2015年6月30日火曜日

米海軍>無人システムズ開発に真剣へ 統括ポストを新設 


海軍の場合は無人システムというと、空、海上、海中の各次元があるのでそれぞれ異なる解決策が必要です。今回の人事は統括部門を特立させるもので、米海軍が真剣に無人兵器システムの開発にとりくんでいることを示すものです。ただし、いまだに結論が出ないUCLASS無人機(偵察なのか攻撃手段なのかで一向にコンセンサスが取れない、国防総省・議会も巻き込み、とりあえず議論は棚上げ)の例のように開発の目的をしっかり舵取りしないと開発が遅れる・どうでもいい装備が生まれる弊害が発生するので、N99室のお手並み拝見ということでしょうか。

Navy Names First Director of Unmanned Weapon Systems

By: Sam LaGrone
June 26, 2015 5:46 PM

Rear Adm. Robert Girrier, deputy commander of U.S. Pacific Fleet, addresses chief selects during a chief pinning ceremony at Hickam Officer's Club Lanai at Joint Base Pearl Harbor-Hickam on Sept. 16, 2015. US Navy Photo
新任兵曹長を前に講演するロバート・ギアイア少将(米太平洋艦隊副司令官)。パールハーバー合同基地内ヒッカム将校クラブにて。 US Navy Photo

米海軍の無人兵器システムズで初代部長の人事が発表された。海軍向けの将来無人装備で空中、海中で技術開発を進める職務である。

  1. ロバート・P・ギアイア少将(現太平洋艦隊副司令官、水上戦士官のキャリアが長い)が新設N99室長となる。この職位は海軍作戦部長付官房 (OPNAV) の幕僚相当となる。レイ・メイバス海軍長官が発表した。
  2. メイバス長官からは無人装備担当の海軍副長官(DASN)職を新設すると発表もあった。ただしDASN人事はまだ発表がない。


MQ-4C Triton unmanned aircraft system completes its inaugural cross-country ferry flight at Naval Air Station Patuxent River, Md. on Sept. 18, 2014. US Navy Photo
MQ-4Cトライトン無人機システムは初の米国横断フェリー飛行に成功し、パタクセントリヴァー航空基地(メリーランド州)に2014年9月18日に到着している。US Navy Photo
  1. N99室は海軍向け無人航空機(UAV)業務をOPNAV内N2/N6情報支配・ISR装備開発担当から引き継ぐことになりそうだ。これに対し水上、水中の無人装備は海軍内の複数部門が担当している。
  2. 新ポストは「すべての無人装備の開発の統合調整」を狙うものとメイバス長官は説明している。N99と未定のDASN新設は海軍がボーイングF/A-18E/F後継機F/A-XXを模索する中でのことで、F/A-XXでも一部無人機能が盛り込まれると見られ、議会からは海軍のUCLASS(無人艦載偵察攻撃機)構想についていろいろ詮索が入っている。
  3. UAV以外では海軍は大口径無人潜水艇 (UUV) を原子力潜水艦から運用することを目指している。
  4. ギアイア少将の職務範囲は今後明確になるはずだがOPNAV広報からはまだ照会への回答がない。
  5. ギアイア少将はPACFLTで二回勤務しており、他にロナルド・レーガン空母打撃群(CSG)の指揮官経験があり、ニミッツCSG、第15駆逐艦部隊(DESRON)、誘導ミサイル駆逐艦USSローズベルト(DDG-80)、掃海艦USSガーディアン(MCM-5)でそれぞれ指揮をとっている。
  6. ギアイア少将は兵学校1983年卒で共著した専門書は米海軍協会が出版している。■

2015年6月29日月曜日

米海軍>女性下士官の潜水艦勤務の開始へ


米海軍の潜水艦にこれまで女性士官はいましたが、下士官での女性乗組がはじまることになります。しかし水兵には悪ガキがいるもんですね。

First Female Enlisted Sailors to Serve Aboard Submarine USS Michigan Selected
By: Megan Eckstein
June 22, 2015 5:11 PM

Marines from the 3rd Marine Reconnaissance Battalion prepare to disembark the guided-missile submarine USS Michigan (SSGN-727) during a small boat exercise in Apra Harbor, Guam, on March 24, 2015. US Navy photo.
第三海兵偵察大隊の隊員が誘導ミサイル潜水艦USSミシガン(SSGN-727) から小型舟艇に乗り込もうとしている。アプラ湾(グアム)での演習中、2015年3月24日撮影 US Navy photo.

