2014年10月31日金曜日

オーストラリア潜水艦事業に絡みたいサーブ・コックムスとはどんな企業なのか


オーストラリア向け潜水艦建造の競合相手になりそうなサーブ傘下のコックムスの話題です。同社が提携したコリンズ級がオーストラリアにとっては不満の種なのですが、同社はオーストラリアにこれまでも実績のある会社で決して無視はできないと思います。だがはたして日本の2社に海上自衛隊向けとは別に輸出用船体を作る余裕があるのか、そこに米国も割り込んできて、ますます混迷しそうな状況ですね。同社を率いるフランソン女史の発言を見ると、とてもオーストラリアの想定する性能を実現できる実績のある会社と思えないのですが、いかにも自信満々ですよね。日本側もメディアを使って自社の立ち位置を説明してはいかがでしょうか。

Saab Confident in Its Kockums Submarine Builders

Oct. 29, 2014 - 05:03PM   |  
By CHRISTOPHER P. CAVAS   |   Comments
Saab Kockums Security and Defense Solutions unitを率いるグニラ・フランソンは世界の海軍市場で競合に勝ち残りたいと意欲満々だ。 (Christopher P. Cavas/Staff)
PARIS — コックムス造船が再度スウェーデンの所有・統制に復帰した際は同国の国民、政府、産業界が全員承認する稀な事例となった。
  1. 「全員が好意的な反応を示すのはこの国で初めてでしょう」と言うのはサーブ・コックムスSaab Kockums Security and Defense Solutionsを率いるグニラ・フランソンGunilla Franssonである。
  2. サーブはコックムスを傘下に収め潜水艦建造でスウェーデンらしさを出してきた。
  3. 「サーブ・コックムスとしてサーブの強みとコックムスの造船能力を提供します」
  4. フランソンはサーブの海軍艦船建造実績を上げたうえで、「サーブは造船では有名とはいいがいですが、コックムスの名前はサーブが造船も手掛けていることを印象付けます」
  5. サーブの名称はグリペンに代表されれる航空機製造、サーブ・バラキューダSaab Barracudaとして米国に本社を置く安全保障防衛システム開発で知られているとフランソンは指摘。
  6. サーブ・コックムスは海軍関係の事業を世界規模で展開し、艦船建造からシステムズまで手掛けようとする。
  7. 「海軍関連事業は業界内の協力があって成立し、一社ですべてのシステムを提供できません」
  8. サーブはシステム統合企業と自社をみていると語る。「当社の強みは海軍関係の統合機能です。主契約企業をめざし、競合他社の製品も利用します」
  9. コックムスがドイツ持ち株会社と関係が不安定だったのはホバルツウェルケ・ドイチェHowaldtswerke-Deutsche Werft が国有企業だったコックムスを1999年に買収したためだった。その後ティッセンクルップ・マリンシステムズThyssenKrupp Marine Systems (TKMS)に2005年に編入され関係はさらに悪化し、併合でコックムスの潜水艦設計建造事業が廃止されるとの猜疑心だけが高まっていた。
  10. 今年二月にスウェーデン政府から「国益の観点で潜水艦建造能力が必要だ、サーブに同事業をやってもらいたい」と言ってきたとフランソンはいう。そういわれて、ことわれなかった、と回想する。
  11. コックムスは15年もの間外国に所有されていたが、「スウェーデン企業のままで、TKMSへ統合されていない」とフランソンは言う。
  12. スウェーデン政府方針でサーブ・コックムスはA26潜水艦の開発を再開し、設計・建造の準備を急いでいる。フランソンはこの事業の行方に自信を持っている。
  13. 「20年間潜水艦を一隻も建造してなくても、スウェーデン海軍用に潜水艦をドック補修していましたから」と言う。
  14. 造船技術そのものはサーブが手に入れた900名のコックムス社員の中にある。「30年40年勤務の社員が多数おり、技能水準を維持しています。スウェーデンには海軍関係者も多く、コックムスと強い関係を持っていますので、技能で心配はしていません」
  15. 経営管理層はサーブ出身者、コックムス出身で半々だという。「管理職には20年30年の経験があり、海軍士官出身者もいますよ」
  16. 政府契約でサーブ・コックムスはA26設計を見直し、「現在の要求水準に合致するか確認中で、サブシステム、調達品を再検証する」という。
  17. サーブ・コックムスはA26潜水艦調達の決定が数年以内に決まり、詳細設計、建造を開始できると見ている。A26級一号艦の納入は2022年目標だとフランソンは言う。
  18. TKMSは傘下のコックムスに潜水艦の輸出営業を許さず、スウェーデン側に不満の種だった。同社はオーストラリア向けに建造したコリンズ級の出来具合に誇りを持っている。コリンズはスウェーデン海軍向け設計案を拡大した潜水艦である。
  19. 同社はオーストラリアで再度存在感を高めようとしている。オーストラリア政府はコリンズ級6隻の後継艦として12隻の建造を計画している。
  20. 「オーストラリア案件に当社も関与したい。オーストラリアとは強い関係がある」(フランソン)
  21. サーブには20年にわたり防衛事業を支える現地社員がオーストラリアにおり、「サーブはオーストラリア企業として認知されています。コックムスが加わり、潜水艦事業で強力な入札企業となります」
  22. 「潜水艦調達を獲得するのが目標ですが、決めるのはもちろんオーストラリアです」 ■

2014年10月30日木曜日

F-35イスラエルが追加発注に動く 発注数増加が最大のコスト低減策という実態



単価を下げたければもっと発注しろ、途中で取り消したら全員が迷惑だ、というのではかなり強引なセールスになりますね。ちょっと疑問に思います。とくにそういう米国が調達規模を縮小するのでは。そうなると我慢比べみたいなもので最後まで残っていいことがあればいいのですが。

