スキップしてメイン コンテンツに移動

PLAN>ロシアと日本海沿岸で揚陸演習を実施


今回の演習はあまり報じられていませんが、規模からいって尖閣諸島を相当し指揮したものであることは明らかです。安保法案で机上の空論が先走りしがちな我が国ですが、こうした日本のまわりの不穏な動きにも都度注意していく必要がありますね。

China, Russia Land 400 Marines in First Joint Pacific Amphibious Exercise

By: Sam LaGrone
August 26, 2015 5:35 PM • Updated: August 27, 2015 7:19 AM

Chinese amphibious warship Changbaishan deploys what appear to be several ZBD-05 infantry fighting vehicles as part of Joint Sea 2015 on Aug. 25, 2015. Chinese MoD Photo
中露共同演習で中国海軍の揚陸艦長白山がZBD-05らしき歩兵戦闘車両を展開している。2015年8月25日撮影。Chinese MoD Photo

中国とロシアが初の合同上陸演習を行い、陸戦隊400名をロシア領太平洋沿岸に揚陸させた。日本本土から300マイルほどの地点。中国国防省が水曜日に写真含め公表した。

  1. 以前から人民解放軍海軍(PLAN)とロシア海軍は揚陸演習を実施しているが、中国が海外領土に部隊を上陸させたのは今回がはじめて。なお演習名はJoint Sea 2015 IIと中国国防省が発表。
  2. PLANは約200名の陸戦隊をタイプ071揚陸艦長白山Changbaishanからロシア領太平洋沿岸に上陸させた。8月25日に実施したとしている。
  3. 中国国防省発表の画像ではZBD-05歩兵戦闘車両が数台見られる。同車両は米海兵隊が調達を取り消した遠征戦闘車両(EFV)に外観が類似している。
  4. 揚陸演習では中国は航空戦力も動員しパラシュート、ヘリコプターで海岸に兵員を上陸させた。また戦闘機も動員し空中援護も実施している。
  5. 中国国防省はロシア側の動員部隊については空挺部隊除き言及していない。
  6. PLANが動員した装備と戦術は米海兵隊の部隊上陸方法と類似しており、敵部隊を海上と空から同時に包囲する考え方も同じだ。
  7. 揚陸作戦用の装備は軍でも複雑なものだが比較的安価な誘導兵器が世界各地に拡散していることを考慮しなければならない。米海軍・海兵隊は揚陸作戦を水平線の向こうから、海岸から実施し艦船を守るよう求めている。
  8. 演習では洋上作戦基地として長白山が海岸から視認出来る範囲に配置したことで演習の難易度が下がったが、排水量2万トンの同艦は有事であれば相当のリスクを覚悟しなければならないだろう。
  9. 中国は今回の演習は特定の国を想定したものではないとするが、PLAは台湾侵攻を想定した訓練をこれまでも行っている。また日本が実効支配する尖閣諸島を迅速に占拠支配する訓練も実施している。
  10. 中ロ両国は軍事協力の強化を昨年末に発表しており、両国関係者によれば米による軍事力拡張・政治影響力拡大ヘ対抗するものだという。
  11. 以下は8月26日に中国国防省が発表した全文。
  12. 「中国海軍が初の海外における揚陸演習を火曜日に実施した。これはロシアと実施中の海軍演習の一環。
  13. 演習地点はロシア領クレルク岬地帯でJoint Sea-2015 (II)演習の一環として実施。演習期間8月20日から28日まで。
  14. 両国海軍は揚陸装備および400名以上の陸戦隊を展開し、各種手段で海浜への上陸を行った。落下傘降下、ヘリコプターからロープでの降下に加え各種揚陸装甲車両や上陸用舟艇を使った。
  15. 「初めて戦車、装甲車両を上陸させ、兵員は直接海外領土の演習地に長期航海を経て揚陸させた」と演習の中国側責任者Lian Yangが述べている。
  16. 「このような演習でわが方の装備品の性能を完全に試することができ、現地の気象状況や地形条件に適合しているか見ることができた」
  17. 中国陸戦隊の100名以上の隊員を直接演習地の海浜に14両の水陸両用装甲車両で運んだ。中国揚陸艦長白山から発進し、同艦は海浜から一キロ以上離れた地点に投錨した。
  18. 「上陸は隊員が海水に濡れることなく行われ、実際の戦闘状況での上陸作戦の要求内容に合致するものだ」(Liang)
  19. それとは別に24名の隊員はヘリコプターからロープ降下している。また中国揚陸艦云雾山Yunwushan からは装甲車両6両と陸戦隊員26名が上陸地点に到着した。
  20. 中国空軍も参加しJ-10、JH-7それぞれ2機が中国国内から発進し、ロシア領空を横断し演習地にかけつけた。
  21. 演習の成功で両国海軍が高いレベルで協力できると実証された。中ロあわせて20隻以上の艦船が今回の演習に参加し、今年に入って両国が共同演習を行うのは二回目で27日に終了の予定だ。第一回目は地中海で、中国は初の参加となった。(引用終わり)」■

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