2014年9月30日火曜日

戦争継続のため予算手当に走るペンタゴンおよび同盟各国の状況


シリアへ空爆を拡大したものの、予算の手当ても考えなくてはいけないのが米軍の現実です。そのため同盟各国の参加、負担を今後も働きかけていくでしょう。では日本に対しては何が求められるのか、いつもの受け身より日本から提案していかねばならないのでは?

Pentagon Working With Congress for More War Funding

Sep. 26, 2014 - 05:16PM   |  
By PAUL McLEARY   |   Comments
An F/A-18E and F/A-18F Super Hornet prepare to launch from the flight deck of the aircraft carrier George H.W. Bush to conduct strike missions against Islamic State targets in Iraq.
F/A-18EおよびF/A-18Fスーパーホーネットが空母ジョージ・H・W・ブッシュから発進し、イラク国内のイスラム国攻撃に向かう(US Navy)

WASHINGTON — ペンタゴンはイラク、シリアでのイスラム国戦闘員に対する作戦継続のため予算手当を議会に求めている。今のところ作戦は850億ドル戦時臨時予算で実施中。
  1. 「追加支出を議会に求め作戦を進めたい」とチャック・ヘイゲル国防長官は記者会見で発言している。
  2. 上院軍事委員会で指導的立場の民主党議員二名カール・レヴィンCarl Levin およびティム・ケインTim Kaine からはペンタゴンにもっと予算を与えてよいとの姿勢が現れている。
  3. ただし予算議会で問題がないわけでなはい。2015年度予算を通過させる一方でペンタゴンは2016年度予算案を編成中であるが、予算強制削減の効果が完全に出る初めての予算となる。
  4. ヘイゲル長官の横にすわった統合参謀本部議長マーティン・デンプシー大将からは予算で難航が予想される、なぜなら議会がホワイトハウス、ペンタゴンが共に要求した給与待遇改善案に同意せず、A-10攻撃機などの退役、M1エイブラムズ戦車調達数の削減にも難色を示しているためだと説明。
【これまでの航空作戦結果】
  1. 一方でデンプシー議長からはホワイトハウス主導でシリア作戦の国際体制が生まれていることを楽観視しているのもうかがえた。
  2. 合衆国は同盟各国のサウジアラビア、ヨルダン、UAE、バーレーン、カタールとともにシリア国内で40回の空爆を実施し、一方で合衆国とフランスはイラク国内で200回超実施している。
  3. 「航空作戦ではこれまで20年以上に及ぶ相互運用、調達努力の成果が示されているのであり、地域内同盟各国への教育の効果」とデンプシー議長は延べ、各国は「我が国と同様に精密爆撃により民間人への付随的損害の発生を抑えている」と加えた。
【英国、ベルギーが参戦】
  1. 同じく金曜日にベルギーと英国が米主導の空爆作戦への参加を表明し、イラク国内のイスラム国攻撃を実施する。ベルギーはF-16を6機派遣し、ヨルダンから運用する。
【第一師団司令部機能がイラクへ】
  1. 現時点で合計1,168名の米軍人がイラクに駐留中とペンタゴンが発表している。これは今後数週間で1,600名に増える。
  2. 新たに現地入りしたのは米陸軍第1師団の司令部要員216名で10月から活動を開始する。
  3. うち138名はバグダッド、68名はエルビル、10名はイラク国防省に配置される。さらに300名が中央軍に派遣され、指揮命令統制機能で軍事顧問活動に当たる。派遣部隊は陸軍中将ポール・ファンク第1師団司令官の指揮下となる■

ISISへの空爆が続くシリアでISRへの期待増える

シリア空爆が続くにつれISRの重要性が注目される、という趣旨ですが、シリアとなっていることがポイントでしょうか。F-22が今後どんな活躍をするのかが関心事でしょうね。シリア、イラクの空爆は一種の非対称戦になるはずですから、この場にF-35がいなくてもどうということはないのですが、第四世代機都のインターフェイスがうまく作動するかも見ていく必要があるでしょう。

Experts: As Operation Continues, ISR Demand To Grow in Syria

Sep. 27, 2014 - 05:19PM   |  
By AARON MEHTA   |   Comments
Syria airstrike
シリア空爆に向かうF-22ラプターが中東某基地から離陸。9月23日撮影 (Tech. Sgt. Russ Scalf/ / US Air Force)