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米海軍は初の潜水艦勤務女性下士官38名の選抜を終えたと22日発表した。
  1. 先任下士官4名と一般下士官34名を志願者多数の中から海上勤務、陸上勤務の双方での項目で絞り込んだと海軍は発表。
  2. 「潜水艦勤務を志願した女性下士官がかくも多いことに喜びを隠せない」とチャールズ・リチャード少将(第10潜水艦部隊司令官兼潜水艦部隊下士官統括司令官)は声明文で感想を語った。
  3. 「潜水艦部隊にとっては興奮を巻き起こす話題であり、将来の潜水艦乗員を適性人材から選抜しようとしているだけになおさらだ」
  4. 医学検査をパスすれば女性乗組員は既定の訓練課程に入る。その一部にグロートン(ニューイングランド州)の下士官潜水艦乗員学校があり、合格すればオハイオ級誘導ミサイル潜水艦USSミシガン (SSGN-727)(母港 ワシントン州バンガー基地)に配属される。
  5. 38名は水兵としての実績や潜水艦乗組の動機、ミシガンで採用している乗組員2チーム制にともなう必要度、健康度などから選抜され、「勤務実績、実戦適用度、艦長推薦、海上勤務年数、身体即応度などから選定した」という。.
  6. 「ずばぬけた適性のある候補者がいたが、十分なポジションがなく採用できないものもいた」とロッド・ハットン大佐(潜水艦部隊下士官管理部副部長)は語っている。「そういった非の打ち所がない候補者は代替リストに載せ、助成乗組員を拡大する際に採用していく」
  7. 次回採用は来月にもあり、代替リストに載った候補者は再度志願することが可能。また第一回目公募に応募しなかったものも次回USSフロリダ(SSGN-729)(母港 ジョージア州キングスベイ)乗組に参加できる。
  8. 米海軍では潜水艦勤務の女性士官がおよそ50名おり、2010年に男性限定が破られている。ただし問題がないわけではなく、昨年はUSSワイオミング (SSBN-742) の乗組員がシャワーを浴びる女性士官を盗撮した事件が発覚している。
  9. 女性下士官がミシガンに乗り組むのは2016年になり、以後女性乗組員は2021年にかけ順次増えていく。■

2015年6月27日土曜日

★ 北朝鮮の次回衛星打ち上げは今年10月か

衛星打ち上げも北朝鮮向け制裁の一部として禁じられているはずですが、この国には決議など関係ないのですね。打ち上げを強行するとしたら国際社会はどう対応すべきでしょうか。


North Korea close to completing upgrades to Sohae launch site

Nick Hansen, Stanford, California and Karl Dewey, London - IHS Jane's Defence Weekly
24 June 2015
ソハエの打ち上げ台付近に新規施設が確認された。 (CNES 2015, Distribution Airbus DS / IHS)
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北朝鮮のソハエ宇宙センターで打ち上げ台改修工事が続いており、衛星打ち上げが近づいている模様だ。
  1. 北朝鮮の宇宙開発機構NADA(国家航空宇宙開発局)の科学研究開発副局長Paek Chang HoがAP通信取材に5月末に応じ、新型「地球観測衛星」を開発中と認めた。ただし打ち上げ手段、打ち上げ予定、打ち上げ場所については明らかにしていない。
  2. 北朝鮮は技術開発を重要な政治上の期日に関連付けるのが通例であることから10月の朝鮮労働党結成70周年に打ち上げの可能性があるとの観測が広がっている。
  3. ソハエは東倉里Tongchang-riとも呼ばれ北朝鮮西海岸で黄海に面する位置にあり、同国の宇宙関連施設のひとつである。もうひとつはトンハエ(舞水端里Musudan-ri)で日本海沿岸に位置している。
  4. このうちトンハエ施設の衛星画像(2015年6月6日撮影)では大きな動きが見られない。大型打ち上げ台、組立施設、連絡道路の建設は止まったままで、Unha-2 (銀河)用の打ち上げ台は2009年に使用されたあとモスボール保存されているようだ。
  5. トンハエで活動が見られないことからソハエが北朝鮮の宇宙施設で中心になったとの観測の裏付けがとれた。アナリスト陣は北朝鮮がソハエを優先したのはロケット破片が日本国内に落下する場合の政治的代償を最小化するためと見ている。
  6. ソハエの存在が明らかになったのは2012年で、その後2回の打ち上げがあったが、いずれも成功とは言いがたい。Unha-3の打ち上げ(2012年4月)は第一段で致命的な失敗となり、同年12月のUnha-3打ち上げは成功したが、ペイロードは正しい軌道に載っていない。このペイロードは小型衛星だった。
  7. 失敗にめげず、ソハエは第二期拡張工事中だ。これまではUnhaロケットにより衛星打ち上げをめざす試験場だったが、2013年以降は施設が改修され、多用な打ち上げ手段の運用が可能となっている。その中に大型SLV(衛星打ち上げ手段)があり、その姿はすでに2012年4月に平壌郊外の Sanum Dong (山陰洞)開発施設でモックアップが目撃されている。
  8. 2015年6月3日にソハエ施設を撮影した衛星画像では大規模建設工事がほぼ完了している。打ち上げ台まわりが8月にも片付けられると、2012年のUnha-3打ち上げ2回に使用された組立施設、検査施設の様子から次回打ち上げは10月予定ということがわかる。
  9. ソハエでの建設工事は以下の通り。
  • ガントリータワーの全高が引き上げられている。
  • 打ち上げ台につながる鉄道引き込み線。線路には4メートルx20メートル大のトンネルがあり、ロケット運搬が可能。
  • 三階建て建屋が打ち上げ台東側に建築され、組立施設と思われる。一番高い部分で長さ30メートル、奥行き20メートルあり、ガントリータワーに面している。また引き込み線側に幅10メートル、高さ5メートルの開口部がある。
  • 長さ30メートル、奥行き20メートルの三階建第一段搬送装置を作っている。線路で移動し、ガントリータワーから引き込み線トンネルまで、さらに組立施設まで移動させるためのもの。
  1. 改修工事でソハエ打ち上げ施設は大型ロケット対応が可能となるが、当面はUnha型SLVを念頭に運用される可能性が高い。北朝鮮は以前からUnhaはあと6回の打ち上げが予定されていると発表している。
  2. さらにソハエの地上活動を隠蔽する工事も続いている。たとえば鉄道支線を覆う施設工事は外部観察をやりにくくし、今後のSLV打ち上げ活動の予測を困難にさせるためだろう。■