Israel Planning To Increase F-35 Buy

http://www.defensenews.com/article/20141029/DEFREG04/310290029/Israel-Planning-Increase-F-35-Buy
Oct. 29, 2014 - 02:21PM   |  
By AARON MEHTA   |   Comments

WASHINGTON — イスラエルはF-35を追加発注をし、合計44機の導入を目指す。
イスラエルは2010年に対外有償軍事援助販売(FMS)を通じF-35を購入する初の国となり、A型を19機購入することにしていた。今回の追加は25機である。この報道はロイターがまず流し、統合開発室も確認したが、コメントは避けている。
今週はF-35にとってよい一週間になった。開発室とロッキード・マーティンが八番目の生産ロットの条件面で合意を形成している。この中にはイスラエル向けF-35Aが2機と日本向け4機が含まれ、生産は2016年に開始される。
イスラエルの発注追加はF-35事業への信頼度が回復している証であり、米国向けのみならず共同開発国8か国とともに有償援助の三カ国向け単価にも影響が出てくる。
業界とペンタゴンはコスト削減の努力をつづけているが、最大の削減策は受注数を増やすことだと強調している。
事業を統括するクリストファー・ボグデン中将は事業量が伸びることが節減効果全体の8割相当になると発言。
「これからの三年間で生産量は二倍になり、5年で3倍になる。今後の増産は大規模ということ。そこで発注取り消しや先延ばしがあれば全体へ影響する。運命共同体 We all sink or swim together ということだ」とボグデンは9月に発言している。■

★★F-35機体価格の最新動向 航空自衛隊機体含む



なるほど日本向けの機体はドル108円換算で単価100.8億円ということですが。今後も機体価格が下がっていくというのはよい知らせですね。ただACC司令官も言っているようにF-35の役割は機種の違いを融合させた総合的な戦力と状況把握能力、ネットワーク機能なので、運用する航空自衛隊も考え方を切り替えていかないとせっかくの機材も宝の持ち腐れになってしまいますね。

Lockheed, Pentagon Agree On Latest F-35 Production Lot

http://aviationweek.com/defense/lockheed-pentagon-agree-latest-f-35-production-lot
Oct 27, 2014Amy Butler | AWIN First
Lockheed Martin

ペンタゴンとロッキード・マーティン間でF-35の次回生産バッチ43機分で合意ができた。

  1. これによると低率初回生産(LRIP)第8ロットの価格は前回のLRIP 7よりおよそ3.6%低い単価になり、F-35Aで93.3百万ドル(約100.8億円)、F-35Bは100.5百万ドル(108.5億円)、F-35Cが111.1百万ドル(120億円)になる。

  1. 今回の生産ロットに初の海外軍事販売分の2案件も含む。イスラエルはF-35Aの2機、日本向けF-35Aが4機である。米国向けは29機で、うち19機が米空軍、6機B型が海兵隊、C型4機が海軍向けだ。あわせてノルウェー、イタリア向け各2機もここに入る。英国にはF-35Bを4機生産する。
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  1. 今回の生産ロットは2014年度調達で2016会計年度末までに引き渡しとなる。

  1. F-35開発室は初のC型空母運用も開始しようとしている。USSニミッツへの拘束フックによる着艦は11月3日を予定し、サンディエゴ沖合で行う。艦上運用型ではフック形状を再設計している。ロッキード・マーティンが再設計を迫られたのは原型が空母の拘束鉄線をつかむことができなかったためだ。

  1. ロッキード・マーティンでF-35事業を担当する執行副社長ロレイン・マーティン Lorraine Martin によればF-35Aの機体価格は2019年度に80百万ドルに下がる見込みという。そうなると第四世代戦闘機と価格面で同じ水準になる。グリペンやスーパーホーネットが念頭にあり、両機種とも生産はまだ継続中でF-35と競合する。マーティンは 価格低減のための計画づくりBlueprint for Affordability (BPA) を開始しており、これまで数々のコスト節約方法を実行に移してきた。

  1. BPAによるコスト低減を反映した新価格を政府に提示するのが目的だ。例としてロッキードは342千ドルを投じてF-35キャノピー前方部を一体成型から順次生産方式に変更したが、この節約効果は31.5百万ドルと試算される。

  1. 各改善案には社内資金を投じているが、相当の節減効果がでているという。一連の改善策を反映した新価格はLRIP第9ロットから設定される。■


2014年10月29日水曜日

ACC司令官が見る 空軍力の現状と未来


ホステジ司令官はこれまでもいろいろ発言をしている人ですが、退役を控え、一区切りというところでしょうか。空軍の考える作戦概念そのものは案外理解されていないので、非常に参考になると思います。