WASHINGTON — シリア空爆で最初の数日間は容易だ。1,000ポンド爆弾を投下すれば見ごたえのある映像が手に入る。

  1. たが数週目になれば、長期戦の様相を示し、小型精密攻撃に切り替わり情報収集監視偵察(ISR)が重要度を増すはずだ。
  1. 「航空戦のISRとは絶え間なく実施する終わりのないサイクルです」とジェイムズ・ポスJames Poss(米空軍退役中将、ISR作戦副部長)は言う。
  1. 第一波攻撃後の9月23日記者会見ではウィリアム・メイヴィル陸軍中将Army Lt. Gen. William Mayville (統合参謀本部付作戦部長)からイスラム国家が民間人に紛れ込み空爆に対応している「証拠」があると発言している。
  1. イラクでの経験から対応方法はわかっているとポスは言い、ISR機材を十分に投入し、無人機、有人機いずれも必要だ、という。「対抗策はわかっています。ISRを強化し、小型兵器を投入すべきです」とポスは言う。「イラクでは標的が多数あり、多くが付随的損害の発生が避けられない地域にありましたが、結局はISRの集中投入で望む効果を得られました」
  1. ただ目標が判明したら、全力攻撃をためらってはいけないとポスは言う。「航空力が効果を上げるのは戦略に基づいて投入したときだけです」とポスは言う。「小規模の結果実現に専念すべきで、やりすぎはよくないのです。目標に応じた効果をめざすべきです」
  1. 同じく退役中将のデイビッド・デプチュラDavid Deptulaはアフガニスタンとイラクでの空軍作戦の立案経験を持ち、バラク・オバマ大統領含む政府首脳が警告するように長期戦に巻き込まれないことが必要と主張。「長期戦は受け入れがたい。集中攻撃でイスラム国の実効支配を奪うべきです」
  1. 現時点で米軍のシリア空爆を支える湾岸5カ国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、ヨルダン、バーレーンに米国を入れた6か国の合同指揮命令系統は複雑となるが、NATOのような長期連盟関係がこれまでなかったことを勘案すべきだ。
  1. ただし、共同訓練を重点的に実施したのが効果をあげていると国防総省は認める。「毎回の訓練で教訓が得られ、各国間の協調が相互運用につながっています」とペンタゴン関係者は語る。「訓練レベルや相互運用で効果が表れて、各国部隊が同じ状況にどう対応するか理解できるようになりました」
  1. デプチュラもシリア作戦で同盟国を結集できたことはオバマ政権の「大きな華々しい成果」とみるものの、短期間に多くを期待しないようくぎを刺す。「各国は経験が足りません。実戦投入は初めて、と言う各国です」
  1. 「各国にすべてを任せてもうまくいきません。統括的な指揮命令系統、ISRと攻撃の統合、あるいは米軍と同等の技量がありませんからね」と言う。「ただ各国も確実に学習し、継続すればゆくゆくは任せることも可能でしょう」
  1. 合衆国のISR技術ははるかに高度で、機材とセンサー両面で同盟各国を上回る。さらにF-22ラプターが空爆デビューで精密誘導爆弾をシリア国内のイスラム国司令所に投下した。同機がステルス戦闘機と思われていたため少なからず驚きを読んだ。
  1. 記者会見でペンタゴンがF-22を投入した理由を尋ねられたメイヴィル将軍は戦略的ニーズからの決定と説明している。「攻撃目標のリストから求める効果を優先し、その効果を達成できる機材を選んだ」
  1. その効果とは何か。F-22をよく知る人はISRを忘れてはいけないという。「同機は素晴らしいISR機材です」とポスは言う。「重要なのは搭載システムによるデータ融合です」
  1. ある国防総省関係者はF-22はISR機とし、同機でしか提供できない「優れた能力」が戦闘に活用されるという。「エイビオニクスが統合され各センサーが情報収集に活用され、高速機であり、ISR機そのもの」と同関係者は言う。「同機により戦況を正しく理解し、同時に他機に情報提供が可能です。進行中の状況に明確に対応できます」
  1. 「F-22とF-35は戦闘機ではありません」とデプチュラは言う。「ともに空飛ぶセンサー兼発射台で各種能力をそろえた存在です。シリアに同機を投入したことで「F-22の機能と活用可能性を実証し、ゲイツ(前長官)は世界最高性能の機材の生産を終結する(決定をした)のを後悔するでしょうね。」
  1. F-35はシリア空爆参加中の各国にも訴求力があるが、合衆国政府は湾岸諸国向け販売はイスラエルが同機を戦力化する2018年以前には認めないといわれる。
  1. それまで各国はF-22が集める情報の共有で我慢するしかない。第五世代機が集めた情報を第四世代機が活用すること自体が課題だが、上記国防総省関係者は情報共有が確実に行われていると確信している。
  1. 「軍用機が帰還するたびに、おびただしいミッション後分析があり、戦闘を振り返っています」と同関係者は明かす。「情報は共有され次回出撃に活用されています」■

2014年9月29日月曜日

F-35C USSニミッツ艦上テスト11月より開始(予定)



