Lockheed Aims To Conquer Markets Outside U.S.
By Andrea Shalal-Esa/Reuters
June 21, 2013
Credit: U.S. Army
米国最大の防衛装備メーカーかつ米政府向け最大のITサービス提供業者ロッキード・マーティンが次に狙うのは中東やインドを始めとする海外市場だ。
- 同社の海外売上は2012年の総売上470億ドルの17%相当80億ドルだったが、目標は20%台に乗せること。レイセオンの26%やボーイング国防部門の42%から大きく差を開けられている。
- そこでロッキードは今後は海外市場で積極攻勢に出るという。米国の国防支出の拡大に期待できず、イラク・アフガニスタンの戦闘が幕をひこうとしている中、ロッキードを始めとする米国防衛装備メーカーは軒並み輸出や海外市場に注目している。
- ロッキードの海外事業は70カ国に及び、その中でも英国、オーストラリア、カナダでは「本国並み」の事業になっている。同社がこれから事業を拡大しようとしているのはアラブ首長国連邦、サウジアラビア、日本、インドだ。
- そ こで同社は米国で生産した製品を納入するだけのモデルから現地生産重視の姿勢を強めており、このことで他社との差別化を狙う。2月にはリヤドに現地本部を 立ち上げ、サウジアラビヤ航空と訓練施設の創設を検討している。またアラブ首長国連邦へはTHAAD(最終段階高高度地域防衛)ミサイルシステムの販売に 成功しており、航空機整備修理ビジネスでも一定の強さを維持している。
- サウジアラビアもTHAADへ関心を示しており、ミサイル防衛庁から技術説明を受けている。
- インドではタタアドバンストシステムズ Tata Advanced Systems とC-130Jの機体製造で合弁事業を展開中だ。ロッキードは現地生産ベースを強固にして同機のインド向け営業を強める意向だ。
- イタリアではフィンメカニカ Finmeccanica 傘下のアレニア Alenia と提携し、F-35の最終組立をする。日本でも三菱重工業と同様の取り決めを交わしている。
- 軍用製品以外にも民生需要に同社は大きな成長機会を見出しており、英国、カナダ、オーストラリアで郵便事業に参画している。防衛製品で培った大規模なロジスティック運営の経験を政府系IT事業に応用出来るのが同社の強みだ。
- 同社は18年間に渡り米政府の情報技術提供業者を続けている。サイバー安全保障で中東、アジアの現地政府が同社へ関心を示しているが、同社は国名を伏せている。
- 米国内のサイバー市場で同社は大手にかぞえられており、軍用および情報機関向けの広範な製品を提供。世界規模でのサイバー攻撃の高まりに サウジアラビアの石油ガス国営企業も被害を受けており評価の高い防護システムを導入する機運が高まっている。ロッキードはサイバー製品をきっかけに新た な製品売り込みを期待するという。■
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