Latest U.S. Missile Defense Test An Embarrassing Failure
By Amy Butler abutler@aviationweek.com
Source: AWIN First
aviationweek.com July 08, 2013
Credit: MDA
ミサイル迎撃実験が5年間で三度目の失敗に終わり、2008年12月の迎撃成功後はうだつのあがらないテスト結果が連続している。
- 今回のテストは7月5日に実施、地上配備迎撃ミサイルがヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォーニア州)から発射された。その標的は太平洋クワジャリン環礁から発射された。ミサイル防衛庁は迎撃が成立しなかったと発表したのみで詳細については口をつぐんでいる。
- 同庁から迎撃ミサイル(Orbital Sciences のブースター使用)が予定軌道に乗ったのか、大気圏内破壊体Exoatmospheric Kill Vehicle (EKV) (レイセオン製、直接衝突して弾頭を破壊する)を実際に使用したのかについて発表がない。さらに今回のテストで目標ミサイルがレーダーや光学センサーを妨害する対抗措置を作動させたかについても言及がない。今回の結果については議会と国務省にまず報告するという。
- 今回の失敗はチャック・ヘイゲル国防長官にはばつの悪い結果になった。同長官はそもそも北朝鮮による2月の第三回核実験に対抗し地上配備中間段階防衛Ground-Based Midcourse Defense (GMD)システムのテストを急がせていたのだ。テストにより「有事対応の自信増大」をするはずだったとMDA長官ジェイムズ・シリング海軍中将MDA Director Vice Adm. James Syring tは5月に上院で説明していた。米国には飛来する実しあるを迎撃する手段があることを誇示し、北朝鮮が進めようとする核ICBM能力開発を抑止するねらいがあったのだ。さらに今回の試験ではGMD迎撃手段の基本形を試す目的もあった。きわめて手順どおりのテストとして北朝鮮やイランに米国の能力を示すはずだった。
- シリング長官にとっても昨11月に就任後初の見せ場となるはずで、GMDでもボーイングが2011年に35億ドルで契約を勝ち取って初のテストとなるはずだった。ボーイングは契約獲得のため相当の価格提示を行い、結果35%もの予算規模削減が実現している。契約にはテスト支援も含まれている。
- 2008年の実験成功の後は新型攻撃体 Capability Enhancement II system. の配備に関心が移っていた。CEIIの内容は極秘だが、レイセオンが開発し対抗策に強く一発で命中するものといわれる。このCEIIがMDAが最も難易度が高いと表現したテストに2010年1月に失敗している。その後改良を加え、今年末に再度テストさえる予定だが、今回の失敗で予定が先送りになる可能性が出てきた。■
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