今年初の記事は夢のある内容です。DARPAはいつも奇想天外な技術開発を目指しているようですが、今回の各案件は意外にまともです。既成概念にとらわれないからこそ次世代の兵器が生まれるのでしょうね。今年もよろしくお願いします。
DARPA Projects to Watch in 2015
ペンタゴンの専門研究開発部門DARPA国防高等研究プロジェクト庁が2014年に自ら注目技術10件のリストを公表した。ここではさらに厳選し5件を紹介する。いずれも武器開発に繋がる可能性があり、2015年に注目すべき内容と考える。
1. 垂直離着陸(VTOL)のXプレーン----高速・高性能ヘリコプターをめざせ、でも陸軍の新型ヘリとどこが違うの?
シコルスキー等の民間企業や陸軍とは別個にDARPAが考えているのは400ノットの飛行速度で機体重量の4割相当のペイロードが可能となる新型ヘリコプターで2015年9月に初期設計を審査し、一案に絞り込み2017年の初飛行をめざす。
2. 再構成可能空中組み込みシステムAerial Reconfigurable Embedded System (ARES)----陸上輸送を空中輸送に切り替えれば道路脇の即席爆発装置の被害から開放されるはず
DARPAは無人補給機の実現を目指しており、危険な陸上輸送の代替となる。ロッキード・マーティンのスカンクワークスによる無人機案を昨年採択しており、陸上部隊が携帯電話や専門タブレットで操作可能とする。
3.新型無人車両Ground X-Vehicle Technology (GXV-T)----防御よりも迅速性を重視
DARPAは陸上でも新世代車両をめざす。機動性と生存性を引き上げるが、装甲は減らす。「攻撃兵器が進化する中で装甲は有効性が減っており、脚を引っ張る」ためだという。逆に車両寸法は小さく、ステルス性を向上させれば的に探知されにくくなり、攻撃を受けることも回避できるという。
4. Z-Man----ヤモリからヒントを得た吸着性能を見よ
2014年にDARPAが公開したのは体重200ポンドの男性が高さ25フィートのガラス壁面をよじ登る光景だった。弾性は50ポンドの荷物を背負っていた。秘密はヤモリの四肢が有する吸着性能からヒントを得たパドルだった。素材はポリマーマイクロ構造でDraper Laboratoryが開発したもの。
5. 超精密命中弾薬 Extreme Accuracy Tasked Ordnance (EXACTO)----発射後に誘導して一発必中だ
DARPAは狙撃銃から撃った50口径弾丸を弾道途中で制御して標的に命中させる実験に成功している。特殊弾丸と誘導システムにより「気温、風力、標的自体の移動その他を補正し、弾丸を追尾誘導させて命中させた」という。
Defense.org
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