ACC’s Gen.Hostage: On Fifth Gen Combat Cloud And Syria

By ROBBIN LAIRD and ED TIMPERLAKEon October 22, 2014 at 4:29 AM
ロビン・レアード ROBBIN LAIRD(寄稿コラムニスト)とエド・テンパーレイク ED TIMPERLAKE がマイク・ホステジ大将との最後のインタビュー機会を得た。大将は航空戦闘軍団を率いるが、11月初旬に退官予定だ。ホステジは空軍が第五世代機F-22を導入し、F-35導入に備える様子を目にしてきた。(編集部)
質問: F-22が実戦に初めて投入された。中東のISILを相手に。もっと早く実戦投入しておくべきだったのに、実現しなかった。F-22は独立して運用されるのか、それとも空軍の一部に統合されるべきなのか。
ホステジ: 今日運用中の機体はすべて統合されている。単一ミッションしかできない機体は運用しないが、近接航空支援機は例外。今でも全体をきわめてうまく調整して実施すべき運用である。
空軍に統合できていない機材があると考えるのはばかげた見方だ。F-22は他の機種と交信ができないというのは他機種と同じレベルでの交信ができないという意味。
しかし機材を他の資産と統合するのはいまに始まったことではなく、空軍創立以来続いている。TTPという戦術、技量、手段に関しておおむねそれは正しい。
F-22も対ISIL戦では戦力構成の一部に取り込まれている。決して単独行動しているわけではない。それぞれの役割はあるが、全体として戦力ミックスとしている。
航空攻撃だけおこなっているわけではない。同機の状況把握能力と防空能力は大きな要素であるが、他機種と同様に攻撃目標も与えられる。
これ以上の統合があるだろうか。
質問: 空軍力は一層重要性を増しており、作戦の実施のたびにその観が強い。それでも議論があり、地上兵力対空軍力と言う観点で意見が分かれている。我々は空軍力は戦闘区域の状況を形成するとともにその他の作戦の実施を可能にするカギだと見ているが、どう思うか。
ホステジ: 地上部隊派遣の是非は多分に政治論議であり、軍事上の検討ではない。地上部隊を送ればだれが悪いやつか区別して、悪いやつの顔の上に武器をつきつけてやることができるのはあたりまえだ。
ただこれを実施すべきかの是非は軍事上の決断ではなく、政治判断だ。正しい政治判断を指導層がこの件で下すと思う。道のりはちがっても、好むと好まざるを問わず、軍事上の選択でなくあくまでも政治選択だ。

