U.K. Prepares For Major JSF Procurement Decisions
By Tony Osborne
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com August 05, 2013
英国防省がF-35による最初の戦闘機中隊編成の最終決定段階に入った。.
- 74百万ポンド(114百万ドル)のどんでん返しでF-35C艦載型へ変更を2010年にしたあとで2012年には短距離離陸垂直着陸型F-35Bへ再度変更した同国は「メインゲート4」と呼ばれる調達契約上の大きな通過点に向かいつつあり、英国初の飛行中隊の機材購入のみならず実際の運用への移行を始めようとしている。調達契約ではF-35Bを14機の発注となろう。
- 英国防装備支援部門でライトニングIIプロジェクトチームを率いるリック・トンプソン准将Royal Navy Commo. Rick Thompsonによると第一号中隊の編成は2018年になるという。その時点でクイーンエリザベス級空母の一号艦の公試が開始されているはずだが陸上運用能力の獲得が同年末になるという。
- 当初英国が同機開発に参加した時点では138機を購入するとしていたが、現在は48機の確約をしているにすぎない。メインゲート5の決定は2017年ごろの予定で残りの機体導入を承認する。トンプソン准将によると2015年の戦略国防安全保障見直しまでいかなる決定もされないという。この見直しで英国が購入するJSFの機数が決まるという。ただし同准将は英国が48機を超える調達の予定があるかについては言及していない。
- JSFを空母運用想定しているとはいえ、中心的な役割は英国空軍(RAF)がとることが増えている。ノーフォーク州のマーハム空軍基地が同機の運用拠点と位置づけられている。第17飛行中隊がライトニング運用評価部隊として再編成され、2015年にエドワーズ空軍基地(カリフォーニア州)に誕生する。そして有名な第617飛行中隊ダムバスターズが最初の運用部隊となる。両隊には英海軍とRAFから人員を派遣する。第二番目の運用部隊が英海軍の中隊番号をつけられる予定。
- 英国が受領済みのF-35Bは三機で、すべて英米合同海兵隊訓練部隊としてエグリン空軍基地(フロリダ州)で運用中だ。英海軍、RAFから一人づつのパイロットが教官としての訓練を受けている。整備要員20名もエグリンで訓練中だ。機体は英国所有であるが、米海兵隊とRAFのパイロットが交互に操縦することが米国防総省と英国防省の取り決めで実現している。
- 英軍機材は2014年にエドワーズ空軍基地に移動し作戦運用テストおよび評価を受ける。同基地にはすでに英軍関係者がおり、受入れ準備中。2014年第三4半期にパイロット訓練を海兵隊のボーフォート基地(サウスカロライナ州)で開始する。
- 最初に搭載する兵装としてレイセオン製ペイブウェィIVおよびMBDA製 AIM-132Asraam 空対空ミサイルを機外に装備する。英国による選択型精密射程兵器Selected Precision Effects at Range (Spear) に近い関係者によるとライトニングIIは最高24発のSpear IIIミサイルを搭載可能であるという。同ミサイルはパナヴィア製トーネードGR4が搭載する現有のブリムストンの後継モデルである。レイセオンはペイブウェィIVをJSF対応にする改修を作業中だ。
- 関係者が指摘するのはJSFにより「国際間連携が高まる」といい連合軍として各国の装備を有事の際には融通して使用できるのだという。
- 英国にとって要注意なのは同機の運用支援面だ。これについてトンプソン准将は英国の目標は空軍向け海軍向けに同等の支援体制を確立することで、ロッキード・マーティンのインターネットによる自動ロジスティックグローバルサポートソリューションAutonomic Logistics Global Support Solutionを利用するのだという。
- この海空両用での支援体制の前例にはハリアーGR9を共用運航ハリアーJoint Force Harrier (JFH) として英海軍とRAFが共同運用したことがあり、ライトニングIIの空母運用で参考にするもようだ。なお建造中の新空母はライトニングII運用を最初から前提にしている。■
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