US, Lockheed Talks For More F-35s Move To Senior Level: Sources
aviationweek.com October 03, 2012
ペンタゴンとロッキード・マーティン間のF-35発注第五バッチ分の協議は高レベルまで行き、1億ドルプラスの金額を巡る意見対立になっていると内部事情に詳しい筋が明らかにした。話し合いはすでに10ヶ月に及んでいる。
- コメントを総合すると双方は契約締結にむけて歩み寄っているようだが、二週間前にペンタゴン関係者から米政府と同社の関係は最悪だとの発言があった。
- ロッキード、ペンタゴンはともに協議内容についてのコメントを避けており、協議はまだ続いているとだけ言及している。ただ双方ともに早期の合意形成による契約条件の検討を望んでおり、第六回、第七回発注がその先にあることが念頭にある。
- 双方が取引確定のプレッシャーを受けており、予算を第五バッチ分の機体調達に使わざるを得ない状態にしておきたいのだ。というのも支出項目の義務付けがない予算は削減枠に入れられる可能性が高いためだ。
- ロッキードは実際に第五バッチ機体の生産を開始しており、その予算の一部はすでに契約で予備的に手配されていたが、機体の完成には本契約締結が必要だ。また、予備予算により第七バッチの一号機の生産を開始している。
- ペンタゴン高官およびロッキードは定常的に契約交渉の内容で報告を受けているが、現時点では交渉はこれまでよりも上位の関係者により進められているという。
- その関係者の中で鍵を握るのが海軍の調達部門責任者ショーン・スタックレイSean Stackleyで業界内部では手ごわいが公平に物事を見る交渉相手として知られており、決断力があることも知られている。
- ス タックレイはF-35の調達業務主任として空軍長官マイケル・ドンレーの後任に本年中につくことになっている。この人事はデイヴィッド・ヴェンレット海軍 中将Vice Admiral David Venletが計画主査の役をクリストファー・ボグデン空軍少将Major General Christopher Bogdanに譲るのと平行している。ボグデン少将は8月にF-35副主査として着任したばかり。
- 各国、各部隊が参画する同機開発の主導権は海軍と空軍の高官が交互に握っているのだ。海軍が主査の場合は空軍が調達トップの職を獲得する、と言う具合だ。
- ボグデン少将は9月に空軍協会の年次総会の席でロッキードと米政府の関係が「今までの経験で最悪だ」と発言して見出しを飾っている。
- 同少将が批判したのは総額3,960億ドルの事業でロッキードの仕事ぶりだが、同時にペンタゴンによる同事業の采配振りにも批判の目を向けている。先週、ペンタゴンはやっと同戦闘機の保守業務を他社にも開放することとしたばかりだ。
- ア シュトン・カーター国防副長官Deputy Defense Secretary Ashton Carter からはボグデン少将の発言を直ちに支持する動きがあったが、レオン・パネッタ国防長官Defense Secretary Leon Panettaからは交渉は行き詰まっているわけではないので、最終的にまとまると確信しているとの発言があった。
- ボグデン少将は9月の段階でにまだロッキードのフォートワース工場(テキサス州)へ行っていない、同社のトップ役職者と会っていないことを認める発言をしていた。
- そ こでボグデンは先週木曜日にフォートワース工場を訪問し、海軍のスタックレイも同行し、概況説明を受け、各レベルの打ち合わせを行った。その席に合流した のはロッキードの執行副社長ラリー・ローソン(航空関係担当)Larry Lawsonとオーランド・カルヴァルホ副社長(F-35担当)Orlando Carvalhoだった。
- その席上の話題は個別の契約交渉とは直接関係ないものもあり、同時に同工場を訪問していた韓国パイロット団による同国向け60機調達の話でもなかったという
- N 第五バッチ低率生産の交渉は予想以上に長引いており政府からはロッキードにコスト構造についてこれまでよりも詳しい情報開示要求が出ているという。ロッ キードCEOロバート・スティーブンスRobert Stevensは同社が数千ページ相当の追加資料提出を求められていることを認めている。
- ペンタゴン関係者はロッキードのデータ提出が遅れ気味、かつ政府の要求するレベルの詳細情報を隠していると不満だ。
- 大部分の問題は解決済みなのだが、双方ともまだ約100百万ドルほどの費目で合意ができていない。
- ロッキードは政府と株主の両方からの圧力に負ける形で昨年に同社としては野心的すぎる内容の第四バッチの条件をいやいや受け入れている。ただし今回は同様の条件に難色を示しており、政府の定めたコスト目標は達成不可能であり、同社として赤字を受容できないと考えている。■
コメント 一体この機体開発、配備、改修、維持にいくらのお金がかかるのでしょうか。また機体単価も誰が正確に把握できるのでしょうか。コンナプロジェクトの管理に当たるペンタゴン担当にも同情します。そこにやってきた日本や韓国はさぞやちやほやされているのでしょうね。
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