2012年6月28日木曜日

SM-3最新型の弾道弾迎撃実験が成功

U.S. Downs Target Missile In High-stakes Test


aviationweek.com June 27, 2012

米軍のレイセオン製新型迎撃ミサイルが迎撃実験に成功。北朝鮮やイランのミサイル開発への有効な対策になりそうだ。

  1. 実験は6月26日夜半にハワイ沖合いで実施され、標的となったのは分離式中距離弾道弾だったとミサイル防衛庁が発表。模擬弾頭が実際に分離され攻撃シナリオを再現した形となった。
  2. 「ミサイル各部品は設計どおり作動し、きわめて正確に迎撃できた」と翌27日に同庁が声明文で発表。
  3. 使用されたのはレイセオンのスタンダードミサイル-3ブロックIBで、米海軍の最新のミサイル迎撃手段。
  4. 同ミサイルは2015年にルーマニア国内の陸上打ち上げ施設に展開される予定で、オバマ大統領のNATO東側地域をイランのミサイルから防衛する手段となる。
  5. レイセオン製ミサイルの迎撃実験成功はこれでわずか6週間のうちで二回目で2011年9月の初打ち上げでの失敗をカバーした形だ。
  6. MDAは今回の実験成功でオバマ大統領の欧州向け段階的適応型アプローチによるミサイル防衛の第二段階には重要な成果が生まれたと評価する。
  7. 今回のテストは通算28回の発射で23回目の迎撃成功となった。
  8. ハワイ標準時の26日午後11時15分、標的ミサイルがカウアイ島の太平洋ミサイル試射場から打ち上げられた。
  9. これに対しUSSレイク・エリーがハワイ沖合いでミサイルを発見、追跡捕捉し、搭載する第二世代イージスBMD兵器システムがSM-3ブロックIBミサイルを発射した。
  10. ミサイルは衝突時の運動エネルギーで目標を宇宙空間上で破壊し、いわゆる衝突破壊迎撃のパターンを実現した。
  11. SM-3は短距離から中距離弾道ミサイル迎撃に使用される。最新型ブロックIBには二色の赤外線シーカーを備え、推進力を正確に制御できる短いバーストが可能な機構がついている。これにより目標への接近が可能となる。


2012年6月24日日曜日

オスプレイ安全性に関し米側の説明は7月下旬に設定済み

U.S., Japanese defense officials to meet to discuss Osprey issues

USAF website Posted 6/22/2012


by Army Sgt. 1st Class Tyrone C. Marshall Jr.
American Forces Press Service

国防総省高官が7月22日に訪問する日本側代表団にMV-22およびCV-22オスプレイで最近発生した事故の背景説明をするとジョージ・リトル ペンタゴン報道官George Littleが本日発表した。
  1. 「これは国防総省が本件を真剣に捉えていることの現れであり、日本国政府からの照会への対応でもあります」
  2. 予 定では国防総省の軍民双方の高官の中にはマーク・リパート国防次官(アジア太平洋担当)Mark W. Lippert, the assistant secretary of defense for Asian and Pacific security affairsも同席するという。沖縄県知事が提起した懸念の解消もねらいだ。国防総省はMV-22のアジア太平洋地域への配備を進めている。
  3. MV-22はターボプロップ機の速度と航続距離を持ち、ヘリコプター同様の離着陸性能があり、戦闘装備の海兵隊員24名を運ぶ。従来型ヘリの2倍の速度でより長距離飛行が可能だ。CV-22は空軍の特殊部隊輸送用機種だ。
  4. MV-22オスプレイが4月22日にモロッコの演習場で墜落した事例がアフリカンライオン軍事演習で発生している。また、CV-22が6月13日にフロリダ州で墜落し、5名の搭乗員がけがをしている。
  5. 「今回の背景説明では6月13日の事故を中心に情報を開示すると共に原因究明の途中経過も報告します」と報道官は説明し、エグリン空軍基地の関係者も同席すると追加した。
  6. 一方で4月のMV-22事故の初期調査結果も紹介される。同報道官によると初期調査結果は機体の問題が原因ではないとのことで、オスプレイの安全運航実績と信頼性を強調している。
  7. 「累計飛行時間は14万時間になっており、このうち三分の二がこの2年間で実施されています。米空軍及び海兵隊はCV-22、MV-22の運用を世界各地で継続しており、米国内での人員輸送運用はもちろん、アフガニスタンでの戦闘任務にも投入されています」

