スキップしてメイン コンテンツに移動

★有人戦闘機が無人機多数を運用する日がやってくる----AIと自律運航の技術開発の動向




SHARE & EMBED

Air Force Fighter Jets Will Control Drones

KRIS OSBORN
Friday at 5:14 AM

無人機多数が戦闘機と一緒に飛行して偵察、武器輸送、電子戦、目標補足で支援を提供する日が来そうだ。
  1. 米空軍科学主任によればF-35パイロットが無人機編隊を統制し、機体の周りを飛行させながら敵探知、偵察、目標捕捉を行わせるようになる。
  2. 現時点では無人機の飛行経路、センサー操作、兵装放出は地上で操作しているが、将来は戦闘機のコックピットで無人機の制御が可能になるとグレッグ・ザカリアス博士がScout Warriorの取材で述べている。
  3. 「自律性と人工知能で無人機の価値もあがります」という。
  4. 実現すればミッション概念、柔軟性、効果が大幅に引き上げられ、ジェット戦闘機のミッションで兵装、センサー、目標捕捉技術が今より多く利用可能になるとザカリアスは述べる。
  5. 例えばプレデター、リーパー、グローバルホークの各無人機が送るリアルタイム画像がF-35のコックピットで見られれば戦闘機パイロットは目標捕捉や戦術データ処理を迅速に行える。変化が速い戦場環境で処理が早くなれば大きな差が生まれる。
  6. 「現場からは『ミサイルをもっと多く搭載しないと防衛網を突破できない。EW対抗措置のペイロード余裕がない』との声は必至でしょう」とザカリアス博士は述べ、「高出力マイクロウェーブ技術はゆくゆく専用機材を必要とするはず。問題はパイロットへの過重な負担をどう回避するかです」
  7. 敵の防衛線やハイリスク地帯で無人機を先行させれば防空体制があらかじめ把握できパイロットの負担を減らせる。
  8. 「決定支援機能がコックピット・地上双方で使えるほか自律運航のシステムが利用可能になります。例えばウィングマンとして兵装を搭載するとか、ISRを実施するとか、あるいは局地防衛が可能になるでしょう」
  9. コンピュータ技術の向上で「人工知能」が実施できる任務内容が急速に変貌している。なかでもザカリアス博士が「意思決定支援」と呼ぶ分野で変化が大きい。これは情報の解釈、整理、解析、通信でマシンが大きな役割を果たすことで、人員は個別タスクすべてを担当する必要がなくなる。
  10. この技術の初期段階がF-35のコックピットで「センサー融合」の名称で取り入れられている。こレはエイビオニクス技術と機内コンピュータにより瞬時に各種センサーの情報を統合してパイロットに表示するもので、パイロットは多数の画面を逐次眺める必要がなくなる。
  11. さらに技術進歩でパイロットが無人機編隊を制御し各種任務を実施させることが可能となるはずだ。センサー操作、目標捕捉、兵器輸送や電子戦機能が想定される。
  12. 現時点では無人機一機の操縦には複数の人員が必要だが新型アルゴリズムによる無人機自律運用ではこの数字は大きく変わるだろう。ザカリアス博士は近い将来に一人で10機あるいは100機の無人機を運用する可能性を説明してくれた。
  13. アルゴリズムの進歩でプレデターやリーパーが戦闘機と編隊飛行し、地上からの指示管制が不要になる日が来るという。
  14. 地上装備では想定外の事態進展や移動目標に対応した迅速な修正がアルゴリズムで不可欠だが、飛行誘導アルゴリズムの構造は単純で実現は十分可能性がある。無人機に設定済みの地点「ウェイポイント」を経由しての飛行をプログラムするのは十分可能だ。
  15. だが空でも予想外の事態、障害物の発生や戦闘状況は簡単に変化するとザカリアス博士は言う。
  16. 「一番難易度が高いのは地上のロボット装置です。これは本当に厳しい。これに対して空は基本的に解決策が見つかっている環境と言えます。問題は脅威がこちらに向かってくる時にどう対応するかです」
  17. そのため、科学陣は自律性をさらに高めた無人機によりレーダーを欺瞞し、脅威対象を探知し、目標捕捉を迅速に独自に行うなどが可能になるプログラムの実現に向けて努力を重ねている。
  18. 「単なる誘導制御の域を超えた戦術実行を目指します」とザカリアス博士は述べた。
  19. 演習やシミュレーションを通じ空軍は自律運用技術を高度化しようとしている。
  20. 「多様な帯域を使ってリアルタイムでビデオ画像を送っています。搭載するプロセッサーのスマート化で学習を積み重ね、大きな効果を発揮します。
  21. 例えばコンピュータ技術、自律運航、人工知能の発展で無人機は特定地点の上空で特定の目標を特定の時間で捕捉することが人の手を借りずに可能になるだろうとザカリアス博士は言う。
  22. 「画像処理、パターン認識技術で目標を探知し信号を送ればそれで終わりです。『30秒前に何か見つけたからビデオを見てくれ、今から送る』なんていわなくてもいいわけですよ」
  23. 米陸軍はヘリコプターで有人無人機材の一体運用に成功しており、アパッチ、カイオワの乗員がUASの飛行経路やセンサーを操作している。陸軍によればこの方式はアフガニスタンで効果を発揮しているという。
  24. 空軍上層部によれば新型爆撃機となる長距離打撃爆撃機LRS-Bは有人操縦、無人操縦の双方に対応する機体になる。
  25. 海軍長官レイ・メイバスは海軍仕様のF-35Cは最後の有人戦闘機になると発言し、自律飛行とアルゴリズムの発展を理由としている。空軍から同様の発言はまだ出ていないが、空軍がこの分野に関心を有しているのは明らかだ。また2013年9月に空軍はボーイングとともに無人のF-16ファルコンの超音速飛行にティンダル空軍基地(フロリダ)で成功している。離陸、飛行、着陸を全部無人で行っている。■


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