F-35C Carrier Tests Slated for November on USS Nimitz

By: Dave Majumdar
Published: September 25, 2014 4:00 PM
Updated: September 25, 2014 4:00 PM
An F-35C Lightning II aircraft makes an arrested landing during a test flight at Naval Air Station Patuxent River, Md. on May 7, 2014. US Navy Photo
F-35C ライトニングIIが拘束フック着艦テストをパタクセントリヴァー海軍航空基地で行っている。撮影2014年5月7日US Navy Photo
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ロッキード・マーティンF-35Cは初の海上公試に向け準備中で、USSニミッツ(CVN-65)を使い11月に西海岸で実施予定。ただし7月に発生したF-35A離陸前エンジン火災事故のため一部飛行制限が加わったままである。
  1. 「11月にはC型2機を空母艦上でテストする予定は変更ない」とF-35合同開発管理委員会がノルウェー・オスロで開催中に開発室長クリス・ボグデン中将が記者発表している。「11月実施の前にまだ残っている努力課題がある」
  2. その努力の結果でF-35Cがカタパルト発艦、拘束フックによる回収に耐えられるかを判断することになる。順調にいけば、二機は空母運用が認められると同中将は語った。
  3. 逆にうまく行かず11月の海上公試に間に合わない場合は、一機だけ飛行させ、残り一機は艦上で運用テストに回すと語っている。
  4. 一方、F-35開発ではヨーロッパ、太平洋のそれぞれでどこに補給廠レベルの保全施設を設置するかの決定を待っており、「年末までに決定をお伝えできる」とボグデン中将は語っている。■

2014年9月28日日曜日

ISIS石油製施設を攻撃した米、同盟軍




US, Coalition Forces Hit IS Oil Refineries in Syria

Sep. 24, 2014 - 06:49PM   |  
By DOUG STANGLIN and RAY LOCKER   |   Comments

US Air Strikes in Syria
米海軍F-18Eスーパーホーネット編隊が空軍KC-135ストラトタンカーからの給油を受けて離脱しようとしてる。9月23日イラク北部。 (Staff Sgt. Shawn Nickel / U.S. Air Forces Central)


米軍機およびサウジアラビア、UAEそれぞれの軍用機がシリア国内でイスラム国の目標を24日攻撃した。目標には石油精製施設12箇所を含むと米中央軍が発表。

  1. 中央軍によれば空爆は有人戦闘機と無人機の組み合わせで実施し、目標はシリア東部に分布。水曜日早くにはイラク、シリアで5箇所を空爆と中央軍が発表している。

  1. スーザン・ライス安全保担当補佐官National security adviser Susan Rice はNBC Newsにテロ組織コラサンKhorasan terrorist organizationの指導者ムシン・アル・ファドリ Muhsin al-Fadhliが空爆で死亡したとソーシャルメディアが伝えていると紹介している。「まだ確認できる段階ではないですが、ソーシャルメディア上では報道されています。証拠を探していきます」

  1. 「米軍はISISテロリスト集団をイラク、シリア国内で攻撃しているが、戦闘機、爆撃機、攻撃機を使い火曜日と本日5回の空襲を実施した。バグダッド西郊でISIS戦闘車両2台と武器弾薬を破壊した。イルビル南東の攻撃でISIS陣地を破壊した。5度目の空襲でISIS車両8台をシリア南西のアルカイムで破壊している。攻撃に参加した全機が生還している」と中央軍は発表。

  1. BBCはシリア活動家の発言としてトルコ国境近くのクルド人集落付近が攻撃されたとしている。この集落はIS戦闘員に数日間占拠されていた。

  1. BBCは目撃者の談として軍用機が二機トルコ国内から接近してきたとしているが、トルコ政府関係者は今回の攻撃にトルコ領空も国内基地のいずれも利用されていないと発言している。■

ケンドール調達担当国防次官に聞く ペンタゴンが目指す方向性


通産省(当時)による産業政策を自由貿易に反するものと公然と非難していた米国ですが、米国防総省が防衛産業全体に目を配り、技術優位性を今後どう確保するかを考えている様は産業政策そのものだと思えるのですがどうでしょうか。

Interview: Frank Kendall, US DoD Acquisition Chief

Sep. 22, 2014 - 03:45AM   |  
By PAUL McLEARY and VAGO MURADIAN   |   Comments
Frank Kendall is US defense undersecretary for acquisition, technology and logistics.
Frank Kendall is US defense undersecretary for acquisition, technology and logistics. (CARL COURT/ / AFP)