2015年6月26日金曜日

★ ベルは新型ティルトローターV-280 ヴァラーを製造中 次世代多用途垂直離陸機需要を狙う



ここにきてヘリコプターの技術革新が具現化を始めています。これまでのヘリコプターの限界が破られる一方で膨大な数の既存機種の更新需要は大規模です。ただしいったんは競作に敗れた各社にも研究資金が回されているのはまだ次代の主流技術を絞り込めていないことのあらわれでしょう。

V-280 Valor: Bell Starts Building Joint Multi-Role Prototype

By RICHARD WHITTLE on June 19, 2015 at 4:00 AM
陸軍航空兵力の未来を形に示すメーカーfあらわれた。ベル・ヘリコプターの契約企業スピリット・エアロシステムズ(本社カンザス州ウィチタ)がV-280ヴァラーの試作1号機の複合材機体の組立作業を開始した。ヴァラーはベルの新型ティルトローター機だ。
  1. ヴァラーは洗練された形状で小型かつベル・ボーイングV-22オスプレイより陸軍用途に適合した設計になっている。両機種ともティルトローター機構を採用している。
  2. ヴァラーは技術実証機の役割を担うが、同社による提案であり生産が決定した事業ではない。ただしペンタゴンが従来型ヘリコプターの速度や航空機の滑走路長の壁を崩そうと補助を出して開発を進める技術事業のひとつである。V-280ともう一社の競合作はUH-60ブラックホークやAH-64アパッチの後継機種となり、機体重量3万ポンドほどで230ノット以上の速度で飛行して従来型より100ノットも高速になる。またハチドリのようにホバリングし、陸軍以外の部隊も欲しがる機体になろう。
  3. もう一つの実証機がシコルスキー・エアクラフトボーイングが共同開発したSB>1ディファイアントで、名称のSB>1とは「シコルスキーとボーイングの和は1より大」との意味だ。この実証機の原型はコリヤ-杯を受賞したX2テクノロジー実証機とその派生型S-97レイダーだ。ディファイアントはまだ設計段階でアクティブ振動制御、硬性同軸ローターと可変回転数式推進プロペラにより従来のヘリコプターの速度限界を打ち破ろうというものだ。
SB1 Sikorsky Boeing JMR Behind rocks_CURRENT_IMAGE_042715SB>1ディファイアントの想像図
  1. ヴァラー、ディファイアントはともに費用は陸軍主導の共用多用途技術実証機(JMRTD)事業が一部負担し、将来型垂直輸送機 (FVLの実現につなげようとする。FVLの目指すのは「垂直輸送機部隊を次世代の水準にもっていく」ことだと事業主管のダン・ベイリーがアメリカヘリコプター国際学会(AHS)で先月語っている。
  2. AHISのロビー活動にも助けられ、ベイリーは議会から14百万ドルの予算を獲得した。だがその半分は昨年の競作に敗れた企業に回っている。AVXエアクラフト(本社テキサス)は3.4百万ドルを得て同軸ヘリコプターに推進用ダクテッドファンをつける構想の研究を続けている。カレムエアクラフト(本社カリフォーニア)も4.1百万ドルを得てカレムが特許を所有する最適速度ティルトローター技術の熟成を続けている。同社の創設者エイブラハム・カレムはプレデター無人機を作った人。
  3. ベルおよびシコルスキー/ボーイングの実証機はともに2017年に初飛行するが、成功しても採用され生産に移る保証はない。ただし現状ではあまりに多くの機体が老朽化の一途にあることから後継機需要は相当あるといってよい。
  4. 「技術実証機は次世代軍用回転翼機を占う重要な存在で、今世紀通じ大きな存在となるだろう」とAHIS専務理事マイケル・ヒルシュバーグMichael Hirschbergは語る。
  5. JMRTDはFVLが目指す新型軍用機の4大目標の一歩にすぎない。4つとは、軽量、中型、大型、超大型の4つであり、どこからでも離発着でき、 高速飛行し、遠くに飛ぶ機体だ。
V280 fuselage assembly June 2015V-280 機体組立中
  1. それでもV-280の機体製造が進むと、回転翼機の歴史に新しい一ページが加わるる。ペンタゴンが前回純粋な垂直離着陸機の実証機に資金投入したのは1973年のことで、陸軍とNASAのエイムズ研究所がベルに契約交付し、小型ティルトローター機XV-15の製造をさせたときだ。
  2. V-280とSB>1の両機が飛行を開始すれば、ベル、シコルスキー/ボーイングは歴史の再来を期待するだろう。XV-15は1981年のパリ航空ショーで飛行展示しており、海軍長官(当時)ジョン・リーマンは海兵隊にCH-46シーナイト後継機種に選ばれていたヘリコプターを中止させ、ティルトローター機の開発を命じた。これがV-22になった。当初は嘲笑の的だったティルトローターは熟成し海兵隊、空軍特殊作戦軍団が使用中で、ここにまもなく海軍が加わる。V-22採用を見送った陸軍だけが純粋なヘリコプターのみを運用する部隊になる。新型機でこの状況を打破することが期待される。■


