Opinion: China’s Radar and Missile Work Means More Than Fighters
China’s defense plans are not aircraft-centric
マジックショーでは目を奪われる衣装の女性アシスタントがつきものだ。女性の仕事は男性観客の視線を釘付けにしておく間に、マジシャンが帽子の中からうさぎを出して驚かすことにある。
- 先月閉幕した珠海ショーで網タイツやハイヒール姿のアシスタントの役は瀋陽FC-31ステルス戦闘機だった。同機の役目は中国がステルス戦闘機ニ型式を有していることを示すことにあった。(成都J-20は実機こそ出展がなかったが、売店で縮小モデルがあちこちにあった。) ただし同機の試作型は飛行展示以外では人目から隠されており、展示機ではなかなか詳細がわからなかったが、飛行展示ではF-35の特長である渦巻き状の飛行機雲が見られたし、双発エンジンはおそらくロシア製RD-93と思われるが、排気口から煙が視認できた。
- これは一見何でもないようだが、実は重要だ。なぜなら中国は戦闘機用エンジンの国産化にまだ成功しておらず、ロシア大統領の承認なしでは成都J-10も、スホイ原型の機体も製造できず、もちろん輸出もままならない。展示されていた国産エンジンは戦闘機、練習機用とあったが、2年前の前回ショーで展示されていたものと同じだ。
- ショーの屋外展示で目を引いたのは成熟技術と新規技術の混在だ。青樹t苦とは1950年代の西安H-6M爆撃機であり、ノルデン照準器らしきものが爆撃手の場所で見られる。しかし同機のまわりには誘導兵器各種があり、一部は今回初めて公開されたものだ。
- 珠海会場のミサイル展示では、CX-1ラムジェット動力の対艦・対地ミサイル(7,700-lb.)からQW-19携帯型対空ミサイルまで各種にわたっていた。CX-1はロシア・インド合作のBrahMosと細部が異なるが、性能諸元は極めて類似している。二段方式の短距離地対空ミサイルはロシアがKBM ツングースカ、パンツィールの各ミサイル Tunguska and Pantsyr systemsで実現したコンセプトを拝借している。
- 目を引くのは中国製ミサイルの数の多さでミッションが違っても共通部品を使うのが流行のようだ。空対空ミサイルCM-400AKG は2012年ショーで初登場したが、超高速対艦ミサイルとして注目を集めていた。さらにCM-400AKG のモーターや弾頭部はSY400弾道ミサイルと共用で、パッシブ方式のレーダー・シーカーは新型B611MR準弾道対レーダーミサイルと共通だという。そしてB611MRのモーター、制御部分はM20誘導ミサイル(GPS・慣性誘導方式)と共通で同じ移動式発射台から発射可能で、CX-1と指揮誘導システムが同じで、これが中国が多数のミサイルをすばやく完成させる秘密だ。
- 「システムをシステム化する」のが珠海ショーの隠れたメッセージである。人民解放軍(PLA)防空部の装備展示の中心にあったのは巨大なJH-27A VHF方式アクティブ電子スキャンアレイレーダーで、世界でもこの方式は初の例となる。その左に小型AESAレーダーがあり、ひとつはUHF、別のものはセンチメートル波Sバンドで作動するもので、VHFレーダーで合図を送り作動するきわめて先進的なレーダーだ。
- ショー閉幕の翌週に開かれたロンドンの会議で退役米空軍司令官がステルス対抗手段を嘲笑っていた。どこからそんな自信がわいてくるのか知る由もないが、JH-27A他のレーダーは西側には存在せず、性能には不明点が多いのだ。
- さらにその先に三機種がある。レーダー・誘導式短中距離LY-60D/HQ-6D地対空ミサイルとノリンコ(中国北方工業公司)LD2000式7銃身30-mm機関砲だ。このふたつは局地防衛用で対航空機、精密誘導ミサイルへの対抗手段となる。トラックに搭載し、移動式で大型レーダーが付属している。防御の対象は高付加価値の移動装備で、敵の空爆から守ることが狙いだ。だが、100%の効果が期待できるだろうか。攻撃をより困難にするだろうか。確実にそうなる。
- 煙を吐くステルス機が注目を集める間にPLAは多額の予算を監視・攻撃複合装備に費やしており、中国に対する兵力放射にはリスクが確実に増えしている。またレーダーによりステルス機は探知、追跡、照準されてしまう。これがマジックショーのうさぎの役割で、目をつぶると自らで危機を招くことになる。
Gallery: See Bill Sweetman’s photos of Chinese defense technology on display at the Zhuhai air show. AviationWeek.com/ZhuhaiTech
Check 6: Bill Sweetman talks to AW&ST Editor-in-Chief Joe Anselmo about China’s evolving defense technology. AviationWeek.com/podcast
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