フランク・ケンドール国防次官は調達、技術開発、兵站担当として数千億ドル規模の調達全般を取り仕切っている。9月19日に Better Buying Power 3.0 (第三次購買力増強計画案)を発表し、ペンタゴンと産業界の連携で将来のニーズを実現をするとしている。新指針はケンドールと前任者アシュトン・カーターが作り上げた購買力改善を実行するものだ。
最初の購買力増強では効率を追求し、第二弾は上層部の信頼関係を育てるとしていた。これは国防総省、議会、産業界が一緒になって初めて実現できるはず。ここまで大きく急変革になるとどう動機付けていくつもりなのか
大きく急な変化とは見ていない。重点項目の変更だ。重要なのは継続がであり、変更ではない。
Buying Power 1.0と 2.0では一定の進展があるが、やり残していることが多い。技術優位性の確保とならび合衆国内で懸念事項が発生中な中、ボブ・ワークス副長官の「補完戦略」 offset strategyで技術動向、技術革新、技術優位性を重視しつつ予算環境も配慮する。加えて世界情勢は変化しており、脅威も変化している。そこで重点を製品の側へ移し、装備を戦場の兵士の手に渡す、特に高度技術をいかに早く実戦投入できるかが課題だ。
その場合、どうやる気を起こさせるのか。最近の発言で各軍が予算を握る中、一部に感情的な理由が先行している、経験を軽視しているとしていたが。.
各軍なりに努力しているのだと思う。短期間で即応体制、兵力規模、近代化を配慮したバランスをとろうとしているのだろう。私自身は近代化を重視しつつ、その他も配慮しているつもり。我が国は技術優位性を維持してきたが、変化しつつあり、真剣に考えないといけない。短期間で高性能技術を応用した装備を配備する必要があると再認識すべきだ。
産業界も重要な役割を担うことになる。
業界は予算状況に対応しつつ奨励策にも反応している。強力な経済奨励策を提供することは可能だ。産業界の入札条件の中で最高の価値を定義したうえで業界に知らせておけば、よい製品を提供できる動機づけとなり、業界は必ず反応してくる。このこと自体に心配はない。従来は価格に難があったり、価格上限が制約となっていたが、あるべき費用分析から一貫して製品を実現し、実戦部隊に意図通りの装備を届けねばならない。
議会がこの方向に合わせると保証できるのか。
議会はこの点で理解してくれている。Better Buying Power 2.0 では法案上でも変更点があり、手続きの簡略化と柔軟性、さらに無駄を生む管理工程を省くことが主眼だった。下院ではソーンベリ議員、スミス議員他多数が、上院ではレヴィン議員、マケイン議員がコスト削減を支持してくれた。この点では議会の各位と方向性を共有している。
購買力を高めつつ国家安全保障に直結した技術革新を同時に進めるのか
技術をさらに早く高度化する必要がある。現時点で投資に制約があるが、それでもやるべきことがあり、優先順位によりこの目標に向かう。注目しているのは自律化、無人化が各種分野で応用でき、航続距離を延長しはるか先の地点で望む効果を実現できるようになること。
2020年までに現行装備のうち維持不可能となるものが出ると指摘している。航空母艦のように非常に高価な装備や宇宙システムが例だという。その他の分野が思い当たるか。
精密ミサイルが拡散普及していくこと、巡航ミサイル弾道ミサイルは頭が痛い。電子戦でも進展があり、すでに影響が表れ始めている。サイバー戦は今後も進展があるだろうし、大きくな問題になりつつある。
そこで実験的かつ新しい形で仕事ができないか検討している。予算環境は信じられないくらい厳しくなっており、予算強制削減による不確実性が増えていいるので計画立案は一層困難になっている。にもかかわらず今後進展を期待できるコンセプト案に資源を集中し、我が国の立ち位置を将来にわたって強固にしなければならない。
2020年代には購買力の問題が深刻になる。現時点でも減耗しつつある主力装備があるが、現時点の予算規模では20年代のニーズにこたえることは不可能なので、今のうちに何か手を打たねばならない。
業界の中にはこの戦略の相談を受けていないという企業もあるが、何か言うことはあるか。
産業界は3.0を歓迎すると思う。世界市場で優位にたつ我が国だが、国内でも技術優位性の維持で課題はたくさんあると思う。品質がまず問題だ。政府も優秀製品メーカーには市場で優位になれるよう後押しすべきだと思う。業界に対して望ましくない投資を思いとどまらせるつもりはない。もっとはっきりと価値のあるものはなにかを業界に示して提案をもっとさせるべきだ。すべてが前向きな結果を生む。業界とは太い対話を維持している。対話はオープンであり、極めて良い結果を出し続けている。
防衛産業は大幅に変貌している。これまでの契約企業は大規模システム統合は得意だが、一方でアマゾンやグーグルのような新規企業が宇宙にも参画しはじめている。これからの企業競争をどう扱うのか
新規市場参入は素晴らしい。民間企業モデルを政府にも導入したいと考えており、その点で新規企業を歓迎したい。たとえば無線通信があり、業界は政府が手掛けるよりも早く製品を提供し、競争力があることを実証している。そんな実例が発生すればわれわれとしては調達戦略を産業界の実態に合うように変更することはやぶさかではない。
調達力向上策には重要な中身がある。一つは競争に重点を置くことだ。もうひとつはコスト重視でコスト構造そのものはむしろ多くの皆さんに攻撃してもらいたいと思っている。さらにどこまで求めやすい価格にできるのかも重要で、そもそも買えない装備の開発は開始すべきでない。
業界と連携しての長期計画づくりは以前はもっと簡単だったと発言されているが真意は?
70年代中ごろの研究結果を見る機会があった。簡単に言って当時は才能ある人材を呼べばすぐ政府と合同チームができて、今のように利益の衝突や意見の衝突を考慮しなくてもよかった。言い換えれば考えを展開するのはずっと簡単だった。また共同作業も容易だった。今日はいろいろ制約があり遵守すべき事項が多いが、それでも産業界と一緒に作業する機会が多い。ただ、これまでの共同体制とは違う形になるだろう。これについては産業界からアイデアを求めたい。これは3.0に盛り込んでいる。
企業による自主研究開発(IRAD)は年間45億ドル規模もあるのに、長期戦略に合致する内容は一部しかない。これを改めさせられるか。
IRADについて整理している。一時は規制が厳しかった。90年代は逆に自由放任だった。現在は短期間で成果を出すのを重視している。技術の広がりを考えるとごく一部に固執しているようだ。企業幹部から取り組みの重点方向を聞き取りしているが、結果を整理すれば望ましい方向を決められるだろう■