戦闘状況のISR活動は今でも大規模であるがもっと現地に機材を増やせばもっと多くの情報が得られると思う。
だが上空からできることに限界がある。航続距離とセンサーの精度の問題だ。建物を透視できない。こそこそ話も盗聴できない。空からのISRには明らかに限界がある。
ただこうして話している間にも現地では驚異的な作業が進行している。作戦環境の中で効果を最大化するためにはなんでも実施すべきだ。
今回とアフガニスタンを比較すれば、ちがいがわかる。アフガニスタンでは 再建されたアフガン部隊と共同で作戦していた。アフガン警察、米国、その他各国連合軍が地上に展開していた。非常に高密度のISIRで地表を覆った。多数の機種を投入し、電子フルモーション画像情報を活用した。これと同じことはイラクでは実施できないし、イラク軍は混乱状態にある。
状況に応じた制約の中で出来ることを実施するしかない。
質問: ACC司令官の任期の終わりが近づく中、主な業績を上げると何か。
ホステジ: そうだね、戦場で最高の戦闘機材となるF-22部隊を指揮するのが一番誇らしいことかな。シリアに投入したのはテストではなく、必要だったからだが、全く問題なく作戦を実施している。
同機を実戦化する努力が報われた。着任当時は同機は半年も飛行停止状態だった。パイロットが飛行するのを恐れていた。整備部門は手を付けたがらなかった。まったくひどい状態だった。最高の機材を失う危険があった。
3.1ソフトウェアを各機に搭載する作業が完了して、空対地攻撃能力を接近阻止・領域拒否l (A2/AD) の環境でも発揮できるようになった。
作戦の実施方法を根底から覆す機材だ。
当初の予定機数を調達できていたらよかったと思う。それでも184機でも絶対的な威力を発揮する機材だ。F-35の性能にもとても満足している。1,763機も調達すれば相当の戦力となるだろう。
質問: 前回お会いした際はF-22を実際に操縦する初のACC司令官と知り大いに感銘をうけた。F-22、F-35を旧型機と共同運用するのは困難か。
ホステジ: 航空作戦の再定義ということか。F-22を操縦することができ幸運だった。今まで知らなかったことを勉強できた。
以前は三ツ星としてF-22を使った作戦構想を準備していたが、同機の性能をすべて発揮できていなかった、というのも第五世代機の決定的な違いを理解していなかったからだ。
よくステルス性能が第五世代機の決定的な違いだといわれるが、実際は違う。違いは融合fusionだ。融合は決定的に違いを生む。4.5世代だ、4.8世代機だという向きがあるが、信じてはいけない。そこで言っているのはRCS(レーダー断面積)のことだけだ。
融合こそこれからの方向だ。融合機能は第四世代機では期待できない。エイヴィオニクス装置が融合機材用に設定されていないからだ。融合により機材の運用方法が変わってくる。
第五世代機のSA(状況把握)が強力なので第四世代機にSAを伝え、攻撃させるのが効果的だ。ラプターを一機送り、第四世代機をウィンチェスター銃として使うことだ。そのあと五世代機で仕上げを行う。また後続機のために安全を確保する。戦争の仕方が変わった。
戦術戦の状況を根本から変えつつある。第五世代機と融合させてどのように戦術機を運用するか。戦術戦では四世代機と五世代機でパイロットの仕事が根本から違ってくる。
だが航空優勢を実現する仕掛けの根本は敵地奥深く攻撃することでありこれは不変だ。
指揮命令の前提は全面攻撃能力を四・五世代機間で実現することであり、戦闘能力をフルに活用することだが、このため第四世代機での戦闘のやり方を変える必要が出てくる。
マシン間の交信がないと四世代機はいまと変わらない仕事しかできないが、やりとりができれば四世代機は五世代機の仕事の一部を引き受けられる。これのカギは五世代機が提供するSAだ。
このマシン間同士のやり取りが実現すれば、四世代機も戦術面で五世代機の融合機能の恩恵を受けることが可能となる。
質問: 専門家の中には空軍の前主任研究員のマーク・ルイスのように第五世代機の機能を完全利用するには革命的な能力を有する兵装の制約を開放するべきと指摘する向きがある。兵器が進化している実態をどう見るか、またどの領域に進むべきと考えるか。
ホステジ: 第五世代機に合わせて第五世代兵器を作る必要はないと思う。しかも一気に進歩するのではなく、確実に進歩させていくべきだ。
つまるところ、何を実現したいかだ。現在の機材に搭載している兵装は直線的に進歩を遂げた結果だが我々が求める効果を生む能力がある。
接近拒否領域阻止の環境が今以上に激しくなれば、敵地内部の攻撃能力はすべて無効化される。このため戦闘の在り方を一変するgame changing新兵器の開発努力が必要だ。
質問: S3乗というコンセプトがあり、センサー、ステルス、スピードの相殺関係を指している。そのうちどれを重視し、どれを犠牲にするのか。また相殺に意味があるのか。
ホステジ:三つの相互関係をうまく言い表しているのはラプターとライトニングの比較だ。ラプターは高度5万フィート以上をマッハ2で飛行し、RCSは高度3万5千フィートマッハ0.9のライトニングよりも小さい。
この二機種はともに高度、速度、ステルス性があるが、性能は全く違う。ライトニングの性能をラプター並みにするにはライトニングを6機、7機、8機と組み合わせることだ。
この融合したF-35編隊とF-22を比較すれば、性能は互角となる。また各機のウェポンシステムを融合した合成効果が出てくる。
これが第五世代機F-35の不思議な特性だが、この効果を得るには一定数のF-35が必要となる。そのため同機を予定通りの機数で購入すべきと主張している。ラプターのような少数配備になれば、圧倒的な威力は期待できない。
質問: F-35のグローバルな展開にはそうなると同盟国、協力国が重要となる。もうひとつおっしゃているのは第五世代機の投入で戦闘作戦の概念が変わり、21世紀型の戦場となり、30年前と同じ環境ではいられないということ。では、元空軍長官マイク・ウィンMike Wynne が第五世代機をSA能力を生かして観測偵察機として使えといっているが同じ趣旨で以前にSAで他の攻撃機を助けるべきと発言されていた。
ホステジ: 全くその通りで、前線偵察機として目標情報を集め、四世代機に送り、スタンドオフ攻撃を加え、戦闘の全体状況を把握させる。データを送受信する能力であり、これを目指して努力しているところだ。
同時にC2(通信と統制)の再構築も必要だ。アフガニスタンで起こったことが今でも起こる可能性があるのはCAOC(Combined Air and Space Operations Center----統合航空作戦司令部)が1,500マイル離れた地点にあるためで、全体調整、統合、相乗効果の実現を機種が混在する中で敵のいない戦場でおこなうためだ。
シリア上空の作戦空域がまず対象で、台湾海峡上空他も大きな課題となる。遠隔地の統合指揮命令機能から長距離のリンクに依存することになる。
クラウドを使って指揮命令系統を分散化する考えもあるが、全体調整能力の実現が必要だ。機体が自身で動いてミッションを実行する話ではなく、各機が相乗効果を上げて望む効果を達成し、敵攻撃を生き延びる話をしている。
それぞれ違う機種で同期した環境で作戦を実施するとする。同期を実現する装置が必要だ。これが分散制御の考え方だ。それはBMC2(戦闘管理指揮統制)用の機体で、JSTARSかもしれない、AWACSかもしれないし、E-2Cかもしれないが、空飛ぶ司令部となり、あるいは水上艦かもしれない、その他の装備かもしれないが、前方戦闘地帯内の航空機をとりまとめる前方分散統制機能となるだろう。
質問:これまで合衆国は航空優勢を確保して空軍力を他の役目に使うことで水上部隊、地上部隊を支援してきたが、空軍力がいつもあることを前提にしていたのにいつの間にかこれを忘れている。これも挑戦すべき課題なのか。
ホステジ: 陸軍の仲間にこう言ったことがある。これまで60年間で上空が音がしても誰も気にしていない。気になって空を見上げることもない。いつも空軍がいたからだ。ただ今後もその通りか保証がない。これまで60年間変わらなかったのは空軍が努力したせいだ。
努力を怠れば戦場の様相は大きく変わる。地上兵士は空を見上げてあの音は友軍のものなのか、敵軍のものかわからなくなるだろう。
質問: 進行中の変化のひとつが空対空戦の再登場。航空急襲部隊への脅威も含め新しい戦闘に伴う状況を想像する必要がある。空対地から空対空へ重点が移る中どこまで準備ができているのか。
ホステジ: 任官したばかりの中尉に戦闘機パイロットとしてまずこの二三年で何をすべきかを聞いてみたところ、逆に自分の場合を聞かれた。気恥ずかしかった。
これからの人たちは複雑なシステムを扱い負担が重いが、一方で操作は楽になっていく。本当に良いことだ。
事態が発生すれば勝利を収めてくれると疑いはない。わが方の装備も乗員も本当に能力が高いので空で衝突が発生しても衝撃と畏怖作戦の日々が戻ってくると思う。
合衆国だけによるレッドフラッグ演習を見ていると、恐るべき威力を発揮している。だから自信がある。疑いなく勝利を収めるが、今のような財政状態で優秀な乗員を支える国防の仕組みが崩壊しなければ、だ。
質問:パイロットが空軍力の進化に応じて行動様式を変えていくことは重要だろうか。とくに新型機が今後導入されるが。
ホステジ: 新しいハードウェアを任官間もない若いパイロットが操縦すると想像外の結果がいつも起こるものだ。また想定外の使用方法も発見する。そして戦術マニュアルの書き換えにつながる。
飛行隊で抜きんでた考えを持つものを選抜しようと探すのはそれが理由だ。毎年のように兵装と戦術の見直しをおこなっており、各戦術飛行隊の選りすぐりがネリスで二週間にわたり技術を披露する。【レッドフラッグ演習のこと】 乗員は新趣向を毎回しこまれるが、専門家があれこれ工夫する効果を搭乗員はあらゆる手を使って実現する。
この試練に生き残れば、記録化し、だれでもできるように訓練を開始する。
このようにしてすぐれた知識を空軍全体に広めてきた。
推進力は若い中尉の心の中にあり、素晴らしいマシンを目の前にして新しい発想で何かをしようとする。これが変化を生む推進力だ。■