米国ハッキング事件の犯人は中国が一番怪しいと国家情報長官が発言


国家情報長官はCIA,NSAなど情報機関を統括する重責ですが、大胆な発言が公開の席上で飛び出しました。

DNI Clapper IDs China As ‘The Leading Suspect’ In OPM Hacks; Russia ‘More Subtle’

By COLIN CLARK on June 25, 2015 at 12:25 PM

DNI JAmes Clapper at NSS 2014
GEOINTシンポジウム: 国家情報長官ジェイムズ・クラッパー Director of National Intelligence James Clapperは公務員人事局から二回に渡り情報を盗んだハッキング犯人として中国が「筆頭容疑者」と断定した。ただし前日にはNSA局長マイク・ロジャーズ提督Adm. Mike Rogersが断定を巧妙にかわしている。
  1. クラッパー長官はだれがOPM事件の犯人なのかとの問に中国が十分に怪しいとまず回答した。「誤解しないでいただきたいが、中国の行った結果には敬服せざるを得ない」と述べ、さらに会場から中国がOPMハッキング実行犯なのか単刀直入な回答を求められ、「筆頭容疑者」と認めた。
  2. 米国には能力がありながら、政策上の制約があることを念頭に、クラッパー長官は「もし機会が訪れれば、一瞬もためらうことなくわが国も同じ行為に踏み切るべき」と発言している。
  3. ホワイトハウスに対し報復を認めるよう求めると受け止められかねない発言だが、長官によれば今回のような攻撃は「攻撃側が代償を支払ざるを得なくなるまで」続くという。長官は同じ内容のメッセージをわずかにちがうトーンで繰り返している。米国が抑止力と心理的効果を実用化するまで攻撃は続くと述べた。
  4. だが米国は今のところこの選択に尻込みしていると長官は強調した。「意図しない結果が生まれるためで大変苦慮している」
  5. ただし、クラッパー長官の発言から中国やロシアによる脅威の実情が伺われる。両国は米国や同盟国へのサイバー脅威の主要発生源であり、ロシアは中国より「実行犯なのか微妙」だという。ただしロシアの実施能力は米国にとって「大きな脅威」だという。詳細は話さなかったが、長官発言に空軍長官デボラ・リー・ジェイムズのパリ航空ショーでの発言内容を組み合わせれば、単一かつ能力の高い脅威発生源が浮かび上がるはずだ。■
結論はこれでは何のことかわからないので、パリ航空ショーでのジェイムズ空軍長官発言を見てみましょう。