2014年9月27日土曜日

提言 ロシア売却先送りの揚陸強襲艦2隻をカナダ中心のNATO共同運航にできないか

ウクライナ問題を巡り、ロシアに売却するはずだった揚陸強襲艦二隻が塩漬けになっているのをどうするかという問題への解決策の提案です。予定通りロシアに売却すればウラジオストック配備とも噂されていましたので日本としては提案のようにNATOで仲良く使ってもらいたいところですが、意外な形で中国が入ってこないように今後も動向には注意が必要ですね。


Opinion: A Mistral For Canada

By: Jim Dorschner
Published: September 19, 2014 10:17 AM
Updated: September 19, 2014 10:17 AM
Russian Mistral Vladivostok under construction on April 22, 2014. U.S. Naval Institute Combat Fleets of the World Photo
ロシア向けミストラル級揚陸強襲艦ウラジオストック 2014年4月22日撮影 U.S. Naval Institute Combat Fleets of the World Photo


フランスが9月にミストラル級揚陸ヘリコプター空母(LPH)二隻のロシア引き渡しを先送りする決定をしたが、これはNATO、カナダ海軍Royal Canadian Navy (RCN)、フランス造船業、ひいてはフランス経済にも好機となる。ロシアのウクライナ強硬策に反対するフランスが経済的に苦しむ必要はなく、NATO、フランス、カナダは少し知恵を使えば大きな恩恵に浴することになる。
  1. フランスが二隻を完成させ代金受け取りを求める中、NATOとカナダは各艦の能力が必要だ。
  2. カナダにとってLPHは計画中の共用支援艦Joint Support Ship (JSS)に対する兵站支援の強化策となる。JSSは艦隊用給油艦の代替策としても長距離航海能力を想定していたが、最終案では実現していないからだ。
  3. ロシア向けミストラル級の一隻はすでに海上公試中であり、二隻目も2016年完工の中、三隻想定のクイーンストン級JSSは未建造でよくて2018年起工で引き渡しは2020年になりそうだ。
  4. だが構想案の落とし穴としてまずコストがある。ロシア契約は総額17.6億ドルと言われ、一号艦926百万ドル、二号艦836百万ドルだ。
  5. そこでロシア向け契約と同じ日程観でNATO加盟国は同額を提示する必要がある。追加コストがNATO仕様への変更で発生する。
  6. 計画をNATOの手に引き渡せば、ロシア向け一号艦は現在サンナゼールのSTX Europe造船所にあるが、2015年にNATO部隊へ納入し、フランス主体の加盟国乗組員が運用できる。.
  7. 二番艦は更新可能な5年間リースとし、ハリファックス州に配備する。リースによりNATOとカナダのミッションに投入する。
  8. NATO所属艦にはAWACSやNATO空輸部隊C-17の運用経験を応用し、NATO本部直属とする。
  9. 両艦をNATOに編入すれば即応行動計画案 Readiness Action Plan (RAP) が重視する多国籍緊急展開地帯への対応が実現する。RAPでは加盟国持ち回り方式による部隊配備と迅速な反応、増強能力を重視し、海、空、陸の演習とともに事前物資集積ならびに東方南方の全線地域で軍事施設整備を掲げている。
  10. この方針を発表したNATO事務総長アナス・フォ・ラスムッセンAnders Fogh Rasmussen はウクライナ紛争だけを念頭に置いたのではなく、中東・西アフリカでの過激主義の台頭が加盟国へも脅威となると強調していた。

A Canadian Mistral

Mistral-class ship, 'Sevastopol' configured as a NATO/Canadian Navy ship. CASR Image
Mistral-class ship, ‘Sevastopol’ configured as a NATO/Canadian Navy ship. CASR Image