2012年6月23日土曜日

ボーイングのファントム・アイは長期間耐空性能の実証をめざしています

Boeing Looks To Return Phantom Eye To Flight This Year

 

aviationweek.com June 22, 2012

ボーイングは液体水素を燃料とするファントム・アイ無人実証機の飛行を今年中に再開する。同機は6月1日の初飛行後の着陸で損傷している。
  1. 事故の原因調査と損傷評価は採取段階にあり、機首降着装置の不良が原因とされる見込みで設計に問題があったとする。
  2. 事故による損傷は機体構造上で現れているが、修復は比較的容易なようだ。降着装置の強化のため部品・構造上で改善策が講じられよう。
  3. 今回の事故原因が究明されれば、今年中の飛行再開に向かう。
  4. ファファントムアイはエドワーズ空軍基地(カリフォーニア州)で28分間の初飛行をし、高度4,000フィートに達した。今後は高度10,000フィートに達したあと、最終的に65,000フィートを目指す。同機は連続4日間の空中待機ができる設計。
  5. 実用型は10日間飛行待機をめざし、およそ2,500ポンドのペイロードを搭載した場合は7日間にこれが伸びる。翼巾は250フィートとなる。
  6. ボーイングにとってはグローバルホーク無人機ブロック30およびブルーデビル2飛行船が空軍の予算削減の影響を受けていることが好機となる。ファントムアイの飛行時間コストはグローバルホークよりも相当低いと同社は説明している。

royalさんのコメント

将来のスタンドオフ機材として有望な可能性を示す機材だ。核巡航ミサイル使用の危険性が高まる中で運用されればロシアや中国は核先制攻撃を実施するのが事実上不可能となるだろう


2012年6月17日日曜日

X-37B2号機が469日の軌道上飛行を完了し帰還

Second X-37B completes classified space mission
aviationweek.com  Ares, Posted by Guy Norris 12:13 PM on Jun 16, 2012

本日早朝に米空軍のX-37B軌道実験機の2号機(OTV-2)がヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォーニア州)に着陸し、軌道上飛行469日の記録を樹立した。これは1号機OTV-1の飛行期間の二倍以上。
  1. 今 回のミッションの詳細は秘密扱いで、OTVの一回目の飛行と同じだ。同機の写真はまもなく公表されるとみられるが、空軍はボーイングX-37Bが「軌道上 実験』を完了したとだけ発表する秘密徹底ぶりで、短い声明文で同機の「帰還能力」により空軍は新技術のテストを低リスクで実施できるとしている。
  2. X- 37Bは全長29フィートで小さい主翼つき。ヴァンデンバーグ基地への着陸は6月16日午前5時48分(太平洋標準時)で、15ヶ月に及ぶミッションが完 了した。アトラス5でケイプカナベラル空軍基地(フロリダ州)より2011年3月5日に打ち上げられた。今回のの長期間飛行により当初の設計での軌道飛行 設定270日間が改良されたことが実証された。
  3. 打ち上げ前に米空軍からは今回のミッションは「OTV-1による軌道上飛行能力の実証結果の上に、さらにテストを実施し、技術要因を微調整する」としていたが、テストの内容、軌道上で何をしたのかは秘密扱いだ。
  4. 専 門家から長期間ミッションとなって加圧タイヤなどに影響が出るのではないかと懸念が出ていた。OTV-1ではタイアの一つが着陸時にはパンクしていたよう で、より長期間飛行となるミッションではガス抜けが起こっても当然と見られていた。ボーイング、空軍双方から同機の着陸時の状況については何も言及がな い。■
 
 
打ち上げ前のOTV(米空軍提供)

米海軍向け無人機MQ-4Cトライトン登場


Northrop Grumman Unveils U.S. Navy’s First MQ-4C Triton

By Guy Norris

aviationweek.com June 15, 2012

LOS ANGELES — 6月14日ノースロップ・グラマンのパームデール工場(カリフォーニア州)でMQ-4C広域海洋監視Broad Area Maritime Surveillance (BAMS) 無人機が米海軍により公開され、トライトンと命名された。
  1. 一方、BAMS実証用ブロック10で製造された5機のうち一機が6月11日にパタクセントリバー基地(メリーランド州)近郊で墜落喪失した原因まだ解明されていないと海軍は言及した。
  2. 今 回ロールアウトしたトライトンはグローバルホークの改良型で2機がテスト・開発用に製造される。MQ-4Cは68機が海軍用に調達される予定だ。「太平洋 に重点を移そうとする中で本機の性能は今までにまして必要なもの」と米海軍副作戦部長マーク・ファーガソン大将Adm. Mark Fergusonは発言している。
  3. 「BAMSは他にはない優位性を米海軍に提供する。長距離定時監視能力で海上戦闘の様相が変わるだろう」
  4. トライトンはボーイングP-8Aポセイドン(117機調達予定)と合同で運用される。現在230機が在籍するロッキード・マーティンP-3部隊は老朽化が進んでおり退役する。
  5. トライトンの初飛行は2012年末の予定で、エドワーズ空軍基地付近の立ち入り制限空域で9回のテスト飛行を行った後、パタクセントリバー海軍航空基地に移送され開発作業を完了する。初期作戦能力獲得は2015年12月の予定。■

