US Army Vehicle-Mounted Laser Successfully Demonstrated Against UAS and Other Targets
UAS Vision December 16, 2013
U.S. Army Space and Missile Defense Command
Eric Shindelbower/Boeing
米陸軍の宇宙ミサイル防衛司令部ー米陸軍部隊戦略司令部U.S. Army Space and Missile Defense Command(SMDC)/Army Forces Strategic Command が合同で車両搭載型高出力エネルギーレーザー兵器による初の照射演習を行い迫撃砲弾90発以上、無人機数機をそれぞれ空中で捕捉迎撃することに成功した。
- 陸軍高出力エネルギーレーザー機動実証装置 Army High Energy Laser Mobile Demonstrator (HEL MD)のテストで11月18日と12月10日にホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ州)内の高出力エネルギーレーザーシステムテスト施設High Energy Laser Systems Test Facility (HELSTF) で実施した。
- これはHEL MDがフル出力で行った初の実証で装備構成はレーザー発生器、ビーム照準器を車両に搭載したもの。代理レーダー(高性能多モードレーダー)がレーザー光線を割り振り交戦を支援した。
- HEL MDは指向性エネルギーによりロケット弾、砲撃、迫撃弾、無人機、巡航ミサイル等に対する防衛能力を実証するプロジェクトとして開発中だ。HEL MDを統括しているのはSMDC技術センターだ。
- 迫撃弾と無人機(UAS)は米軍・同盟国部隊が実際の戦闘で遭遇する脅威の代表として選ばれた。
- システムの効果は低出力、中出力放射実験(2011年)で実証済みで、今回は高出力テストをHELSTFで行った。今回の実証で移動式ソリッドステイト方式レーザー兵器システムにより迫撃弾、UASに対応可能であることが確認され、同時にUASが搭載する情報収集・監視・偵察センサー類にも有効だとわかった。
- 今回のテストでは10 kWクラスのレーザーを使ったが、将来は50 kWクラスをHEL MD本体に搭載し、さらに100 kWに拡大される。作動を支援する熱および電力サブシステムも将来の出力強化に対応させ、有効射程距離は拡大させ照射時間を短縮するのが今後の課題だ。
- ビーム管制システムbeam control system (BCS)はドーム状で500馬力の大型高機動戦術トラックHeavy Expanded Mobility Tactical Truck (HEMTT)の屋根上のに搭載されている。ビーム照準器は360度回転可能で、鏡を使い方向を指示し、焦点をあわせる。レーザービームは光速(毎秒30万キロメートル)で移動し比類ない精度で命中する。
- 「HEL MDが迫撃弾、無人機に連続命中して破壊したのは今回がはじめてです。」とマイク・リン(ボーイング指向性エネルギーシステムズ副社長)Mike Rinn, Vice-President, Boeing Directed Energy Systemsは語る。
- 「かなりの成果です」と認めるのはテリー・バウアーTerry Bauer(高出力エナジーレーザー機動実証プロジェクトの陸軍責任者)だ。
- レーザー光線の外周はおよぞ25セント硬貨大。迫撃弾の直径は60ミリメートルで命中すると迫撃弾内部の構造が過熱され、空中で中程度の爆発を発生させる。
- 「命中すると金属片として本来の命中地点に落ちてきますが爆発せず地面に刺さるだけです。つまり、弾丸を石に変えるのと同じですね」(バウアー)
- UASが搭載したセンサー類機能がレーザーで無効になるのかに関心が集まっていたが、実際に搭載カメラの機能が止まり、次に尾翼を破損させるためレーザー照射がされた。「機体は墜落した」(バウアー)
- ペンタゴンで経費節約が叫ばれる中、レーザー兵器は低価格と陸軍関係者は発言し、「一発あたりコスト」はディーゼル燃料のコーヒーカップ相当と同じだという。2013年度で開発は7年目だが、予算はおどろくことに12.4百万ドルにすぎない。
- そうなると戦術的に使える兵器となる。なぜならレーザーは「連続破壊手段」になるからだとバウアーはいい、各目標を一発で迅速にし止めることが可能だという。
- 陸軍は来年早々に装備システムをフロリダのガルフコーストに移動させ「雨天曇天その他の条件」での作動を試すとバウアーは言う。ボーイングがHEL MD開発の主契約社になっている。
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