SecAF James: Russia Is ‘Biggest Threat'; F-22s May Come Soon

By COLIN CLARK on June 15, 2015 at 4:56 PM
Air Force Secretary Deborah Lee JamesDeborah Lee James
PARIS AIR SHOW: 空軍長官デボラ・リー・ジェイムズは記者団に欧州歴訪の目的は「復活したロシア」への米国の対応を保証することと語った。
  1. 「最大の脅威はロシアの活動だ」と長官は米国にとっての脅威は何かとの記者の問いに答えている。「そのため欧州各国と協議したい」
  2. 長官はB-2ステルス爆撃機2機がB-52爆撃機とともに現在フェアフォード空軍基地(英国)に展開しており、U-2もキプロス島から飛行している事実を明らかにした。数年前までこうした飛行活動はトップ・シークレット扱いだった。
  3. また長官からは「F-22を定期的にヨーロッパに展開させロシアに対するNATOの防衛実効性を高める」との発言もあった。最強といわれるF-22の投入はプーチン大統領に対する強いメッセージでもある。
  4. 同席したフランク・ゴレンク大将(欧州米空軍司令官)からは米国は現時点でヨーロッパに「安全保障装備」二種類を展開していると説明があり、ひとつがA-10ウォートホグ編隊(ロシア戦車攻撃用)であり、もうひとつがF-15C部隊の高い空対空能力だという。展開の意図にウクライナ問題があるのだろうか。「すべてウクライナ情勢への対応だ」と大将は認めた。
  5. ヨーロッパ歴訪中、長官には最低でもGDP2%相当を国防に支出すべきとのNATO基準に応じていない一部国に事実を指摘するというあまり楽しくない仕事もある。英国は要求水準を割り込みそうで、キャメロン首相の保守党政権が財政赤字対策のため調達予算を削っていることが原因だ。■

なるほどロシアの存在を欧米は相当意識しているということですね。一方で、中国に対しては報復攻撃をかけられない相当の歯がゆさがあるということですか。これでは中国が喜ぶだけですね。日本も対岸の火事とのんびりしていられません。年金情報の漏洩は個人情報の流出というレベルだけで論じられていますが、本当は根深いものがあるとしたら本当に恐ろしいことです。サイバー空間の防衛という新しい事態に日本の各組織が対応できるか真価が試されています


2015年6月25日木曜日

★ イスラエルがサイバー攻撃を受けていたと認める


サイバー攻撃には皆さんのご関心が高いようですね。急速にアクセス数が伸びています。年金機構など攻撃を受けた機関は直近の被害の疑いばかりに関心が集まっているようですが、トロイの木馬のように後になって悪さをする攻撃を受けているとは艦がていないのでしょうかね。どちらにせよ便利担った分だけリスクも増しているわけですが。

Israel Confirms It Was Cyber Attack Target

By Barbara Opall-Rome12:20 p.m. EDT June 24, 2015

TEL AVIV —.イスラエル国防相モシェ・ヤアロン Moshe Ya'alon が昨年夏のガザ紛争時にイスラエルがイランとヒズボラからサイバー攻撃を受けていたと認め、攻撃は三年間にわたり続いていた発言している。
  1. テルアビブ大学での国際サイバーセキュリティ会議の席上で同相は政府機関、軍部、経済機関に「大きな損害はなかった」と総括した。
  2. またイスラエル企業チェックポイント/・ソフトウェア・テクノロジーズがイスラエル、一部西側諸国、中東各国が2012年以来繰り返しサイバースパイ活動の標的になっており、発生源はレバノンであると発表しているが、同相はこれを事実として認めた。
  3. チェックポイント社は発表時にヒズボラの名前を実行者として特定していなかったが、指揮命令系統のサーバー群がマルウェア発送を助けていることがわかり発生源をたどるとレバノンの企業にたどりつき、一方でその他のサーバーも「非常に類似した」レバノンのアドレスがついていることを突き止めた。同社によれば、作戦はトロイの木馬タイプのコンピュータマルウェアを標的に植え付けた上でデータを相当の期間に渡り収集したという。.
  4. 「サイバー感染の監視が非常に難易度が高いのはハッカー集団が数々の方法で偽装を施すためだ」と同社の報告はまとめている。
  5. だがヤアロンはヒズボラをトロイの木馬で侵入するサイバー作戦の首謀者として特定している。「数カ月前にイスラエルの保安専門部隊がイスラエル国内のコンピュータシステムに埋め込まれていたトロイの木馬を発見し駆逐している。その報告によればヒズボラが実行犯だ」
  6. 「今日ではサイバー空間は戦闘の場であり、攻撃と防御が繰り返されている空間だ。通常の戦闘が地理空間で繰り広げられるのに対してサイバー空間は国境がない世界だ」
  7. 遡ること10年前、当時のイスラエル国防軍(IDF)参謀総長だったヤアロンは参謀本部にC4I 部門を設置している。
  8. ヤアロンはガディ・アイセンコット中将(IDF参謀総長)Lt. Gen. Gadi Eisenkotにサイバー司令部を2年以内に立ち上げ各種防衛作戦ならびに現在はC4I部門が行っている技術開発を統合し、第8200部隊および軍情報部が展開中の攻撃作戦も取りまとめる事を認めた。
  9. 「現状の技術要求内容から組織改編により新しい指揮命令系統が必要となった」とヤアロンは発言している。■