2014年10月28日火曜日

ISISの資金源のからくり 闇取引の実態はどうなっているのか どうしたら阻止できるのか


ISIS関連のニュースですが、この古美術品盗掘密輸による現金化のお話は知られていないのでは。一体誰が買うのでしょうか。しかも昨日今日始まったわけではない、ということはすでに数十年にわたる流通のしくみができている? それよりも原油を安く買っているのは誰なのか、許しがたいですが、ISISIを助けるルートをひとつずつつぶす経済戦に勝たなければなりませんね。

Opinion: How ISIS Funds Terror Through Black Market Antiquities Trade

http://news.usni.org/2014/10/27/isis-funds-terror-black-market-antiquities-trade
By: Brig. Gen. Russell D. Howard U.S. Army (retired), Jonathan Prohov and Marc Elliott
Published: October 27, 2014 11:15 AM
Updated: October 27, 2014 11:17 AM


連合軍が空爆でイラク・シリアイスラム国(ISISまたはISIL)の進撃を食い止めようとする中、当のISISは軍事作戦とともにかけがえのない歴史的遺物を発掘し、闇市場で売却し作戦資金を調達している。これに対してテロ組織の資金源を断つ従来の方法が使えない。

ISISは不正取引で多様な収入源を確保しており、民間企業がうらやむほどで、ISISの不正取引、人の移動、武器、石油含む物品は関心の的だ。不正な資金調達は海外からの資金援助以上に頼りになる安定的収入源でISISは財政的に自立している。しかし、ユネスコが確認した古美術品の不正取引は報道陣や政策決定層から無視された格好だ。ISISはこの方法で数千万ドルの資金を得ている。

ISISは肥沃な三日月地帯の文化財を略奪し利益をあげることに驚くべき巧みさを示している。不正取引はISISの二番目の収入源となっている。一番は石油で、米財務省の試算では一日当たり100万ドルを計上している。この収入源はISISにとって重要で、米主導の連合軍がISIS支配下の油田・精製施設を目標に攻撃を加えており、トルコもついに石油闇取引を摘発することにしたところだ。

最新報道によると一層巧妙な略奪行為があるようだ。シリアとイラクの現地筋から考古学者マイケル・ダンティ Michael Danti が聞いたのはISIS支配地域では盗掘が二番目に多い職業となっているという。ISISはイスラム法を都合よく解釈し略奪行為を正当化し、イスラム法の税金khumsで戦利品あるいは埋蔵物の価値の五分の一相当を現在の統治勢力に支払うことになっているのをISISは略奪品の価値の2割から5割の税率と解釈して適用している。

略奪や密輸行為はいまに始まったものではない。イラク国内の組織犯罪は古美術品の不正取引で以前から利益を上げていたし、2003年に米軍侵攻が始まると過激派は略奪集団と組んで巨大な不正取引産業を形成した。以前からの略奪グループや密輸ネットワークも再度勢いを盛り返しており、一部はイラク国内のアルカイダと直接つながっている。ISISはアルカイダの進化形だ。

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文化財保存地点の攻撃は過激派にとって有効な戦略で、古代の聖像を「消毒」するとし、価値ある墳墓や大型像をISISは破壊しまくっている。破壊の前に内部の価値ある文化財を略奪しており、美術品売却で利益を上げ、さらに文化財破壊でメディア報道されれば組織の宣伝になる。

戦闘が続いているため、ISISが美術品密輸でどれだけの利益を確保しているか不明だが、モスルで関係者が逮捕された事案から組織の収入構造や利益の一端が浮かび上がった。ISISがシリア国内で活動を開始した2012年から2014年に同組織が一番信頼を置いていた使者の逮捕までにシリアのアルナブク al-Nabuk 地方だけで36百万ドル相当の古美術品密輸がISISの財源に加わったという。

またISISは組織犯罪の手口で美術品をレバノン、ヨルダン、トルコの各国へ運び、引き換えに現金や武器を調達している。美術品はさらに国際取引業者の手にわたる。レバノンではISISは盗掘美術品を一覧にして注文に応じる体制で、L.L.ビーンの通信販売みたいだ。

ISISは従来のテロ集団の資金調達方法の先を行っており、個人寄付やマネーロンダリングを摘発してきた手法が利用できない。元財務省のマシュー・レヴィットMatthew Levittは「ISILの現地犯罪事業への対抗策は極めて限られている」と言う。もともと古美術品取引市場は規制が困難で、平時でもそうなので盗掘をやめさせる取り締まりは事実上機能していない。このままでは世界有数の文化財が盗まれるままで、しかもその売上げが忌まわしいテロリスト集団の財源になるのを座してみるだけだ。■

