スキップしてメイン コンテンツに移動

忍び寄る債務急増と裏腹に海外基地確保を求める中国は破滅に向かっているのか、それとも?


中国経済がいつまでフィクションを維持できるのか、世界にも看過できない問題です。悪いことは隠す姿勢ではいつまでも進歩がありません。ただその過程で世界各国も道連れになるのは困りものです。経済が不調になっても軍事拡張が可能なのか、2020年代の中国は大変な事態に陥りそうです。


 China ‘Likely’ To Seek More Foreign Bases; Troubling Debt Cited By US-China Commission

By COLIN CLARKon November 17, 2016 at 4:00 AM

J-20-third-prototype-side
WASHINGTON:  米中委員会がまとめた議会あて年次報告書を読めば世界の行く末が心配になることうけあいだ。
経済成長の裏で中国は戦略を大規模に変化させている。中国への最大の脅威は国内企業の莫大な債務であり、これは世界経済も看過できない。
報告書では「債務急増で中国国内の金融市場が不安定になれば世界市場へ影響が広がる....企業内債務はGDPの169パーセント相当に急増しており、経済成長が今後も維持できるか疑問になってきた。国際金融基金は企業債務急増は『深刻かつ拡大する問題で解決が直ちに必要』と指摘しており、企業向け貸付の不良債権化による損失はGDP比7パーセントにのぼる。
もうひとつ気になる問題がある。同委員会報告では「中国は今後も海外軍事施設を確保する動きを止めておらず、ジブチで建設が始まっているが、同様の施設を確保して作戦実施の幅を広げようとするだろう」としている。モルディブ諸島にも軍事施設を設置する動きがある。
Map of Djibouti and surrounding area
軍事基地が先なのかグローバル規模での国益の追求が先なのかの議論があるが、報告書は簡潔にこの疑問に答えている。
「中国が海外軍事プレゼンスをふやそうとしているのは軍事力を行使してまで海外権益の拡大を守るためである。中国の海外軍事安全保障活動は今後も拡大し、中国国民の海外居住の増加に呼応させる、また、経済活動の海外展開で国益を追求する一環となる」
報告書が注目するのは人民解放軍が「海外で活動を増加させる動きを示している。2016年に中国は第二十四次海賊対策部隊をアデン湾に派遣し、国連平和維持活動への貢献を拡大すると発表。さらに人道救援活動、災害救助活動も拡大し、ネパール地震、マレーシア航空MH370便事故の案件が一例だ」ことで、「さらに海外諸国と共同訓練も充実させている。2015年以降だけでも二国間あるいは多国間演習を11回実施している。軍用装備品の海外販売も急増しており2011年から2015年にかけて中国の武器輸出は世界三番目の規模と米国、ロシアに次ぐ存在になっている」とある。
米中間の軍事関係について同報告書では両国が「意味のある協力関係を2016年模索し、一部問題での緊張が先行きへの不安要因となっている」と南シナ海はじめ緊張要因を暗示している。
Y-20 aircraftChina’s Y-20 aircraft
中国のグローバルなプレゼンスを裏付けるのが軍事力だ。整備中の「兵力投射手段として陸海空のミッションに投入」されそうなものとして以下を列挙している。
  • J-20多用途ステルスジェット戦闘機の初飛行隊は2016年末に編成
  • 空母二号艦は「2016年8月時点でほぼ完成
  • フリゲート、駆逐艦、揚陸艦の就役が続行中
  • 重要なのがY-20大型輸送機で初号機が作戦投入可能になった.
その他中国による諜報活動他の問題について同報告書を参照されたい。http://www.uscc.gov/Annual_Reports/2016-annual-report-congress


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