スキップしてメイン コンテンツに移動

航行の自由作戦を実施したUSSラッセンに中国はどう対応したのか


オバマ政権がますますレイムダック状態担っていく中でこの人はひとり正論を主張している観がありますね。安全保障の思考ができる人には党派は関係ないという例でしょうか。政権の中で一人だけ浮き上がらないように祈るばかりですが。文中にある中国海軍の対応の実態については大いに関心をそそられますね。

US Defense Chief Jabs at Beijing in South China Sea Visit

Agence France-Presse 3:38 p.m. EST November 5, 2015


Ash Carter visits USS Theodore Roosevelt aircraft carrier
(Photo: Senior Master Sgt. Adrian Cadiz/DoD via AFP)


ABOARD THE USS THEODORE ROOSEVELT — アシュ・カーター国防長官は11月5日、南シナ海で米空母に乗艦し、同地域で緊張を醸し出している中国に一撃を加えた。

  1. カーター長官は、中国が人工島を建設する現場から150から200カイリ地点を遊弋する巨大空母USSローズベルトに乗艦した。
  2. 「中国の行いには大きな懸念が生じている」と長官は艦上で語った。同空母の存在は「アメリカの将来にとって極めて重要なこの地で米軍事力が不可欠な役割を果すことの象徴」と評した。
  3. 中国の建設工事をめぐり米中が対立している。
  4. 中国が島嶼部を拡張し、滑走路、燃料施設を建設するのは将来における中国軍事力のプレゼンスが世界交易上重要な地帯に示すことになる。.
  5. 米国は埋め立て工事の即刻中止を求めるとともに航行の自由は守られるべきと主張。
  6. カーター長官はオスプレイで同艦に到着し、およそ3時間を使い5,500名の乗組員に話しかけた。
  7. 長官は艦名の由来たる大統領に言及し、米国がこの地域に留まることの重要性、中国が「安全保障の仕組みの一部となること、一人歩きしないこと」を強調した。
  8. 「セオドア・ローズベルトのモットーは『ソフトに話すが棍棒は手放さい』だった。ソフトに話すとは相手とどこで合意ができるかを見極めることだ」とカーターは述べた。
  9. 「この地域が享受してきた長い間にわたる安定が損なわれるのなら恥ずかしいことであり、そのような事態が発生しないことを祈る」
  10. 中国が南シナ海のほぼ全域を自国領海と主張することから問題が生じている。マレーシア、フィリピン、ベトナム、ブルネイ、台湾も自国領海を主張しているが、中国ほど広範な主張にはなっていない。
  11. これまでも各国の利害が衝突する可能性が指摘されてきたが、中国の人工島建設は一気にその恐れを現実のものにしてしまった。.
  12. カーター長官の訪問はUSSラッセンがスプラトリー島嶼部での人工島から数カイリ地点を航行してから一週間後のことだ。
  13. 任務の実施で米国は航行の自由原則をあらためて主張した形だが、中国は自国領海と考えており、反発を呼んだ。
  14. 5日にUSSラッセンはUSSロウズベルトの左舷500メートルへ接近し、同艦の艦長ロバート・フランシス中佐はヘリコプターで空母に移動し、記者団に直接話した。
  15. 同艦長はUSSラッセンはスビ環礁から10キロ地点まで接近し、「クレーン数台や艦船を」目視できたという。
  16. USSラッセンは中国駆逐艦1隻に10日ほど追尾され、両艦は「いんぎんな」無線交信を交わしたという。
  17. 「相手側は『貴艦は中国領海内にある。航行の意図は何か。誤解の生じないように確認したい』と問いかけてきた」とフランシス中佐は述べた。
  18. それに対しUSSラッセンは「国際法の範囲内で行動中」と回答したという。
  19. 今週火曜日にカーター長官は中国国防相常万全Chang Wanquan と会談している。
  20. カーターは米国は今後も「飛行、航行、作戦を国際法が許す範囲でいかなる地点でも」継続すると常に伝え、南シナ海も例外ではないと述べたと米政府関係者が明かしている。
  21. 翌日に域内対話の場は終わったが、米国と中国の対立のため共同声明文に南シナ海を言及すべきかで後味の悪い場となった。結局、声明文発表は見送られた。■

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