT)により航続距離は100から120カイリ伸び、主翼下の追加燃料タンクは不要となるので重量軽量化と抗力が減り、その分ペイロードを増やせる。
  8. これで完全装備のブロック3スーパーホーネットはF-35とともに防空任務をうまくこなせるようになり、攻撃力も増える。
  9. 「F-35はステルス性を活かして敵地奥深く送り、スーパーホーネットに航空優勢を長距離で確保させる、あるいはスーパーホーネットにF-35が搭載できない大型スタンドオフ兵器を搭載させ、F-35に防空任務を担当させる」とジリアンは説明し、「ミッションの柔軟性が生まれ、航続距離が重要になります」
Boeing Super Hornet “Block 3”
ボーイング提案の最新版スーパーホーネットの売りは追加兵装搭載能力、長距離IRST、機体一体型燃料タンクだ。Credit: Boeing

  1. 2013年の提案内容には密閉型兵装ポッドや機体内部搭載IRSTセンサーがあったが、今回のパッケージでは省かれている。これはボーイングの分析でスーパーホーネットの「ステルス性は十分あり」完全装備で飛んでも残存性が期待できるからだ。ボーイング技術陣は設計上の妥協により同機のレーダー断面積を減らすことは可能だと判断した。例えばペイロードに制限をかけることがある。
  2. ブロック3ではコンピュータ性能を向上させて将来の空母航空隊に導入される高機能センサー装備の活用をめざす。コックピットは大画面ディスプレイを導入してユーザーインターフェイスを改良するため、強力な処理能力を持つ分散型目標捕捉プロセッサーネットワーク(DTPN)および大型データパイプで戦術目標捕捉ネットワークテクノロジー(TTNT)の情報を流す。TTNTはすでにグラウラー、E-2Dで稼働中で、グラウラーではDTPNも搭載済みだ。
  3. 「IRSTがあり、別のセンサーが空母航空隊で使用可能となると大量の情報を流す大型パイプが必要となり、コンピュータも高性能化し情報すべてを融合させることになる」とジリアンは述べており、「ブロック3スーパーホーネットはネットワーク上で有益なノードとなり、大量のデータを流し、ネットワークを介し他の機体と共有します」
  4. この高性能コンピューター構成によりスーパーホーネット、グラウラー、E-2Dは相互に交信し重要な戦術データを同じネットワークでで流すことができる。ただしF-35はTTNTを利用できず、かわりに帯域が小さいリンク16ネットワークで情報の送受信を第四世代戦闘機と行う。
  5. その結果、F-35Cは空母航空隊の他機と通信できても大量データのやりとりは簡単ではない。
  6. 第五世代機から第四世代機への接続の改善議論はまだ続いているが、「この課題はF-35を他の機体にどう接続するかでしょうね」とジリアンは述べ、「他の機体がみんなTTNTを使っているのなら答えは明らかですね」
  7. 海軍はTTNTをF-35のリンク16機能に追加するだろうが、同機はリンク16の波形でデータを送ればステルス性に目をつぶることになる。と言うのはリンク16は探知困難な波形を使っていないからだ。F-35は大量データを別のF-35にはステルス性多機能高性能データリンクを通じて行うが、他の機種では利用がほとんど出来ない形式だ。
  8. もう一つ今回の提案内容と2013年版の違いがある。ボーイングは9千時間以上の稼働が可能な機体を生産可能と主張している。現在進行中の既存機の耐用限界を現行の6,500時間から9千時間に延長する作業と相まって、海軍は同機の活用を続けることが可能となるとジリアンは説明する。
  9. 海軍はまだブロック3への態度を明らかにしていないが、ジリアンは新型の性能内容には海軍が多大の関心を示すはずと見ている。
  10. 「スーパーホーネットで進化が必要です。2020年代から2040年代まで稼働する機体ですからね。ブロック3スーパーホーネットで空母航空隊の能力ギャップを埋めながらF-35、E-2Dやグララウーと補完して活躍できる日が来ます」■


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