  1. 合同でLPHを運用する組織がRCN艦も担当することとし、カナダは自国運用権も保持する。艦の指揮と乗員はRCNが行い、当初は同型艦に親しいフランス海軍が中核となりNATO主要国の交換士官、下士官が英国、ドイツ、デンマーク、ノルウェーや合衆国から参加する。:
  2. 共同運用がRCNに与える影響は次のとおりとなる:
  3. 揚陸作戦・特殊作戦実施能力:非戦闘員避難作戦や戦闘捜索救難活動を支援する
  4. 人道救難対応:装備の輸送、運用に上陸用舟艇、ヘリコプター、車両を利用するとともに医療施設・指揮命令機能を海上で提供する
  5. 極地運用支援:前進基地として各国の活動を支援。航空・海上災害対応や、法執行活動の前線基地として活用。
  6. 海賊対策、海上管制、対潜作戦その他の旗艦・母艦として
  7. 訓練艦としてカナダ海軍任務部隊向けにまた地域内対応ミッションの拠点として訓練チーム・機材を搭載して各地を巡航する
  8. 遠隔地への輸送任務
  9. ミストラル級LPHのウェルドックには舟艇4隻までを搭載でき、フライトデッキとハンガーで16機のヘリコプターを運用する。車両デッキには60台まで搭載でき、兵員は450名から900名収容し、Role 3級の医療部門、それに指揮統制通信情報区画用のスペースがあり合同部隊司令部にできる。
  10. RCNのミストラル級はカナダ保有のヘリコプター各機を運用でき、特殊作戦、戦術強襲、医療搬送その他ミッションに投入する。.ヘリ部隊運用はミッション内容により柔軟に行われるだろう。
  11. 最大の課題は人員確保だろう。ミストラルは最小の乗員数で運用できる設計になっているのが幸いで士官20名、80名の下士官と60名の水兵があればよい。
  12. カナダにとってはミストラル級LPHを自国海軍用に取得を各政党、国民どう説明するかは微妙な問題で、カナダも他のNATO加盟国と同様の問題を抱える中、同意形成ができるのか注目される。
  13. クイーンズトン級共用支援艦は補給用にどうしても必要な艦であり、最終的にカナダで建造されるはずだが、カナダがミストラル級を取得するとしても早くて2016年であり、NATOやカナダの緊急派遣部隊への支援を幅広く行えるはずだ。
  14. もちろん同艦の処遇を決めるのはオランド大統領であり、ウクライナ情勢で平和が回復されれば、当初の計画通り二隻をロシアへ売却してしまうかも知れず、その場合上の提言は意味がなかうなる。
  15. しかし、NATO、カナダ、フランスのより大きな利益のためにそうはならないことを祈ろう。■

2014年9月26日金曜日

韓国がF-35Aを40機導入へ 米政府合意



South Korea To Buy 40 F-35As for $7 billion

Sep. 24, 2014 - 07:40PM   |  
By JUNG SUNG-KI   |   Comments
The South Korean national flag, left, is displayed on a model of the Lockheed Martin F-35 Lightning II in 2013. A deal has been finalized between South Korea and the US government to acquire 40 F-35As.
韓国国旗がF-35ライトニングIIモデル機の横に描かれている。2013年撮影。韓国と米国政府が40機導入で合意した。 (Jung Yeon-Je / AFP)

SEOUL —韓国が米政府からロッキード・マーティンF-35A計40機購入の承諾を得たことが韓国防衛事業庁 Defense Acquisition Program Administration (DAPA)発表で明らかになった。
  1. 韓国は有償軍事援助Foreign Military SalesでF-35を導入し、同制度を使うイスラエル、日本に次ぐ三例目となる。
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  1. 数週間以内に署名される契約書では韓国は7.34兆ウォン(70億ドル)で40機を調達し、引渡し開始は2018年だ。

  1. DAPA広報は「六ヶ月に及ぶ交渉で価格、条件面、技術移転等を論点とした末にF-35を40機購入する合意ができた」と発表。「この決定により我が方の長期間におよぶ安全保障連携関係が強固になりあわせて地域内安定をアジア太平洋の同盟各国とともに確保する」
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  1. 「補完条件として米政府は数百名の技術者を訪韓させ技術移転を図ることになった」とも発表している。

  1. 韓国はF-Xとして一度ボーイングF-15サイレントイーグル購入に傾いたものの取り消してまでステルス機導入に切り替え、規模を縮小している。

  1. DAPAからはこれとは別に国産KF-X戦闘機の生産も発表されている。双発、高性能エイビオニクス搭載の120機を2025年までに生産する予定だ。. ■

次期JSTARSに737-700改装案を売り込むボーイング




Boeing Eyes 737-700 Solution for New JSTARS

Sep. 12, 2014 - 01:22PM   |  
By AARON MEHTA   |   
Boeing is looking at its 737-700 airframe as a potential winner for the Air Force's next-generation JSTARS program.
ボーイングは空軍向け次期JSTARS機材に737-700を推す(Boeing Illustration)

WASHINGTON — ボーイングは米空軍向け共用監視目標攻撃用レーダーシステム (JSTARS) の後継機に737-700を原型とする案を提案する。
  1. 「現時点で判明している米空軍の要求内容に基づくと737-700が機体寸法、重量、出力、冷却のいずれも現在および将来のJSTARミッションに最適」と同社広報のカロライン・ハチソンCaroline Hutcheson がeメールで伝えてきた。

  1. 現時点で18機あるJSTARSはボーイング707-300を改造して長距離レーダーを搭載し空軍によれば124マイル先の地上車両を発見、追跡、分類できる。

  1. ただし空軍は次期JSTARSの要求性能を整理していない。大型機材を選べば、737は好条件となる。737-800には海軍P-8哨戒機もあり、商用機から軍用機を作ることがボーイングの戦略の一部になっている。ただし空軍が小型機を選ぶ可能性もある。その場合はボンバルディアガルフストリームが契約を獲得するだろう。

