自らは依然として大国だと考えても、経済、産業が対応しないギャップをロシアは直視できないのでしょう。指導部から無理なフライトを命令され、機材を酷使すれば事故につながりますね。
Russia's bomber production plans 'not feasible'
Reuben F Johnson, Kiev - IHS Jane's Defence Weekly
12 June 2015
ツポレフTu-160の初飛行は1981年で生産機数は16機のみ。ロシアは生産ライン再開により50機の生産を目論んでいる。 Source: Tupolev
ロシア関係者からツボレフTu-160戦略爆撃機の生産再開について声明が出ているが、その他機材の調達などもあり、これは実現不可能と見る専門家が多い。、ロシア産業界にそれだけ多くの調達事業を同時に進行する人材が不足していること、また予算の裏付けがないことが理由だという。
- ロシア国防副大臣(調達)ユーリ・ボリソフ Yury Borisov が報道陣に6月4日Tu-160 を生産再開すれば新装備の搭載で全く新しい機材になると語っている。「新造機はTu-160M2と呼称される」とし、「2023年に稼働開始する」と発言していた。
- Tu-160近代化に加え、MiG-31迎撃機130機をMiG-31BM仕様に改装する案もある。改修の中心は新型エイビオニクス装置、最新鋭表示装置を操縦席に搭載し、レーダーもNIIP Zasion-M(受動電子スキャンアレイ(PESA)の改修版)に換装する。このレーダーは幅1.4 mのアレイで同時に追跡補足できる目標を10機になる。有効距離は320 kmで、280 km までなら敵機に射撃が可能だ。
- さらにロシア空軍(VVS)参謀総長ヴィクトル・ボンダレフ上級大将Colonel General Viktor BondarevはスホイSu-30MK、Su-35、T-50/PFI第五世代戦闘機、Su-34戦闘爆撃機、またインド輸出用に提案されていたMiG-35の改修版がすべて必要としている。"
- 「このような指令を出している人たちはまだソ連の時代にいると錯覚している」と批判するのはモスクワ在住のロシア国防部門のアナリストだ。「政令を出せば、すべての設計局や生産工場が前に進むと考えているが、必要な予算を算出する人はおらず、もっとわるいことにこれだけの事業を実施すればその他の機会がどれだけ失われるか誰も考えていない」
- 現在のロシア国防部門ではソ連時代から労働人口が大幅に減少しているのが弱点。さらに国防部門の縮小策の一環として重要な設計部門から人材が退出し、1980年代の全盛期に比べ現在は1割にも満たないと試算する向きもある。■
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