きわめて深刻なF-35開発の進捗状況です。何度も当方が主張しているように西側各国はこれだけ問題の多い機体に今後の防衛を託す決定をすでにしてしまっていますので、早急に際決断をする必要があると思います。それが計画の打ち切りなのか、新型機の開発なのか、はまだわかりませんが、仮にこのまま開発を進めるとしても抜本的な開発体制の見直し、として各国が単に発注分の引渡しをふんぞり返って待つのではなく、得意分野を共有しながらロッキードの開発をもっと現実的に支援する必要があるのではないでしょうか。なお、面白いので原文の読者のコメントを追加しています。More F-35 Delays Predicted
By Bill Sweetman
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com July 01, 2013
本来なら現時点で初期作戦能力獲得を実現しているはずのF-35統合打撃戦闘機の開発でペンタゴンが工程表integrated master schedule (IMS) を作り直してから2年たらずで、この改訂版も実現が怪しくなっていることが国防総省の武器装備試験のトップから明らかになった。
オリジナル版の読者からのコメント(個人の意見です)Superraptor
惨憺たる内容だ。希望が見えない。今こそF-35打ち切りの決断をし、もっと使いでのある機体開発に乗り出すべきだ。F-35は技術史で失敗作となっている。
Yodelling Cyclist
「制御方法の限界に来ている」
これが意味するのは構造的な変更が空力特性上の表面効果を出すために必要ということで、おそらく重量増(表面面積の増加により)となる。テストは規模を拡大することになる。あるいは西側諸国は亜音速では急方向変更できない戦闘機を配備することになるということ。
IOC予定時期について各軍から発表があったばかりで、今度は実はその期日がきわめてあいまいであることが暴露された形だ。悪い知らせを報じた者とは別に大嘘をついている者がいるということか。
Raptor
ソフトウェア開発が遅れているとは何ということか。LM社は米国以外に多くの諸国にとってF-35が最優先事項の開発案件であることがわかっているのか。
自身もプログラマーなので期日に合わせて複雑なソフトウェアの開発が大変であることは重々承知しているとはいえ、最重要国防案件に従事しているのにソフトウェア会社は発注者からお小言を受けないのか。
本来開発は二三年前に完了しているべきもので、今からではプログラマーが熟達するのに時間が足りないのでもう遅い。
またLM社ほどの大企業が納期にあわせるべく50人や100人のプログラマーを探巣のが困難とは信じられない。
フライトテストに関しては兵装投下テストはしているとは思うが、もし完成機が特定の兵装を投下できないことが判明したら格好悪いことこの上ない。
こう考えるとC型への悪影響が一番少ないようだ。同型がIOC獲得に到達するのが一番遅いから。
haavarla
バフェット振動と亜音速機体制御の低下について、なぜLMはスホイがSu-34でできたことができないのか。同機も主翼バフェット問題を抱え、とくに重装備で顕著だったが、スホイはこれにとりくみ、一日で解決策を考え、一週間で改修している。安上がりかつ効果的な方法だ。
だが、だめ、LMにはこれは簡単すぎるのだろう。同社はペンタゴンからもっと資金を引き出そうというのだろう
wuzafan
リフトファン破損を探知したらパイロットを自動射出脱出させるとは そんなひどい設計だったのか、なんという会社なんだ
一番いいのはすべてを終了してSu-35を購入することだろう。これ以上貴重な血液をこのような失敗作につぎこめばどうなるか。
SlowMan
F-35の中止は今からでも遅くない。二機種開発し、ひとつはステルス機でA型C型のかわりに、ハリヤーの後継機がB型にかわるもの。あ、ロッキード・マーティンは主契約会社にしないように。
制服組とDOTE文官組織で同機の現状をめぐり大きな断絶が存在している。もし、USAF/USMCの上層部の説明を聞けばすべてがすばらしく進展していることになる。だがF-35では数多くの問題が明らかになっており、LM社から報酬を得ている400名もの議員をかかえたまま、同機開発は結局進まないだろう。
Yodelling
「脅威が協力的」
脅威が協力的になることはない。何かが協力的だとしたらそれは脅威ではない。本当に「協力的な」脅威であれば小型機を投入すればことは足りる。なぜ超音速ステルスジェット戦闘機で垂直離陸機機能があるものを投入する必要があるのか。
ギルモアがいおうとしているのは「軽武装のゲリラを航空援護なしで攻撃するだけだったら、どうか神様われわれを危険地に送らないでほしい」ということなのだろう。
Tanker0316
なんと言う浪費。この失敗作はここでとめて次はもっとよい機体をつくるべし。アメリカがこんな機体しか作れないはずがない
Hardcore
もともと同機は西側の戦闘機需要を独占して他のメーカーの仕事を奪うのが目的だったのだろう。それが今では逆に米国のノウハウを危うくしている。F-35が長い時間をかけて実用化すると、ロシアや中国のジェット戦闘機はもっと先を行っているはずだ。グリペンNGも就役しているだろうし、その他のプロジェクトも出てくるだろう。トルコ、韓国、日本はもうその準備をしているようだ。するといつ日かEUもラファールトタイフーンの後継機種を求め始めるだろう。その時点で米国から提供できる機体が存在しているのだろうか。
Geogen
「IOC」どうのこうのではなくジェット機を「欠陥のあるまま」購入して格納庫にしまっておいたら?
