この件は陸上自衛隊も公表していないようです。(7月7日現在) 安全保障法制で国会が揺れる中で報道してもらいたくないのでしょうか。もしそんな内向きな姿勢があるとしたら嘆かわしいことですね。
Japan Joins US-Australia War Games Amid China Tensions
Agence France-Presse12:17 p.m. EDT July 5, 2015
SYDNEY — 7月5日に開始された恒例の米豪合同軍事演習に日本がはじめて参加している。
- 演習は「Talisman Sabre」の名称で二週間に渡りクィーンズランド州と北方特別地域にまたがり展開し、米豪から3万名が陸海空の作戦を実施する。
- 陸上自衛隊から40名が米軍部隊に加わり演習に参加する。またニュージーランドも500名を派遣する。
- 「とても重要な同盟関係だ」とトニー・アボット豪首相はUSSブルー・リッジ艦上で米豪関係を念頭に発言している。「重要な関係だが、今日では世界各地で多くの課題に直面している。とくに中東で」
- 今回の演習は六回目で中国が地域内で存在を増す中での実施になった。
- 中国は南シナ海で人工島や施設を建設し問題を起こしている他、東シナ海でも日本と尖閣諸島をめぐり対立している。
- シドニー大学で中国専門家のジョン・リーJohn Leeは「微妙なメッセージが色々なレベルで出ている。米国は同盟国と中国に対応するべく密接に連携している」と語った。「これまでより強圧的になっている中国と向きあう国には大きな問題で、中国が巨額の軍事費を投入して装備を強化し、南シナ海で特に主張を強めていることが問題だ」
- 中国は南シナ海での活動への米国からの批判を一蹴している。5月のシャングリラ対話の席上で、中国は主権を行使しているにすぎないと主張。
- 米国が展開中のアジアに「軸足」を移す外交政策へは中国が苛立ちを募らせており、米海兵隊はオーストラリア北部に定期的に駐留を開始している。そこで日本が演習に参加することを中国は不快に感じても意外には思わないはずだと専門家は指摘する。
- オーストラリアは日本との関係強化をこの数年間進めており、昨年7月にオーストラリアを公式訪問した安倍晋三首相をアボット首相は「とても身近な友人」と表現した。
- オーストラリア政府は日本からそうりゅう級潜水艦数隻の導入を検討しており、実現すれば米国製ウェポンシステムを搭載するとリーは見ている。
- 「日豪の安全保障協力関係は引き続き強化される」とアンドリュー・デイビス(オーストラリア戦略政策研究所主任国防アナリスト)は演習に日本が参加する意義を語った。
- 「かれこれ十年間にわたり続いてきたが、ここにきて勢いが増してきた。オーストラリアと日本はともに軍事面で協力できる可能性を模索している」.
- 同時に米国がこの地域で展開する戦略方針は中国の動きが表面化する前から変化を遂げており、二国間協力より多国間同盟関係を重視する方向に変化しているとデイビスは指摘する。
- オーストラリアの他の同盟国にはシンガポール、マレーシア、インド、ベトナム、フィリピンがあり、今回の演習には好意的な態度であり、日豪共同作戦でも同様だろうとリーは見ている。
- 「米国ならびに強力な同盟国へ中国に対応してほしいと見るが今回の演習を好意的に捉えると疑いがない」
- 日本の参画には国内政治状況も作用していると、ディーキン大学アジア安全保障問題を専門とするクレイグ・スナイダーは指摘する。安倍内閣は地域大の安全保障への関与を増やそうとしているからだ。■
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