ペンタゴンの気候変動対応戦略



気候変動戦略と言うには中身が貧弱な気がしますが、軍も対応を迫られるのは必至ということなのでしょうか。温度上昇で一番影響が出るのが極地に出現する作戦水域だと思うのですが。BRACは基地に経済を依存する地方には死活的な話題で時あたかも中間選挙の年ですから特に敏感なのでしょうね。

Hagel Debuts DoD Climate-Change Strategy

Rising Sea Levels Could Affect BRAC Decisions

Oct. 13, 2014 - 01:39PM   |  
By PAUL McLEARY   |   Comments
http://www.defensenews.com/article/20141013/SHOWSCOUT04/310130024/Hagel-Debuts-DoD-Climate-Change-Strategy
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チャック・ヘイゲル国防長官が気候変動への対応策づくりを発表したのは13日に開かれた米州国防相会議(リマ)の席上。(Saul Loeb / AFP)
WASHINGTON —リマで開催された米州国防大臣会合 Conference of the Defense Ministers of the Americasで米国防長官チャック・ヘイゲルが気候変動へのペンタゴン対応戦略案を明らかにした。
関連してペンタゴンが「国防総省版気候変動対応ロードマップ」 “DoD Climate Change Adaptation Roadmap.”を発表し、海面水位の上昇、気候パターンの変化、食糧・飲料水の欠乏等が発生する中で同省が企画立案を今後どう進めるかを示している。
編集に関与した関係者からはヘイゲル長官が就任直後から「気候変動の安全保障への影響に高い優先順位」を付けて、「広範な安全保障の各段階で優先順位を高くすべき」と位置づけたという。
文書では気候変動を「軍活動に大きく影響し、軍が民間各局の支援に回る機会が増える、人道援助・災害援助への出動が自然災害の発生増に応じて増えるだろう」としている。
注目すべきは米海軍の沿岸部基地施設が「海面上昇の前に無力で浸水の危険があり、干ばつ、自然発火、気温の極端な変化が訓練活動そのものを困難にする。補給網も影響を受け、現在以上に過酷な気候条件でも重要な補給を維持する工夫が必要となる。従来から軍事活動は天候条件に左右されてきたが、気候変動により軍事作戦の実施方法を変更・縮小する必要が出るかもしれない」
ただしペンタゴン関係者からは同報告書はすべての沿海部基地施設が基地再編 BRAC 検討で閉鎖されるのではなく、海面上昇による洪水の可能性を考慮すべきと主張したにすぎないと追加説明があった。
「気候変動は注目するトレンドの一つで今後の作戦環境を決定する要素となる」とペンタゴン関係者はまとめる。
同関係者からはペンタゴンの作戦立案者は「将来の作戦の実施場所を想定し、実施条件の変化を考える」ため戦略に盛り込む必要があると説明する。
CNA研究所 CNA Corp の相談役で軍事諮問委員会のシェリー・グッドマン Sherri Goodmanによれば「国防総省版気候変動適応ロードマップで最高位の優先順位がつくのは作戦遂行上不可欠な基地施設へのリスクを減らすことで、大幅な海面水位上昇、大規模な暴風雨、洪水から守ると同時に北極での緊急事態に対応し、気候変動で猛威を増すはずの自然災害への人道援助、緊急対応の実務想定と関連能力整備です」としている。■


2014年10月27日月曜日

スウェーデン謎の潜水艇捜索はロシアとの緊張増大の最新事例


ロシア軍の活動が目立って活発になっています。これは北欧でのお話ですが、太平洋でも警戒が必要なことは言うまでもありません。日本の沿岸部に小型潜航艇が来るとしたら北朝鮮をまず疑うところですが、ロシアの新型ハードウェアは相当高性能になっているようです。他山の石と達観しているわけにいかないでしょう。

Sub Search Highlights Growing Unease With Russia

Oct. 25, 2014 - 05:11PM   |  
By GERARD O’DWYER   |   Comments
SWEDEN-MILITARY-SUBMARINE-RUSSIA-SEARCH
謎の潜水艦を追うスウェーデン海軍の海防艦ヴィスビュー、捜索5日目の10月21日ミシンゲン湾にて。スウェーデンは捜索を10月24日に打ち切った。 (FREDRIK SANDBERG/ / AFP/Getty Images)