2015年6月24日水曜日

★ F-35B>スキージャンプ式離陸に初成功


「defense tech」の画像検索結果

F-35B Leaps off Ski Jump for the First Time

by BRENDAN MCGARRY on JUNE 23, 2015

BF-04 Flight 298. First Ski Jump on 19 June 2015 with Mr. Peter Wilson as the pilot.

F-35Bがスキージャンプ方式による初の離陸に成功した。
  1. 離陸は6月19日にパタクセントリヴァー海軍航空基地(メリーランド州)内のテスト施設で行ったとペンタゴン報道官ジョー・デラヴェドヴァ Joe DellaVedova が発表した。「今回のテストはF-35Bを英国およびイタリアの航空母艦で運用するための大きな一歩」
  2. 両国はSTOVL仕様の同機をスキージャンプで空母運用する予定で、短距離離陸でも大重量で運用できるスキージャンプの利点を生かす。
  3. 英国は140機を調達予定で、すべてF-35Bとする。イタリアは90機のうち30機をF-35Bとする。
  4. このうち英海軍は新造空母HMSクイーン・エリザベスに搭載する。同艦は来年に就役する。さらにHMSプリンスオブウェールズが2017年に進水する。イタリアは軽空母カヴールを改装して同機を運用する。
  5. 対照的に米海軍はF-35Cを調達する。同機はカタパルト発艦、拘束ギア着艦方式で大型空母での運用を想定。
  6. 公表写真ではF-35Bのノズルが下方に向けられ上昇率を最大に設定していることに注意されたい。英国防省は同機の離着陸時の自動制御を高く評価している。
  7. ただし実際の運用はまださきのことになりそうだ。今回のテスト実施でも数か月の遅れが出ており、クイーンエリザベスでの艦上公試は2018年以降になる予定。■


2015年6月21日日曜日

★★ロシア>スホイSu-35戦闘機を中国に売却か



なるほど航空自衛隊のF-35導入で中国も軍拡の正当化ができるわけです。しかし、エンジンの国産化がどうしてもうまくいかない中国は手っ取り早く完成機をロシアから輸入することにしたわけですね。ロシアとしても外貨を稼げるし、ほかに高性能機種を買ってくれる国もないのので渡りに船ということでしょうが、技術を盗まれた過去の苦い経験があり、もし商談成立としても劣化版を輸出するか、技術のブラックボックス化を図るのでしょうが、そこは中国、やすやすと回避するはず。そうなるとロシアがこの機体を輸出するということはロシアにとって惜しくない機体、つまり早晩旧式化する機体ということなのでは。

Russia to Ink Deal to Supply China with 24 Su-35 Fighter Jets


Su-35_600x400
PARIS — ロシアのユナイテッド・エアクラフトコーポレーションは中国にスホイSu-35多任務戦闘機20機以上を売却する契約を今年中にまとめる意向だ。
  1. かねてから進行中といわれる商談の現状を問われた同社社長ユーリ・スリュサールがパリ航空ショー会場でこう答えている。
  2. 「その質問は軍事協力を担当する政府部局にお願いします。当社としては今年中に24機の売却を想定しています」
  3. 中国はスホイSu-27を原型としたJ-11Bの改修型-Dを初飛行させている。ただし人民解放軍空軍は双発Su-35の取得を希望しており、報道では日本が導入するF-35共用打撃戦闘機やインドのSu-30MKOおよびT-50への対抗策として想定しているのだという。
  4. ユナイテッドエアクラフトが会場で配布した資料によるとSu-35は「第四++」世代戦闘機で、同社の「トップ優先事業」とのことだ。
  5. また同社によるとSu-35は飛行・戦闘テストで通常の第四世代戦闘機を上回る性能を証明し、米国のF-15、F-16、F/A-18はおろかF-35をも凌駕するという。「したがってF-22Aの強敵主にもなりうる」
  6. Su-35はエンジン、エイビオ二クスその他を第五世代戦闘機T-50PAK-FAから流用している。■


2015年6月20日土曜日

★F-35>イタリア生産一号機の初飛行近づく。日本生産の先行事例として参考になるか



Defense Newsの記事をご紹介します。FACO施設を先行して開所したイタリアの事例は参考になります。記事からわかるのは①一部工程は米国が他国立ち入りを認めず行い、②施設内の装備等は米国が保有する形で ③JPO(JSF推進室)が監督指揮する 、といことですね。JPOは開発段階のみならずF-35のライフサイクル全体にわたり存在する部門だとわかります。機体番号のALは多分イタリアのLを意識していると思いますので、日本で生産する機体はAJと呼称されるのではないでしょうか。

