F-35 Lightning II Will Not Strike At Farnborough
ペンタゴンからF-35は結局ファーンボロ航空ショーに出展しないとの発表が出た。
- 6月23日に発生したF-35A離陸前のエンジン出火事故をうけ全機が飛行停止になっていた。この事故がなければ事故の数日後に4機のF-35Bが大西洋横断飛行に出発するはずだった。
- エンジンメーカーのプラット&ホイットニーにとって出展中止は不名誉な結果になった。なお、ボンバルディアのCシリーズもプラット製エンジンからのオイル漏れのため飛行展示を取りやめている。
- 事故機意外に運用中98機のエンジンを調べたところ、事故機とおなじ不良現象は見つかっていないと判明、とF-35開発室長のクリストファー・ボグデン中将が発表している。
- ペンタゴンを代表しジョン・カービー海軍少将から7月15日遅くに「英国と協議の上、ファーンボロショーへの海兵隊および英軍F-35Bの派遣を取りやめることにした」と報道陣に明らかにした。
- この発表はファーンボロ会場では午後7時に明らかになったが、その時点で来場者は退去していた。会場では空軍長官デボラ・リー・ジェイムズDebora Lee Jamesはじめカービー提督などが相次いで同機の飛行展示が可能となる希望を表明していた。ジェイムズ長官はU.S.パビリオンで「飛行の可能性は高くなってきた」とまで語っていた。
- 会場では飛来するとの知らせに高揚したムードが一転して失望に変わった。
- 米軍の耐空証明認証機関が同機の飛行再開を許す一方、英国の航空当局はリスクを嫌うことで知られており今回の飛行展示を避けようとしていたが、両国協議の上で決定されたとの発表があった。
- 「ライトニングIIの飛行再開はうれしいが、英国に飛来できないことは残念」と英国防省報道官は発言している。「ただし、パイロットと機体の安全が常に優先事項であり、限定つき飛行再開のため大西洋横断飛行を実施しないという決定を完全に支持する。F-35開発に引き続き関与していき、英国仕様の機体が初期作戦能力を2018年に獲得できるよう努力していく」 なお、F-35開発では英国は第一級共同開発のステータスを有する唯一の存在である。
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- 海軍・空軍から同機の飛行再開を条件付きで認める措置が7月14日に発表されたが、具体的には性能のどこを制限するのかは明らかにされていない。ただし情報筋によれば調査継続中はgの制限となるらしい。
- またエグリン基地で発火した機体を全損扱いにするのかも不明だ。F-35の直近の目標単価は98百万ドルである。
- 「今回の決定は残念だが、開発配備はしっかり進めていくので、再度同機の性能を同盟各国、協力各国にお見せできる機会が生まれることを期待している」とカービー少将が述べた。
- 来年はパリ航空ショーがあるが、同機をフランス国内に持ち込むことには米関係者が消極的でもあり、他国を拠点にしない限りパリでの展示飛行は実現しそうにない。■
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