中国報道が正しいのか確証がありませんが、電子光学技術の発達はステルス機が想定された90年代と今とでは相当の開きがあり、F-35が配備された時点で有効な対抗策が配備されていたとしても驚かれないでしょう。技術は水の流れと同じで完全に管理することはできないとしても中国のスパイ活動にはアメリカも相当頭にきているようですね。
China Touts Anti-stealth Radar
Oct. 4, 2014 - 03:37PM |
By WENDELL MINNICK | Comments
ステルス機を探知可能なレーダー開発に成功と中国が報道。 (Tech. Sgt. Ben Bloker/ / US Air Force)
TAIPEI — アメリカのステルス戦闘機は中国の防空体制に大きなリスク要因で、中国軍は手段を選ばず撃墜方法を得ようとしている。
- その中国がステルス機を探知可能なレーダー開発に成功と主張。9月末の中国国内報道でF-22やヨーロッパのニューロン無人戦闘航空機も中国の新型 DWL002 レーダーの前では無力としている。
- CETCインターナショナル(本社北京)からDWL002 パッシブ探知レーダーシステムが5月の第九回中国国際防衛電子製品見本市で出展されていた。探知能力は400キロメートル(対戦闘機)か600キロメートル(早期警戒機)という。
- 400から600キロメートルとすると台湾全土を監視する他、尖閣諸島も監視できる。しかし沖縄、フィリピンは範囲外。
- 「有効半径の制約は設定条件のためで高度10千フィートに設置しないと500キロメートルが限度」とジョン・ワイズJohn Wise(英、レーダー専門家)は見る。
- 有効範囲に問題があるが、報道では同時に100個の標的を区別し、信号パルス、周波数、パルス長、戦術航法システムの種類、敵味方識別等の情報がわかるという。
- 「パッシブ・レーダーのDWL002 やYLC20はステルス機へ脅威となる」とリチャード・フィッシャー Richard Fisher(国際評価戦略センターInternational Assessment and Strategy Center.主任研究員)は語る。「パッシブ・レーダーは電子発信音を聞き取り、とくに米軍はネットワーク化され発信頻度は高いこともあり敵の判別と位置を知ることができるのです」
- フィッシャーによれば対抗手段として光学データ送信があるが、見通し線でしか有効でなく自由度が制限される。
- DWL002は既存パッシブ・レーダー二種類から生まれた、とワシリー・カシンVasiliy Kashin(モスクワの戦略技術研究センターで中国軍事専門家)は言う。米国はチェコ製VERA-Eパッシブ・レーダーの中国向け売却を2004年に中止させたが、「中国は同レーダーを詳細研究した」という。VERA-Eは購入できなかったが、カシンによれば中国はウクライナ製のコルチューガ Kolchuga パッシブ・レーダーを購入している。
- 「DWL002はYLC20レーダーから開発しているが、さらに原型はVERA-E」とカシンは言う。YLC20はパッシブ式の方位探知・位置割出し用レーダーで有効範囲は600キロメートルだ。
- 中国がステルス対抗技術を開発しているのは事実だ。1999年3月にF-117ステルス戦闘機が撃墜され、未確認情報では機体の一部が中国に渡された。
- 2011年にグーグルアースでF-117の実物大模型が洛陽光電子光学技術開発センターLuoyang Optoelectro Technology Development Center (LOEC) (湖南省)で視認された。在北京米国大使館の元武官によればLOECにはB-2、F-35、F-22のモックアップもあり、F-117があっても驚かないという。
- 米ステルス機の情報を得るため中国は諜報活動を重視している。6月にカナダ当局がLode-Technologyの社長中国人 Su Bin を拘束したが、米政府はF-22とF-35の秘密情報を中国に渡した容疑をかけている。 ■
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