HELSINKI — クリミア半島を巡るロシアとヨーロッパの対立が6か月以上となる中、今回のスウェーデン事件はバルト海近隣諸国がロシアに神経をとがらす事態を改めて浮き彫りにした。
  1. 各国政府とロシアとの緊張が今月に入り高まるきっかけになったのはスウェーデン海軍がロシア海軍と思われる潜航中の船体をストックホルム近郊で捜索したことだ。
  2. さらに10月23日には、デンマーク空軍所属F-16とスウェーデンのグリペン戦闘機がデンマーク、スウェーデン国境近くを飛行しエストニア領空に侵入したイリューシンIL-20情報収集機を追尾。同機は最終的にNATO空域からポルトガル空軍F-16にエスコートされて退去した。ポルトガルはリトアニアのNATO空軍基地を利用している。
  3. スウェーデン海軍の捜索活動は冷戦終結後で最大規模になった。きっかけは10月18日に沿岸近くで異常な動きがあると民間から報告されたことだった。スウェーデンは10月24日に捜索を縮小した。
  4. スウェーデン海軍は暗号電文がロシア軍の「救難信号」周波数で発信されるのを傍受したとの報道を否定した。
  5. 報道によればストックホルム近郊の島しょ部からカリニングラードに発信されているが、同地にはロシア海軍のバルト海艦隊の司令部がある。
  6. ロシアはスウェーデンに自国の「潜水艦部隊は全隻その動向を把握」していると発表。スウェーデン領海に侵入したロシア海軍艦船は存在しない、とも伝えた。
  7. さらにロシア国防省から国籍不明の「水中艦艇」とはオランダのウォーラス級潜水艦ブルインヴィスBruinvisで、スウェーデン領海を通過しエストニアのタリンへ移動していたと伝えてきた。オランダ国防省は直ちに否定している。
  8. バルト海ではロシア潜水艦がたびたび目撃されており、ラトビア海軍はキロ級潜水艦とCC-750支援艦を同国領海から10カイリ外で9月に撮影している。8月には同じラトビア海軍が海防艦ステレグシュチイStereguschiyとキロ級潜水艦一隻を識別したが、同国の排他的経済水域から2カイリ未満の地点だった。
  9. ロシア海軍がフィンランド海洋調査船の進路を妨害する事件が10月11日に発生しており、発生地点はスウェーデン側のバルト海の国際水域だった。
  10. 北欧諸国の各海軍トップはロシアが露骨に軍事力を誇示するのはNATOがバルト海で演習を強化しているのと関係があると見ている。
  11. 「NATOとロシアはともにバルト海で軍事活動レベルを引き上げている」と、フィンランドの国防トップ・ジェローム・インドベルグ大将 Gen. Jerome Lindbergは語る。「ロシアが活発になっており、NATOもバルト海のパトロールを増やしている。以前は航空機が数機の規模だったが4倍5倍になりバルト海全体に作戦区域が拡大している」
  12. 各国政府(スウェーデン、ノルウェー、エストニア、リトアニア)はこれ以上脅威が増加すれば国防支出を増額し、相互協力体制をとることとしている。
  13. スウェーデンの捜索活動の背景には100件以上の民間目撃があり、荒い写真で半分潜水した「物体」他が報告されていると同国海軍少将アンダース・グレンシュタッド少将Rear Adm. Anders Grenstad が述べている。
  14. スウェーデン海軍は捜索し、位置をつきとめ、武器を使用してでも「外国の」潜水艇を浮上させると少将はいい、さらに外国艦が遭難しているとの情報はない、と断言していた。
  15. スウェーデン海軍は2012年から軍事制限地区の海岸監視を強化しており、「外国による水中活動」や「外国船」が海図作成や軍事監視装置の設置、あるいは沿岸の防備状況を偵察する可能性があるとしていた。
  16. 捜索活動は10月23日に規模縮小している。一週間にわたる捜索で「外国船」を発見できなかったためだ。
  17. スウェーデン海軍は同時にロシアのタンカー・コンコルドの動向を監視し、沿岸警備隊が同船の「ジグザグ」航行を発見している。これはスウェーデン沿岸で待ち合わせをする際のパターン。
  18. スウェーデン沿岸警備隊によれば同船の所有者はSCF Novoshipでリベリア船籍で、バルト海のロシア側プリモルスクPrimorskへ向け航行しているという。
  19. ロシアと北欧諸国の緊張が高まりは冷戦時代への逆戻りだとベルギーの政治アナリスト、イェンス・ケスラーJens Kesslerは言う。
  20. 「当時はロシアのバルト海艦隊、北方艦隊は定期的に開発したばかりの水中艦のステルス性をテストしており、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの各海軍の対潜防衛網を試すゲームをしている。領空侵犯も頻繁で北欧各国の空軍の頭痛の種だった」
  21. 今回スウェーデン海軍が水中の「外国船」を島しょ部で見つけられなかったのは、船体の大きさに加え同地へのアクセスが難しいことがあるとケスラーは言う。「藁の中で針金を見つけるのと同じだ。スウェーデン沿岸には3万の島があり、海底地形は大きく変化している。本当に潜航艇が潜んでいたら、またロシアの新型トリトンNN型なら、数週間も探知から隠れるのは可能」
  22. スウェーデン軍が「外国による水中活動」に反応したのはいかなる国境侵犯に対して迅速かつ効果的に対応する意図を「非常に明確に」示したものと国防トップ、スベルカ・ゴランソン大将Gen. Sverker Göransonは語る。
  23. 「今回は情報を基にした作戦だが目標は潜航中の対象を浮上させることで、必要なら武力行使もいとわない」とゴランソンは以前発言していた。
  24. 一方、ノルウェーは自国国境付近でロシア部隊増強の様子を監視中で、北方艦隊がコラ半島にK-560セヴェロドヴィンスク Severodvinsk 新型ステルス巡航ミサイル潜水艦の4号艦を第11潜水艦戦隊の母港ブロシャヤ・ロパトカ Bloshaya Lopatkaに配備した。同地はノルウェー国境から61キロメートル地点。■

2014年10月26日日曜日

無人潜航艇UUVは潜水艦不足の解決策


先週は潜水艦連盟の総会があり、水中戦の話題がたくさん出てきました。UUVの実用化を急ぐ背景には潜水艦の建造が間に合わないことがあるのでしょうね。台湾がUUVで中国に対してA2/ADを展開すると言うシナリオは非現実的でしょうか。日本もこの分野の研究を進めていますので、実用化を目指すのであれば早晩日米の協議の議題になるでしょうね。

CNO Greenert Bullish on Unmanned Underwater Vehicles

By: Dave Majumdar
Published: October 23, 2014 4:31 PM
Updated: October 23, 2014 4:31 PM
An artist's conception of a large unmanned underwater vehicle (UUV).
大型無人潜水艇UUVの想像図

