安全保障のカギは強力な国力であり国民の意思です。選挙制度と言う足かせで米軍が苦しむ間に非民主主義勢力は着々と軍事力を増強していることにはいらいらさせられますね。今月はその米国で中間選挙があり、ぜひ「まともな」議員が誕生することを期待しましょう。
Gates Blasts Lawmakers Over Sequestration
Oct. 30, 2014 - 05:35PM |
By JOE GOULD | Comments
ゲイツ元国防長官が予算案で妥協作りができなかった議会を批判した。(D. Myles Cullen / Defense Department)
WASHINGTON — ロバート・ゲイツ元国防長官がワシントン政界を強制予算削減、予算キャップできびしく非難した。議会が予算で妥協できなかったため「深刻な影響」が米軍、本土防衛その他政府機能に現れているという。
- 「議会の責任不履行の最たる例が強制削減」とゲイツは情報関連国家安全保障フォーラム【主催SAP安全保障サービシズ】で発言。「これ以上愚かな予算削減策があるだろうか」
- 合衆国の安全保障上で最大の脅威は「政治の機能不全で国防予算が削減され、即応体制が劣化していること」だとした。
- 強制削減は議会の共和党、民主党、およびホワイトハウス間で赤字削減策の合意に失敗した2011年が原因で、税収確保策や国内給付金制度を巡る意見の相違があった。ゲイツはそもそも国防予算削減で財政赤字を解消することに無理があり、軍組織が弱体化するだけだという。
- 「削減はそのまま即応体制の低下と技術優位性の減少として最悪の結果が米軍に降りかかった」とした。.
- かすかな望みは議会に「残るまともな人士」が予算で妥協することだという。
- ゲイツが議会を感情を害する批判を向けた対象は民主共和両党内の「赤字対策強硬派、孤立主義者」の右派であり、「旧来通りのリベラル」の左派だ。
- そんなゲイツが攻撃対象から外したのは現国防長官チャック・ヘイゲルと統合参謀本部議長陸軍大将マーティン・デンプシーの両名で、軍人待遇改善と部隊削減、基地統合化で削減策のバランスがとれた提言をしたのに、議会に却下されたと怒りをぶつける。
- 「議会はペンタゴンを最悪の立場に追い込み、予算を削減しておきながら、予算復活の妥協案を拒み、その後国防総省が改革と削減で全体コストを下げようとするのを妨害した」
- オバマ大統領は「海図のないまま危険海域を航海している」と政権の世界観を表現し、二つの戦役があいまいな形で終わったこともさしている。さらに地上部隊を軽視し空軍と海軍だけで想定する戦闘構想を軽蔑し、イスラム国対策でシリアに地上軍を投入することをためらう現政権を遠まわしに批判した。
- 中国、ロシア、ヒズボラ他テロリスト集団とこれまでの国家の概念がはっきりしない事例について、ゲイツは米軍は「多様な選択肢で能力を展開し、最高の対応力を想定可能な軍事対立すべてに発揮すべき」とし、これまで戦争の発生を予測できたためしがないことが理由だとした。
- アジア同盟国や権益の保護のため合衆国はミサイル防衛を強化し、宇宙配備装備を防護し、サイバーネットワーク網を防衛すべきだという。また長距離性能装備への投資を進め、無人機も含め、挑発的な姿勢ではなく抑止効果を上げるべきと主張。
- 合衆国の同盟国が戦場で能力不足を露呈したり、意欲に欠ける例が増えていると指摘。リビア航空作戦ではフランスや英国は精密爆弾を使い切り、合衆国に補充を求めてきた。
- 「合衆国は必要な投資で軍事力の規模、、即応体制、実力を維持を怠るべきではなく、世界規模で死活的なわが方の安全保障上の権益を守るべきだ」と発言。
- 会場から米国の教育制度の現状を問われたゲイツは公民教育が不足していると再度議会を酷評した。会場は拍手した。
- 「率直に言って、上院議員のほぼ全員に中学校のアメリカ史を再受講させたいくらいだ」とし、「そうすれば建国の父たちの考えがわかり、権力を分権し、、監視と均衡機能をあたえた背景には妥協なければ先に進まないためだったとわかるだろう」■
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