Italy Plans First F-35 Flight in October

By Tom Kington 6:45 p.m. EDT June 19, 2015
635696261521953263-DFN-Italy-jsf(Photo: Larry Bramblett/lockheed Martin)
ROME — 米国外で生産される初のF-35が10月に初飛行する見込み。イタリアの最終生産ラインからロールオフするとロッキード・マーティンが発表した。
  1. 初号機AL-1はイタリア空軍に引き渡された後、2016年第一四半期に英国、アイスランド経由で大西洋を横断しルーク空軍基地(アリゾナ州)へ飛ぶ。同基地でイタリアのパイロット訓練に投入される。イタリア関連のじF-35事業を率いるロッキードのデブラ・パーマーDebra Palmer が述べた。
  2. この飛行経路は昨年夏にファーンボロ航空ショー展示のため派遣する際の飛行計画と同じだ。ただし出展は同型機が地上でエンジン火災を起こし取りやめとなった。
  3. フライトの詳細まで浮上してきたのはイタリアの最終組み立てラインでの生産活動が加速化してきたためだ。ラインは北部カメリ基地内に置かれ、イタリア国防省の資産としてフィンメカニカ傘下のアレニア・アエルマッキとロッキード・マーティンが操業している。
  4. 同施設は今のところ米国外に設置された唯一のもので生産とともに保守整備拠点として欧州、地中海地区のJSF重整備、改修の中心となる。
  5. イタリアで生産する予定の90機の初号機が3月にロールオフし、今月はエンジンを始動している。
  6. 「エンジンが最高出力に到達するのに通常は二三日かかるんですが、今回は一日で完了しました。現地のプラットアンドホイットニー技術陣も今まででもっとも順調な運転だったと言っています」(パーマー)
  7. AL-1は現在小規模な改修工事中でその後最終塗装を施し、6週間の最終工程に入る。初号機のみアレニア・アエルマッキがロッキードから技術指導を受けて行うとパーマーは述べた
  8. 「非常に複雑な作業内容だけに不良が発生しないようにしなければなりません。そのため当社は作業を監督する発注をイタリア国防省から受けたわけです」
  9. 8月20日ごろに同機は検収テスト施設に移り、米関係者がステルス塗装の品質をレーダーを用いて検査する。この検査は2週間の予定でその間米関係者以外は施設内立ち入りができない。
  10. 9月からソフトウェアの組み込みが始まり、10月第二週に初飛行するとパーマーは言う。
  11. 発注者による受領フライトもカメリ基地で実施する。最初のイタリア人パイロット二名はともにテストパイロットで米国内で訓練を受け帰国する。
  12. テスト飛行が終了するとAL-1は最終的な調整を11月末にしてから12月に公式に引き渡しとなる。
  13. 「当社は米国政府と契約をしており、機体はまず米国政府に引き渡し、直後にイタリア政府が受領します」(パーマー)
  14. AL-1、AL-2がそろうと両機は大西洋を渡り2016年早々に米国に移動する。合計11機のイタリア生産機材が米国でイタリア空軍・海軍のパイロット養成に使われる。空軍パイロットはルーク基地で通常離着陸型の習熟にあたり、空軍と海軍のパイロットはボーフォート基地(サウスカロライナ州)で短距離陸垂直着陸型機の訓練を行う。
  15. イタリアは今のところF-35Aを8機発注済みで2020年までに38機を発注する。だがイタリアの発注が削減されており、カメリ施設は当初想定の年間24機の生産能力を発揮できない状況が続くが、それでも修理点検拠点として存在意義が残るという。
  16. 「イタリアはカメリに10億ユーロを投入しているのでF-35のライフサイクル全体で活用しないと理由がたちません」というのはミケレ・ノネMichele Nones(イタリアのシンクタンク国際問題研究所Istituto Affari Internazionaliで安全保障国防部長)だ。「カメリの戦略的な位置も大きい。オランダから機材を受け入れるほか、将来的にはヨーロッパのF-35は700機から800機になるはずだ」.
  17. カメリ施設は初のオランダ向け機材を2019年に生産し、2020年に生産する13機のうち8機がオランダに引き渡される」
  18. 一方でイタリアはカメリを将来の点検修理・重整備・機体維持(MRO&U) の中心施設と想定する。
  19. 「イタリアはJSF推進室(JPO)及び当社と協力しカメリ施設をヨーロッパ内の機材維持の需要にこたえる拠点にしようとしています」(パーマー).
  20. イタリア国内の施設だがMRO&U活動はJPOが直接監督するとパーマーは述べた。
  21. 「資源を世界全体で共有する必要があり、一部装備が緊急にヨーロッパ内の別の場所で必要になる際にはJPOが装備を所有していれば必要な場所に送ることができます。JPOはJSF事業に参加するすべての国のサポートをする権限を持っているからです」■