米海軍制服組トップから自律型無人攻撃機の登場はまだ先だが、自律型無人水中艇unmanned underwater vehicles (UUV) は非常に実用的だろうと発言があった。
  1. 海軍作戦部長ジョン・グリナート大将 Adm. Jon Greenert が10月23日に海軍潜水艦連盟主催の講演で発言した。
  2. グリナートが無人攻撃機の実現に悲観的なのは自律的に武器を投下する作業が複雑なためだ。
  3. これに対して潜水艦では話が違うとする。「潜水艦の建造隻数は限られている。この分野を進めるべきだ」とした。.
  4. 年間二隻のヴァージニア級原潜を建造しても、攻撃潜水艦部隊は今後縮小を免れない。ロサンジェルス級が退役をはじめるからだ。
  5. グリナートの主張は秘密のうちに開発中の技術を海軍に応用できるはずというもの。2010年代末までに自律型大口径水中無人潜航艇を各種任務に投入したいとする。
  6. 「あまりにも複雑な地点には投入は無理としてもこの方向を模索するべきだ」とした。■

2014年10月25日土曜日

日米共同演習オリエントシールドにアパッチE型投入



本件、陸上自衛隊発表が9月に概要を発表していますね。「日米共同訓練(国内における米陸軍との実動訓練)」として11月7日まで北海道で実施するとの音です。空海につづき、陸でも共同作戦体制がすすめられているようですすね。ストライカー戦闘車両が日本に来たことはあるのでしょうか。陸のことはよくわからずすみません。

US Army Helos Set for Joint Exercise in Japan

Oct. 22, 2014 - 07:35PM   |  
By JOE GOULD   |   Comments
Apache Flight Ops
オリエントシールド演習にE型アパッチが加わる。艦上運用可能でリムパックではUSSペリリューから発艦していた。(MC3 Dustin Knight/ / Navy)
WASHINGTON — 米陸軍のストライカー戦闘旅団が日本で来週から合同演習に参加する。陸軍が進めるパシフィックパスウェイズPacific Pathwaysによる三回目の移動で陸軍航空戦力が演習に参加するのはこれが初めてとなる。
  1. 日米合同演習ではAH-64アパッチ4機、UH-60ブラックホーク4機、HH-60ペイヴホーク3機が参加し、航空強襲ミッションをストライカー戦闘装甲車23両とともに実施すると米関係者が伝えている。
  2. これまではオリエントシールド Orient Shield 演習として陸上自衛隊のヘリコプターがキャンプ座間配備の米軍ブラックホークと参加していた。
  3. 今回投入するのはアパッチE型で艦上運用が可能、先行してリムパックにも参加している。
  4. 演習開始は10月27日で、北部方面隊第7機甲師団第11普通連隊1,300名と米軍850名(大部分は歩兵第2師団第二ストライカー旅団所属、ワシントン州ルイス・マッコード統合基地より参加)が投入される。米軍部隊は9月以来順次到着しており、その前にはインドネシアとマレーシアでそれぞれ共同演習(ガルーダシールド、ケリスストライク)をパシフィックパスウェイズの一環で実施していた。
  5. オリエントシールド演習は1982年から始り、今年は軽歩兵の分隊規模で市街戦の訓練も含まれるという。
  6. 今回ストライカー部隊を派遣するが米陸軍はパシフィックパスウェイズによる派遣を今後も増やす意向で、2015年には三個旅団をローテーションで三回派遣する。■


ISIS:イラク政府軍の能力不足解消はいつ解決するか


米軍としてはあれだけ装備も訓練も与えたのに、とあきれているでしょうね。イラクをまず奪回する、というのが大戦略のはずなので、イラク自体がしっかりしないと先に進めません。ここは冷静に戦力を蓄え、何よりも自国の領土保全が大切と言う意識をもってもらうのでしょうか。これができなければいよいよ地上軍派遣と言う中間選挙前には誰も話したくない選択に迫られることになってしまいます。

US Official: Iraq Army Not Ready To Repel Islamic State

Oct. 23, 2014 - 08:45PM   |  
By JIM MICHAELS   |   Comments
IRAQ-UNREST-ARMY-GRADUATION
イラク中央クタで軍事教練を卒業したイラク政府志願兵 (Haidar Hamdani / Getty Images)

MACDILL AIR FORCE BASE, FLA. — 米軍の空爆とイラク地上部隊でイスラム国による攻勢が鈍ったとはいえ、イラクが反攻体制を整え領土奪回には数か月必要、と米軍関係者が23日語った。
  1. この関係者によるとイラク治安維持部隊は米軍空爆の助けを借りて限定的な反攻を数回仕掛けたという。
  2. この関係者はイラク情勢を記者団に説明したが、イラク戦略を公式に説明する資格がなく匿名を条件にした。イラク軍再建に必要な所要期間をはっきり示さなかったが、一年以内とほのめかした。
  3. イスラム国のモスル攻略(6月)でイラク4個師団が崩壊し、イスラム国による侵攻のきっかけになった。
  4. 米軍が空爆を開始してからイラク軍はバグダッド周辺の防御を固め、モスルダムを奪還し、その他の地方へのイスラム国の侵攻を食い止めている。
  5. 領土奪回の前に治安部隊再建が必要とペンタゴンは認めるが、これまで合衆国は数十億ドルを武器調達、訓練に支出している。だが2011年の米軍イラク撤退後に治安部隊の実力は低下したとペンタゴンは見ている。
  6. その背景にマリキ前政権が自身の取り巻きを軍事最高指導部に任命したことや、訓練を削減したことがあると米軍は説明する。
  7. イラクでは数百名の米軍事顧問団がイラク軍司令部で活動しているが、前線の戦闘には参加していない。■