  1. Tealグループのリチャード・アブラフィアRichard Aboulafia of the Virginia-based Teal Group によれば機体サイズの選択は空軍が一部のデータを機外で処理するのか機内にすべて搭載させるかの選択次第だろうという。
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  1. 「現行JSTARSと同等の能力なら最新のコンピュータやレーダーでガルフストリームにも搭載可能で、処理能力は相当早くなっている」(アブラフィア)

  1. どちらにせよ次期JSTARSは民間商用機が原型になる。

  1. 「新規開発機体でなく、実証済みの技術をセンサーに使い、実証済みの戦闘管理指揮命令ソフトウェアを使える」とウィリアム・ラプランテ調達担当空軍次官William LaPlante, Air Force undersecretary for acquisition が語っている。

  1. 「次期JSTARSの課題は技術統合です。これを許容できる時間内に実現したい。統合とは実際には難しい仕事です」レイセオンやノースロップ・グラマンが統合の実績がある。■

2014年9月25日木曜日

インド海軍の原子力空母建造計画

インドの空母建造計画には今後も注意が必要ですね。中国の台頭が背景にあるのですが。原子力空母となればインド洋から西太平洋(むしろインドの国益を考えるとアフリカ東海岸か)を作戦地域と想定しているのでしょうか。隣国パキスタンは中国との結びつきを強めるでしょうね。

India Weighing Nuclear Powered Carrier

By: Sam LaGrone
Published: September 24, 2014 4:16 PM
Updated: September 24, 2014 4:17 PM
An artist's conception of INS Vikrant, India's first domestically-built carrier India is weighing constructing its second carrier with nuclear power. Indian Navy Image
インド初の国産空母となるINSヴィクラント想像図。インドは二番艦に原子力水深の採用を検討している。Indian Navy Image


インドは国産空母二番艦に原子力推進採用を検討中、と23日にインド通信社Press Trust of India (PTI)が伝えた。

  1. 設計作業が進行中で原子力推進は選択肢のひとつと海軍設計局長アトゥル・サクセナ少将Rear Admiral Atul Saxenaが報道に反応している。
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  1. インド初の国産空母は4万トンのINSヴィクラントVikrant でコチン造船所で建造中だ。ジェネラルエレクトリックLM-2500ガスタービン動力を採用。

  1. 二番艦ヴィシャル Vishal は65千トンと大型化し、コンセプト設計段階にあると同少将は言う。同艦では動力源および航空機発進回収システムで選択肢があるとインド関係者が発言していた。
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  1. 原子力推進では技術難易度が上がるが、作戦上の柔軟性は高まるとエリック・ワーサイムEric Wertheim (Naval Institute’s Combat Fleets of the World 編者)がUSNI Newsに語っている。「原子力を採用すれば自艦用の燃料を積み込む必要がなく、艦内スペースに余裕ができます」 また弾薬類・航空機燃料の搭載量が増え、洋上作戦時の補給作業も簡略化できる。

  1. ただしインドが原子力艦船を実用化するには課題も残る。「かなり難易度が高く、インドが早期に能力を獲得できるか半信半疑ですね」(ワーサイム)

  1. だがインド上層部は強気に出ている。7月にはナレンドラ・モディ新首相がINSヴィクラント完成に必要な31.8億ドル予算を認可した。首相はロシア製空母INSヴィクラマディチャVikramadityaも視察している。

  1. ヴィクラントは2013年完成予定が、建造が遅れ就役は2018年予定になっている。最終的にインドは空母戦闘群(CBG)x3を編成する。

  1. インドが空母部隊を整備する背景には中国の軍拡とくに人民解放軍海軍(PLAN)の装備増加がある。中国も国産空母を建造中で、4隻を整備する計画と言われる。

  1. インド海軍が運航中の空母2隻はいずれも非国産でロシア製INSヴィクラマーディチャと旧英国空母ハーミズのINSヴィラート Viraatがある。■

2014年9月24日水曜日

★★★シリア空爆にF-22が投入された背景を考えてみよう



F-22がISIS攻撃に投入されたニュースの続編です。もう少しくわしく伝えていますのでご参考に。

Analysis: Long Road for F-22's First Combat Mission

Sep. 23, 2014 - 04:00PM   |  
By AARON MEHTA   |   Comments
Arctic Thunder
F-22ラプターが兵装庫の中を見せて飛行している。本年7月撮影。ラプターは22日にシリア上空で初の戦闘作戦を実施した。 (Staff Sgt. Jared Becker / US Air Force)

WASHINGTONロッキード・マーティンF-22ラプターが初の戦闘作戦に投入され運用で大きな一歩となった。
  1. 空軍がラプターがシリア空襲に投入された事実を確認し、イスラム国(IS)他の過激派を目標に夜間攻撃を合衆国と湾岸諸国同盟国連合軍の一部として実施。
  2. F-22が戦闘に投入されてこなかった理由に機数が少ないこともあった。当初ペンタゴンは同機を大量導入する予定だったが、当時のロバート・ゲイツ国防長官が生産終了を強硬に求めたため小規模調達になった経緯がある。最終機が生産ラインを離れたのは2011年12月で187機が調達された。