2015年6月19日金曜日

★パリ航空ショー>スコーピオン続報



こちらのほうが詳しい内容なので掲載します。スコーピオンには既成観念の強い人は食わず嫌いの反応をしているようですが、常識破りの機体なので仕方ありませんね。スコーピオンには今後も注目していきたいと思います。

Paris Air Show 2015: Production-standard Scorpion to fly next year

Peter Felstead, Paris - IHS Jane's Defence Weekly
17 June 2015
量産型のスコーピオンは来年初飛行する。同機は関心を集めながらまだローンチカスタマーがない状態。 Source: Textron
テキストロン・エアランドのスコーピオン多用途ジェット機の量産型が来年に飛行可能となると同社幹部がパリ航空ショーで明らかにした。
  1. 「量産仕様の機体が2016年早々に飛行させる」と同社社長ビル・アンダーソンがIHS Jane's にパリで6月16日話した。
  2. 2014年にはパワーポイントのプレゼンテーションに過ぎなかった同機だが、開発は急速に続いていることがわかる。
  3. 「現在の機体は試作機扱いです。設計最終案で主翼の後退角を6度追加します。これで重量バランスがよくなります。降着装置は少し軽量化し、機体重量を減らします」
  4. 「大きな変化は水平尾翼で、固定式からスタビレーターになり高速度でも操縦性が向上します」
  5. パリでの展示が終わるとテキストロンは同機を東欧へ展示飛行に連れ出し、その後英国へ向かう。ロイヤルインターナショナルエアタトゥーに7月17日から19日にかけ出展し、その間に英国で二週間の期間で英海軍・英空軍の演習に参加し、キネティックのインペリアルテストパイロットスクール(ウィッツシャ州ボスコムダウン)で飛行体験に使う。
  6. テキストロン関係者にとってこの企画はスコーピオンを認知させる絶好の機会であり、性能実証の場でもある。また2019年に現在の委託業者Cobhamの契約が切れる英・国防飛行訓練支援部隊の要求内容にも注目している。
  7. アンダーソンはスコーピンの性能について「求める性能を最小額のコストで実現できる。70立法フィートのペイロード収納、ハードポイント6点、5時間の飛行時間が全て手に入れた上で即応体制98%が実現するという、これ以上の話はありません」
  8. 「高性能ジェット戦闘機だと即応対応率は60%で一時間あたり2万ドルの経費が発生します。スコーピオンを導入すれば大幅な節約になることがわかるはず。しかも性能も手に入るのです」
  9. テキストロンによればスコーピオンの飛行時間あたりコストは3千ドル未満、機体価格は20百万ドルほどだという。
  10. では現時点でスコーピオンの販売可能性はどうなっているのかというIHS Jane'sの問に対して「第一期分の顧客各位とは初期のおはなしはとうにおわっており、来週には初の正式提案書を提出する運びになった。南米、北米、太平洋地区、中東を想定し、今度はヨーロッパが加わる。ヨーロッパからも大きな関心が寄せられている。スコーピオンは大成功すると見ている」
  11. パリショーで展示されている機体は軽攻撃・ISR任務を想定し、各種武装のほかガンポッドも搭載している。またWecam MX-15電子光学・赤外線方式ターレットとタレスのI-Masterレーダーを胴体下部に搭載している。同機はファーンボロでデビューしているが、テキストロンは同機のミッションシステム統合のひとつとして大型15インチモニターを後部座席に搭載した。
  12. 同機は多用なミッションが実施可能となる。すでにI-Masterレーダーの代わりに高性能なタレス・サーチマスターレーダーを搭載し海上監視哨戒機にする案が出ている。
  13. 一方でスコーピオンを練習機に転用する案があるが、米空軍のT-X練習機への要求内容は同機と方向がずれている。
  14. 「性能要求原案はハイエンド、超音速ジェット機を想定します」とアンダーソンはIHS Jane'sに話している。「単一ミッションしかこなせない練習機では非常に高額な機体になります。これではF-16とほぼ同等の機体を作ることになると空軍には伝えたところ、空軍と協議が実現しましたが、今は空軍の判断を待つ格好です」
  15. 「当社の機体でも高速ジェット機の操縦訓練は可能であり、正式提案書を持込みましたが、空軍は戦闘機訓練の導入機材を求めているとわかり、あらためてスコーピオンで参加します」■