New Gripen Aims For Low Cost, High Capability
By Bill Sweetman
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com March 17, 2014
Credit: Gripen
サーブはスウェーデン空軍、Selex-ESとともに新型JAS 39Eグリペン戦闘機の詳細を公表した。同機は6年間にわたるリスク軽減開発期間を経て正式開発段階に入って一年が経過している。JAS 39Eは現行のJAS 39C/D型と共通する機体構造部品やシステム要素は一部しかないが、武装統合化の経験を引き継ぎ、C/D型のソフトウェアを進化させている。
- JAS 39Eは従来型より総重量が増えており、内部搭載燃料も2,400 lb. 増える。主降着装置の設計変更によるもので、従来の機体内部引き込み式が主翼下のバルジに格納されるようになったためだ。機首の前輪も二輪式から大型の一輪になり、滑走路に設置した緊急拘束ケーブルに対応する。機体構造を見直し、主翼と機体を滑らかにし、内側の主翼パイロンにつなげ、そこから外翼がついており、胴体の形状も燃料搭載量を増やすため編k脳になている。ただし、設計変更により機体の空虚重量比率が変わり、搭載量が増えている。
- JAS 39E はステルス機に対しては統合マルチスペクトラル式センサーで捕捉をする。アフターバーナーを使わず巡航速度はマッハ1.25で、実戦化は2018年で兵装類一式が利用可能となる。そのなかにはMBDA製メテオ空対空ミサイル(ラムジェット推進)も含む。スウェーデン空軍の固定価格契約では60機を完成させることになっており、JAS 39Cを改装し新型エンジン、エイビオニクス含む基本構成で価格は43百万ドルだ。
- JAS 39E はステルス機ではないが、開発契約ではこれまでよりも低いレーダー断面積 (RCS) の実現を求めており、新型のスウェーデン製電子戦システムとして窒化ガリウム gallium nitride アンテナ技術を投入し、情報集監視偵察センサー機能をもたせ、Selex-ES製のブライトクラウド Brite Cloud アクティブデコイを搭載する。RCS削減で高性能の敵機からも十分生き残れる見込みで、スホイT-50にも対抗できるほか、新型地対空ミサイルからも逃れることができるが、F-35のようなステルス機の構造ではないので、コストとリスクを軽減している。
- 同機を最初に導入するスウェーデン空軍とスイス空軍は単座機の導入しか予定していないが、同時開発中の複座型JAS 39Fの導入がブラジルで検討中で同国は昨年12月にサーブ導入を決めている。
- JAS 39Eは39Cより調達価格を下げるねらいがあるが、性能は向上しており、運用コストもほかの戦闘機より低くする。スウェーデン空軍はJAS 39Cの時間当たり運用費用は $7,500 と報告しており、サーブの目標はJAS 39Cで使用した金型工具や製造工程を使って従来の6割のコストで生産することだ。
- 同機開発には今年になり大きなイベントがある。5月18日にスイスは国民投票でJAS 39E22機の導入の是非を問う。サーブ幹部もこの投票は僅差になると認めている。その次にブラジル向け36機の商談を年末までにまとめる。.
- サーブがかかげる営業目標はJAS 39E を今後20年間で300機から450機輸出することである。この規模は「想定市場規模」の1割を確保することだという。グリペンの輸出が始まってから商談成約率は5割だという。
- 営業の重点国にはデンマークがあり、マレーシアも長年にわたり採用を狙っている相手先だ。ブラジルの発注は先鋒となるとみられ、同国が運用するF-5やアレニア・エンブラエルA-1の代替機となる。
- JAS 39E の先行開発機材3機は2015年上半期に初飛行すると同社は予定している。また生産機材に近い状態の開発機は2017年に初飛行するという。■
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