スキップしてメイン コンテンツに移動

米印防衛協力>スコーピオン最初の購入国はインドになりそう ただし商談は高難易度


日米にとってインドは重要な安全保障のパートナーになりそうですが、うーん、インドの官僚制度としたたかな態度に米側も相当苦労している様子ですね。US-2輸出でも日本は相当覚悟するべきではないでしょうか。スコーピオンに関心を示していた亡国とはインドだったのですね。

Carter to offer Scorpion to India under joint development plan

Rahul Bedi, New Delhi and James Hardy, London - IHS Jane's Defence Weekly
30 April 2015

  
Industry sources in India say the US may offer the Textron
アシュトン・カーター国防長官は6月にインドを2日間訪問し、二国間戦略防衛協力のレベルを引き上げるとインド国防関係者がIHS Jane'sに明らかにした
  1. カーター長官は10か年の米印防衛枠組み協定に調印し、防衛貿易技術協力構想Defence Trade and Technology Initiative (DTTI)の早期実施でも合意形成し、二国間共同開発・生産をインドで進める。
  2. DTTIはカーターが国防副長官時代から進めてきたもので、米国はテクストロン・エアランドのスコーピオン軽攻撃偵察情報収集機をインドに提示するものとみられる。同機はインド空軍採用を目指し開発中。
  3. インド空軍司令官アルプ・ラハ Arup Raha 自身がスコーピオンに関心を示したといわれ、複座の同機は中間ジェット練習機(IJT)としても使える。インド空軍(IAF)でIJT機種が不足しているのはヒンドゥスタン・エアロノーティクス・リミテッド(HAL)のシターラ機開発が2005年から進んでいないため。
  4. 2014年のファンボロ航空ショーでテクストロン関係者からIHA Jane’sにスコーピオンの機体単価は20百万ドル未満、一時間当たり飛行費用は3千ドルとの説明があった。あわせて海外向けに2千機の販売目標があると述べていた。ただインドへの販売可能性についてはコメントを避けていた。
  5. バラク・オバマ大統領は1月のインド訪問の際に防衛枠組み合意を共同軍事演習や相互運用性の実現、情報の共有、対テロ対策、海洋監視協力で引き上げると認めていた。
  6. あわせて両国の軍部、防衛関係者高級レベルの相互訪問の頻度を引き上げる。
  7. 駐インド米国大使リチャード・ラフル・ヴァーマ Richard Rahul Vermaによれば両国は77項目のフォローアップをしているという。各項目はオバマ訪印を機にまとめられたもの。「再構成あるいは新規の30項目と別に30項目の対話をしている」というが、詳細は語らなかった。
  8. 関係者によればカーター訪印時にはDTTI枠組みで米国が約束した先行事例4項目の技術内容の進捗を検討するという。
  9. その対象のひとつはエアロヴァイロンメントRQ-11レイヴン無人機の共同開発、共同生産で、ロッキード・マーティンC-130J-30輸送機も対象だという。.
  10. 残る二つは機動性電気ハイブリッド動力mobile electric hybrid power systems (MEHPS)と核・生物・化学戦対応の戦闘服だという。
  11. 今年に入り作業部会がふたつ結成されており、航空機エンジン開発と電磁航空機発進システム(EMALS)が題材で長官訪問の機会に進捗を点検する
  12. カーターからはインド側に総額25億ドルの装備調達契約の早期締結を求める方向で、ボーイングAH-64Eアパッチ22機、ボーイングCH-47Fチヌーク15機がその内容。調達交渉は2013年末にすでに終わっている。.
  13. ボーイングは6月末までは両機種の価格据え置きを認めているがその後は無理との連絡がIAFに入っているとみられる。業界筋によればボーイングが価格据え置きで商談を維持するのはこれで9回目だという。
  14. インドの防衛調達手順Defense Procurement Procedure (DPP)では交渉集結案件で価格改定が発生した場合は入札やり直しとなる。■

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