2012年6月16日土曜日

ノルウェーのF-35A導入計画がまとまる


Norway Places F-35A Order

aviationweek.com June 15, 2012

ノルウェー政府はF-35A共用打撃戦闘機導入を決定し、予算上の手当をすでに行なっている。同時にコングスバーグ共用打撃ミサイルKongsberg Joint Strike Missile (JSM)を同戦闘機に搭載することで産業界への目配りもする。
  1. 「今 回の決定は米国防総省との長期間対話の結果引き出されたものでノルウェー産業界にも裨益することを目指してきた」と同国エスペン・バース・アイデ国防相 Espen Barth Eideは発表。パネッタ国防長官からはJSM搭載の実現を取り付けた。ノルウェー政府によると書簡によりその保証を入手しているという。
  2. この他のF-35共同開発国にも同ミサイルへの関心を示す向きが出ているが、ミサイル自体は開発中であり、ノルウェーは同ミサイル販売で33億ドルから42億ドルの売上を見込んでいる。.
  3. ノルウェーのF-35A導入はまず2機を導入し、最終的に52機を調達する。総額で100億ドルの予定。
  4. 最 初の二機は訓練用に米国内に配備される。さらに二機を訓練用に調達する。この訓練機材は2016年に引渡しとする。残る48機はノルウェー国内のオーラン ド・マイン空軍基地に配備する。納入は2017年から開始する、と国防相が発表。さらにエベネス基地を前進運用地点とし、極北地帯への同国の利害関心に呼応することとする。同国議会では調達予算の増額をすでに承認している。

2012年6月10日日曜日

軍用機輸出 シャングリラ対話で渡辺防衛副大臣が積極的な発言----正当な評価を

Japan Eager To Generate Military Exports

aviationweek.com BJune 05, 2012

軍用機輸出をめざす日本国政府は、日本からの輸出の使用想定は非戦闘任務と強調している。
  1. IISS シャングリラ対話(6月1日-3日)において渡辺周防衛副大臣は新明和US-2水陸両用機を捜索救難(SAR)任務に最適と売り込んだ。政府高官が国際会 議の席上で日本製装備の輸出促進を図ったことはこれまでとは一線を画すものだ。日本政府、民間企業はこれまでは軍用機輸出を禁じてきた。だが昨年12月に 政府は武器三原則を緩和し、輸出および海外との共同開発を可能とした。
  2. 日 本が方針を変更した背景には国内市場限定では規模の経済効果が得られず、生産コストが下がらないことがある。さらにロッキード・マーティンF-35共用打 撃戦闘機の事例のように国際共同開発がこれからの方向性なのは明らかだ。渡辺副大臣は本誌にこれまでの政策が余りにも制約を強くしていたと認めた。過去の 平和維持任務で陸上部隊を派遣したが使用済み車両を車両に銃が搭載されていたため現地譲渡できなかったという。ただし渡辺副大臣は日本の防衛装備販売はあ くまでも平和的利用に供するものに限られると強調した
  3. 三 原則を緩和せずともUS-2の輸出は可能だったはずと渡辺副大臣は語る。海上自衛隊は同型5機を運用中だが、まだ輸出実績はない。「ブルネイ、インドネシ アが関心を示しましたが、まだ販売成約に至っていません」 そこで政府は民間企業とともに海外販売を支援する基盤づくりに着手する。US-2等の販売支援 策として同副大臣は「あくまでも民間事業の次元」としながら「防衛当局同士」の介在もあるかもしれないという。
  4. 川崎重工業のC-2輸送機およびP-1対潜哨戒機については「現在のところ海外販売の予定はない」と同副大臣は発言したが、開発・テストが継続中の両型の輸出を川崎重工業は期待している。また、C-2の民生型の輸出も想定しているようである。

コメント この件、国内報道されたのでしょうか。党派に関係なく国務大臣が国益を考えて積極的に発言しているということは当然とはいえ、評価されてしかるべきでしょう。平和任務に限る兵装システム輸出はありえるのか、と記事は現実的に副大臣発言をとらえているようですが。