  1. ペンタゴンの報道会見ではウィリアム・メイヴィル陸軍中将Army Lt. Gen. William Mayville(統合参謀本部作戦部長)からF-22がISの指揮命令施設(場所ラカーRaqqah )に精密誘導爆弾攻撃を加えたと確認した。

  1. F-22はAIM-120高性能中距離空対空ミサイル6発またはAIM-120を2発とGBU-32共用直接攻撃爆弾2発の組み合わせで空対地攻撃が可能。機体内部には20 mm機関砲とAIM-9サイドワインダーミサイルを搭載している。

  1. メイヴィル中将は空爆は今後も続くと発表しているのでラプターが再度投入される可能性は高い。バラク・オバマ大統領も軍事行動は数日から数週間程度続くとの見通しを発言している。

  1. ISISへの米空軍の作戦内容開示は小規模で、その理由として運用基地を抱える各国が同じイスラム教徒に対する攻撃へ基地を提供していることに神経質になっている。反対に米海軍は空母運用でもあり、イラク上空での作戦の映像を多数公開している。またトマホークミサイル発射の映像も公開している。

  1. F-22運用にも各国は神経質になっている。2013年に一般公開された地図データではF-22部隊がアラブ首長国連邦内のアル・ダフラ基地に駐留していると判明してしまった。このこと自体がイランに対する脅威と受け止められている。米空軍はF-22がイランF-4を迎撃した事実を確認している。

  1. だが空軍が同機を第一回目の攻撃に投入した理由は不明だ。メイヴィル中将はラプター投入を「目標に対して求めた効果から、また稼働可能な機体から最適選択を考えた」とし、「攻撃目標は多岐にわたり、機体よりも効果を優先し、そのあとで機材を選択した」という。ではその効果とは何を意味するのか。

  1. 一つの可能性は攻撃に参加した米軍機や同盟国軍機の護衛だ。シリアのバシャル・アル・アサド大統領の指揮下にある空軍が迎撃に向かうことも想定されていた。
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  1. 二番目にISIS支配地域も対象とするシリアの防空体制に侵入、脱出するのにF-22が必要だったのかもしれない。ペンタゴンはシリア防空網は高水準と評価しており、シリア内戦時に米軍がアサド政権側を攻撃できない理由とされていた。

  1. あるいは主力攻撃隊の到着前にF-22が電子戦を.実施した可能性がある。これもシリア防空体制と関連している。

  1. 国防総省関係者からF-22の能力は情報収集監視偵察(ISR)機材として認識しているとの発言があった。「エイビオニクス統合化とセンサー類一式でISR機材にもなり、単なる攻撃機ではありません」と同関係者は発言。「戦闘を正確に理解できるとともに僚機へ情報提供が可能です。進行中の事態を明確に把握できます」

  1. 「F-22には優れた戦闘時ISR能力があり、レーダーやセンサーで戦闘がどんな状況にあるのか情報収集を豊富におこなうことができます」とレベッカ・グラントRebecca Grant 現IRIS研究所所長、前ペンタゴン勤務も言う。

  1. グラントが注目するのは合成開口レーダーで高解像度画像を集め、地上の動きを動画撮影するのは今回のような作戦では重宝されるはずという。データ収集以外に目標確認、さらに同じ空域の僚機に伝えることが可能。

  1. F-22の性能には目を見張るものがあるが、ラプター初陣は同機をシリア方面に展開した航空機材の一つとして使っただけのようだと同上関係者は語る。

  1. もっと簡単に言えば、ペンタゴンがF-22を世界有数の戦略地点に配備したのには理由があり、これまで投入してこなかったが、今は考え方に変化が生じたということだ。

  1. F-22を実戦に投入し知見を得る機会ができたので空軍は疑いなく満足なはずだ。だが空軍はラプター後継機開発準備に入っており、正式開発開始は2018年といわれる。

  1. 「今のうちに後継機に必要な性能水準を検討する必要があります。20年後にF-22も機齢30年になりますから」と航空戦闘軍団で航空優勢基本性能検討チーム長をつとめるトム・コグリトア大佐 Col. Tom Coglitore, air superiority core function team chief at Air Combat Command がDefense Newsに語っている。「各機に連日何回も8から9Gをかけていますから、相当のストレスになっているはずです」■

F-22開発のあしどり

1991年8月23日: ロッキード・マーティンにF-22契約交付
1997年9月7日: 初飛行実施
2005年12月15日: 初期作戦能力獲得
2006年1月21日: 初の作戦運用で Operation Noble Eagleに参加.
2011年12月13日: F-22最終号機が生産ラインを離れる
2013年5月13日: UAEのアルダフラ空軍F-22の駐機が衛星画像で確認された。イランから飛行距離6分の地点。
2013年9月17日: 空軍協会総会で参謀総長マーク・ウェルシュ大将からF-22がイランF-4迎撃した事実を発表。
在籍機数: 187