大事なのは雇用の確保と産業間のシナジー効果なのでは。F-35が使える形になっても再作業改修に6年も7年もかけるのではないか。
JeffB
作成すべきソフトウェアの量が巨大なのだろう。テストチームも数百あって徹夜しても問題点を解明しようとしている。これだけの組織を統括するだけでもひとつの大プロジェクトだ。作業も長期間になり、技術開発が進んでくると新しい解決方法も視野に入るはずで、ソフトウェアを書き換えるのか、ハードウェアが追いついてくるまで待つのか。
IOCが2020年になるのではなく、「完全性能」とすべきだ。ブロック2Bと3Iのハイブリッド版が2017年ごろにはできるはずで、そうなると2002年時点で宣伝していた機能の7割が実現する。それでいいのではないか。F-16.netでバフェットとロールオフを指摘したら嘲笑を受けたが、どっちが正しかったのかわかるだろう。
royal
これだけの変更点や遅延は中国がハッキングや古典的諜報活動をしたための対応だろう。次回は米国企業・米国下請け企業とだけ取引すべきだ。
RunningBear
「プログラマーとして納期にあわせて複雑なソフトウェアを作成するのはとても困難な仕事と理解している」
おっしゃるとおり。ただ報道内容が古い。現時点でLRIP4ブロック2Aの32機中20機が飛行中で、残る12機も今年中に非公開視する。2A搭載一号機BF-19は海兵隊ユマ航空基地で飛行中だ。LRIP5の32機が来年引渡しになる。ブロック2Bへのソフトウェアアップグレード版がエドワーズで飛行中で、、2A搭載機すべてがアップグレードされる。ブロック3i へLRIP4/5の64機が後日更新される。システムアップグレードすべてでセンサー/ハードウェアのアップグレードが必要となるわけでない。
Hobart
二十年も前に海軍大学校で米空軍と米海軍がF-22とF-35、スーパーホーネットとF-35をそれぞれどちらを選択すべきかの議論があった。現在でもF-22もF-35も一発も実戦で発射していない。わが国はこれからどの国と一戦を交えることになるのか。両軍通じてもっとも優秀なウェポンシステムはA-10でUSAFは同機に消えてもらいたいと願っていたのだ。ところで米海軍用F-35Cは機関銃を搭載しない。F-4のベトナムでの教訓はどこに消えてしまったのか。
JOHN HANSEN
記事は60年代のTFX開発のように見える。
Patagonia
記憶が正しければ米海兵隊は総額200百万ドルで英国からハリアー149機および装備品を購入している。F-35Bの単価は135百万ドルといわれるので、ハリアーの耐用年数延長のほうが賢い選択ではないか。F-35B数機の値段で短期間で完了するのでは。もちろん航空機メーカーはこの案を受け付けないだろうが、米国の納税者としてはぜひ検討してもらいたい。
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Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。 「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。 しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。 そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。 フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。 しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な
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