2012年6月4日月曜日

ASBエアシーバトルを正しく理解する


What ASB Is-And Is Not


aviationweek.com June 01, 2012


米 海軍トップ、グリナート作戦部長Adm. Jonathan Greenertが海軍は空軍の新型爆撃機開発計画を支援すべきだと寄稿している。これは米空軍のシュワーツ参謀総長Gen. Norton Schwartzが海軍の原子力攻撃潜水艦部隊増強の支援を表明したことに呼応している。
  1. エアシーバトル(ASB)は構想形成に長時間がかかったが、ついに海軍、空軍の上層部から支持をとりつけたのであり、反対派には都合が悪くなったということだ。
  2. だ がステルス艦船事例からの教訓がある。計画をだめにしてしまうのは設計の不備ではなく従来型のブリッジやデッキのロッカーを造船所で取り付けてしまいせっ かく声紋を消そうと設計者が努力しても帳消しにしてしまうためだ。同じようにワシントンで最善策を考えついても他の者がありとあらゆる思いつきを加えてダ メにしてしまう事例が多い。そこでASBではこうならないようにすることが肝要だ。
  3. 中 国だけが対象の構想ではない。ねらいは反接近・侵入拒否anti-access/area denial (A2/AD)戦略への対抗であり、同戦略をとる国すべてが対象だ。たしかに中国が基準となるのは同国がA2/ADを実現するためのハードウェアに世界の いかなる国を上回る規模の予算を投じているからだ。J-20ステルス戦闘機もその大きさと形状から見てねらいは空中情報収集・監視・偵察にあるのではない か。
  4. 中国封じ込めは不可能と誰でも理解できるはずだ。または中国包囲も現実的ではない。内向き志向の大国が近隣国を心配にさせるのは当然で、そうなると近隣国同士が連携を測ることは必至だ。
  5. またASBは陸軍、海兵隊の縮小構想でもない。反対に海軍と空軍ができない仕事は長く脆弱な兵站補給線を考えると陸上部隊にも実施は不可能だ。
  6. ASBの一部として「占拠・確保」戦術が可能かも知れないが、ASBのシナリオすべてに重装備の陸上戦闘部隊を含めよとの主張が出てくるリスクは避けるべきだ。
  7. ASB は大規模新規開発計画を正当化するものであってもならない。ASB構想の最上部には「海軍と空軍は共同作戦が実施できるのか」という命題があり、新しい紛 争危機が発生するたびに運用構想を作るのではなく、日常的な共同運用を積み重ねていくことが求められているのである。
  8. そ の下に来るのが情報収集であり、海軍と空軍はステルスで共同作業をつづけており、送信をできるだけ少なく、頻度を下げようとしている一方、データ量の増加 が避けられないが、これを敵がジャミングを行う環境で実現する必要があるのだ。ここではハードウェアから考えるのではなく、傍受をさけるためにいかにして 最小限の発信で可能な共通言語を構想するかが出発点だ。
  9. ASB を進めると既存計画で統合が発生することになろう。たとえば、海軍は戦術空対地兵器の開発でリードしているが、空軍は航空戦ミサイル各種の統括制御をめざ している。同じ事はISR分野でも可能だ。一つの試金石は海軍の高性能空中センサーを空軍が受け入れることができるかで、P-8Aポセイドンを空軍のE- 8Cジョイントスターズの後継機として導入できるかだ。
  10. そしてASBは海軍と空軍だけを残す選択肢ではない。各軍上層部が自らの部下を説得し、ASBがいかに現実的かつ将来を見越しているかを力説するのが最初にして最大に困難な任務になろう。そこが出来れば残りは比較的容易だ。

