グローバルコモンズという言葉は日本語にまだなっていませんが、地球規模の領域、特に資源が存在する場所という意味らしいです。今回提示されたコンセプトの仕切り直しが今後どう展開していくのか注目です。
Pentagon Drops Air Sea Battle Name, Concept Lives On
By: Sam LaGrone
Published: January 20, 2015 2:21 PM • Updated: January 20, 2015 3:41 PM
ペンタゴンはエアシーバトルの名称を変更する。同構想を取りまとめていたエアシーバトルオフィス(ASBO)は統合参謀本部に吸収する。USNI Newsが入手した1月8日付けの省内メモから判明した。
- 新コンセプトはグローバルコモンズへのアクセスおよび運用共用コンセプトJoint Concept for Access and Maneuver in the Global Commons (JAM-GC 発音はジャムジーシー)の名称となり、ASBOが手がけていた作業を引き継ぎ、今年末までにASBコンセプトを改変する、と国防総省関係者がUSNI Newsに伝えている。
- 統合参謀本部のJ-7局がJAM-GCの「統括及び支援」を行うと、統合参謀本部長の空軍中将デイビッド・ゴールド・ファイン Lt. Gen. David Gold Fein の署名付きメモにある。
- 「名前を変えてコンセプトの全体像が見えるようにする」と国防総省報道官はUSNI News取材に答えている。米陸上部隊を広範な任務につかせることも含むという。「エアシーバトルは陸を言及していなかった。陸上部隊をどう活用して米軍のアクセスを確保するのか不明だった」。
- エアシーバトルは米軍が戦闘が発生しそうな地域に接近するのを拒否する能力が高まってきたことへ対応すべく考えだされたと国防関係者は認める。
- 接近阻止領域拒否(A2/AD)の脅威が現実になったことへの対応でもあるが、米軍は当時はイラク・アフガニスタンの地上戦に釘付けになっていた。
- 目指すところは米軍が「領域に移動し、敵がジャマーを使ったり、機雷を使ったり、潜水艦で水上艦の脅威としようとしても、十分対応できるようにすること」とジェイムズ・ファゴ海軍中将Rear Adm. James Foggo(当時)(作戦立案戦略部門長)が2013年当時にUSNI Newsに語っていた。
- 「コンセプトのいいところは問題の本質に焦点を合わせたことで、各軍にとって非常に有益なレンズとなりました」とASBOに詳しい国防関係者が2013年にUSNI Newsに語っている。「エアシーバトルは戦争のやり方を変える。多様な手段を有する敵に対応できる作戦を組み立てる」
- コンセプトはペンタゴンが考えぬいたものだったが、海外で政治問題化している。
- ASBを中国人民解放軍への挑発だと批判し、中国を敵視しているという評論家があらわれた。国防総省はこの見解を否定。
- 国内でも、コンセプトづくりに関与した空軍と海軍がついた名称に、陸軍は不満でA2/AD対応で疎外感を訴えていた。■
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