Navy, Marines Top Pentagon EW Investment
aviationweek.com July 23, 2012
米海軍・海兵隊は今後十年間に2008年から17年までに電子戦(EW)分野に219億ドルを支出済みあるいは予定しており、他軍よりはるかに大きな予算を支出する。
- 全軍の同時期合計支出実績・予定は442億ドル。同時期の米空軍の支出規模は123億ドルで米陸軍の91億ドルと比べると海軍・海兵隊の規模がはるかに大きいことがわかる。
- 「こ の三十年間で空軍は機体のステルス化を重視し、海軍は電子攻撃に着目してきました。空軍はジャミングに大きな関心を示さず、海軍は逆に低視認性を重視して きませんでした」(レキシントン研究所の国防アナリスト ローレン・トンプソンLoren Thompson, defense analyst for the Lexington Institute)
- 「海 軍は合同運用では電子線の技術を豊富に持っており、そのせいもあり低視認性機体に重要度を低く設定する傾向があります」(トンプソン) 空母から運用する 航空機ではジャミングやEWのほうがステルス性よりも評価されるということだ。ただし、海軍が空母運用型のF-35を取得すればこれも変わる。
- だが、他軍もEWを重視しはじめている。
- 「軍事利用では電磁スペクトラムへの依存が高くなっている。通信、航法、情報収集、監視、目標補足に無線、マイクロウェーブ、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線が多用されている」と米会計検査院が分析している。
- ペンタゴン全体でEW開発が急速に拡大しつつあり、2013年度の年間予算36億ドルが2017年に56億ドルになる。
- これは2000年代後半と反対の現象であり、その当時は国防総省が電子戦用途の支出は2008年の39億ドルが2010年45億ドルまで増えたあと2012年度に33億ドルまで減っている。
- 中でも最大の支出項目が電子戦装備および機体の調達費281億ドルで、開発費用が112億ドルでそれに次ぐ。
- 2016から17年度にかけては生産関連の支出が多くなり毎年38億ドルを想定する。
- 海軍のP-8Aポセイドンは10年間で23億ドルを支出実績あるいは予定されている。同機の初期作戦能力獲得は2013年の予定。
- これに次ぐ規模となっているのが海軍が想定する次世代ジャマーで21億ドルだ。このジャマーはEA-18Gグラウラー搭載の現有ALQ-99ジャミングポッドの後継モデルだ。
- 米 空軍の大型航空機防衛赤外線対抗手段arge Aircraft Infrared Countermeasures (Laircm) が三番目に大きなEWプログラムで17億ドル規模。これはミサイル発射地点を発見し、脅威レベルを判定の上、高密度レーザーを起動して飛翔体を追跡・破壊 する構想だ。
- その後に続くのがF-35共用打撃戦闘機と海軍のグラウラーで各15億ドルが今後10年間に支出となる見込みだ。■
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