2012年6月3日日曜日

海軍の次期戦闘機F/A-XXは次世代電子戦機になるのか

F/A-XX And Growler Will Drive Next-Gen EW

aviationweek.com May 14 , 2012

防衛産業各社の規模は縮小傾向だが米海軍の電子戦(EW)用機材開発計画ではさらに大きな危機として、機材製造の能力がある会社がそれまでに何社残っているだろうかという懸念がある。
  1. 2030年までに新型機の競合そのものが無くなってしまうのではないかと軍上層部は不安なおももちだ。例えばボーイングは同社のF/A-18E/F スーパーホーネットの最終改修をもって同機から手を引く。
  2. スーパーホーネットおよびEA-18Gグラウラーの後継機となるF/A-XX打撃戦闘機、無人戦闘航空機(今のところX-47Bテスト機)および特殊用途空中中発射スタンドオフ兵器各種が海軍がめざす電子攻撃手段の中核だ。
  3. EWは電子攻撃(ジャミングおよびスプーフィング含む)、敵のジャミング・サイバー攻撃からの電子防御、敵ネットワークを攻撃するサイバー手段を想定する。
  4. 海軍は次世代ジャマー(NGJ)の情報開示請求を出したばかりだ。NGJはグラウラーの電子攻撃能力を大幅に上回るもの。
  5. 海 軍からはF/A-XXについてなかなか話が出てこないが、航空宇宙産業関係者はF-22と類似した性能が想定されていると見る。新型機は現有機材よりも高 速、高高度を飛行し、敵の防御陣内部に侵入できるものとなろう。これによりレーダー及び赤外線探知能力の有効距離がますことで、非ステルス機から目標をピ ンポイントで把握でき抵高度かつ遠距離から兵器を発射できるようになる。
  6. これ以外に新型機は無人攻撃機・偵察機のセンサーをリアルタイムで操作することで目標が突然出現しても対応が可能となる。
  7. 6月に仕様の最終案をまとめる、とドナルド・ガディス海軍少将Rear Adm. Donald Gaddis(海軍小航空システムズ軍団で戦術航空機開発部門の責任者)は言う。とくにNGJを2020年までに実用化することに重点を置いているという。
  8. 一方F/A-XXは2030年ないし35年に就役することが期待される。
  9. スー パーホーネットの稼働時間が9,000時間になる時点が機材更新の時期だろう、とガディス少将は見ている。スーパーホーネットは改修で1万時間までの延長 が可能とF/A-18E/F およびEA-18G.計画主査のフランク・モーレー大佐Capt. Frank Morleyはいう。
  10. 「新型機は、速度、航続距離、ペイロード、発展可能性の各面で要求性能が明確になりつつある。有人機とするのか、無人機の既存機体の延長線となるのか、ネットワーク機能の高度化もエアシーバトル構想の実現手段の一つという位置づけだ」(モーレー)
  11. 海軍はF/A-XXの代替手段検討analysis of alternatives (AOA)として将来の空母搭載航空群の構成や次世代空母戦闘グループの機能の想定を検討している。
  12. 「より高性能なセンサー類が必要であり、接近拒否領域排除を狙う敵の空間に入ることが必要です。各メーカーには電子攻撃、ISR、敵防空網の制圧を実現できる機材がどんな形になるかを尋ねているところです」(ガディス)
  13. 要求性能はともかく、海軍の立案者が懸念しているのは2020年あるいは30年までに何社のメーカーが残っているだろうかという点だ。
  14. 気 がかりなのはF/A-XXに必要な産業基盤です。F/A-XXの技術開発費用が実際に予算化されるのは2020年代以降でしょう。ボーイングはその段階で 戦闘機製造から撤退しているでしょう。戦闘機製造メーカーがどうなるでは空軍も同じ状況にF-Xで直面するはずです。当局としては競争状態が望ましいので すが、メーカーの数がその時点で十分残っているでしょうか」
  15. 装 備を共通化して軍事支出を削減したいという願望が実際に次期攻撃戦闘機の調達で見られる。議会からはF-XとF/A-XXの共用化を求める声が出てくるだ ろう。 「たしかにその可能性もあり、国防長官からは共同でAOAを進めるよう指示がでそうです。しかし、空母運用に必要な特性は空軍の求める特性とは異 なります。」
  16. もう一つの心配はスーパーホーネットの耐用年数が切れる段階でF-35の導入が遅れているとすると軍が必要とする機数と実際に使える機数に乖離が生まれることだ。
  17. 「F- 35がスーパーホーネットと交代するのは2019年以降でしょう。飛行隊が必要とする機材と利用可能な機材数にギャップが生まれます。そうなるとスーパー ホーネットの飛行可能状態を維持するために予算を計上することが必要となる。性能改修も数段階にわけ実施されよう。」(モーレー)
  18. AESAレーダーは強力なセンサーです。自動的に機能してくれるのでパイロットは他の操作に専念できます。電子攻撃、電子防御あるいはその他極秘事項があります」
  19. 海軍は同時に高性能の前方監視目標捕捉赤外線装置advanced targeting forward-looking infrared (ATFlir) の改善を進めており、安全な高度から乗員は個別目標を捕捉することが可能となる。
  20. さ らに赤外線捜索追跡装置infrared search and track (IRST) と分散目標捕捉システムDistributed Targeting System が実戦テストにあと一歩のところに来ており、後者では遠距離を飛行中の機内から兵装に正確な座標を入力できる。
  21. スーパーホーネットでは兵装ポッドをカバーする、一体型燃料タンクを採用するなどして探知しにくくする工夫を加えることになろう。前述のIRSTを装備しても機関砲は残す。海軍によれば最大の優先事項は電子攻撃への対抗手段だという。